<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<rss version="2.0" xmlns:mdf="http://www.mediba.jp/mdf">
    <channel>
        <title>doda人事ジャーナル &#8211; 理想の人事へ、ショートカット</title>
        <description></description>
        <link>https://www.dodadsj.com?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral</link>
                        <item>
            <title>定例会で意見が出ないのは、メンバーのせいじゃない。率直な対話を生む「目的のひと言」と、心理的安全性のつくりかた</title>
            <description><![CDATA[<img src="/wp-content/uploads/2026/08/top_psychological-safety-768x420.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /><p>近年、心理的安全性の重要性が広く認識され、1on1や研修を導入する企業が増えています。一方で、「施策が形骸化している」「管理職の負担ばかりが増えている」と悩む人事担当者も少なくありません。</p>
<p>組織・チームのパフォーマンスを研究する石井遼介さん（株式会社ZENTech 代表取締役）は、「心理的安全性は上司のコミュニケーションスキルだけで定着するものではない」と指摘します。では、率直に意見を交わせる風土をつくり、組織の成果につなげるには、何が必要なのでしょうか。</p>
<p>心理的安全性にまつわる誤解や、1on1だけでは定着しにくい理由、今日から現場で実践できる具体的なアプローチについて聞きました。</p>

<h2>心理的安全性が高い組織では「健全な衝突」が起こり、イノベーションにつながる</h2>
<h4><strong>――まずは基本的なところから教えてください。「心理的安全性が高い」とは、どのような状態でしょうか？</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>地位や経験にかかわらず、誰もが率直な意見や素朴な疑問を伝え合える状態です。</p>
<p>ただし、上司も部下も言いたいことを何でも言ってよい、という意味ではありません。大切なのは、「組織や仕事を前へ進める」という目的に沿って、その場や関係性において伝えるべきことを効果的に伝えられることです。</p>
<p>私たちは、心理的安全性を「話しやすさ」「助け合い」「挑戦」「新奇歓迎」という4つの因子から捉えています。「ここを手伝ってもらえませんか」「その仕事なら一部を引き受けます」「もっとこうしたほうがよいのでは」「この工夫を試してみたい」と、メンバー同士が積極的にはたらきかけられる。これが心理的安全性の高いチームだと言えるでしょう。</p>
<p>そうしたチームでは、仕事や課題を巡って意見を交わす「健全な衝突」が起こり、イノベーションにつながりやすくなります。だからこそ心理的安全性が大切なんです。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79624" src="/wp-content/uploads/2026/08/psychological-safety_image01.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>
<h4><strong>――率直に意見を伝えることと、単に言いたいことを言うのは、何が違うのでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>たとえば、部下がつくった提案資料に対して上司が「この資料は全然ダメだね」と言っても、資料の質が高まるわけではありません。停滞しているプロジェクトに「うまくいっていない」と指摘するだけでも、前進にはつながらないでしょう。</p>
<p>その人がより良い資料をつくれるようになるには、どのように声をかければよいのか。プロジェクトの課題を出し合い、前へ進めるには何を伝えればよいのか。相手や仕事にとって役立つ「効果的なコミュニケーション」を考えることが重要です。</p>
<p>若手社員が上司に意見を伝える場合も同じです。「この理解で合っていますか」「ここにリスクがあると思うのですが、本当にこのままでよいでしょうか」といった疑問や懸念は、積極的に伝えたほうがよいでしょう。心理的安全性が高ければ、自分の仕事を完遂し、組織の成果につなげるために必要な質問や意見を伝えられるはずです。</p>

<h2>1on1と心理的安全性は“鶏と卵”の関係にある</h2>
<h4><strong>――心理的安全性を高めるため、1on1や傾聴研修などを導入する企業が増えています。こうした取り組みが定着する企業と、形骸化してしまう企業の違いはどこにあるのでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>心理的安全性と、1on1や傾聴は、「鶏と卵」のような関係にあると思います。</p>
<p>たとえば、普段から心理的安全性が低く、部下から「怖い」と思われている上司が、1on1研修で学んだ質問を投げかけたとします。いくら質問の内容が素晴らしくても、部下は「本当に話して大丈夫なのだろうか」と警戒するでしょう。1on1で深い話をするには、日ごろからの信頼関係が前提になるからです。</p>
<p>一方で、1on1が関係性を変えるきっかけになることもあります。普段は忙しく、断定的な言い方をしがちな上司が、「この時間はあなたのための時間です」と腰を据えて話を聞く。そこで部下が「この上司も、きちんと話を聞いてくれるのだ」と感じられれば、普段の会議でも意見を伝えてみようと思えるかもしれません。</p>
<p>その意味では、「まず心理的安全性を高めてから1on1を始めよう」とか、「1on1さえ実施すれば心理的安全性が高まる」という単純な話ではないんですよね。日常的な関係づくりと1on1の両方を大事にしながら、良い体験を積み重ねていく必要があります。</p>
<h4><strong>――そうした体験を生み出すには、研修を実施して、心理的安全性に関する基礎知識を伝えるだけでは不十分なのでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>知識は、ないよりもあったほうがよいでしょう。しかし、「研修で説明したので、あとはよろしく」では定着しません。会議をどのように進めるのか、1on1でどのように話すのか、日ごろどのような声をかけるのか。継続できる具体的な行動や施策とセットで考えることが大切です。</p>

<h2>管理職だけでチームの心理的安全性を高めるのは難しい</h2>
<h4><strong>――管理職からは、「本来の業務で忙しい中、人事から1on1などの新たな施策を求められて負担が増えている」という声も聞かれます。なぜ、このような状況が生まれるのでしょうか。</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>「役員決裁済みの施策なので、マニュアルに沿って実施してください」と伝えるだけでは、やらされ感が生まれるでしょうね。「最初は導入に手間がかかるけれども、将来的に現場の負担を減らすための取り組みです」と、施策に込めた意図や意味まで伝えることが、定着のためには重要です。</p>
<p>私たちはよく、「タスクのコミュニケーションから、意味のコミュニケーションへ移りましょう」とお伝えしています。</p>
<p>現場には「1on1を実施してください」というタスクだけが降りてきて、「何のために取り組むのか」が十分に伝えられていないことがあります。しかし、1on1がうまく機能すれば、メンバーが感じている懸念を、重大なトラブルや事故が起きる前に把握できるかもしれません。問題が起きてから慌てて対応する事態を避けられれば、結果として管理職の負担も軽くなります。こうした「意味」を伝えることが大切なのだと思います。</p>
<h4><strong>――ただ、心理的安全性を高める取り組みは、管理職個人のスキルやマネジメント力に委ねられがちな面もあると思います。この点をどのように見ていますか？</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>管理職だけでチームの心理的安全性を高めるのは難しいと思います。</p>
<p>多くの日本企業では、マネジメントの方法そのものを体系的に学ぶ機会が十分に用意されていないケースがあります。管理職は、自分が過去に受けたマネジメントを参考にしながら、手探りで部下と接しているのです。</p>
<p>中には、「自分はパワーハラスメントに近い指導を受けながら育ってきた。しかし、今は同じことをしてはいけない。では、どうマネジメントすればよいのか」と迷っている人もいるでしょう。</p>
<p>もちろん、マネジャーがチームに与える影響は大きいです。しかし、心理的安全性の高い組織はマネジャーだけではつくれません。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79625" src="/wp-content/uploads/2026/08/psychological-safety_image02.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>
<h4><strong>――メンバーにも役割があるということでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>はい。上司と部下の関係だけでなく、同僚や先輩、後輩の間にも、「危ないことをしているように見えるけれど、指摘しにくい」といった状況は起こります。</p>
<p>たとえば、誰かが意見を言うたびに、強い口調で否定するメンバーがいるとします。上司が心理的安全性を高めようと懸命にはたらきかけても、その人の反応が変わらなければ、他のメンバーは発言しにくいままでしょう。上司や人事が本人と個別に話し、「異なる考えを示してくれるのはありがたい。ただし、すぐに否定せず、まずは受け止めてみよう」と伝える必要があります。</p>
<p>心理的安全性は、管理職だけに責任を負わせるテーマではありません。全員が効果的なコミュニケーションを意識し、それぞれに責任の一端があると理解することが大切です。</p>
<h4><strong>――近年は、ハラスメントへの懸念から、管理職が部下に必要な指摘をできなくなるケースもあると思います。</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>管理職が部下に対して何かを言えない、言いにくいのであれば、管理職側の心理的安全性が損なわれている可能性があります。</p>
<p>私たちが心理的安全性を測定すると、企業によっては、一般社員や部長職よりも、その間にいる主任・課長クラスの数値が大きく下がることがあります。上からも下からも要求を受け、板挟みになっている層だと考えられます。</p>
<p>だからこそ、管理職に「部下が話しやすい環境をつくってください」と求めるだけでは不十分なんです。管理職自身が困っていることを率直に相談し、必要な支援を得られる、管理職にとって心理的に安全な環境も、組織として整えなければなりません。</p>
<div class="related-links2"><a href="https://www.dodadsj.com/document/dl/154/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2021/06/210610_154_checksheet-harassment.jpg" alt="ハラスメントセルフチェックシート" /><span class="related-links-tit">いますぐ自分でチェック！ハラスメント セルフチェックシート</span><span class="related-links-txt">部署や組織向けのハラスメントに関する全40項目にわたるセルフチェックシートを用意しました。組織のハラスメント対策にぜひご活用ください。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒資料を無料ダウンロード</span></span></a></div>

<h2>評価・コミュニケーション・業務プロセスを変えて心理的安全性を高める</h2>
<h4><strong>――心理的安全性を組織全体で高めるための具体策を教えてください。</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>まずは評価制度について考えてみましょう。</p>
<p>ミスの件数に応じて評価を下げる制度があるとします。これではミスを報告するのではなく、隠す方向にインセンティブがはたらくでしょう。ミスが起きたときに、いち早く報告した行動を評価する設計にしなければ、組織にとって重要な情報が上がってこなくなるんです。</p>
<p>ただし、制度を変更して新たなKPIを設ければ、それで全て解決するわけでもありません。数字だけを追うと、その数値を良く見せるための「KPIハッキング」が起きる可能性があります。</p>
<p>たとえば、売上だけで営業担当者を評価すると、「自分は受注しやすい顧客を選び、難しい顧客を新人に任せている人」が高く評価されるかもしれません。個人の売上は伸びても、チーム全体にとって最適な行動とは言えませんよね。売上だけを評価基準とするのではなく、「現在の仕事よりさらに難しいミッションに挑戦していることを評価する」などの工夫が必要だと思います。</p>
<p>挑戦やチームへの貢献が正当に評価される設計にすることで、失敗を恐れずに意見を出したり、新しい仕事に手を挙げたりしやすくなります。</p>
<h4><strong>――日常のコミュニケーションで重視すべきことはありますか？</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>上司から部下へ「手を挙げてくれて助かった」「失敗はしたけれど、よく挑戦してくれた」と声をかけている様子が周囲にも聞こえれば、「このチームでは挑戦する行動が歓迎されているんだ」と伝わるでしょう。</p>
<p>評価への納得感も、コミュニケーションによって変わります。上司から「あなたの仕事をこう見て、このように考えたから、この評価にした」と説明されれば、多少低い評価でも納得できることがあります。反対に、評価が高くても「上司は自分たちの仕事を見ていない」と感じれば、エンゲージメントの低下や離職につながりかねません。</p>
<p>制度で評価の観点を定めるだけでなく、対話を通じて運用してこそ、実態のある評価になります。</p>
<h4><strong>――業務プロセスには、どのような工夫を組み込めますか？</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>まず、会議の目的を明確にすることです。決定事項を伝える会議なのか、参加者からアイデアを集める会議なのか、意見を交わしながら意思決定する会議なのか。目的によって、参加者に求められる発言は異なりますよね。</p>
<p>ところが、実際には「今日は定例会です」とだけ伝えられ、何を期待されているのかがあいまいな会議も少なくありません。決定事項を伝える場であれば、参加者が別案を出す必要はありません。一方、議論する場だと明示されていれば、ドラフト案に対する懸念や提案を出しやすくなります。</p>
<p>1on1でも、最初に「今日は話を聞いてほしいのか、アイデアが欲しいのか、何かを決めてほしいのか」とメンバーに目的を確認するとよいでしょう。「今日はとにかく聞いてほしい」と言われたら、上司はすぐに助言せず、まず話を聞くことに徹する。会議や1on1の目的を最初に定義するだけでも、コミュニケーションのすれ違いを減らせるはずです。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79626" src="/wp-content/uploads/2026/08/psychological-safety_image03.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>

<h2>心理的安全性は、日常の仕事に組み込んだ「小さな約束」を守ることから始まる</h2>
<h4><strong>――限られた予算やリソースの中で取り組む中小企業は、何から始めればよいでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>管理職や経営者が、「メンバーから出た意見をまず受け止める」と約束してみてはどうでしょうか？　これなら、予算をかけずにすぐ始められます。</p>
<p>ここで注意したいのは、全ての意見を「受け入れる」わけではないということです。A案、B案、C案が出たとき、全案を採用した折衷案をつくれば現場の仕事があふれてしまいます。「今回はB案を試す」と決めれば、A案とC案は採用されません。しかし、意見を受け止め、その発想に至った背景を聞き、そして、それでも今回は不採用とした理由を丁寧に説明することはできます。</p>
<p>極端な例ですが、「週休4日にしてほしい」といった、すぐに実現するのは難しい要望が飛び出すかもしれません。これもそのまま受け入れる必要はありません。ただ、「それほど休みが必要だと感じるのは、かなり疲れているからでしょうか。状況を教えてください」と聞けば、要望の背景にある問題を捉えられます。意見を笑ったり、無視したりせず、まず受け止めてもらえる。その実感が、次の発言につながります。</p>
<h4><strong>――発言時のルールを定める方法も有効でしょうか？</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>有効ですが、ルールを増やし過ぎると覚えられません。「これだけは実践する」というものを1つ、多くても3つ程度に絞り、推進するリーダーが率先して行動することが大切です。</p>
<p>ある鉄道会社の例では、部下が「確認ですが…」と話し始めたら、上司は必ず「確認ありがとう。どうしたの？」と返すルールを取り入れています。鉄道の現場では、いざというときに運行を止める判断が人命を守ります。一方で、運行を止めれば経済的な損失も生じるため、その判断には大きな責任が伴います。特に若手が上司へ「今は止めたほうがよい」と伝えるのは簡単ではありません。</p>
<p>そこで、「少なくとも最初のひと言では叱責されない」とシンプルにルールを決めたわけです。結果、若手から懸念を伝えられる機会が増えたと現場の管理職は実感しています。</p>
<h4><strong>――仕組みとして取り入れられる方法が他にもあれば、ぜひ教えてください。</strong></h4>
<p><strong>石井氏：</strong>「3割レビュー」という会議を設ける方法があります。経営者や役員に資料を提出する際、完成品だけでなく、想定問答や補足資料までつくり込んでいる企業がありますよね。しかし経営者が実際に求めているのは、概要をまとめた1枚の資料だけかもしれません。このすれ違いを放置していると、作成者が誤った方向に労力を費やし、無駄な時間を使うことにつながってしまいます。</p>
<p>そこで、完成度が3割ほどの段階で大きな方向性だけを確認する「3割レビュー」会議を行うのです。この場では、資料の線の引き方などの細部は指摘しないと約束することが重要です。「粗い状態でも出してよい」「細部ではなく方向性を確かめる会議だ」と共有できれば、相談のハードルと、資料作成にかかる無駄な負担を減らせます。</p>
<p>心理的安全性は、現場へ「つくりなさい」と指示して生まれるものではありません。会議の進め方や最初のひと言など、日常の仕事に小さな約束を組み込み、その約束を繰り返し守ることから始まります。人事、管理職、経営者、そしてメンバー一人ひとりがこの意識を持って実践すれば、組織は少しずつ変わっていくと思いますよ。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79627" src="/wp-content/uploads/2026/08/psychological-safety_image04.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>
<h3>【取材後記】</h3>
<p>石井さんの話を聞いて強く印象に残ったのは、心理的安全性が「壮大な制度や特別な施策でつくられるものではない」ということです。「確認ありがとう」と返す、未完成の資料を出せる場を設ける。そんな小さな行動や約束の積み重ねが、職場の空気を変えていきます。心理的安全性の低い職場では、「相談するための資料づくり」に時間を費やすような場面が見られるのかもしれません。日々の何げないやりとりや、そこで交わされる反応を見直すことから始めたいと感じた取材でした。</p>
<div class="related-links2"><a href="https://www.dodadsj.com/document/dl/013/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2019/03/dl_thumb_013.jpg" alt="心理的安全性の作り方・測り方" /><span class="related-links-tit">90秒で読める「心理的安全性の作り方・測り方」</span><span class="related-links-txt">心理的安全性とは何か、担保することによる企業／メンバーのメリット、すぐ実践できる手法をまとめました。ぜひご活用ください。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒資料を無料ダウンロード</span></span></a></div>
<p>企画・編集／平尾千晶（doda人事ジャーナル編集部）、岩田悠里（プレスラボ）、取材・文／多田慎介、撮影／塩川雄也</p>
]]></description>
            <guid isPermaLink="true">https://www.dodadsj.com/?p=79606</guid>
            <link>https://www.dodadsj.com/content/260828_psychological-safety/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral</link>
            <category>201</category>
            <pubDate>Fri, 28 Aug 2026 13:31:55 +0900</pubDate>
            <mdf:modified>Fri, 28 Aug 2026 13:31:58 +0900</mdf:modified>
                                    <mdf:thumbnail>/wp-content/uploads/2026/08/top_psychological-safety-768x420.jpg</mdf:thumbnail>
                        <mdf:relatedLink title="定例会で意見が出ないのは、メンバーのせいじゃない。率直な対話を生む「目的のひと言」と、心理的安全性のつくりかた" href="https://www.dodadsj.com/content/260828_psychological-safety/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="退職は突然ではない──。人が辞める時の“3つの心理変化”と対応策" href="https://www.dodadsj.com/content/260122_three-psychological-changes/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="“成長実感”がなければ人は辞める。セールスイネーブルメントの考え方から学ぶ、成長機会の設計方法とは" href="https://www.dodadsj.com/content/251119_amptalk_sales_enablement/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="部下に気を遣っているのに、なぜ辞める？「ホワイトハラスメント」という落とし穴【チェックリスト＆改善策資料付き】" href="https://www.dodadsj.com/content/260828_white-harassment/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="オーナーシップを持つ人材とは？組織に与えるメリットと育成のポイントを解説" href="https://www.dodadsj.com/content/20230328_ownership/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                    </item>
                        <item>
            <title>部下に気を遣っているのに、なぜ辞める？「ホワイトハラスメント」という落とし穴【チェックリスト＆改善策資料付き】</title>
            <description><![CDATA[<img src="/wp-content/uploads/2026/08/top_whitehara-768x420.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /><p>「残業が少ない」「福利厚生が充実している」「ハラスメント対策にも力を入れている」。そんな“はたらきやすい会社”であるにもかかわらず、若手社員や中核人材の定着に課題を抱える企業は少なくありません。</p>
<p>待遇や制度に大きな不満はないはずなのに、なぜ社員が辞めてしまうのでしょうか。その背景には、管理職の善意から生まれる「ホワイトハラスメント（※）」が潜んでいるのかもしれません。ホワイト企業で離職が続く理由と、若手の成長を支えるマネジメントの在り方についてアチーブメント株式会社 取締役営業本部長の橋本拓也氏にうかがいました。</p>
<p><span style="font-size: 10pt;">（※）本記事では、部下への過度な配慮によって必要な指導や挑戦機会の提供を避け、結果として成長機会を損なってしまう状態を「ホワイトハラスメント」と呼びます。</span></p>

<h2>「管理職の配慮」が若手の成長機会を奪う</h2>
<h4><strong>――「はたらきやすい環境は整っているはずなのに社員が辞める」という悩みを抱える企業が増えています。なぜホワイト企業では離職理由が見えにくいのでしょうか。</strong></h4>
<p><strong>橋本氏：</strong>社員がはたらきやすさ「だけ」を求めていると誤解しているからではないでしょうか。</p>
<p>採用が難しくなる中で、多くの企業がはたらきやすい環境づくりに力を入れてきました。残業を減らし、リモートワークや副業ができるようにし、福利厚生も充実させています。</p>
<p>こうした取り組み自体は非常に重要なのですが、一方で、近年「自分の市場価値を高めたい」「成長したい」という志向を持つ若手社員も少なくありません。この点を認識しておいたほうがいいでしょう。</p>
<p>終身雇用を前提にキャリアを考える人ばかりではなくなり、若手社員の中には「20代でどのような経験を積むか」を重視する人もいます。はたらきやすい環境が整っていても、「この会社で成長できている実感がない」と感じれば、離職を検討するきっかけになり得ます。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79552" src="/wp-content/uploads/2026/08/whitehara_image01.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>
<h4><strong>――はたらきやすさを追求するだけでは、社員の定着にはつながらないということですね。</strong></h4>
<p><strong>橋本氏：</strong>はい。はたらきやすさと同時に、企業は「はたらきがい」を提供するべきでしょう。</p>
<p>人は、自分なりにチャレンジし、その結果として成長を実感できたときにはたらきがいを感じます。たとえば上司から「今のあなたには少し難しい仕事かもしれないけど、ぜひやってみませんか」と期待を込めて声をかけられ、挑戦の機会を与えられる。そうした経験が成長実感につながります。</p>
<p>しかし最近は、管理職の多くが「部下に負荷をかけることはよくないのではないか」と考え、挑戦機会そのものを減らしてしまっているように感じます。負荷をかけた結果、ハラスメントだと指摘されることを恐れる気持ちもあるでしょう。そうして無難な仕事ばかり任せるようになってしまうと、若手は成長実感を得られません。</p>
<p>部下への過度な気遣いによって、本来行うべき指導やフィードバック、挑戦機会の提供を避けてしまい、結果として部下の成長機会を奪ってしまう。近年では、こうした管理職の過度な配慮が、結果として部下の成長機会を奪ってしまう状況を「ホワイトハラスメント」と表現することがあります。</p>
<p>意図せず「放任」に近い状態になってしまっているんですね。これは、管理職の誰もが陥る可能性のある、マネジメント上の落とし穴だと思っています。</p>
<div class="related-links2">
<a href="https://www.dodadsj.com/document/dl/359/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2026/08/260821_359_white-harassment-checklist.jpg" alt="部下の成長機会を奪ってない？ホワイトハラスメント セルフチェックリスト" /><span class="related-links-tit">部下の成長機会を奪ってない？ホワイトハラスメント セルフチェックリスト</span><span class="related-links-txt">「部下に負担をかけたくない」「傷つけたくない」という思いが、知らず知らずのうちに成長機会を奪ってしまっているかもしれません。本資料では、管理職が陥りやすい“ホワイトハラスメント”の傾向をセルフチェックできるリストをご用意しました。部下への配慮が過保護になっていないかを振り返りながら、はたらきやすさと成長機会を両立するマネジメントのポイントを、この機会にぜひ確認してみてください。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒資料を無料ダウンロード</span></span></a></div>

<h2>「やってはいけないこと」ばかり意識してしまう現状</h2>
<h4><strong>――ホワイトハラスメントに陥りやすい管理職には、どのような特徴がありますか。</strong></h4>
<p><strong>橋本氏：</strong>一番多いのは、「部下に嫌われたくない」「離職されると自分の評価が下がってしまう」といった不安にとらわれているケースではないでしょうか。実は、私自身にも苦い経験があるんです。</p>
<p>私は20代後半で初めて管理職になり、部下を持ちました。しかし、その部下たちは半年ほどで、全員がチームを離れていってしまったのです。当時は原因がわかりませんでしたが、振り返ると、私は部下に正論をぶつけたり、理詰めで指示をしたりして、自分の思い通りに動かそうとしていました。</p>
<p>その失敗を経験して、私は真逆に振れました。「今日はもう帰っていいよ」「その仕事は私がやっておくよ」「こんなミスは気にしなくていいよ」。そんなふうに、とにかく部下に負荷をかけないことを意識して接するようになったのです。</p>
<p>ところが、またしても部下がどんどんチームを離れていってしまいました。今度は、部下が挑戦する機会そのものを奪ってしまっていたのだと思います。管理職向けの研修でこの話をすると、本当に多くの方に共感されますね。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79553" src="/wp-content/uploads/2026/08/whitehara_image02.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>
<h4><strong>――いわば、管理職が部下への接し方に萎縮してしまっている状態なのですね。近年、ハラスメント対策が進んだことも影響しているのでしょうか。</strong></h4>
<p><strong>橋本氏：</strong>そうかもしれません。</p>
<p>最近では多くの企業でハラスメント研修が行われ、「管理職がやってはいけないこと」の理解はかなり浸透しました。一方で、「ではどう関わればいいのか」を学ぶ機会はまだ十分ではありません。</p>
<p>飲みに誘ってはいけない、プライベートに関わることを聞いてはいけない、厳しい指摘は避けたほうがいい……。こうした「常識」ばかりが積み重なると、管理職は「何もしないことが正解なのではないか」とさえ考えてしまうでしょう。その結果、本来若手にとって必要だったフィードバックや挑戦機会まで失われてしまうのです。</p>
<div class="related-links2">
<a href="https://www.dodadsj.com/document/dl/359/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2026/08/260821_359_white-harassment-checklist.jpg" alt="部下の成長機会を奪ってない？ホワイトハラスメント セルフチェックリスト" /><span class="related-links-tit">部下の成長機会を奪ってない？ホワイトハラスメント セルフチェックリスト</span><span class="related-links-txt">「部下に負担をかけたくない」「傷つけたくない」という思いが、知らず知らずのうちに成長機会を奪ってしまっているかもしれません。本資料では、管理職が陥りやすい“ホワイトハラスメント”の傾向をセルフチェックできるリストをご用意しました。部下への配慮が過保護になっていないかを振り返りながら、はたらきやすさと成長機会を両立するマネジメントのポイントを、この機会にぜひ確認してみてください。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒資料を無料ダウンロード</span></span></a></div>

<h2>組織内の「兆候」に目を向け、「逆効果の一言」に注意する</h2>
<h4><strong>――自社や自組織がホワイトハラスメントに陥っていないか、気になっている人も多いと思います。セルフチェックをするための指標や、気付くべき兆候はありますか？</strong></h4>
<p><strong>橋本氏：</strong>部下に「辞めたい」と切り出されてからでは、できることは限られています。だからこそ、日ごろの小さな変化に目を向けることが大切です。</p>
<p>たとえば、若手社員からの主体的な質問や提案が減った、会議で発言する人が少なくなった、1on1が業務報告だけで終わっている、といった状況は一つのサインかもしれません。</p>
<p>こうした兆候にはさまざまな問題が絡むため、一つの現象だけで判断できるものではありませんが、早い段階で気付くためのチェックポイントとして活用できるでしょう。</p>
<h4><strong>――先ほどご紹介いただいた橋本さんの実体験にもありましたが、管理職がよく使う「善意の一言」が、逆効果になってしまうこともあるのですか？</strong></h4>
<p><strong>橋本氏：</strong>あります。私が使ってしまっていた「無理しなくていいよ」「私がやっておくよ」「気にしなくていいよ」という言葉からは、一見すると優しさを感じるかもしれませんが、部下によっては「自分は期待されていない」と受け止めることがあるんです。</p>
<p>大切なのは、上司として部下に期待しているという思いを伝えた上で、「困ったら一緒に考えよう」「なんでも相談してくれていいよ」と、伴走する姿勢を示すことです。</p>
<p>他にも、日常的に発している何げない一言が部下の成長実感を妨げているかもしれません。どんな言葉が悪影響を及ぼすのか、どんなふうに言い換えて伝えるべきなのか、考えてみてはいかがでしょうか。</p>
<div class="related-links2">
<a href="https://www.dodadsj.com/document/dl/360/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2026/08/260821_360_paraphras.jpg" alt="部下の成長を促す！NG声かけ→おすすめ声かけ例" /><span class="related-links-tit">部下の成長を促す！NG声かけ→おすすめ声かけ例</span><span class="related-links-txt">部下の成長を願ってかけた言葉が、実は挑戦意欲や主体性を奪ってしまっているかもしれません――。本資料では、管理職が使いがちな“過保護な声かけ”を5つの場面で整理し、部下の成長を後押しする具体的な言い換え例をご紹介します。日々のコミュニケーションを見直し、メンバーの可能性を引き出す関わり方を考えるヒントとして、ぜひご活用ください。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒資料を無料ダウンロード</span></span></a></div>

<h2>「社員が定着し、成長できるホワイト企業」であり続けるために</h2>
<h4><strong>――最後に、ホワイト企業であり続けながら、はたらきがいのある組織を実現するために、管理職や人事が今日からできることを教えてください。</strong></h4>
<p><strong>橋本氏：</strong>私は「信頼」が全ての出発点だと思っています。</p>
<p>当社では、部下の目標達成や成長を支援することで、結果として組織の成果を高めていく「リードマネジメント」の考え方を大切にしています。その根底には、「この人は成長できる」「やり遂げる力を持っている」という部下への信頼があります。</p>
<p>逆に言えば、ホワイトハラスメントが起きている組織では、部下への信頼が薄れてしまっていることが多いように感じます。管理職は「部下に嫌われたくない」「一生懸命関わってもどうせ離職を止められない」といった、恐れや諦めの感情に支配されています。</p>
<p>部下は、上司が心の中で本当に思っていることを敏感に感じ取るもの。だからこそ管理職は「あなたならできる」と部下を心から信じ、関わることが大切なのです。</p>
<p>厳しいミッションがどんどん課され、高い目標に追われ続ける管理職にとって、部下を心から信頼することは簡単ではないのかもしれません。それでも、まずは身近な1人の部下からでもいいので、本気で信頼し、仕事を任せ、時には力を借りてみてください。</p>
<p>そうすれば、「部下は自分が思っていた以上に力を発揮してくれる」という発見につながるはずです。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79554" src="/wp-content/uploads/2026/08/whitehara_image03.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>
<h3>【取材後記】</h3>
<p>取材では、橋本さん自身の過去の失敗談を包み隠さず語っていただきました。部下に厳しく接してもうまくいかず、ただ優しく接するだけでもうまくいかなかった。その経験があるからこそたどり着いた「大切なのは厳しいだけでも優しいだけでもなく、部下を信頼すること」という言葉には重みがありました。はたらきやすさを整えることは、これからも企業にとって欠かせないでしょう。そのうえで、一人ひとりが挑戦し、成長を実感できる環境をどうつくっていけるか。管理職と人事の役割がますます重要になっていくと感じた取材でした。</p>
<p>企画・編集／海野奈央（doda人事ジャーナル編集部）、岩田悠里（プレスラボ）、取材・文／多田慎介、撮影／塩川雄也</p>
]]></description>
            <guid isPermaLink="true">https://www.dodadsj.com/?p=79548</guid>
            <link>https://www.dodadsj.com/content/260828_white-harassment/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral</link>
            <category>201</category>
            <pubDate>Fri, 28 Aug 2026 09:30:00 +0900</pubDate>
            <mdf:modified>Mon, 24 Aug 2026 10:09:01 +0900</mdf:modified>
                                    <mdf:thumbnail>/wp-content/uploads/2026/08/top_whitehara-768x420.jpg</mdf:thumbnail>
                        <mdf:relatedLink title="部下に気を遣っているのに、なぜ辞める？「ホワイトハラスメント」という落とし穴【チェックリスト＆改善策資料付き】" href="https://www.dodadsj.com/content/260828_white-harassment/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="「何のために、はたらいているんだろう…」と考えたことがある社会人は75％！本音調査から見えた離職リスクと防止策" href="https://www.dodadsj.com/content/251205_staff-retention/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="退職は突然ではない──。人が辞める時の“3つの心理変化”と対応策" href="https://www.dodadsj.com/content/260122_three-psychological-changes/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="年上部下の意欲を下げる上司のNG行動とは？「よかれと思って」が招くすれ違いと改善策" href="https://www.dodadsj.com/content/260825_managing-older-employees/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="キャリア開発とは？メリットや具体的な手法・企業の実施例を紹介" href="https://www.dodadsj.com/content/190427_careerdevelopment/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                    </item>
                        <item>
            <title>やっと採用できたのに活躍しないのはなぜ？活躍人材に共通する「考え方・行動特性」から採用基準を見直す方法</title>
            <description><![CDATA[<img src="/wp-content/uploads/2026/08/top_competency-based-hiring-768x420.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /><p>「doda」調べでは2026年6月の転職求人倍率は2.55倍と、企業にとっては引き続き人材採用が難しい状況が続いています。一方、中途採用業務の困りごととしては、「苦労して採用した人材が活躍しない」「早期に離職してしまう」という入社後の問題が顕在化している企業も少なくないようです。</p>
<p>キャリアアドバイザーを経て企業向けの採用力向上セミナーや研修に携わる只石 有希子氏（パーソルキャリア株式会社）は、その原因の一つを「経験やスキルに偏った採用要件の設定」だと指摘します。</p>
<p>そこで注目したいのが、組織で高い成果を出している人に共通して見られる価値観や性格、思考特性、行動特性などを表す「コンピテンシー」。スキルに偏った採用によるミスマッチを防ぐには、まず「自社で活躍する人材に共通する考え方や行動の特徴」を採用要件や選考へ落とし込むことが第一歩だといいます。活躍人材から逆算する採用設計の進め方について、只石氏に聞きました。</p>

<h2>活躍してもらえない要因の一つは「自社に合う考え方や行動を見極められていない」から</h2>
<h4><strong>――「採用した人材が活躍しない」「早期に離職してしまう」といった問題を抱える企業が増えているようです。経験やスキルが採用要件を満たしていても、入社後に活躍できないのはなぜでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>只石氏：</strong>多くの企業が、目に見えやすいスキルに偏って転職希望者を評価していることが、一つの要因だと考えています。</p>
<p>たとえば、知識やノウハウ、技術、資格、学歴などは、「何ができるのか」を示す要素。履歴書や職務経歴書から確認しやすく、面接でも掘り下げやすいため、評価の中心になりやすいのです。</p>
<p>一方、入社後の活躍を見極める上で注目したいのが「コンピテンシー」です。コンピテンシーとは、高い成果を上げる人に共通して見られる思考や行動の特性を指します。その背景には、本人の価値観や性格なども関係しています。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79641" src="/wp-content/uploads/2026/08/competency-based-hiring_image01_2.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>
<figure></figure>
<h4><strong>――スキルに偏った採用では、活躍人材を見極めきれないということですか？</strong></h4>
<p><strong>只石氏：</strong>はい。面接で「どのような仕事をしてきたか」「どれほど大きなプロジェクトを担当したか」といった実績だけを確認し、「優秀そうだから」と採用しても、自社で求められる考え方や行動の仕方と合わなければ、期待した活躍にはつながりません。</p>
<p>たとえば、仕事に求められる経験や知識は十分なのに、環境の変化へ柔軟に対応できなかったり、自律的に動くことが求められる職場で指示を待ってしまったりして、なかなか活躍できないというケースもあるのではないでしょうか。こうしたミスマッチは、自社に合う考え方や行動特性を十分に見極められていないために起こります。</p>

<h2>採用数を確保するための要件緩和が、育成コスト増大や早期離職を招くことも</h2>
<h4><strong>――それらを見極められていない背景には、具体的にどのような問題があるのでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>只石氏：</strong>大きな問題は、自社の活躍人材から逆算した要件定義ができていないことです。</p>
<p>実際に私が人事・採用担当者に「御社で活躍しているのはどのような人ですか？」と尋ねると、必要な経験やスキルは次々と挙がります。しかし、活躍する人に共通する思考特性や行動特性については、なかなか言葉が出てこないことも多いです。</p>
<p>これは、「この業務の経験がある人」「この資格を持っている人」といったスキル中心の要件や、「優秀そうな人」「コミュニケーション力のある人」といったあいまいな人物像を基に、現場で採用が進められていることの表れではないでしょうか。</p>
<h4><strong>――採用難を受けて、スキル面での採用要件を緩和する企業も多いと思います。これもミスマッチにつながるのでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>只石氏：</strong>人材を採用できないとき、多くの企業が最初に緩和するのは「リーダー経験がなくてもよい」「資格は必須としない」といったスキル要件です。転職希望者の間口を広げること自体は、決して間違いではありません。問題は、自社で活躍するために必要な行動特性を明確にしないまま、「とにかく採用すること」を目的に要件を下げてしまうことです。</p>
<p>知識や経験は、入社後の教育や実務経験を通じて習得・強化できる可能性があります。そのため、スキルが多少不足していても、自社が求める考え方や行動の特徴を備えており、育成できる環境があるなら、入社後に成長して活躍してもらえる可能性は十分にあります。</p>
<p>反対に、スキル要件を満たしていても、思考特性、行動特性が職場と合っていなければ、入社後に変えるのは容易ではありません。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79638" src="/wp-content/uploads/2026/08/competency-based-hiring_image02.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>
<h4><strong>――若手であれば「入社後に思考特性や行動特性を変えられるのでは」と考えているケースもありそうです。こうした考え方や行動特性は後天的に獲得できる可能性もあるのでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>只石氏：</strong>後天的に伸ばせる部分もあります。ただ、その土台にある価値観や性格は、子ども時代からのさまざまな体験によって形成されている面もあり、短期間で大きく変えるのは簡単ではないと思います。</p>
<p>若手の場合も、本人の志向性に合わない環境は負担になり、早期離職につながることもあると考えられます。</p>
<p>ミスマッチが起きれば、本人だけでなく、教育やフォローを担う配属先の責任者やメンバーにも大きな負荷がかかります。採用数を確保するための要件緩和が、結果として育成コストの増大や早期離職を招き、現場をさらに疲弊させる。この悪循環を防ぐためにも、採用前の段階から入社後の活躍を見据える必要があるのです。</p>

<h2>採用設計の出発点は、転職市場や転職希望者ではなく「社内」にある</h2>
<h4><strong>――では、「活躍人材から逆算して採用を設計する」とは、具体的にどのような考え方なのでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>只石氏：</strong>従来の採用では、「いま募集している仕事には、どのような経験やスキルが必要か」という視点から人物像を考えることが多いと思います。これに対して、活躍人材から逆算する採用設計では、まず「自社では、実際にどのような人が成果を上げているのか」を捉えます。</p>
<p>第一歩として取り組みやすいのは、社内で活躍している人を複数名選び、その人たちに共通する行動特性を言語化することです。売上や目標達成率などの定量評価だけでなく、人事評価に含まれる定性的な項目にも注目します。たとえば、「自ら課題を見つけ、解決に向けた行動を設計できる」「周囲を巻き込みながら仕事を進められる」といった特徴です。</p>
<h4><strong>――どのような観点で分析対象者を選ぶのがよいでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>只石氏：</strong>特におすすめしたいのが、中途入社後の立ち上がりが早かった人です。入社後のミスマッチが少なく、早期に力を発揮できた人が、難しい状況で何を考えどう行動していたのか。これを深掘りすると、自社で活躍するために必要な価値観や仕事の進め方が見えやすくなると思います。</p>
<p>ただし、「あの人は人間ができている」「もともと優秀だから」といった感覚的な評価では、採用要件として再現できません。本人へのインタビューや社内の評価情報、必要に応じて外部の分析サービスを活用するなど、一定の根拠をもとに共通項を探ることが重要です。</p>
<p>採用となると、つい転職市場や転職希望者など社外に目が向きます。しかし、採用設計の出発点は社内にあります。「どんな人を採りたいか」ではなく、「どんな人が活躍しているか」。外を見る前に、まず自社の中を見ることから始めてみてください。</p>

<h2>「転職市場で採用可能な人材像」×「活躍する人材要件」を定義する</h2>
<h4><strong>――活躍人材の分析結果を、再現性のある採用要件へと落とし込む方法を教えてください。</strong></h4>
<p><strong>只石氏：</strong>要件定義では、「転職市場で採用可能な人材像」と「活躍する人材要件」という2つの視点を持つことが大切です。</p>
<p>転職市場で採用可能な人材像とは、転職市場に実際にいて、採用できる可能性のある現実的な人材像です。一方、活躍する人材要件は、自社で成果を上げている人に共通する行動特性をもとに定めた条件です。どちらか一方へ寄せるのではなく、両者が重なる部分を見つける必要があるのです。</p>
<p>採用しやすさだけを優先すれば、採用できたとしても入社後に活躍しない可能性があります。反対に、活躍人材の条件をあれもこれもと盛り込めば、「そんな人には一生出会えない」という要件になりかねません。</p>
<div class="related-links2"><a href="https://www.dodadsj.com/document/dl/088/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2020/08/200831_088_competency-model-1.jpg" alt="コンピテンシーモデルの項目一覧｜サンプルシート【Excel版】" /><span class="related-links-tit">コンピテンシーモデルの項目一覧｜サンプルシート【Excel版】</span><span class="related-links-txt">活躍人材の行動特性を要件定義に落とし込むには？コンピテンシー項目のサンプルをご覧ください。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒資料を無料ダウンロード</span></span></a></div>
<h4><strong>――「スキル」と「コンピテンシー」、それぞれに重視すべき観点は？</strong></h4>
<p><strong>只石氏：</strong>まずスキルについては、「どこまでなら入社後に育成できるか」を基準に必須条件を設定します。自社に教育できる人がいるのか、チーム内で補完できるのかといった点も含めて、現実的なラインを引きます。</p>
<p>コンピテンシーについては、その部門やポジションで本当に譲れないものを、3～5項目程度に絞るとよいでしょう。項目が多過ぎると、全てを備えた「スーパー人材」を探すことになってしまいます。絞り込んだ要件を求人票へ落とし込み、必要に応じて人材紹介サービスの担当者などに相談しながら、転職市場に合った条件になっているかを確かめることも有効だと思います。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79639" src="/wp-content/uploads/2026/08/competency-based-hiring_image03.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>
<h4><strong>――現場の面接官が、行動特性を見極めるためのコツはありますか？</strong></h4>
<p><strong>只石氏：</strong>転職希望者を「未来の部下や、共にはたらくメンバー」だと考え、普段、彼らとコミュニケーションを取るときと同じように深掘りしてみてください。</p>
<p>彼らが成果を上げたときには、「どのような課題があったのか」「何を考えて、どう行動したのか」「周囲とどのように連携したのか」まで聞くと思います。面接でも、実績の大きさだけに引っ張られず、同じ粒度で成果に至るプロセスを聞くことが、行動特性の見極めにつながります。</p>
<p>行動特性を重視した採用基準を設けることは、入社後の評価との一貫性を持たせることにもつながります。これによって入社者が活躍しやすくなったり、やりがいを得やすくなったりする効果もあるでしょう。</p>
<p>たとえばパーソルキャリアでも、会社として大切にする価値観を人事評価の項目に落とし込み、日々の行動や成長を振り返る仕組みを設けています。採用時にも、その価値観と親和性のある考え方・行動が見られるかを確認することで、入社前後の評価軸が大きくずれないようにしています。自社の理念や価値観を「掲げるもの」で終わらせず、採用・評価・育成の基準へ具体化することが、入社後の活躍を支える土台になるはずです。</p>

<h2>コンピテンシーを入社後の活躍へつなげるコミュニケーション</h2>
<h4><strong>――採用時に見極めた行動特性を、入社後の活躍へつなげるためのコミュニケーションでは、どのようなことを意識すべきでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>只石氏：</strong>人事としてはまず、「どのような役割や行動を期待して採用したのか」を、入社者本人と配属先へ明確に伝えることが大切です。その期待をもとに育成計画を立て、1on1などを通じて定期的にフィードバックしていきます。</p>
<p>入社した人にとって、「自分は何を期待されて、ここにいるのか」「いつまでに、どのような状態になればよいのか」がわかることは、大きな安心につながります。採用時に評価された行動特性は、本人がもともと得意とし、面接でもアピールしていた可能性が高い部分。その強みを期待として伝えてもらえることは、入社後に行動を起こすための「お守り」にもなると思います。</p>
<p>このようにして早い段階で強みを発揮できる機会を設け、成功体験を積んでもらうことで、入社後の立ち上がりも早くなります。スキルについても、いつまでに何を習得すればよいかを示し、成長の進捗を確認していくことが必要です。</p>
<p>さらに、オンボーディングで得られた情報を、次の採用へ還元する視点も欠かせません。面接時の評価と入社後の実態を照らし合わせ、見極めにずれがなかったかを検証します。その結果を活躍人材の要件や面接の質問、求人票での訴求へ反映することで、採用の再現性を高められます。</p>
<p>自社の活躍人材を言語化し、採用要件へ反映する。そこで定めた人物像を求人票や面接で伝え、狙った人材を惹きつける。そして、採用時に見極めた強みをオンボーディングへつなげる。この一連の流れが線としてつながれば、採用活動にさらなる進化をもたらすはずです。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79642" src="/wp-content/uploads/2026/08/competency-based-hiring_image04.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>
<h3>【取材後記】</h3>
<p>「大きなプロジェクトを成功させた」という実績だけでなく、「そのとき何を考え、どう動いたのか」まで目を向ける。言われてみれば当然のようですが、採用の場では前者に引っ張られがちかもしれません。特に印象に残ったのは、「面接相手を未来の部下だと思って接する」という只石さんの言葉。転職希望者を限られた情報だけで判断するのではなく、これから一緒にはたらく人として丁寧に理解しようとする姿勢こそ、その人らしい考え方や行動を見極める出発点なのだと感じました。</p>
<div class="related-links2"><a href="https://www.dodadsj.com/seminar/19470/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2026/06/f289445b7125fed84ae8a4a1e0739026-1024x560.jpg" alt="採用で終わらせない！活躍人材から逆算した採用設計とは" /><span class="related-links-tit">【採用力向上アカデミー】採用で終わらせない！活躍人材から逆算した採用設計とは</span><span class="related-links-txt">本記事で解説した「活躍人材からの逆算」という視点を、採用から入社後のオンボーディングまでどうつなげるか。一気通貫のプロセス設計の考え方を、セミナーで詳しく解説しています。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒セミナーを視聴</span></span></a></div>
<p>企画・編集／平尾千晶（doda人事ジャーナル編集部）、岩田悠里（プレスラボ）、取材・文／多田慎介、撮影／塩川雄也</p>
]]></description>
            <guid isPermaLink="true">https://www.dodadsj.com/?p=79632</guid>
            <link>https://www.dodadsj.com/content/260827_competency-based-hiring/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral</link>
            <category>201</category>
            <pubDate>Thu, 27 Aug 2026 14:22:41 +0900</pubDate>
            <mdf:modified>Thu, 27 Aug 2026 14:28:55 +0900</mdf:modified>
                                    <mdf:thumbnail>/wp-content/uploads/2026/08/top_competency-based-hiring-768x420.jpg</mdf:thumbnail>
                        <mdf:relatedLink title="やっと採用できたのに活躍しないのはなぜ？活躍人材に共通する「考え方・行動特性」から採用基準を見直す方法" href="https://www.dodadsj.com/content/260827_competency-based-hiring/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="採用費用が膨らみ過ぎてる？そんな時に考えたいこと" href="https://www.dodadsj.com/content/170321_saiyohiyou/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="採用基準とは？具体的な設定手順や自社にマッチした人材の見極め方｜テンプレ付" href="https://www.dodadsj.com/content/170629_kijyunkomoku_tm/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="【マンガで解説】採用コストを抑えて幅広い人材を募集したい…というあなたへ" href="https://www.dodadsj.com/content/220510_manga-dodakyuujin/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="【マンガで解説】欲しい人材の母集団形成がうまくいかない…というあなたへ" href="https://www.dodadsj.com/content/220510_manga-dodadr/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                    </item>
                        <item>
            <title>年上部下の意欲を下げる上司のNG行動とは？「よかれと思って」が招くすれ違いと改善策</title>
            <description><![CDATA[<img src="/wp-content/uploads/2026/08/managing-older-employees_top2-768x420.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /><p>「年上の部下に、どこまで踏み込んでいいのかわからない」「指示や評価を伝えづらく、つい遠慮してしまう」。そんな悩みを抱える年下上司は少なくありません。</p>
<p>定年延長やシニア人材の活躍推進を背景に、年下上司と年上部下の組み合わせは、今や多くの企業で珍しいものではなくなりました。一方、日本企業には長年「年上が上司、年下が部下」という価値観が根強く残っています。上司本人は「尊重しているつもり」「配慮しているつもり」でも、その行動がかえって年上部下の意欲を下げたり、チームの停滞を招いたりするケースも多いようです。</p>
<p>年下上司が陥りやすい7つのNG行動とは何か。また、年上部下の強みと意欲を引き出すためには、どのような対話や組織支援が必要なのでしょうか。「日本の上司を元気にする」を理念に500社以上の企業の人材育成を支援してきた株式会社FeelWorks代表取締役・前川孝雄さんに聞きました。</p>
<div class="related-links2"><a href="https://www.dodadsj.com/document/dl/356/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2026/08/260821_356_team-member.jpg" alt="年上部下マネジメントのNG行動10選｜改善の一手と声かけ例が分かる実践チェックシート" /><span class="related-links-tit">年上部下マネジメントのNG行動10選｜改善の一手と声かけ例が分かる実践チェックシート</span><span class="related-links-txt">年上部下との関係づくりでは、「尊重している」「任せている」という対応が、思わぬすれ違いを生むことがあります。本資料では、年上部下マネジメントで起こりがちな10のNG行動を取り上げ、その背景や年上部下の受け取り方を整理。改善の一手や具体的な声かけ例とあわせて、マネジメントを見直すポイントを解説します。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒資料を無料ダウンロード</span></span></a></div>

<h2>なぜ「年上部下」との接し方に悩む管理職が多いのか</h2>
<h4><strong>――まず、年下上司と年上部下という関係性が増えている背景について教えてください。</strong></h4>
<p><strong>前川氏：</strong>私は2011年に『年上の部下とうまくつきあう9つのルール』という本を出版したのですが、当時はまだ、年下上司と年上部下の問題は一部の企業で見られる程度でした。しかし今では、当社が実施する新任管理職向け研修でも、「年上部下との接し方に悩んでいる」という相談を受けることが珍しくありません。</p>
<p>背景には少子高齢化があります。若手人材が減る一方で、定年延長や再雇用制度が一般化し、さらに70歳までの就業機会確保も進んでいます。その結果、年齢に関係なくマネジメントを担う場面が増え、年下上司と年上部下という組み合わせも珍しくなくなりました。</p>
<p>一方、日本企業では「年上が上司、年下が部下」という環境で育ってきた人が多くいます。上司と部下の年齢が逆転した関係を経験していなければ、戸惑うのも無理はないのかもしれません。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79482" src="/wp-content/uploads/2026/08/managing-older-employees_image01.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>
<h4><strong>――構造的に、日本企業では「年齢が逆転したマネジメント」を経験している人が少ないのですね。</strong></h4>
<p><strong>前川氏：</strong>はい。本来、上司とは「人間的に偉い人」ではなく、組織の中でマネジメントという役割を担う存在です。しかし、日本企業には年功序列や長幼の序といった文化が根強く残っています。そのため、「年上の人に指示を出しづらい」「評価しづらい」と感じる年下上司が多いのでしょう。</p>

<h2>「配慮しているつもり」が、年上部下の意欲を下げてしまうことも</h2>
<h4><strong>――年下上司による年上部下への接し方で、関係性を悪化させるおそれのある「NG行動」はあるのでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>前川氏：</strong>よく聞くのは、年下上司が「失礼にならないようにしよう」「経験豊富な方だから尊重しよう」と配慮した結果、逆に年上部下の意欲やモチベーションを下げてしまうケースです。</p>
<p>たとえば次のような行動は、年下上司と年上部下が絡む多くの職場で見受けられます。</p>
<h3>①「年上だから」と遠慮して、指示があいまいになる</h3>
<p>「経験豊富だから細かく言わなくても伝わるだろう」と考え、期限や期待値をぼんやり伝えてしまうケースです。しかし、役割や責任があいまいになると、年上部下であっても「どこまで自分が判断していいのか」がわからなくなります。年下上司が丁寧な言葉遣いで接することは大切ですが、年上部下に対する期待やゴール、指示は明確に伝えることが大切です。</p>
<h3>②「ベテランだから大丈夫」と1on1を行わない</h3>
<p>若手社員とは定期的に1on1を実施していても、年上部下には「任せておけばいい」と考え、対話の機会を減らしてしまうケースもあります。しかし、役職定年や再雇用などを経験した社員の中には、自分の役割やはたらく意味について悩む人もいます。年齢に関係なく対話の時間を持つことが重要です。</p>
<h3>③気を使って、必要な注意やフィードバックを避ける</h3>
<p>年上だからと注意することを避け続けると、年上部下は「自分に何が期待されているのかわからない」「成果を見てもらえていない」と感じ、意欲を失うことがあります。約束したことができていない場合には、相手を尊重しながらも、伝えるべきことは伝える必要があります。</p>
<p>これらの他にも、「ベテランは変われないと決めつける」「感謝や承認を言葉にしない」「呼び方や接し方を相手によって変えてしまう」「自分の価値観だけで相手を理解したつもりになる」といった、年下上司によるNG行動の傾向があります。資料でも解説しているのでぜひ参考にしてみてください。</p>
<p>年上部下を尊重する姿勢は大切ですが、その配慮が行き過ぎたり、遠慮して放任したりすると、かえって年上部下を戸惑わせたり、モチベーションを下げたりすることがあるのです。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79483" src="/wp-content/uploads/2026/08/managing-older-employees_image02.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>

<h2>年上部下の目標設定・評価に潜む落とし穴</h2>
<h4><strong>――年上部下だからと遠慮したり、特別扱いしたりするのではなく、マネジメントするメンバーの一人として向き合うことが大切なのですね。では、本人の意欲を引き出すためには、どのような対話が必要なのでしょうか。</strong></h4>
<p><strong>前川氏：</strong>大切なのは、「会社がやってほしいこと」を一方的に伝えるのではなく、まず本人のキャリアビジョンを聞くことです。そのうえで、会社として期待する役割との接点を一緒に探していきます。こうした接し方は部下が年上であろうと年下であろうと変わりません。</p>
<p>ただ、ミドルシニア世代になると、自分の将来について考える機会が少なくなりがちです。かつては「60歳で定年」「65歳で再雇用終了」というイメージがありました。しかし今は、60代後半でもはたらき続ける人が増えています。65歳がキャリアのゴールではなくなった時代だからこそ、「その先、どんな人生を送りたいですか？」と問いかけることに大きな意味があります。質問されることで、未来を考えるきっかけになります。</p>
<h4><strong>――「この先のイメージ」は、仕事以外のことでも良いのでしょうか？</strong></h4>
<p><strong>前川氏：</strong>はい。「家族と世界一周旅行をしたい」「地域活動に携わりたい」といった人生全体のビジョンでも構いません。そうした未来を描くことで、「そのために今、どんなはたらき方をしたいのか」というキャリアの意味づけができるようになります。</p>
<h4><strong>――対話の中で目標設定や評価を行う際、特に意識したいポイントはありますか？</strong></h4>
<p><strong>前川氏：</strong>ミドルシニア世代へのキャリア支援では、「給与」や「肩書」をモチベーションの中心に置かないことも重要です。</p>
<p>長く同じ会社ではたらいていると、「昇進」や「役職」がキャリアアップの物差しになりがちです。しかし、本来それは会社の制度の一つに過ぎません。むしろ、「どんな仕事をしているときに喜びを感じるのか」「誰にどう役に立てたときにやりがいを感じるのか」といった、自分自身のはたらきがいの物差しへと視点を広げることが大切なのです。</p>
<p>ただ、長年会社から求められる「MUST（やるべきこと）」に応えてきたミドルシニア世代の中には、「WILL（やりたいこと）」が思いつかないという人も多いもの。そんな人には、私は「CAN（できること）」に目を向けてもらうべきだと考えています。会社の方針に従ってキャリアを積み重ねてきた人ほど、「本当にやりたいこと」をすぐ言葉にできないケースは少なくありません。一方で、長年培ってきた経験やスキルには、本人も気づいていない強みが眠っていることがあります。</p>
<p>だからこそ、「あなたには何ができますか」「どんな経験を積んできましたか」と問いかけながら、その人ならではの強みを言語化し自覚を促していくことが、年下上司の重要な役割だと思います。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79484" src="/wp-content/uploads/2026/08/managing-older-employees_image03.jpg" alt="" width="720" height="394" /></figure>
</p>
<div class="related-links2"><a href="https://www.dodadsj.com/document/dl/357/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2026/08/260821_357_practical-tips.jpg" alt="年上部下との関わり方・対話の実践ポイント｜場面・タイプ別" /><span class="related-links-tit">年上部下との関わり方・対話の実践ポイント｜場面・タイプ別</span><span class="related-links-txt">年上の部下との関わり方に悩んでいませんか？本資料では、1on1や目標設定、評価面談などの場面別に押さえたいポイントと質問例を整理。さらに、モチベーション低下時や高い専門性を持つ人などのタイプ別に、効果的なコミュニケーションのポイントも解説しています。年上部下との対話やマネジメントに役立つ実践資料です。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒資料を無料ダウンロード</span></span></a></div>

<h2>年上部下と向き合う鍵は、管理職が育成に集中できる環境づくり</h2>
<h4><strong>――年上部下マネジメントの問題を個人の相性や感情論ではなく、組織・人事の課題として捉え直したとき、人事や経営にはどのような役割が求められるのでしょうか。</strong></h4>
<p><strong>前川氏：</strong>まず取り組んでいただきたいのは、管理職の役割を明確に定義することです。</p>
<p>日本企業では、プレーヤーとして優秀だった人が管理職へ昇格するケースが少なくありません。しかし、プレーヤーに求められる力と、管理職に求められる力は本来大きく異なるものです。</p>
<p>管理職の仕事は、自分が成果を出すことではなく、部下の力を引き出し、チームとして成果を生み出すこと。つまり、「人の心を動かすスキル」が求められる仕事なのです。</p>
<p>ところが現在は、多くの企業でプレイングマネジャーが当たり前になっていますよね。プレイングマネジャーは、バブル崩壊後の人員削減を背景に日本で広まったはたらき方です。その状態が常態化し、働き方改革もあいまって、管理職はプレーヤー業務に追われ、本来時間をかけるべき部下との対話や育成に十分な時間を割けなくなってしまいました。</p>
<p>人事や経営には、今一度、管理職がマネジメントに集中できる環境を整えてほしいと思います。AIをはじめとするテクノロジーも活用しながら、管理職の事務作業や定型業務をできるだけ減らすべきでしょう。そして、部下との対話や1on1、フィードバックに時間を使える環境をつくることが重要です。</p>
<p>さらに、管理職に対する継続的な育成も欠かせません。グローバル企業では、管理職になってからも継続的にリーダーシップやマネジメントを学ぶ機会を設けている例があります。一方、多くの日本企業では昇格時に簡単な研修を受ける程度で、現場でのマネジメントは本人の経験や勘に委ねられがちです。</p>
<p>年上部下との関わり方も含め、「人の心を動かす技術」を継続的に学べる環境づくりが、これからの組織にはますます求められるでしょう。</p>
<figure><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-79485" src="/wp-content/uploads/2026/08/managing-older-employees_image04.jpg" alt="" width="1440" height="788" /></figure>
</p>
<div class="related-links2"><a href="https://www.dodadsj.com/document/dl/357/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2026/08/260821_357_practical-tips.jpg" alt="年上部下との関わり方・対話の実践ポイント｜場面・タイプ別" /><span class="related-links-tit">年上部下との関わり方・対話の実践ポイント｜場面・タイプ別</span><span class="related-links-txt">年上の部下との関わり方に悩んでいませんか？本資料では、1on1や目標設定、評価面談などの場面別に押さえたいポイントと質問例を整理。さらに、モチベーション低下時や高い専門性を持つ人などのタイプ別に、効果的なコミュニケーションのポイントも解説しています。年上部下との対話やマネジメントに役立つ実践資料です。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒資料を無料ダウンロード</span></span></a></div>
<h3>【取材後記】</h3>
<p>「年上部下マネジメント」というテーマを聞くと、「年上だから接し方が難しい」「世代間ギャップがあるから仕方ない」といった話を想像していました。しかし、前川さんのお話を伺う中で印象的だったのは、「年齢」そのものよりも、「一人のキャリアにどう向き合うか」が本質だということです。年齢を重ねても、人は認められたいと思っているもの。その気持ちを引き出すのは、立場でも年齢でもなく、相手を理解しようとする姿勢や対話なのだと感じました。「管理職の仕事は部下に仕事をさせることではありません。人の心を動かすことです」。そんな前川さんの言葉が印象に残る取材でした。</p>
<p>企画・編集／海野奈央（doda人事ジャーナル編集部）、岩田悠里（プレスラボ）、取材・文／多田慎介、撮影／宮本七生</p>
]]></description>
            <guid isPermaLink="true">https://www.dodadsj.com/?p=79465</guid>
            <link>https://www.dodadsj.com/content/260825_managing-older-employees/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral</link>
            <category>201</category>
            <pubDate>Tue, 25 Aug 2026 09:30:00 +0900</pubDate>
            <mdf:modified>Fri, 21 Aug 2026 15:16:08 +0900</mdf:modified>
                                    <mdf:thumbnail>/wp-content/uploads/2026/08/managing-older-employees_top2-768x420.jpg</mdf:thumbnail>
                        <mdf:relatedLink title="年上部下の意欲を下げる上司のNG行動とは？「よかれと思って」が招くすれ違いと改善策" href="https://www.dodadsj.com/content/260825_managing-older-employees/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="「何のために、はたらいているんだろう…」と考えたことがある社会人は75％！本音調査から見えた離職リスクと防止策" href="https://www.dodadsj.com/content/251205_staff-retention/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="キャリア開発とは？メリットや具体的な手法・企業の実施例を紹介" href="https://www.dodadsj.com/content/190427_careerdevelopment/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="抜擢人事とは｜導入のメリット・デメリットや失敗を避ける注意点を解説" href="https://www.dodadsj.com/content/240329_batteki-jinji/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="「普通に指導したつもりなのに…」管理職のやりがち“無意識”ハラスメントと言い方防止術" href="https://www.dodadsj.com/content/241106_harassment/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                    </item>
                        <item>
            <title>面接評価基準とは？つくり方や評価項目、質問例、評価シートの活用方法を解説</title>
            <description><![CDATA[<img src="/wp-content/uploads/2026/07/pixta_71692382_M_cover_1440x788-768x420.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /><p>同じ面接官が担当していても、応募者によって評価の観点が変わったり、面接後に「本当に自社で活躍できるのか」という懸念が生じたりすることがあります。こうした課題は、面接評価基準があいまいで、面接官間で共有されていない場合に起こりやすくなります。</p>
<p>面接評価基準とは、応募者を評価する際の判断軸や、合否を判断するための基準を具体化したものです。評価項目を設定するだけでなく、どのような回答や行動を高く評価し、どのような状態を懸念ありと判断するかまで明確にします。</p>
<p>本記事では、面接評価基準のつくり方や評価項目、質問例、職種別の基準例、評価シートの活用方法を解説します。</p>
<p>記事とあわせて、評価項目の整理に使える無料の面接評価シートをご活用ください。</p>
<div class="related-links2"><a href="https://www.dodadsj.com/document/dl/006/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2018/12/181203_006_knowhow_interview-seat.jpg" alt="ミスマッチを防ぐための「面接評価」シートテンプレート【無料】" /><span class="related-links-tit">ミスマッチを防ぐための「面接評価」シートテンプレート【無料】</span><span class="related-links-txt">関係者の情報共有をスムーズにし、ミスマッチを防ぐための面接評価シート（無料テンプレート）です。コミュニケーションや志向性、カルチャーマッチなど様々な項目から面接評価にご活用いただけます。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒資料を無料ダウンロード</span></span></a></div>

<h2>面接評価基準とは？採用で重要な理由</h2>
<p>面接評価基準を整備すると、面接官の印象や経験だけに頼らず、職務に必要な適性・能力に基づいて応募者を評価しやすくなります。</p>
<p>厚生労働省でも、公正な採用選考では、応募者の適性・能力に基づいて判断することを基本としています。（参考：<a href="https://kouseisaiyou.mhlw.go.jp/basic.html" target="_blank" rel="noopener">採用選考時の基本的な考え方・公正な採用選考の基本｜厚生労働省</a>）</p>
<h3>評価項目と面接評価基準の違い</h3>
<p>評価項目は「何を見るか」、評価基準は「どの水準なら合格と判断するか」を示すものです。</p>
<p>例えば、「論理的思考力」は評価項目です。一方、「結論・根拠・具体例を整理し、質問に対して一貫した回答ができる状態を合格とする」といった判断の目安が評価基準に当たります。</p>
<p>評価項目だけを設定しても、面接官によって解釈がわかれることがあります。ある面接官は話のわかりやすさを重視し、別の面接官は課題整理の深さを重視するといったズレが生じるためです。</p>
<p>そのため、実務では次の4項目をセットで設計すると、面接官間の認識をそろえやすくなります。</p>
<div class="special02">
<p><strong>面接評価基準の設計で整理する4項目</strong><br />
①評価項目<br />
②評価基準<br />
③質問例・深掘り質問<br />
④評価コメントの記入ルール</p>
</div>
<h3>評価基準がない場合に起こる問題</h3>
<p>評価基準がない、または形骸化している場合、次のような問題が起こりやすくなります。</p>
<div class="special02">
<ul>
<li>・面接官によって合否判断が変わる</li>
<li>・印象や相性などの主観で採否が左右される</li>
<li>・応募者を比較する根拠が残らない</li>
<li>・採用後のミスマッチを振り返りにくい</li>
</ul>
</div>
<p>また、家族構成や生活環境など、職務の適性・能力と関係のない情報が評価に入り込むと、就職差別につながるおそれがあります。</p>
<p>（参考：<a href="https://kouseisaiyou.mhlw.go.jp/consider.html" target="_blank" rel="noopener">採用選考時に配慮すべき事項｜厚生労働省</a>）</p>

<h2>面接評価基準を設定する5つのメリット</h2>
<p>面接評価基準を設定すると、面接官による評価のばらつきを抑え、応募者を公平に比較しやすくなります。また、採用判断の根拠が明確になり、採用ミスマッチの防止や採用活動の改善にもつなげられます。</p>
<p>ここでは、面接評価基準を設定する5つのメリットを解説します。</p>
<div class="special02">
<p><strong>面接評価基準を設定する5つのメリット</strong><br />
①面接官による評価のばらつきを抑えられる<br />
②応募者を公平に比較できる<br />
③採用ミスマッチを防ぎやすくなる<br />
④採用判断の根拠を明確にできる<br />
⑤採用活動の改善につなげられる</p>
</div>
<h3>1. 面接官による評価のばらつきを抑えられる</h3>
<p>評価基準を具体的な行動や回答例まで言語化すると、面接官が同じ観点で応募者を確認しやすくなります。</p>
<p>例えば「主体性」を評価する場合でも、「自ら提案した経験があるか」「周囲を巻き込んだか」「成果や改善につなげたか」まで定めておくことで、評価のズレを抑えられます。</p>
<p>作成した評価基準は、面接官へ共有するだけでなく、研修を通じて実際の面接で使える状態にしておくことが大切です。</p>
<h3>2. 応募者を公平に比較できる</h3>
<p>共通の評価項目と質問を用意しておくと、複数の応募者から合否判断に必要な情報を同じ観点で取得できます。</p>
<p>完全に同じ会話を行う必要はありませんが、必ず確認する共通質問と、応募者の回答に応じて行う深掘り質問を分けておくと、公平性と柔軟性を両立しやすくなります。</p>
<p>公平に比較するには、評価項目そのものが職務とひも付いていることも重要です。すべての職種で同じ項目・同じ重み付けにすると、かえって判断を誤る場合があります。職種やポジションに合わせて、重視する項目を調整しましょう。</p>
<p>面接官ごとの評価のばらつきを抑える面接手法について詳しく知りたい方は、下記の記事も確認してください。</p>
<p>（関連記事：<a href="https://www.dodadsj.com/content/220629_structured-interview/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener">構造化面接とは？メリット・デメリットや質問例、半構造化面接との違いを解説</a>）</p>
<h3>3. 採用ミスマッチを防ぎやすくなる</h3>
<p>評価基準は、入社後に期待する役割と、面接で確認する内容をつなぐ役割を持ちます。</p>
<p>例えば営業職であれば、話しやすさだけでなく、顧客課題を把握する力、提案を組み立てる力、目標達成に向けて行動を改善する力なども確認するとよいでしょう。</p>
<p>入社後3カ月・6カ月・1年後に期待する状態を先に定め、その状態に必要な能力を評価基準へ落とし込むと、実際の業務に即した見極めがしやすくなります。運用開始後は、入社後の活躍状況や早期離職の有無と照らし合わせながら、評価基準を見直していくことも大切です。</p>
<h3>4. 採用判断の根拠を明確にできる</h3>
<p>評価基準に沿って記録を残せば、「コミュニケーション能力が高い」といった抽象的な評価ではなく、「質問の意図を確認し、結論・理由・具体例の順に回答できていた」といった具体的な根拠を共有できます。</p>
<p>人事・採用担当者と現場責任者の間で判断がわかれた場合も、評価シートに記録された回答内容や評価基準をもとに議論できるため、採用判断の納得感を高めやすくなります。</p>
<h3>5. 採用活動の改善につなげられる</h3>
<p>評価結果を蓄積すると、どの項目で不合格になる応募者が多いのか、入社後に活躍している社員は面接時にどの項目が高かったのかを分析できます。</p>
<p>例えば、応募者の多くが「業務理解」で低評価になる場合は、求人広告やスカウト文で仕事内容が十分に伝わっていないことが考えられます。面接評価が高いにもかかわらず早期離職が多い場合は、仕事内容や組織風土についての相互理解が不足しているかもしれません。</p>
<p>このように、面接評価基準は面接時の判断だけでなく、求人広告、スカウト、選考フロー、入社後フォローを見直すための材料としても活用できます。</p>

<h2>面接評価基準のつくり方【5ステップ】</h2>
<p>面接評価基準は、評価シートのフォーマットからつくり始めるのではなく、採用ポジションで期待する役割から逆算して設計することが重要です。</p>
<p>以下の順に進めると、評価項目や判断基準を整理しやすくなります。</p>
<div class="special02">
<p><strong>面接評価基準のつくり方【5ステップ】</strong><br />
①採用ポジションの役割と期待する成果を明確にする<br />
②必須要件と歓迎要件を分ける<br />
③評価項目を選定する<br />
④評価段階と判断基準を具体化する<br />
⑤質問例・評価シート・運用ルールに落とし込む
</div>
<h3>STEP1. 採用ポジションの役割と期待する成果を明確にする</h3>
<p>最初に、採用するポジションで任せたい役割を明確にします。求人票に記載する業務内容だけでなく、入社後にどのような成果を期待するのか、どのような課題を解決してほしいのかまで整理しましょう。</p>
<p>次の観点で整理すると、求める人物像を具体化しやすくなります。</p>
<div class="special02">
<ul>
<li>・ポジションの主なミッション</li>
<li>・入社後3カ月・6カ月・1年後に期待する状態</li>
<li>・業務で頻繁に発生する場面や課題</li>
<li>・既存社員のうち活躍している人に共通する行動</li>
<li>・チーム内で求められる役割</li>
</ul>
</div>
<p>例えば営業職でも、新規開拓を重視するのか、既存顧客との関係構築を重視するのかによって、評価すべき能力は変わります。「コミュニケーション能力がある人」のような抽象的な表現ではなく、「顧客の課題を聞き出し、関係者を巻き込みながら提案を進められる人」といった行動レベルまで具体化しましょう。</p>
<h3>STEP2. 必須要件と歓迎要件を分ける</h3>
<p>次に、採用ポジションに必要な要件を「必須要件」と「歓迎要件」に分けます。</p>
<p>必須要件は、入社後に業務を行ううえで欠かせない経験・能力です。歓迎要件は、あれば評価につながるものの、満たしていなくても採用を検討できる要素です。</p>
<p>両者を分けないまま面接すると、確認項目が増えすぎたり、本来は必須ではない条件を理由に応募者を見送ったりするおそれがあります。合否判断に直結する要件を優先して整理しましょう。</p>
<h3>STEP3. 評価項目を選定する</h3>
<p>役割と要件を整理したら、面接で確認する評価項目を選定します。</p>
<p>評価項目を決める際は、次の点を確認してください。</p>
<div class="special02">
<ul>
<li>・業務上の成果とどのように関係しているかを説明できるか</li>
<li>・面接で具体的な経験や行動を確認できるか</li>
<li>・ほかの評価項目と重複していないか</li>
<li>・必須要件と歓迎要件のどちらに当たるか</li>
<li>・どの面接フェーズで確認するか</li>
</ul>
</div>
<p>1回の面接で確認する項目は、十分に深掘りできる数に絞ります。目安として3～5項目ほどにし、複数の面接フェーズで役割分担する方法が現実的です。</p>
<p>例えば、「主体性」と「リーダーシップ」が近い意味で使われている場合は、「主体性」は自ら課題を見つけて動く力、「リーダーシップ」は周囲を巻き込んで前進させる力のように切り分けると、評価の重複を避けやすくなります。</p>
<h3>STEP4. 評価段階と判断基準を具体化する</h3>
<p>各評価項目について、3段階または5段階の評価尺度を設定し、それぞれの状態を具体的に定義します。</p>
<p>以下の表は、5段階評価を用いる場合の判断目安です。</p>
<figure class="wp-block-table" style="max-width:100%;overflow-x:auto;">
<table>
<thead>
<tr>
<th>評価</th>
<th>判断の目安</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>5点</td>
<td>期待水準を大きく上回り、入社後に高い成果を発揮できる具体的な経験がある</td>
</tr>
<tr>
<td>4点</td>
<td>期待水準を上回る経験・行動があり、比較的早期の活躍が期待できる</td>
</tr>
<tr>
<td>3点</td>
<td>採用ポジションで求める標準的な水準を満たしている</td>
</tr>
<tr>
<td>2点</td>
<td>一部の経験・能力が不足しており、相応の育成や支援が必要である</td>
</tr>
<tr>
<td>1点</td>
<td>必須要件を満たしておらず、今回のポジションとの適合が難しい</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</figure>
<p>重要なのは、点数の名称だけでなく、「どのような回答や行動があれば、その評価になるのか」を記載することです。</p>
<p>例えば「主体性」であれば、3点は「与えられた役割を責任を持って遂行できる」、4点は「自ら課題を見つけ改善行動を起こせる」、5点は「周囲を巻き込み、継続的な成果につなげている」といった形で具体化します。</p>
<p>点数ごとの行動例を用意しておくと、面接官間で評価結果を比較しやすくなります。</p>
<h3>STEP5. 質問例・評価シート・運用ルールに落とし込む</h3>
<p>最後に、評価項目ごとの質問例、深掘り質問、評価シートを作成します。</p>
<p>評価シートには、評価項目、評価点、評価の根拠となる回答、懸念点、次回面接で確認する事項などを記録できるようにします。</p>
<p>具体的な項目は、後述する「面接評価シートのつくり方」で解説します。</p>
<p>また、面接前に評価項目や役割分担を確認し、面接後に評価をすり合わせるルールも決めておきます。共通質問と深掘り質問をあらかじめ用意しておくと、応募者ごとに確認する観点がぶれにくくなります。</p>

<h2>面接で評価する主な項目一覧</h2>
<p>面接で評価する項目は、職種や役割によって異なります。以下の表は、多くの職種で用いられる代表的な項目です。</p>
<figure class="wp-block-table" style="max-width:100%;overflow-x:auto;">
<table>
<thead>
<tr>
<th>評価項目</th>
<th>確認する内容</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>コミュニケーション能力</td>
<td>相手の意図を理解し、必要な情報をわかりやすく伝えられるか</td>
</tr>
<tr>
<td>主体性・行動力</td>
<td>自ら課題を捉え、必要な行動を起こせるか</td>
</tr>
<tr>
<td>論理的思考力</td>
<td>情報を整理し、根拠を示しながら説明・判断できるか</td>
</tr>
<tr>
<td>問題解決能力</td>
<td>課題を特定し、原因分析から実行・振り返りまで行えるか</td>
</tr>
<tr>
<td>協調性・チームワーク</td>
<td>異なる意見や立場の人と連携し、成果を出せるか</td>
</tr>
<tr>
<td>成長意欲</td>
<td>自ら学び、行動や成果につなげているか</td>
</tr>
<tr>
<td>負荷が高い状況への対処力</td>
<td>業務上の負荷に対して、優先順位の整理や相談など適切な対応ができるか</td>
</tr>
<tr>
<td>カルチャーフィット</td>
<td>自社の行動指針やはたらき方の中で、無理なく力を発揮できるか</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</figure>
<p>すべての項目を評価する必要はありません。採用ポジションの必須要件と期待する役割に合わせて選定してください。</p>

<h2>面接評価項目ごとの質問例と評価基準</h2>
<p>評価項目ごとに、「質問例」「高評価と判断しやすい回答」「懸念が残る回答」「深掘り質問」を整理しておくと、面接官が同じ観点で評価しやすくなります。</p>
<p>以下の表は、代表的な評価項目ごとの質問例と評価基準の例です。</p>
<figure class="wp-block-table" style="max-width:100%;overflow-x:auto;">
<table>
<thead>
<tr>
<th>評価項目</th>
<th>質問例</th>
<th>高評価と判断しやすい回答</th>
<th>懸念が残る回答</th>
<th>深掘り質問</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>コミュニケーション能力</td>
<td>相手に伝わりにくい内容を説明した経験を教えてください。</td>
<td>相手の理解度や立場を踏まえ、伝え方を変えた具体的な経験を説明できる。</td>
<td>相手の理解不足だけを理由にしており、自身の伝え方を振り返っていない。</td>
<td>どのように伝え方を変えましたか。</td>
</tr>
<tr>
<td>主体性・行動力</td>
<td>指示を待たずに、自ら行動した経験を教えてください。</td>
<td>課題発見、判断、行動、結果までを一貫して説明できる。</td>
<td>上司や周囲からの指示を実行した経験にとどまっている。</td>
<td>ご自身が判断した部分はどこですか。</td>
</tr>
<tr>
<td>論理的思考力</td>
<td>複雑な課題を整理して判断した経験を教えてください。</td>
<td>課題、原因、選択肢、判断理由、結果を整理して説明できる。</td>
<td>結論だけを述べ、判断に至る過程を説明できない。</td>
<td>ほかにどのような選択肢を検討しましたか。</td>
</tr>
<tr>
<td>問題解決能力</td>
<td>業務上の問題を解決した経験を教えてください。</td>
<td>原因分析、打ち手の実行、効果検証、改善まで説明できる。</td>
<td>問題を他者や環境の責任として語り、自身の行動が見えない。</td>
<td>その状況で、ご自身が変えられたことは何でしたか。</td>
</tr>
<tr>
<td>協調性・チームワーク</td>
<td>意見が異なるメンバーと協力して成果を出した経験を教えてください。</td>
<td>自身の役割と周囲への働きかけを具体的に説明できる。</td>
<td>「協力した」といった抽象的な説明にとどまり、本人の貢献度がわからない。</td>
<td>意見が合わない相手に、どのように働きかけましたか。</td>
</tr>
<tr>
<td>成長意欲</td>
<td>最近、自ら学んだことや改善したことを教えてください。</td>
<td>学習の目的、行動、業務への活用、成果まで説明できる。</td>
<td>意欲は示しているものの、具体的な行動が伴っていない。</td>
<td>学んだことを業務でどのように活かしましたか。</td>
</tr>
<tr>
<td>負荷が高い状況への対処力</td>
<td>業務上の負荷が高い状況に、どのように対応しましたか。</td>
<td>優先順位を整理し、必要に応じて周囲と相談しながら対応した経験を説明できる。</td>
<td>過度に我慢したことだけを強調し、具体的な対処行動が見えない。</td>
<td>状況を整理するために、最初に何をしましたか。</td>
</tr>
<tr>
<td>カルチャーフィット</td>
<td>これまで成果を出しやすかった職場環境と、その理由を教えてください。</td>
<td>成果を出しやすい環境や行動特性を具体的に説明できる。</td>
<td>職場への希望が抽象的で、実際のはたらき方との関係を確認できない。</td>
<td>その環境で成果を出せた理由は何ですか。</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</figure>
<p>回答の内容だけでなく、応募者本人がどのように考え、どのような役割を担い、どのような行動を取ったのかを確認することが重要です。</p>
<h3>カルチャーフィットを評価する際の注意点</h3>
<p>カルチャーフィットは、面接官との相性や「自分たちと似ているか」を判断する項目ではありません。自社の価値観や行動指針、仕事の進め方の中で、応募者が力を発揮できるかを確認するための項目です。</p>
<p>評価する際は、自社の行動指針を具体的な行動レベルまで言語化しておきます。例えば「顧客起点」を重視する会社であれば、顧客の課題をどのように把握し、行動へつなげてきたかを確認します。</p>
<p>年齢、性別、出身地、家族構成などと関連付けて評価しないよう注意が必要です。</p>
<h3>負荷がかかる状況への対処力を評価する際の注意点</h3>
<p>病歴や健康状態ではなく、業務上の負荷に対してどのような行動を取ったかを確認します。優先順位の整理や周囲への相談など、職務上の具体的な対処方法に焦点を当てましょう。</p>
<p>レジリエンスの考え方や具体的な質問例については、下記の記事で詳しく解説しています。</p>
<p>（関連記事：<a href="https://www.dodadsj.com/content/211119_saheki-resilience/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener">【面接質問集あり】注目の「レジリエンス」とは？「ストレス跳ね返し人材」の見抜き方</a>）</p>

<h2>【職種別】面接評価基準の具体例</h2>
<p>同じ評価項目でも、職種によって重視する観点や求める水準は異なります。</p>
<p>以下の表は、職種別の評価項目と評価基準の例です。</p>
<figure class="wp-block-table" style="max-width:100%;overflow-x:auto;">
<table>
<thead>
<tr>
<th>職種</th>
<th>重視する主な評価項目</th>
<th>評価基準の例</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>営業職</td>
<td>顧客理解、提案力、目標達成志向、行動改善、関係構築</td>
<td>顧客課題を把握するために質問を工夫し、提案や行動の改善によって成果につなげた経験がある。</td>
</tr>
<tr>
<td>エンジニア職</td>
<td>技術力、要件理解、問題解決能力、チーム開発、学習意欲</td>
<td>技術的な課題の原因を切り分け、関係者と連携しながら解決策を実行した経験がある。</td>
</tr>
<tr>
<td>管理部門・事務職</td>
<td>正確性、優先順位付け、調整力、業務改善、継続力</td>
<td>ミスを防ぐための確認手順を整え、関係部署と調整しながら業務を改善した経験がある。</td>
</tr>
<tr>
<td>管理職</td>
<td>目標設定、人材育成、意思決定、組織課題への対応、合意形成</td>
<td>チーム目標を設定し、メンバーの状況に応じた支援や育成を行い、組織成果につなげた経験がある。</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</figure>
<p>例えば、コミュニケーション能力についても、営業職では顧客へのヒアリングや提案、エンジニア職では要件確認や技術的な説明、管理職では部門間の合意形成などが主な評価対象になります。</p>
<p>営業職であれば、売上や件数といった結果だけでなく、顧客課題をどのように把握し、提案内容や行動をどのように改善したのかを確認します。エンジニア職では、使用技術の経験年数だけでなく、要件理解やチーム開発での連携、技術的な課題への向き合い方も評価対象になります。</p>
<p>管理部門・事務職では、正確性や優先順位付け、関係部署との調整力が重要です。管理職では、個人としての成果だけでなく、チーム目標の設定、メンバー育成、意思決定、関係者との合意形成など、組織を通じて成果を出せるかを確認しましょう。</p>

<h2>面接評価シートのつくり方</h2>
<p>面接評価基準を実務で活用するには、面接評価シートに落とし込んでおくと運用しやすくなります。評価シートは、点数を付けるためだけでなく、判断の根拠を記録し、次の面接官や採用決裁者へ情報を引き継ぐためのツールです。</p>
<h3>面接評価シートに入れる項目</h3>
<p>面接評価シートには、次のような項目を入れると運用しやすくなります。</p>
<div class="special02">
<ul>
<li>・応募者名・応募職種・選考フェーズ</li>
<li>・面接日・面接官名</li>
<li>・評価項目と評価基準</li>
<li>・評価点</li>
<li>・回答内容・評価根拠</li>
<li>・強みと懸念点</li>
<li>・次回面接で確認する事項</li>
<li>・総合評価</li>
</ul>
</div>
<p>項目が多すぎると記入が負担になり、評価シートが形骸化しやすくなります。1回の面接で確認すべき項目を絞り、面接フェーズごとに役割を分けると、記録すべき内容が明確になります。</p>
<h3>評価コメントの書き方</h3>
<p>評価コメントには、面接官の印象ではなく、応募者の回答から確認できた事実を記録します。</p>
<p>例えば、「主体性が高い」とだけ書くのではなく、次のように記載します。</p>
<p>「前職で業務フローの課題を発見し、関係部署へ改善案を提案。運用ルールの変更まで主導し、作業時間を削減した経験を説明できていた」</p>
<p>懸念点についても、「論理性が低い」ではなく、「施策を選んだ理由と、ほかの選択肢を比較した過程を確認できなかった」と記録すると、判断根拠が明確になります。</p>
<p>評価コメントを書く際は、ポジティブな点と懸念点を分け、推測ではなく面接で確認できた発言や行動に基づいて記録しましょう。後から読み返したときに、なぜその評価になったのかがわかる状態にしておくことが大切です。</p>
<h3>評価シート作成時の注意点</h3>
<p>評価シートを作成する際は、次の点に注意しましょう。</p>
<div class="special02">
<ul>
<li>・1回の面接で評価できる項目数に絞る</li>
<li>・点数ごとの判断基準を明記する</li>
<li>・点数だけでなく、根拠となる回答を記録する</li>
<li>・面接フェーズごとに評価する項目を分ける</li>
<li>・個人情報の保管場所・閲覧権限・利用目的を定める</li>
</ul>
</div>
<p>自社の評価項目と判断基準を整理する際は、面接評価シートを実務にお役立てください。</p>
<div class="related-links2"><a href="https://www.dodadsj.com/document/dl/006/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2018/12/181203_006_knowhow_interview-seat.jpg" alt="ミスマッチを防ぐための「面接評価」シートテンプレート【無料】" /><span class="related-links-tit">ミスマッチを防ぐための「面接評価」シートテンプレート【無料】</span><span class="related-links-txt">関係者の情報共有をスムーズにし、ミスマッチを防ぐための面接評価シート（無料テンプレート）です。コミュニケーションや志向性、カルチャーマッチなど様々な項目から面接評価にご活用いただけます。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒資料を無料ダウンロード</span></span></a></div>

<h2>面接評価基準を運用するポイント</h2>
<p>面接評価基準は、作成して終わりではありません。</p>
<p>面接官が同じ基準を理解し、実際の面接で適切に使える状態にすることで、評価基準を現場で活用しやすくなります。</p>
<p>ここでは、面接官研修の実施、面接前の役割分担、評価のすり合わせ、評価結果の見直しについて解説します。</p>
<h3>面接官研修を実施する</h3>
<p>面接官研修では、評価基準の使い方だけでなく、質問の深掘り方法、評価コメントの書き方、不適切な質問についても共有します。</p>
<p>研修で扱う内容は、次の通りです。</p>
<div class="special02">
<ul>
<li>・採用ポジションの役割と必須要件</li>
<li>・評価項目と評価基準</li>
<li>・共通質問に沿った面接の進め方</li>
<li>・質問例と深掘り方法</li>
<li>・避けるべき質問</li>
<li>・評価シートの記入方法</li>
</ul>
</div>
<p>初めて面接を担当する現場面接官には、評価基準を共有するだけでなく、想定質問や記入例もあわせて説明すると理解が進みやすくなります。</p>
<p>面接官トレーニングの具体的な実施方法について詳しく知りたい方は、下記の記事も確認してください。</p>
<p>（関連記事：<a href="https://www.dodadsj.com/content/20241205_interviewer-training/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener">面接官トレーニングとは？習得可能なスキルと知識、トレーニング方法を解説</a>）</p>
<h3>面接前に役割分担を確認する</h3>
<p>複数の面接官が関わる場合は、誰がどの項目を確認するのかを事前に決めます。</p>
<p>例えば、一次面接では人事・採用担当者が基本要件や転職理由を確認し、二次面接では現場責任者が職務経験や成果の再現性を確認し、最終面接では部門責任者が期待する役割や組織方針との適合を確認するといった役割分担が考えられます。</p>
<h3>評価のすり合わせを行う</h3>
<p>面接官ごとの評価の違いを縮めるには、同じ回答例を評価し、「この回答なら何点か」を話し合う機会を設けるとよいでしょう。</p>
<p>評価のすり合わせでは、架空の回答例や過去の面接記録をもとに、面接官同士で点数と評価理由を確認します。点数だけでなく、どの発言や行動を根拠に評価したのかまで共有すると、面接官間の解釈のズレを抑えやすくなります。</p>
<p>面接後の採用会議でも、点数の高低だけでなく、どの回答や事実を根拠に判断したのかを確認しましょう。</p>
<h3>評価結果を蓄積して見直す</h3>
<p>評価項目ごとの点数、評価コメント、合否結果、入社承諾前・辞退、入社後の定着状況や評価を蓄積すると、評価基準が実態に合っているかを検証できます。</p>
<p>次のようなタイミングで見直しましょう。</p>
<div class="special02">
<ul>
<li>・新しい職種・ポジションの採用を始めるとき</li>
<li>・採用ミスマッチや早期離職が続いたとき</li>
<li>・事業方針や組織体制が変わったとき</li>
<li>・面接官から評価しにくいという意見が出たとき</li>
<li>・入社後に活躍している社員の傾向が明らかになったとき</li>
</ul>
</div>

<h2>面接評価基準の運用でよくある4つの失敗</h2>
<p>面接評価基準を作成しても、運用方法が整っていないと、面接官ごとの解釈がわかれたり、評価シートが形骸化したりすることがあります。特に注意したい失敗は、次の4つです。</p>
<div class="special02">
<p><strong>面接評価基準の運用でよくある4つの失敗</strong><br />
①評価基準があいまいになっている<br />
②評価項目が多すぎる<br />
③面接官ごとの解釈が異なる<br />
④主観や心理的バイアスで評価してしまう</p>
</div>
<p>それぞれの原因と見直しのポイントを確認し、面接評価基準を実務で使いやすい状態に整えましょう。</p>
<h3>1. 評価基準があいまいになっている</h3>
<p>「主体性がある」「論理的に話せる」など、抽象的な表現だけでは面接官によって判断がわかれます。</p>
<p>高評価、標準、懸念ありの状態を、具体的な行動や回答例に落とし込みましょう。</p>
<h3>2. 評価項目が多すぎる</h3>
<p>項目が多すぎると、面接時間内に十分な深掘りができず、すべての項目が表面的な評価になりがちです。</p>
<p>面接フェーズごとに確認する項目を分け、合否判断に必要な項目を優先してください。</p>
<h3>3. 面接官ごとの解釈が異なる</h3>
<p>同じ5段階評価を使っていても、ある面接官は3点を合格と考え、別の面接官は4点以上を合格と考えることがあります。</p>
<p>回答例を用いた評価練習や、採用会議でのすり合わせを通じて、点数の意味を共有しましょう。</p>
<h3>4. 主観や心理的バイアスで評価してしまう</h3>
<p>「自分と似ている」「話しやすい」「熱意を感じる」といった印象が、職務遂行能力と一致するとは限りません。</p>
<p>評価コメントには、印象ではなく観察できた事実を記録します。例えば、「熱意がある」ではなく、「未経験領域について事前に情報収集し、入社後の学習計画を具体的に説明できていた」と記載します。</p>

<h2>面接評価で避けるべき質問</h2>
<p>面接では、応募者が職務を遂行するために必要な適性・能力を確認することが基本です。本人に責任のない事項や、思想・信条、結婚・妊娠・出産の予定など、職務に直接関係しない事項を尋ねると、就職差別につながるおそれがあります。</p>
<p>勤務時間、出張、転勤などについては、全応募者に同じ職務条件を示したうえで、対応できるかどうかのみを確認しましょう。（参考：<a href="https://kouseisaiyou.mhlw.go.jp/consider.html" target="_blank" rel="noopener">採用選考時に配慮すべき事項｜厚生労働省</a>）</p>
<p>具体的なNG質問例や、誤って質問してしまった場合の対処法については、下記の記事で詳しく解説しています。</p>
<p>（関連記事：<a href="https://www.dodadsj.com/content/171129_law08_interview/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener">面接で聞いてはいけない質問・会話のNG行為とは？リスク回避のための具体的な対策</a>）</p>

<h2>面接評価基準に関するよくある質問</h2>
<p>面接評価基準を整備する際は、評価項目の数や評価段階の選び方、評価シートの使い方で迷うことがあります。</p>
<p>ここでは、実務でよくある次の3つの質問に回答します。</p>
<div class="special02">
<p><strong>面接評価基準に関するよくある質問</strong><br />
①評価項目は何個設定すべきですか？<br />
②3段階評価と5段階評価はどちらがよい？<br />
③面接評価シートはテンプレートでも問題ない？</p>
</div>
<h3>評価項目は何個設定すべきですか？</h3>
<p>1回の面接で評価する項目は、3～5項目ほどを目安にすると深掘りしやすくなります。確認項目が多い場合は、一次面接・二次面接・最終面接など、選考フェーズごとに役割を分けましょう。</p>
<p>一次面接では基本要件や職務経験、二次面接では専門性や成果の再現性、最終面接では期待する役割や組織方針との適合を確認するといった分担が考えられます。</p>
<h3>3段階評価と5段階評価はどちらがよい？</h3>
<p>3段階評価はシンプルなため、評価に慣れていない面接官でも使いやすい傾向があります。5段階評価は応募者間の差を細かく残しやすいため、比較や分析に活用しやすい方法です。</p>
<p>どちらを選ぶ場合も、各段階の定義と評価コメントをセットで運用することが重要です。初めて評価基準を整備する場合は、3段階で始め、運用が定着してから5段階へ移行する方法もあります。</p>
<h3>面接評価シートはテンプレートでも問題ない？</h3>
<p>テンプレートを使うこと自体は問題ありません。ただし、そのまま使用するのではなく、自社の採用要件、職種、選考フローに合わせた調整が必要です。</p>
<p>必須要件に関係する項目を優先し、職務との関連性が薄い項目は削除します。運用後は、面接官から評価しにくい項目や記入しにくい欄について意見を集め、改善を続けましょう。</p>

<h2>まとめ｜面接評価基準を整備して採用精度を高めよう</h2>
<p>面接評価基準は、応募者をどの観点で、どの水準なら合格とするかを明確にしたものです。評価項目だけでなく、具体的な判断基準、質問例、評価コメントのルールまで整えることで、面接官間で判断基準を共有しやすくなります。</p>
<p>面接評価基準をつくる際は、次の流れで進めましょう。</p>
<div class="special02">
<p><strong>面接評価基準をつくる流れ</strong><br />
①採用ポジションの役割と入社後に期待する成果を明確にする<br />
②必須要件と歓迎要件を分ける<br />
③面接で確認する評価項目を選定する<br />
④各評価項目の判断基準を具体的な行動レベルで定義する<br />
⑤質問例、評価シート、面接官間の運用ルールを整える</p>
</div>
<p>運用開始後は、面接官研修や評価のすり合わせを行い、入社後の活躍状況と照らし合わせながら定期的に見直すことが重要です。</p>
<p>また、応募者の適性・能力に関係のない質問を避け、公正な採用選考を行うことも欠かせません。まずは既存の評価シートを確認し、「何を評価しているか」「どの水準を合格としているか」「判断根拠が記録されているか」を整理するところから始めてみてください。</p>
<p>整備した評価基準を面接で運用するため、無料の評価シートをダウンロードしてご活用ください。</p>
<div class="related-links2"><a href="https://www.dodadsj.com/document/dl/006/?utm_source=au.portal&utm_medium=referral" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" src="https://www.dodadsj.com/wp-content/uploads/2018/12/181203_006_knowhow_interview-seat.jpg" alt="ミスマッチを防ぐための「面接評価」シートテンプレート【無料】" /><span class="related-links-tit">ミスマッチを防ぐための「面接評価」シートテンプレート【無料】</span><span class="related-links-txt">関係者の情報共有をスムーズにし、ミスマッチを防ぐための面接評価シート（無料テンプレート）です。コミュニケーションや志向性、カルチャーマッチなど様々な項目から面接評価にご活用いただけます。</span><span class="related-links-btn"><span>⇒資料を無料ダウンロード</span></span></a></div>
]]></description>
            <guid isPermaLink="true">https://www.dodadsj.com/?p=79384</guid>
            <link>https://www.dodadsj.com/content/interview-evaluation-criteria/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral</link>
            <category>201</category>
            <pubDate>Sun, 02 Aug 2026 22:47:09 +0900</pubDate>
            <mdf:modified>Mon, 03 Aug 2026 00:11:21 +0900</mdf:modified>
                                    <mdf:thumbnail>/wp-content/uploads/2026/07/pixta_71692382_M_cover_1440x788-768x420.jpg</mdf:thumbnail>
                        <mdf:relatedLink title="面接評価基準とは？つくり方や評価項目、質問例、評価シートの活用方法を解説" href="https://www.dodadsj.com/content/interview-evaluation-criteria/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="採用候補者を惹きつけ、入社意向を高める面接とは？【面接講座1】" href="https://www.dodadsj.com/content/161213_hirao/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="採用候補者を「見抜く」ためのノウハウと質問例とは？【面接講座2】" href="https://www.dodadsj.com/content/161222_hirao02/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="知らぬ間にやっている？応募者の意欲が下がってしまう面接あるある　～面接官質問編～" href="https://www.dodadsj.com/content/171019_interview_typical01/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                        <mdf:relatedLink title="態度が悪い面接官が応募者の意欲を下げる？面接あるある～環境・マナー編～" href="https://www.dodadsj.com/content/171024_interview_typical02/?utm_source=au.portal&#038;utm_medium=referral"/>
                    </item>
            </channel>
</rss>
