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株式会社 HRディレクション・パートナーズ 代表取締役 平尾 英治

採用候補者を惹きつけ、入社意向を高める面接とは?【面接講座1】

PROFILE

株式会社 HRディレクション・パートナーズ

代表取締役 平尾 英治

甲南大学経営学部卒業後、株式会社リクルートに入社。同社HR事業部門(現:株式会社リクルートキャリア)に所属。多くのクライアントとカスタマーのマッチングを実現。またクライアントの事業戦略とリンクした人材採用基準の策定、組織業績拡大、新人育成戦略立案、社内トレーナーとしても従業員向け研修企画設計、キャリア開発プロジェクトに関与するなど幅広い業務を経験。その後、2014年6月株式会社HRディレクション・パートナーズ設立後、各種研修企画設計・開発・講師業務及び求職者への就活支援業務を行っている。

自社が欲しいと思った人材は、競合他社でも欲しい人材の可能性が高いもの。質問を通じて自社が求める人だと見抜いたら、面接時間の中で採用候補者を惹きつけることが重要になります。

そこで、今回はまず、面接において意外と軽視してしまいがちな、「Attraction(惹きつける)」にフォーカスしていきます。「ぜひ自社で活躍しいて欲しい」と思った採用候補者に対して、どのようなタイミングでどのようなコミュニケーションをとればいいのか、惹きつけのポイントについて解説していきます。

※この記事は、doda主催のセミナー/リクルーター・アカデミーにて、HRディレクション・パートナーズ 平尾 英治氏に、ご講演いただいた内容をもとに制作しています

なぜ、面接において「惹きつけ」が重要なのか?

現在、空前の売り手市場となっています。つまり、「今までの応募者を選定する」フェーズから、「候補者から選ばれる」フェーズに移行しているといっても過言ではありません。求人広告や人材紹介、採用サイトなどで候補者を惹きつけることができても、一番重要なのは、直接企業と接することができる「面接」。いくら有効母集団を確保できても、魅力を伝え、必要な人材かどうかを見抜き、惹きつけることができないと採用に至らないからです。

なぜ、面接において「惹きつけ」が重要なのか?

つまり、面接官のミッションは、候補者から多くの情報を引き出し、自社に必要なのか正しく評価する。それと同時に、候補者にリアルな情報を提供し、できる限り惹きつけることと言えるでしょう。

面接官の役割・機能

・「入りたい候補者」を選ぶのではなく、自社が「欲しい人材」を採用する
・面接の目的が「judge」だけではなく、「attraction」の観点も含まれる
・候補者もサイト上の情報だけではなく、よりリアルな情報を求めている

「欲しい!」と思った人材を惹きつけるために、必要なストーリーとは

面接中に「ぜひうちに来てもらいたい」「次の選考へ進んでもらいたい」という「Judge」ができたとします。選考プロセスにおいて、採用候補者とコミュニケーションを取れる機会は限られています。「よい人材だ」と思った瞬間から「Attraction=惹きつけ」モードに入っていきましょう。

募集背景と仕事内容の伝達

採用候補者を惹きつけるには、会社を主語とした一貫性のあるストーリーを語るのが有効です。上の図にあるように、「①会社がどこに向かおうとしているのか」→「②会社・事業の方針を受けて、どんなポジション・役割を担う人を求めているのか」→「③その人に任せたい具体的な仕事内容と期待・要望」を、順序立てて説明しましょう。その上で、「④だから今、こんな人物(=あなた)を求めているのです」と伝えます。

特に3番目の「期待・要望のレベル」が高ければ高いほど、採用候補者は「それほど重要でチャレンジングなポジションなんだ」と、期待値の高さを理解し、仕事への興味と入社意向を高めていく傾向にあるのです。

「“採用ビジョン”のフィードバック」でさらに採用候補者を惹きつける

採用候補者の入社意向を高めるために、もう一つ、面接の中でできる、そしてやっておくべきことがあります。それは、「フィードバック(FB)」です。フィードバックとは、「成果を出す(目標達成する)ために改善が必要な点について、気付き・発見を与えられるコミュニケーションのこと」と定義できます。では、面接の場における「成果」とは、何を指すのでしょうか。それは、面接の中ですでに語られている、採用候補者自身の“将来ビジョン”の実現です。もう一歩踏み込んで言うと、「面接しているその会社で“将来ビジョン”を実現すること」だと言っていいかもしれません。

“採用ビジョン”のフィードバック

そのため、フィードバックするべきポイントは3つです。採用候補者の「現状」を踏まえ、「将来ビジョン(目標・方向性)」を実現するにあたっての「課題」を特定し、どうすればその課題を解決・解消できるのか具体的なアクションを示すことが有効になります。

たとえば、「将来、より多くのクライアントに貢献したい」といった将来ビジョンを語った採用候補者がいたとしましょう。その場合、面接官は「素敵な将来ビジョンをお持ちなのですね」と共感を示しつつ、「『より多くのクライアント』が、どんなクライアントで、どういった点で貢献したいのかを整理されると、より○○さんらしいキャリアが築けるかもしれませんね」「誰にどんな貢献をしたいのかを明確にするために、ぜひ一緒に考えましょう」など、自社においてどのようなプランで進めればいいのか、具体的なフィードバックが有効になります。すると、「この短時間で、自分のことをここまで理解してくれる」「一緒にキャリアを考えてくれている」と感じてもらい、かつ、自社で働くイメージができるため、惹きつける効果としては十分です。

特に、ダイレクト・ソーシングでアプローチした採用候補者の面接の場合は、志望動機や将来ビジョンがまだ整理できていない状態で面接に来ることが容易に想像できます。決して意思が固まっていなくても否定することは絶対にNG。どのような将来ビジョンが実現可能なのかを一緒になって考えることが重要です。

【まとめ】

中途採用の面接でこのようなフィードバックができている会社は、そう多くありません。「採用候補者に対して失礼にあたるのではないか?」と考えている方もいるでしょう。ただ、他社がやっていない中で、フィードバックをしてくれる面接官にあたった採用候補者は、きっと好意的に受け取ります。ぜひ面接に「フィードバック」を取り入れてみてください。

(2019年3月11日更新)

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