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株式会社 HRディレクション・パートナーズ 代表取締役 平尾 英治

2016.12.12

採用候補者を惹きつけ、入社意向を高める面接とは?【面接講座1】

PROFILE

株式会社 HRディレクション・パートナーズ

代表取締役 平尾 英治

甲南大学経営学部卒業後、株式会社リクルートに入社。同社HR事業部門(現:株式会社リクルートキャリア)に所属。多くのクライアントとカスタマーのマッチングを実現。またクライアントの事業戦略とリンクした人材採用基準の策定、組織業績拡大、新人育成戦略立案、社内トレーナーとしても従業員向け研修企画設計、キャリア開発プロジェクトに関与するなど幅広い業務を経験。その後、2014年6月株式会社HRディレクション・パートナーズ設立後、各種研修企画設計・開発・講師業務及び求職者への就活支援業務を行っている。

面接の重要な機能として、「Judge(見抜く)」と「Attraction(惹きつける)」の2つがあります。質問を通じて自社が求めるものを有している人だと見抜いたら、その面接が終わるのを待たず、面接時間の中で採用候補者を惹きつけることが面接官には求められます。

今回は「Attraction(惹きつける)」にフォーカスし、面接のどんな場面で、どういうコミュニケーションをとれば採用候補者を惹きつけることができるのか、解説していきます。

※この記事は、リクルーター・アカデミーで、HRディレクション・パートナーズ 平尾 英治氏に、ご講演いただいた内容をもとに制作しています

惹きつけに必要なストーリーとは

面接中に「ぜひうちに来てもらいたい」「次の選考へ進んでもらいたい」という「Judge」ができたとします。選考プロセス全体の中で採用候補者とコミュニケーションを取れる機会は限られていますので、そんな場合はぜひ、その面接時間の中で「Attraction」、惹きつけモードに入っていきましょう。

採用候補者を惹きつける概念図

採用候補者を惹きつけるには、会社を主語とした一貫性のあるストーリーを語るのが有効です。上の図にあるように、「会社がどこに向かおうとしているのか」→「会社・事業の方針を受けて、どんなポジション・役割を担う人を求めているのか」→「その人に任せたい具体的な仕事内容と期待・要望」、をまずは説明しましょう。その上で、「だから今、こんな人物を求めているのです」と伝えます。

この、期待・要望のレベルが高ければ高いほど、採用候補者は「それほど重要でチャレンジングなポジションに適うかどうかを、選考されているのか」と理解し、仕事への興味と入社意向を高めることでしょう。

面接最後の「フィードバック」でさらに採用候補者を惹きつける

採用候補者の入社意向を高めるために、もう一つ、面接の中でできる、そしてやっておくべきことがあります。「フィードバック」です。フィードバックは、「成果を出す(目標達成する)ために改善が必要な点について、気付き・発見を与えられるコミュニケーションのこと」と定義できます。
では、採用候補者にとっての「成果」とは、この場合何でしょうか。それは、面接の中ですでに語られている、採用候補者自身の将来ビジョンの実現です。もう一歩踏み込んで言うと、“面接しているその会社で”将来ビジョンを実現することだと言っていいかもしれません。

そのため、フィードバックするべきポイントは一つです。採用候補者の「現状」を踏まえ、「将来ビジョン」を実現するに当たっての「課題」を特定し、どうすればその課題を解決・解消できるのか具体的なアクションを示すことが有効になります。

例えば、「将来、より多くのクライアントに貢献したい」といった将来ビジョンを語った採用候補者がいたとしましょう。その場合、面接官は「素敵な将来ビジョンをお持ちなのですね」と共感を示しつつ、

「『より多くのクライアント』が、どんなクライアントで、どういった点で貢献したいのかを整理されると、より○○さんらしいキャリアが築けるかもしれませんね」
「誰にどんな貢献をしたいのかを明確にするために、ぜひ一緒に考えましょう」

といったフィードバックをするとよいでしょう。
「この短時間で、自分のことをここまで理解してくれて、いい面接官だな」と思われ、惹きつける効果としては十分です。

特に、ダイレクト・ソーシングでアプローチした採用候補者の面接の場合は、志望動機や将来ビジョンがまだ整理できていない状態で面接に来ることが容易に想像できます。そんな状態の候補者に、自社への転職だけでなく、「転職しない」という選択肢や、他社への転職の可能性も含めて親身になって相談に乗ると、「ここまで考えてくれるなんて!」と喜ばれ、かえって入社意向が上がるはずです。

中途採用の面接でこうしたフィードバックを行う会社は、そう多くありません。「採用候補者に対して失礼に当たる」と考えている方もいるのでしょう。ただ、他社がやっていない中で、フィードバックをしてくれる面接官に当たった採用候補者は、きっと好意的に受け取ります。ぜひ面接に「フィードバック」を取り入れてみてください。

※平尾英治氏の他の記事はこちらから
※今回の記事でも紹介した、転職者が入社を検討する際に影響が最も大きい「面接」について、具体例やワークショップを交えながらお伝えいたします。ぜひご参加ください。

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