採用手法のこれからを考える ダイレクト・ソーシング ジャーナル

DODA 中途採用をお考えの方へ

2017.03.27

限界ギリギリまで、メスライオンの採用ノウハウを公開|パワーアップ講座をレポート

PROFILE

株式会社ネットマーケティング

人事採用責任者 宇田川 奈津紀

広告事業・メディア事業を行うIT企業、株式会社ネットマーケティングに2015年7月に入社。人事採用責任者を務める。スカウトメールに注力し、入社後の4カ月で20名を採用。狙った採用候補者の心をとらえ、確実に入社へ導くことから「IT業界のメスライオン」と呼ばれる。

メスライオンこと、株式会社ネットマーケティングの宇田川奈津紀氏。ダイレクト・ソーシングを最大限に活用しながら、120名のIT会社で採用を次々と成功させています。スカウトメールは時に100%の返信率をたたき出すこともあるのだそう。

その秘訣を「限界ギリギリまで」公開していただきました。

※この記事は、DODA Recruitersが主催したリクルーター・アカデミーの内容を要約した上で構成しています

なぜ求める人材と「確実に」出会えるのか

プロフィール_宇田川奈津紀氏

こんにちは。ネットマーケティングの宇田川奈津紀です。このごろ、宇田川という名前より「メスライオン」という愛称が先行している感がありますが、メスライオンだからと言って候補者の首根っこを捕まえて採用しているのではありません。あくまでお互いの合意を得ながら採用しています。
当社が「Omiai」という恋活マッチングアプリを運営しているからではありませんが、「愛のある」採用活動を進めています。
そうです。採用はまさに恋愛と同じなのです。時に採用を恋愛に例えながら、ダイレクト・ソーシングの具体的な活用方法について、紹介していきたいと思います。

ダイレクト・ソーシングは採用候補者のデータベースにアクセスし、直接アプローチ、すなわちスカウトメールを送信できるのが大きな特徴です。とはいえ、レジュメを見ても良い人材かどうか判断できず、誰にアプローチすればいいかわからない、といきなりつまずいてしまうのもよくあることでしょう。

私自身、営業や人事、広報の経験はありますが、例えば、エンジニアや経理の経験はなく、わからないことも多いです。データだけを見て判断するのは難しいというのが本音です。そのため、何ができて何ができないと不採用なのか、条件がどこまで緩和できるのか、採用ポジションの責任者とひざを突き合わせて話し合っています。毎回必ずです。

そのうえで、私がいいなと感じる候補者がいたら、レジュメをプリントアウトして採用ポジションの責任者に見てもらいます。そして、絶対に会いたいのか、会ってみないとわからないか、などと判定してもらうのですね。
私はかつて、エンジニアの採用で、1週間に100人、月に400人のレジュメを確認してもらったことがあります。すると最終的には「もう大丈夫、あなたのスクリーニング能力を信じるから良いと思ったらスカウト打って大丈夫だよ」となりました。

つまり、採用ポジションの責任者に聞かなくても、求める人材が探し出せるようになったのですね。
400人を抽出する過程で、もちろん、その倍以上の方のレジュメをデータベースで見ています。大変ではありますが、諦めなければ、経験のない職種でも必ず人材を探し出せるようになるとお伝えしたいと思います。
大事な事は、現場の方々がどの様なスキルを持ってどんな仕事をしていて、次回採用する方はどのスキルがあれば即戦力として活躍できるかのベクトルを合わせていく事なんです。これを求人案件ごとに一つひとつ実施していると現場の協力体制を作る事ができるんです。

また、具体的な抽出の仕方ですが、私の場合は、現場から聞いたピンポイント条件で、最短でマイページにログインした方にスカウトメールを送っています。
DODA Recruitersは、1日前のログイン日で区切ることができ、アクティブに動いている方の情報が入ってきます。DODA RecruitersはDODAと連動している性質上、転職の顕在層が多くいます。最短でマイページにログインしているのは今すぐ転職したい方たちですから、すぐにアプローチして、すぐに内定を出せるのです。

もしピンポイント条件で絞り込みマイページに最短でログインしている方の中にマッチした方がいなければ、ピンポイントの条件は変えず、マイページへのログイン期間を広げて抽出してみます。その次は、条件を緩和させます。それでもいなければ、またログイン期間を広げる。

そうやって最終的には、期間を広げ条件も緩和させます。ただ、ピンポイント条件で最短ログインの方が一番採用しやすいですね。私は、マッチした方を見つけたら、その日にスカウトメールを送って当日に返信が返ってきて次の日に面接をしその次の日には内定出たという実績もあります。

宇田川氏_資料その1

返信率100%だって不可能ではありません

先ほど、採用は恋愛と同じだと言いました。恋愛に例えるなら、スカウトメールはラブレターです。
そのラブレターですが、テンプレートで出す方が多いみたいですね。スカウトメールは、DMとは違うのです。私は、皆さんにうかがいたいのですが、大好きな人にラブレターをテンプレートで送りますか?送らないですよね。
そこに会いたいという気持ちがこもっているからフルカスタマイズになるのだと思います。私は、採用で送るスカウトメールだって同じだと思うのです。会いたい気持ちには変わりありません。
スカウトメールはフルカスタマイズを推奨します。

重労働過ぎる、と感じるかもしれません。でも、私は気づいてしまったのです。フルカスタマイズで出した方が返信率は高く内定率も高いことに。
実は、私もテンプレートを使ってスカウトメールを打ったことがあります。作業は5分で終わりましたが、返信はゼロ。
一方、4時間かけてフルカスタマイズした結果、しんどかったですが2名の採用に至りました。採用まで考えると、フルカスタマイズした方が効率的、という結論に至ったのです。

では、スカウトメールの書き方を具体的にご紹介いたします。データベースを抽出して一人ひとり見ていくと時々、情報がほとんどない転職希望者もいらっしゃいますね。レジュメに2行しか書いていないとか。そういう方にメールを打つか、と問われると、私は迷わず打っています。

人事・採用担当者の方なら、

「なぜ転職をするの?」
「将来はどんなビジョンがあるの?」
「理想と現実のギャップに悩んでいるのですか?」
「業界を変えたいとお考えですか?」

と聞きたくなるでしょう。

はい、それをスカウトメールの文面に書いてしまうのです。高確率で返信が来ます。レジュメをほとんど書いていない方は、人事・採用担当者の方に敬遠されがちです。その転職希望者には、スカウトメールがあまり送られていないのです。
競争相手が少なくその中にフルカスタマイズでスカウトメールが届いたなら転職希望者はどう感じるでしょうか。「会いに行ってみようかな?」と考える転職希望者もいると思うのです。

また、若くして転職を考えている方、入社1年目や2年目の方は、人事・採用担当者なら「何かあるな」と勘繰ってしまうかもしれません。でも、スカウトメールは打ちます。会ってみないと分からないです。おそらく、初めての転職という方がほとんどでしょうから、

「初めての転職でキャリアついてお悩みですか。人事をしていますので、転職のアドバイスができるかもしれません。面談という形で一度お会いしませんか?」

と声をかけるのです。

このほか、採用しようとしている職種とは別の職種を希望している方でも

「●●という職種を希望されているのは承知しているのですが、一度お話しませんか?」

と送りお会いできたこともあります。

スカウトメールはラブレターですので、一方的な思いはあまり好かれません。「私の会社を知ってよ!」ばかりではなく、相手のことを思うのがやはり大切です。レジュメを見てスカウトメールを作っていると過去と現在のことに目が行きがちですが、転職希望者は、将来を求めて転職を考えているという事を忘れないでいただきたいと思います。

「あなたは、どの様なキャリアビジョンをお持ちですか?弊社でそのビジョンが実現可能かどうか話しませんか?」と、これからを想像させるアプローチは非常に大切で効果的です。
とはいえ、どうしても返信が戻ってこない場合もあります。私は、一度も返信をいただけない方は、3回で最後だと思っています。

最後は

「どうしても会いたいですが、これが最後のスカウトメールでございます」

と書きます。
さすがに3回送って返信がないのに何度も何度も失礼だと思うからです。

転職を思い留まる出来事があったのかもしれません。しかし、その人が転職を考えた時、フルカスタマイズの文章は心の何処かに残っている事だってあります。心に残っている文章なら、「あっ!!あの時あの会社の人事からこんな文章送られてきたな。ちょっと会社検索してみよう」となる事だってあります。私自身も、実際にその体験をした事があります。

もう一つ、スカウトメールで興味を持っていただき面接を受けていただいて内定承諾となった方の決断も黙ってみていてはいけません。何千人の中から見つけ出した人です。あなたが見つけ出した人です。その想いと現場の想いを伝えてみてください。人生の岐路に立っている気持ちに寄り添って、最終的なアプローチをしてください。

宇田川氏_資料その2

相手の心を掴む、面接を”デート”に見立てたおもてなし

面接日程のご連絡ってテンプレートで送っていませんか?こちらは、完全にフルカスタマイズでなくていいのですがテンプレートって何だか味気ないのです。

何月何日、待ち合わせ場所はどこ、持ち物は●●

というメールだけで終わらせると初めて送った熱烈なスカウトメールのパワーを弱めてしまいます。

もちろん、日時や場所は提示しなければいけませんが、そこにもう一度「なぜあなたと会ってお話ししたいのか」という気持ちを乗せてください。テンプレート+ひと手間なんです。1行2行で十分です。それだけで面接辞退やキャンセルは随分減らせます。

恋愛で言うなら、面接はデートです。最初の3秒はとても大事ですので、「入り口で待つ」「最高の笑顔」「お出迎えの挨拶」は当然のこととしてやってほしいと思います。
なぜなら自分自身がスカウトメールを送り、その方が会いに来てくれるからです。そのうえで、人事は「一目惚れ」させなくてはいけません。スカウトメールのやり取りである程度関係は構築されていますが、もちろん、会ってからが勝負になります。

恋愛の一目惚れでカギとなるのは、嗅覚、聴覚、視覚です。
これを採用に置き換えると、嗅覚は「タイプを嗅ぎ分けること」になります。社内にいるどの人と気が合いそうか、アイスブレイクしながら想像します。
聴覚は求職者の「ビジョンに耳を傾けること」です。これから何をしたいのか、どうなりたいのか、詳しくお聞きします。
視覚は「キャリアステージを見せること」です。ビジョンを聞いた上で、ウチでどうなれるかを見せるのです。

宇田川氏_資料その3

とどめとして、「サプライズ攻撃」を実施します。具体的には3つあります。

1つはオフィスを見せ、エース級の社員に会って話をしてもらうこと。

2つ目は責任者の乱入です。私が良い会社ですと百の言葉で語るより、取締役が一言「一緒に頑張ろう」というほうが何万倍も力があります。もちろん、事前に根回しはしっかりと行ってくださいね。

最後に帰宅時に感謝のメールです。
面接は22時過ぎに行うこともあるのですが、それでも必ずメールを送ります。

「夜分遅くにご連絡大変申し訳ございません。貴重なお時間を割いてご来社いただいたあなたにどうしても御礼を伝えたかったのです。選考に関しては、明日以降にご連絡をさせていただきます」

と送ってみてください。

そして、翌朝に面接に通過しました、次は、現場の社員に会いに来ていただきたいとメールすると採用候補者との関係が途切れることなく次回に繋げる事ができます。

宇田川氏_資料その4

最後の最後になりますが、どうしても一つ伝えさせてください。人事は誰にでもできる仕事ではありません。会社設立当初は、経営者が取組んでいたお仕事です。経営の一部を担っています。
現状、労働者人口が減り、求人倍率が上がり、人事・採用担当者にとっては苦しい局面を迎えています。でも、採用ができなければ、会社は成長しません、黒字倒産してしまうかもしれません。

ぜひご記憶ください。小さなIT会社でも諦めなければ絶対に採用はできるのです。
そして、人事が作る一通のスカウトメール文面が転職希望者の将来と会社の将来を素敵に変えていく事だってできるのです。一通のスカウトメールからだってブランディングはできるんです!!
人事・採用担当者の皆さんが送ろうとしているその一通に「愛はありますか?」だからこそ採用=恋愛だと思っています。

まとめ

宇田川氏は中途採用をはじめ、新卒、広報、社外講演など、幅広い活動をされています。時間の限られている中でダイレクト・ソーシングを効果的に活用し、たった一人の求める人材を採用に導いているのです。

今回、メスライオン流のテクニックを数多くご紹介しましたので、ぜひ実践いただきたいと思います。宇田川氏が語るように、人事という仕事は誰にでもできる仕事ではありません。労働人口が減り、求人倍率が高まる中、ますます重要なポジションになることは間違いないでしょう。人事という仕事の大切さと尊さを改めて実感する機会にもなりました。

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