採用手法のこれからを考える ダイレクト・ソーシング ジャーナル

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2017.04.20

採用のマーケティング活動もできる。転職フェアの活用方法|中途採用成功マニュアル

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ダイレクト・ソーシングジャーナル
編集部

採用手法が様々ある中で唯一、自社の求人に応募いただく前の転職希望者と直接会って話しができるのが転職フェアです。

出展企業は、転職希望者と直接コミュニケーションを取ることで、どんなメリットがあるのか。転職フェアに出展するにあたり、事前準備はどんなものが必要なのか。そして、気を付けなければいけないポイントはどこかなど、この採用手法を活用する際のノウハウを人事・採用担当者の方向けにご紹介していきます。

そもそも転職フェアとは?

転職フェアは転職希望者を対象に開かれる合同企業説明会のことで、東京・名古屋、大阪、福岡などの主要都市近辺で開催されています。

会場内に設置する各企業のブース(※1)に転職希望者が訪れて、募集している職種や企業について直接会って話しができるイベントですが、著名人やキャリアコンサルタントなどによる講演会やキャリア相談コーナーなども開催されます。転職に関わる悩みを解決する糸口をつかめるため、会場に訪れる転職希望者の満足度が高いことも特徴です。

(※1)ブースとは、企業の人事・採用担当者が着席し、会社や募集職種の資料を使って転職希望者とやりとりができるスペースのことです。

DODA転職フェアの場合、来場者属性は下記のようになっています。

来場者の属性
(出典元:2017年4月作成のDODA転職フェア ご案内情報より)

来場者の特徴は、25歳~34歳以下の層が多くを占めている点です。20代~30代前半の層に対して、その場で求人のアプローチができるため、様々な可能性を感じて、転職フェアに出展している企業が多く存在しています。

また、転職フェアに来場するのは転職回数が少ない転職希望者が多いことも特徴です。転職回数が少ないということで、経験・スキルが浅い転職希望者が多いのでは?といった印象を持たれる人事・採用担当者の方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、転職回数と経験・スキルには、相関関係があまりないというデータも出ています。そのため、まだ転職活動をはじめたばかりの方と出会えることに魅力を感じて、積極的に出展する企業が増えているのが実情です。

DODA転職フェアの場合、直近の来場者調査により色濃く分かったことがあります。来場者は転職フェアの会場で、企業名や会社の規模(売上、従業員数など)ではなく、「人」を通して「企業」を見ていること。

転職サイトの求人広告や企業の採用ページに記載されている文字情報だけでは読み取れない仕事の具体的な内容やその魅力、また社員がどんな想いをもって働いているのか、といった観点で、自分に合っているか、入社したいかを判断しています。そのため企業規模や一般的な知名度に関係なく、企業が持つ純粋な魅力で転職希望者を惹きつけることができます。

こういった特徴を踏まえ、転職フェアに出展している各企業は自社が求める人材への有効なアプローチ手法として活用されています。

転職フェアを活用する目的

転職フェアの活用方法

数ある採用手法の中で、企業側が転職フェアを選ぶ背景には、前項でご紹介した以外にも、大きなポイントが2つあります。

ポイント1. 採用競合企業より、先んじた採用活動ができる

1つ目は採用競合よりも、先んじた採用活動ができることです。一般的な採用活動の場合、求人原稿の作成から始まり、転職希望者からの応募を貰った上で、書類選考や面接設定などのプロセスを経て、はじめて転職希望者と出会えます。

もっとも、このプロセスを経た場合、転職希望者側は、既に様々な企業の求人に応募し、転職先を比較検討しているケースも多く、いかに自社を魅力的に見せるかという点や、採用競合企業との差別化を図るかという点を考える必要があります。

一方で、転職フェアに来場する転職希望者は、まだ転職活動を始めたばかりの方も多く、転職サイトなどを使って求人に応募していない可能性も高い状況です。そういった転職希望者に対して、転職フェアで自社の魅力を直接訴求することで、採用競合企業よりも先んじて自社の求人に興味関心を惹くことができます。それが転職フェアを活用するポイントなのです。

ポイント2. 採用のマーケティング

2つ目は採用におけるマーケティング活動ができることです。転職フェアを採用のマーケティング活動の場としても捉えることで、転職市場における自社の強みや弱みを知り、採用戦略の見直しに活かすこともできます。転職フェアの場合、転職希望者が自社の求人に応募する前、すなわち選考に入る前段階の方と会うことができます。

応募をいただく前の時点は、企業側と転職希望者に利害関係が無い状態です。その状態のもとでコミュニケーションをとることは、お互いに肩肘を張らない自己開示ができます。そのため転職希望者から思いもよらぬ本音の質問や回答が、飛んでくることがあります。

この本音を話せるコミュニケーションによって、転職希望者が魅力だと思っている部分が、実は企業側である自分たちが思っていたのとは違う部分だったなど採用を行う上で、最も大事な部分に気付けたといったケースも多く存在しているのです。

採用候補者が求めていることと、求人募集におけるギャップに気付くことは採用活動を展開するうえで非常に重要です。自社にとってベストマッチな人材が獲得できないと悩んでいる企業は、もしかしたらギャップがある状態なのかもしれません。

転職フェアという転職希望者と直接話ができる場だからこそ、非常に価値のある情報を得るマーケティング活動に繋がります。

転職フェアへの出展に必要な準備とポイント

転職フェアには様々な魅力がありますが、もちろん取り組み方によっても採用成功に繋がるか否かに大きな差が出てきます。そのため事前準備は万端で挑みたいものです。

事前に準備しておくもの

来場者を受け入れる為のブースや、会社の魅力を伝えるためのツールなどは各社工夫を凝らしています。例えば、下記のようなツールを用意している場合が多いようです。

  • 会社のパンフレット
  • 会社説明用のPowerPointなどの資料
  • 会社説明用の動画
  • 会社説明用の端末(iPadなど)
  • その他ノベルティ

自社がどんな会社なのか知ってもらう。覚えてもらう。興味を持ってもらう。といった転職希望者とのコミュニケーションが転職フェアに出展する目的のメインです。

ちなみに、有意義なコミュニケーションを図る方法や、自社が転職希望者に魅力的に映る方法などは試行錯誤が大切です。どういった方法が有効なのかといった部分は、転職フェアを開催している人材サービス企業の営業担当者から、知見を求めてみることもお勧めです。

採用のマーケティングという観点での準備

一日で、採用におけるマーケティング活動ができるという側面で、非常に効率的なのが転職フェアですが、その為の準備も欠かせません。なかでも重要なのが人です。

転職希望者の目線から考えると、どんな人と一緒に働くのかイメージしてもらえることが採用成功に繋がるか否かのポイントです。また転職希望者からの意見を引き出したり、質問に応えたりという側面では、人事・採用担当者だけでなく、採用ポジションで一緒に働くメンバークラスの社員や採用の決裁権を持った経営層などにも参加いただくことが有効です。その場で転職希望者とコミュニケーションを取ってもらうことが大切だからです。

実際、採用ポジションで一緒に働くメンバークラスの社員の場合、面接などに参加してもらい、転職希望者とコミュニケーションを取る機会を作るのにも限界があります。そのため、メンバークラスの社員に採用担当者の1人として転職フェアに参加してもらい、転職希望者から会社がどう見えているのかを知ると、どのようにしたら、もっと会社の魅力を伝えられるのかなどの意見が出てくることも多いようです。

このように、人事・採用担当者だけでなく、会社全体で採用に参加してもらうマインド形成を行うことは、採用活動を上手く進めることに活きてきます。

転職フェアに訪れる来場者の気持ち

転職フェアに訪れる人の気持ち

繰り返しになりますが、来場者のなかには、転職に対する意向度が高いという方ばかりではなく、転職活動自体を始めたばかりの方や、まだどの転職サイトにも未登録という方も多くいます。

こういった方たちは、転職回数が少ないからこそ、転職先の探し方がわからない、適職がわからない、といった不安を抱えている傾向があります。

気になる企業へのブース訪問以外にも、キャリア相談コーナーに訪れることや講演会への参加を目的に転職フェアへ足を運び、自分自身の方向性や転職活動の迷いの答えを得に来る方もいるくらいです。

転職フェアが求職者に対してどういう価値を提供できているのか、実際に来場者の声を聞いてみると、「自分の職種の選択肢が広がった」「行きたい会社が見つかった」など霧が晴れたような意見も多数。

転職希望者が採用競合企業に応募する段階の前に、タッチポイント作ることができるのが転職フェアです。転職希望者の気持ちを捉え、うまく心を惹きつけることが採用成功に繋がると言えるでしょう。

転職フェアを活用する意義とは?

自社が求める人材へのアプローチ以外にも、企業にとって採用力が向上する側面もあるのが転職フェアです。

転職希望者の反応をしっかりと吸収し、その内容を活かせる取り組みを考えた上で再度出展を行ったり、求人広告に記載する訴求内容に反映させたりといった行動により、あらゆる採用手法に対して良い影響が出せるようになります。

採用戦略を進化させるためにも、この転職フェアという採用手法をぜひ検討してみてください。

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