オンラインインターンとは?内容・対面との違い・成功させるポイントを人事向けに解説

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d’s JOURNAL編集部

近年、採用活動のオンライン化に伴い、「オンラインインターン」が注目されるようになりました。しかし、それがどのようなものなのかを把握できておらず、「利点がわからない」とお考えの人事・採用担当者も、いらっしゃるのではないでしょうか。

そこで本記事では、オンラインインターンの概要と具体的な内容、実施するメリットを解説します。新卒採用の手法にお悩みの人事・採用担当者は、ぜひ参考にしてください。

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オンラインインターンとは

オンラインインターンとは、新卒採用で導入されることのあるオンラインで開催するインターンシップのことです。

従来のインターンシップは対面で開催する方法が主流でしたが、新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、オンラインに切り替える企業も見られるようになりました。近年は、オンライン会議ツールの普及がさらに進んでいるため、今後もオンラインインターンを取り入れる企業は増加していくと考えられています。

オンラインインターンで実施される主なプログラム内容

基本的にオンラインインターンは、対面で行うインターンシップと同様に、社会人経験のない候補者を対象としています。そのため、候補者が理解しやすく、業務内容への理解が深まるような構成にすることが重要です。

以下で、具体的にどのようなプログラムを盛り込めば良いのかを見ていきましょう。

業界理解を深めてもらえる「オンライン講義・セミナー」

業界の専門知識やトレンドなどを学べるようにするには、オンラインで講義やセミナーを開くことが効果的です。業界や業種に対する理解が深まるため、候補者が業務内容に対する自身の適性を考える際の参考となります。

ただし、オンラインの講義やセミナーは企業側からの一方的な説明に終始することが多く、双方向のコミュニケーションが取りにくくなる傾向があります。オンライン会議ツールの投票機能やチャット機能を活用する、あるいは企業側からも質問を投げかけるなどの工夫を行い、候補者と話す機会をつくることが重要です。

業務内容をイメージできる「オンライングループワーク」

グループワークは、4~5人程度の少人数のグループに分かれ、それぞれで課題に取り組むという業務体験型のプログラムです。実際に企業が抱えている課題を題材にすることで、候補者が業務内容を明確にイメージできるようになります。

オンラインでグループワークを実施する場合は、オンライン会議ツールの機能を使うと便利です。例えばMicrosoft Teamsのブレークアウトルーム機能では、ディスカッションを継続したまま、参加者を小部屋に振り分けられます。このような機能を活用すれば、オンラインでも対面時とほぼ変わらないかたちでグループワークを実現できるでしょう。

業務の流れを体験してもらえる「社内会議への参加」

候補者に具体的な業務の流れや雰囲気を体験してもらうには、オンラインで社内会議に同席させることも有効です。候補者は、企業の意思決定や意見交換のプロセスを目にすることで、業務内容や企業の雰囲気、または従業員の人柄などへの理解を深められます。

オンラインインターンでは、普段の業務で行うオンライン会議に参加させると良いでしょう。このようなかたちであれば、会議の参加者が増えたとしても場所を確保する手間がかからず、スムーズに開催できます。

職場環境の雰囲気を伝えられる「職場見学」

職場見学では、企業の雰囲気やはたらく環境を効果的に伝えられます。普段は非公開である職場内を見学できる機会となれば、注目度も高くなるといえるでしょう。

このような職場見学も、オンライン会議ツールを活用することで実施できます。使用するツールによっては1回で数百人単位の招待も可能となるため、「多くの候補者に職場の雰囲気を伝えたい」という場合には最適です。

はたらく人の声を届けられる「従業員との座談会」

企業の雰囲気を伝えるには、従業員との座談会を開催することも効果的です。はたらいている従業員のリアルな声やキャリアに関するアドバイスを聞く機会となるため、候補者の入社意欲が向上する可能性があります。オンラインインターンでも、会議ツールを活用すれば問題なく実施できます。

従業員の座談会は、グループワークや職場見学と併せて開催されるケースが多く見られます。候補者の年齢と近い、あるいは候補者が興味を持っている職種の従業員と話せるようにすると、疑問や不安の解消につなげられるでしょう。

実践的スキルが身に付く「業務体験プログラム」

業務体験は、主に長期のインターンシップで実施されることが多く、実践的な知識を身に付けながら業務の流れを体感できるプログラムです。候補者の企業に対する理解が深まるため、入社後のミスマッチを防ぐ効果が期待できます。

例えば、営業職のインターンシップでは、ロールプレイング形式で実際に商品を提案するといった業務体験が行われています。このような内容であれば、オンラインインターンでも実施が可能です。

短時間で実務体験できる「書類作成」

インターンシップの期間が短く、業務体験の開催が難しい場合は、簡単な書類作成を通じて実務体験の機会を設けるという方法もあります。実際に業務で使う書類を作成することで、短期間の実務体験であっても、従業員それぞれが担う役割や部署の関係性をつかめるようになります。

オンラインインターンでも、オンライン会議ツールの画面共有や遠隔操作機能などを活用して、書類作成の指導が可能です。対面で教えるときと同じように進められるため、従来の指導方法を大きく変えることなく実施できるでしょう。

オンラインインターンの3つのメリット

オンラインインターンには、オンラインだからこそ得られるいくつかのメリットがあります。本項では、その詳細をお伝えします。

①採用活動にかかるコストの最小化

候補者を会場やオフィスに招く必要がないオンラインインターンは、さまざまな費用を抑えられます。例えば、講義やセミナーを開くための会場費や、デスクや椅子などの設備費、遠方の候補者に対する交通費や宿泊費などを削減できます。また、紙の資料をデジタル化して共有すれば、印刷やコピーにかかる費用と工数も発生しません。

このように、オンラインインターンは対面で行うインターンシップと比較して手間がかからないため、普段の業務と並行しながらでも開催しやすいといえるでしょう。

②地方学生を含めた幅広い母集団の確保

オンラインインターンは、地理的な制約がないため、ネットワーク環境があれば遠方や海外からでも参加できます。現実的に通える距離ではないという理由で諦めていた候補者にも、興味を持ってもらえるかもしれません。

このようにして多くの候補者とコンタクトを取ることにより、自社に適した人材と出会える可能性も高まるでしょう。
また、多様なバックグラウンドを持つ候補者と関係を築くことで、自社に新たな視点やアイデアも取り入れられます。こうした機会を得る手段としても、オンラインインターンの活用はお勧めです。

③実施スケジュールの柔軟な設計

オンラインインターンを活用すると、スケジュールを調整しやすくなることもメリットです。

会場やオフィスに出向いて行う対面型のインターンシップでは、移動時間や会場の使用時間などの制限により、スケジュール調整が難しいケースも多く見られます。しかし、オンラインインターンであればこのような時間を考慮する必要がないため、多忙な候補者でもスケジュールを調整して参加できる見込みがあります。

これは、オンラインインターンを開催する企業側にとっても同様です。予定が立て込んでいたとしても、スケジュールが調整しやすくなることで、オンラインインターンの時間を捻出できるでしょう。

オンラインインターンの3つのデメリット

企業と候補者の双方にとってメリットがあるオンラインインターンですが、デメリットも存在します。そのため、オンラインインターンの実施を考えている場合は、以下で解説する懸念点も参考にしてください。

①企業文化・社風の伝達不足

オンラインインターンでは、実際のオフィスの雰囲気や従業員同士の何げないやりとりなど、実際の社内の様子までは十分に伝わりません。結果として、候補者は社内の雰囲気を十分に把握できないため、入社後にギャップを感じてミスマッチが生じる可能性があります。

②参加者間コミュニケーションの希薄化

候補者同士のコミュニケーションが難しいことも、オンラインインターンのデメリットです。

オンライン会議では、先述したMicrosoft Teamsに備わっているブレークアウトルーム機能などを使用しない限り、自分の発言が参加者全員に聞こえてしまいます。このような状況では、候補者同士で雑談することは難しく、活発な意見交換がしにくくなるでしょう。企業側は、候補者が「発言しても大丈夫だ」と思えるような雰囲気づくりに尽力することが大切です。

③集中力の低下と参加意欲の維持困難

自宅から参加するオンラインインターンでは、対面での実施よりも緊張感が薄れる、あるいは集中力が続かなくなることもあり得ます。

また、長時間にわたってオンラインインターンを開催する場合は、画面を見続けることによって目や肩などへの負担が大きくなる恐れがあります。プログラムの時間配分には気を配り、候補者の集中が途切れないような工夫をすると良いでしょう。

オンラインインターン実施前に準備すべきこと

オンラインインターンを実施するには、企業と候補者がそれぞれ必要な準備を済ませておかなくてはなりません。そのため、本項でお伝えする内容を参考に、自社での準備と候補者へのアナウンスを進めておくと安心です。

以下では、必ず用意しなければならない準備について、具体例を挙げつつ解説します。

オンラインインターンの前に必要な準備
●カメラとマイク内蔵のパソコン
●イヤホン
●ネットワーク環境
●オンライン会議ツール

カメラとマイク内蔵のパソコン

オンラインでも対面と同じようなコミュニケーションを取るには、カメラとマイクが付いたパソコンが必要となります。カメラとマイクは外付けでの用意も可能ですが、準備する機材が増えてしまうため、できる限り内蔵されているパソコンをそろえた方が便利です。併せて、動作確認も済ませておくと良いでしょう。

イヤホン

基本的にオンラインインターンでは、オンライン会議ツールを通して候補者と会話します。そのため、相手の声が聞き取りやすくなるように、イヤホンを用意しておくと良いでしょう。

イヤホンは、無線タイプではなく有線タイプがお勧めです。無線タイプのイヤホンは、充電切れや接続不良を起こすことがあり、会話中に相手の声が聞こえなくなる恐れがあります。カメラとマイクが内蔵されたパソコンと併せて、有線タイプのイヤホンも用意しておくことが理想です。

ネットワーク環境

オンラインインターンでは、ネットワーク環境を整えることも大切です。ネットワーク環境が安定していないと、候補者との会話が途切れてしまう可能性があります。

ネットワークへの接続方法は、無線(Wi-Fiなど)と有線(LAN)の2種類です。無線は電波が届く範囲であれば場所を選ばず接続できる一方で、有線は無線より安定した接続が可能となります。それぞれの違いを踏まえ、自社に適した接続方法を選択してください。

また、このような安定したネットワーク環境は、候補者側も用意しなくてはなりません。情報機器が普及している現在は、すでにネットワーク環境を整備している方も多いと考えられますが、事前にアナウンスすることを心がけましょう。

オンライン会議ツール

オンライン会議ツールは、当日までにインストールしておく必要があります。事前に使用するオンライン会議ツールを決定した上で、候補者にも伝えておきましょう。

なお、オンライン会議ツールにはさまざまな種類があり、その種類によって機能やセキュリティー要件、または操作性などが異なります。選定の際は、これらをよく比較検討することが重要です。

オンラインインターンを成功させる7つのポイント

オンラインインターンで期待通りの成果を得るには、押さえておくべきポイントがいくつかあります。本項の内容を参考に、効果的なオンラインインターンを実施してください。

オンラインインターンの成果を上げるためのポイント
①自社が求める人材像に合致した候補者を集める
②実際のリモートワーク環境を見せて不安を払拭
③企業理念やビジョンが見えるプログラムを実施する
④課題や実務などの進捗(しんちょく)を細かく把握する
⑤候補者同士でコミュニケーションが生まれるよう工夫する
⑥候補者が学びを得られる時間や機会を提供する
⑦先輩社員と交流する場を意図的に設ける

①自社が求める人材像に合致した候補者を集める

採用につなげられるオンラインインターンを実施するには、自社が求める人材像を明確にした上で、その人材像に合致する候補者の関心を引くプログラムを設計しましょう。

多くの候補者へのアプローチを目的としたプログラムでは、自社がアピールしたい内容のみを盛り込んでしまい、候補者の求める情報を伝えられないケースがあります。このような状況を防ぐには、求める人材像に合った候補者の目線に立ち、自社のオンラインインターンに何が求められているのかを考えることが不可欠です。

②実際のリモートワーク環境を見せて不安を払拭

リモートワークを導入している企業の場合は、どのようなかたちで実施しているのかを、オンラインインターンを通して候補者に伝えると良いでしょう。

企業がどのようなツールを使用し、どのような工夫をしてオンライン文化を築いているのかは、候補者にとって気になる部分です。また、社会人経験がないことから、リモートワークに対して不安を抱えているケースも少なくありません。このような疑問や不安を払拭し、はたらきやすい会社であることを伝えるには、オンラインインターンでリモートワークを体験できる機会をつくる必要があります。

③企業理念やビジョンが見えるプログラムを実施する

企業の理念やビジョンなどを明確に伝えることも、オンラインインターンを開催する上で欠かせないポイントです。

候補者は、グループワークや業務体験などを通して課題やタスクが与えられると、それに集中するあまり企業のビジョンまで考えが至らなくなることがあります。結果として、企業理解が深まらないままオンラインインターンが終了してしまうこともあり得ます。

候補者に自社のことをより深く知ってもらうためには、理念やビジョンを受けて従業員がどのような思いではたらいているのかを伝えられるようなプログラムを実施しましょう。

④課題や実務などの進捗を細かく把握する

オンラインでは、対面よりも課題や実務などの進捗(しんちょく)を把握することが難しくなります。そのため、定期的に進捗を確認する時間を設け、候補者の悩みやつまずきに気づけるようにしましょう。

特に、個人で取り組む業務を任せる場合は、納期を伝えるだけではなく、こまめにコミュニケーションを取ることも大切です。そうすることで、候補者との関係性の構築にもつながります。

⑤候補者同士でコミュニケーションが生まれるよう工夫する

参加者が多い、あるいは個人で取り組む課題や実務が中心となるようなプログラムを実施する際は、候補者間の会話を促すための工夫が必要です。例えば、少人数でグループワークや簡単なゲームなどを行う時間を設けると、候補者同士のコミュニケーションが生まれるきっかけをつくれます。

このような機会を与えることは、入社に対して抱えている不安の軽減につながるでしょう。候補者同士で悩みや心配事などを共有できるようになれば、選考の過程で互いに心強い存在となるためです。同時に、入社意欲を高める効果も期待できるため、コミュニケーションを活性化させる工夫は積極的に行うことが重要です。

⑥候補者が学びを得られる時間や機会を提供する

オンラインインターン終了後には、できるだけ候補者と1対1でフィードバックを行い、良かった点や改善点などを共有する時間を設けると良いでしょう。

候補者は、自己の成長や今後のキャリアを考える際の参考とするために、オンラインインターンでの自分の印象について率直な意見を求めているケースが多くあります。従って、人事・採用担当者からこのような機会をつくることで、候補者の満足度を高める効果が期待できます。

⑦先輩社員と交流する場を意図的に設ける

自社の雰囲気を効果的に伝え、採用につなげるには、オンラインインターンで従業員と交流できる場を用意することも不可欠です。たとえ多くの候補者を集められたとしても、コミュニケーションの機会がなければ、相互理解は深められません。オンラインインターンでは、このことを考慮した上で、対応可能な人数を募集しましょう。

オンラインインターンにすぐ活用できる資料を、以下より無料でダウンロードいただけます。採用活動にぜひお役立てください。

オンラインインターンの10個の注意点

オンラインインターンでは、予期せぬ事態が起こることもあります。このような事態に備えるには、あらかじめ注意点を押さえておくことが必要です。本項では、オンラインインターンを実施する際に気を付けたいポイントについて解説します。

オンラインインターンの注意点
①必要なデバイスやソフトウエアを明確に伝える
②禁止事項を社内で共有する
③映り込みや背景に配慮して印象を良くする
④顔の明るさ・照明など見た目にも配慮する
⑤声が届くように大きめにハキハキ話す
⑥表情やリアクションはややオーバーにする
⑦プログラム時間・量は適切に設計する
⑧トラブル発生時の対処法を用意する
⑨インターン後の選考動線も丁寧に設計する
⑩オンラインインターン後はお礼メールで好印象を与える

①必要なデバイスやソフトウェアを明確に伝える

オンラインインターンに際して必要となるデバイスやソフトウェアを、候補者自身で用意してもらう場合は、その詳細を明確に伝えておきましょう。パソコンに不慣れな候補者にも理解できるように、インストールやアカウント作成の手順なども細かくアナウンスしておくと、混乱を防げる可能性があります。

また、自社で用意したデバイスやソフトウェアを貸与するという方法でも、候補者が間違った準備を行うことを防げます。

②禁止事項を社内で共有する

当然のことながら、オンラインインターンの場でも、企業にはコンプライアンスに配慮した言動が求められます。「ハラスメントと捉えられるような発言はしない」などの禁止事項は、あらかじめ社内で共有しておきましょう。

また、守秘義務違反にも注意が必要です。こちらは企業と候補者の双方が気を付けなくてはならないため、参加者全員への周知を徹底してください。

なお、このような認識は個々人で差が生じる場合もあるため、社内で解釈に違いが生まれないよう、具体例を挙げつつ擦り合わせておくと安心です。

③映り込みや背景に配慮して印象を良くする

オンライン会議ツールを利用して候補者と会話するときは、背景の映り込みに注意する必要があります。部屋が散らかっている状況などが映り込むと、悪い印象を与えかねません。背景が映り込まないようにするには、カメラの角度を変える、あるいはバーチャル背景を使うなどの工夫を施すと良いでしょう。

④顔の明るさ・照明など見た目にも配慮する

カメラに映り込む自分の顔が明るく見えるよう、照明やデスクの位置に気を配ることも大切です。顔が暗く映ると、表情がわかりづらくなる上に、マイナスな印象を与えてしまう可能性があります。照明やデスクの位置のみで明るさを調整できない場合は、必要に応じて、小型のリングライトやデスクライトを設置することをお勧めします。

⑤声が届くように大きめにハキハキ話す

オンライン会議ツールを通じて会話する際は、普段より大きめの声で、ハキハキと話すことを心がけてください。マイク越しの場合、直接顔を合わせて話すときよりも声がこもって聞こえます。そのため、大きな声ではっきりと話すよう意識することで、内容が相手にうまく伝わるでしょう。

また、通信状況や音声の不具合によって、相手が話してから実際に聞こえるまでにタイムラグが発生することもあります。相手の発言のタイミングやリアクションを確認し、意思疎通ができているかを見極めつつコミュニケーションを取ることが大切です。

⑥表情やリアクションはややオーバーにする

声と同様に、表情やリアクションも、オンライン会議ツールを介すると伝わりにくくなります。普段と同じような表情の変化や小さな相づちなどでは「反応がない」と捉えられる可能性があるため、大きめに反応することがポイントです。相手の様子に気を配りながら、積極的にリアクションを取るようにしましょう。

⑦プログラム時間・量は適切に設計する

オンラインインターンでは、対面に比べて集中力を維持できない可能性があるため、プログラムの時間とタスク量は候補者の負担にならない範囲で設定することが必須です。

プログラムの時間を短くすれば参加のハードルが低くなり、多くの候補者を集めやすくなりますが、その反面、業務体験に取り組む時間も削られてしまいます。これらを踏まえた上で、候補者の集中力や参加しやすさを考慮し、適切な所要時間とタスク量でプログラムを設計してください。

⑧トラブル発生時の対処法を用意する

トラブルが発生した場合の対処法を、候補者にあらかじめ伝えておくことも重要です。

オンラインインターンでは、体調不良や通信障害といったトラブルが起こる可能性もあるため、候補者には連絡先と連絡手順を事前に伝えておきましょう。オンライン会議ツールやメールに加え、電話など別の連絡手段も案内しておくと安心です。

⑨インターン後の選考動線も丁寧に設計する

オンラインインターンを実施する際は、参加した候補者をエントリーに導くためのフォローについても考える必要があります。例えば、イベント情報や業界のニュースなどを定期的に配信する、あるいはセミナーに招待するなどの方法が効果的です。オンラインインターンで構築した候補者との関係性を保ちつつ、さらに自社や仕事への関心を高めてエントリーに誘導するというような流れを意識すると良いでしょう。

⑩オンラインインターン後はお礼メールで好印象を与える

オンラインインターン後に参加した候補者へお礼のメールを送ることで、自社のイメージアップが可能です。その結果、入社意欲や志望度の向上にもつながるでしょう。

また、参加した候補者からお礼のメールが届くこともあります。このようなメールに丁寧に対応して良好な関係を築くことで、エントリーを促す効果が期待できます。

オンラインインターンとは、企業と学生が場所を問わず接点を持てる新しい採用手法

今回は、オンラインインターンの概要と実施する内容、そして成果を上げるためのポイントと注意点を解説しました。

オンラインインターンは、準備と注意点を押さえてさえおけば、対面に近いかたちで実施できます。さらに、対面で行うインターンシップよりも多くの候補者にアプローチできるほか、費用を抑えられるなどのメリットもあります。これらのポイントを踏まえてオンラインインターンを実施すれば、採用活動を成功に導く上で大いに役立つでしょう。

(制作協力/株式会社eclore、編集/d’s JOURNAL編集部)

オンラインインターンシップの設計・運用 5つのポイント

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