採用候補者の心に突き刺さり応募意向が圧倒的にUP。「効果的な求人原稿」の作り方

d's JOURNAL
編集部

スカウトメール型のダイレクト・ソーシングを実施する上でも重要なのが、求人原稿の制作です。求人広告は、採用候補者が必ず読み、応募する際の意思決定に大きく影響を与えます。ただ情報を羅列するだけの求人原稿は魅力的とは言えません。採用候補者の応募意向をさりげなく後押しする、求人原稿を書く際の考え方・コツをご紹介します。

数字を活用し、可能な限り働く条件を詳細に記す

例えば、「休みが多い会社です」と記載するよりも「年間休日が130日もある会社です」と、具体的な数字を入れて記載した方が、伝える情報の質が高くなります。

同様に、給与・待遇、仕事内容、職場環境を具体的に数字や単語を用いて明示することが、求職者への訴求力を高めます。特に、経験者を募集する際は、その業界・職種の事情に精通している方が採用候補者になるため、情報精度の高さが重要になります。そこで具体的な数字や単語を使って詳細に記載することが、応募効果に直結します。

例えば、給与例を示す場合、単に「年収1,000万円」と示すだけではなく、月給、残業代、その他手当、インセンティブなどの内訳を明記するようにしましょう。

特にインセンティブは業務に対する成果の還元率を示しますので、しっかり記載することが大事です。手当の場合は、その内訳を明示するとより親切な求人原稿になります。仕事内容や職場環境については、一人当たり平均の顧客数、顧客単価、業務時間、配属部署の人数、男女比、平均年齢、出身業界などを詳細に記載するとよいでしょう。

【ポイント】転職希望者はリアルな情報を求めている

どんな仲間と、どんな職場環境で働くか、入社時の半径10メートルが目に浮かぶ、そんなリアリティのある求人原稿がベストです。また、企業HP内の採用情報では記載していないことも積極的に開示していただければ幸いです。そうすることで、特別感を持ってもらえます。

企業側が提示しているメリットと、転職希望者が感じるメリットは往々にして異なる

企業側が考える自社の「売り」は、消費者や取引先など、お客様に対するものになりがちです。しかし、転職希望者が知りたいのは、働き手として入社した時に「何を得られるか」なのです。

安定なのか、給与なのか、やりがいなのか。採用したい転職希望者の志向性をよく考えて、それに合ったメリットを示すことが求められます。採用したい転職希望者の志向性については、転職希望者が現状の職場について抱えている不満や課題を想起すると、見えてくると思います。

【ポイント】 転職希望者の不満・課題を探りましょう

待遇や環境など、転職希望者が抱えている不満・課題を把握することが、採用競合よりも転職希望者にとって魅力的な求人原稿を作るコツです。なぜなら、それらを解消・解決する情報が、転職者にとって最大のメリットとなるからです。

その不満・課題を把握する方法は次に記載していますが、貴社にいる中途入社者に対して「前職を辞めた理由」をインタビューしてみましょう。そうすることで、転職希望者が抱える具体的な不満・課題を考えることに役立ちます。

答えは身近なところにある

「採用したい転職希望者が考えていることや、何を求めているのか想像がつかない…」という場合は、貴社で活躍する社員にインタビューしてみてください。

その際、今回採用したい転職希望者と、同じようなスキルや志向性を持っている社員を選出するようにしましょう。その上で、「転職理由」や「志望動機」「会社のどこが好きか」「仕事のやりがい・面白さは何に感じているか」といった項目をしっかりとヒアリングしてください。

何回かインタビューを繰り返せば、転職希望者が求めていることがわかるようになってきます。

【ポイント】求人原稿を活躍している社員に見てもらう

採用したいポジションで活躍している社員に協力いただき、人事・採用担当者が作成している求人原稿や、転職サイトに掲載されている同業・同職種の求人広告などを見せ、フィードバックをもらってください。

仕事内容や職場環境、福利厚生、待遇など「ここを詳しく知りたい」、「ここは魅力的だ」などの情報を得られれば、求人広告づくりに活かせます。

まとめ:「誰」に「何」を伝えたいのか

企業が伝えたいことを一方的に載せてしまうと、独りよがりな求人原稿になってしまいます。転職希望者の目線に立ち、転職希望者が知りたいことを記載することが何より求められます。

常に「誰に(採用したい転職希望者)に「何を(転職希望者が求めている情報)」を意識してください。

この2つがかみ合えば、訴求力は圧倒的に高まります。応募の意向も上昇し、それに比例して採用の確率もUPしていくでしょう。