40~50代「ミドルシニア層」の採用が拡大、人事制度が鍵に【doda調査】

ミドルシニア採用

パーソルキャリア株式会社

  • 24年度「採用実績あり企業」の4割がミドルシニア層を「5人以上」採用
  • ミドルシニアの採用理由1位は「即戦力となる人材が欲しい」
  • 採用拡大のカギは「人事制度」

転職サービス「doda」を運営するパーソルキャリア株式会社は、ミドルシニア層(40代後半~50代)の採用実態を調査し、その結果を発表しました。

中途採用にかかわる担当者1329人に聞いたところ、2024年度採用企業のうち約4割がミドルシニア層を5人以上採用。2025年度も4割以上の企業が採用を計画しており、即戦力となる人材の確保と若手不足解消を背景に、人事制度の見直しも加速しています。

「採用実績あり企業」の4割が「5人以上」採用

採用実績あり企業のうち、約4割にあたる197社がミドルシニア層を「5人以上」採用していました。前年度と比較すると、28.4%が「増えた」、65.5%が「変わらない」と回答しており、多くの企業が高い水準でミドルシニア採用を継続・拡大している実態が浮き彫りとなりました。

23年度と比較した24年度のミドルシニア層採用実績(出典:プレスリリース、以下同)

23年度と比較した24年度のミドルシニア層採用実績(出典:プレスリリース、以下同)

ミドルシニアの採用ニーズの理由について、最も多かったのは「即戦力となる人材が欲しい」(38.0%)、次いで「人員不足を解消したい」(36.8%)、「若手人材の確保が難しい」(36.6%)が続きました。

ミドルシニアの採用ニーズの背景ミドルシニアの採用ニーズの背景

ミドルシニア労働市場スペシャリストの石井宏司氏は、「BtoB領域の商社やメーカーにおいて、商流や業界構造、製品導入に精通したベテラン営業職のニーズが高まっています。また、メンバー層の平均年齢が上昇傾向にあり、組織の年齢構成バランスを整えるため、若手社員をマネジメントできる50代の管理職を求めるケースも増加傾向です」と解説しています。

60歳以上も含め全年齢層で「採用増」へ

「採用実績あり企業」のうち、2025年度にいずれかの年齢区分で「採用が増える見込みがある」と回答した企業に対し、年代別の見通しを聞いたところ、「20~30代」が69.6%、「40代前半」が56.3%、「40代後半」が46.7%、「50代後半」が40.4%、「50代後半」が42.1%、「60歳以上」が40.4%と、若手層だけでなく、ミドルシニア層やシニア層についても積極的な回答が目立ちました。

25年度、採用が増える見込みのある年齢区分

25年度、採用が増える見込みのある年齢区分

この結果に、石井氏は「労働者の高齢化や事業変革などへの対応の必要性からも、より採用を積極化する企業が増えるだろう」と今後の流れを予想しています。

採用拡大のカギは「人事制度」

「採用実績あり企業」に対し、ミドルシニア層採用に向けた人事制度の見直し状況を聞いたところ、直近1年以内に見直した制度のトップは「役職定年」(42.4%)で、1年以上前に見直した制度では「定年制度(延長)」(30.9%)で最多となりました。一方、見直しが必要だが対応できていないものについては、「再雇用制度」(26.1%)が最も多く挙がっています。

人事制度改正を進める上での障壁としては、「対応できる人材の不足」(39.8%)が最多で、次いで「専門的な知識が不足している」(33.1%)、「既存社員からの不安感・不公平感の発生」(25.4%)が挙げられました。

人事制度見直しの障壁

人事制度見直しの障壁

石井氏は、早期退職制度を利用した大企業の出身者が転職市場に流入し始めている現状を好機と捉え、既存制度の柔軟な見直しと現場の連携を提言。希少なスキルやノウハウを持つミドルシニアを採用できるかどうかが、今後の事業成長を左右すると考察しています。

【おすすめ記事・資料】
45歳以上の中途入社、採用後8割の企業が「課題に感じなかった」と回答【doda調査】
「働かないおじさん」のモチベーションを取り戻す!人事ができる3つの打ち手
【2026年度上半期】中途採用市場の最新動向~法人・個人の変化から見る中途採用戦略のヒント~