採用決定力が高い企業は実践している。ターゲット・ペルソナ設定ノウハウ【実践シート付】

2020.10.30
d’s JOURNAL編集部
ターゲティングやペルソナ設定が内定辞退まで影響してしまう
ターゲット・ペルソナを設定することで得られる5つのメリット

ブランディングやマーケティングのシーンでは、しばしば「ターゲット」や「ペルソナ」という言葉を目にします。目指したい結果に向けて、どんな人を選ぶかを決めることにあります。集客や販促などあらゆるビジネスの起点となるターゲティングやペルソナ設定ですが、これは採用においても同じように活用ができます。自社の採用決定力を向上させるためぜひその手法を理解しましょう。項末には採用ターゲット・ペルソナ設定シートがダウンロード可能です。ぜひご活用ください。

ターゲティングやペルソナ設定が内定辞退まで影響してしまう

採用計画において、目指したい目標や成果に向けたマーケティングやブランディングの観点で採用ターゲットやペルソナを設定することは非常に重要です。そして、もしこれらのターゲティングやペルソナ設定を間違えると、これまで進めていた戦略とは違った方向へ進んでしまい、予定していた計画が的外れに、あるいは水の泡となってしまうので、その概念を理解することは大事です。

一方、多くの企業や組織が採用したい人物のターゲティングやペルソナ設定を行う上でのプロセスに悩まれています。ターゲットを絞り込んで、狙いたい人物像の明確化をできない採用担当者は実は多いのです。それはターゲティングやペルソナ設定の方法やフレームワークを正しく認識せずあいまいにしていたからにほかなりません。

またターゲット設定とは、求められる条件を定義することだと思われている方も少なくありません。実際は、現場(配属先)が求めている採用者のスキルや経験などのほか、採用競合はどの会社か、自社に入社するメリットとは何か、まで幅広く落とし込まなければならないのです。そうでなければ応募者は集まらず、あげく内定辞退の可能性もあり得るでしょう。最後には通期の採用計画に対して予算や時間を浪費した挙句、成果が出せないまま採用計画がとん挫してしまうというわけです。

今回は、採用ブランディングやターゲティングにおける「採用ターゲットやペルソナの決め方」、そしてそのフレームワークについてもお伝えします。ターゲティングやペルソナ設定の方法論を論理的かつ直感的に理解できれば、組織全体の採用力向上にもつながるはずです。何より、採用活動や採用マーケティング活動はより焦点が絞られ、実効性が高いものとなるでしょう。そうなれば選定基準や自社の採用情報が統一され、採用側と応募者間の相互理解が深まり、入社後のミスマッチ回避や定着率向上にもつながります。

もしあなたが「採用ターゲットを明確に絞れていない」あるいは「ペルソナ設定をどう組み立てていいかわからない」と感じているのなら、ぜひ項末に付属する資料をご活用ください。「これぞ」というターゲティングやペルソナの設定を実現して、自社の採用決定力を向上させていきましょう。

ターゲット・ペルソナ設定実践シートついて詳しく知りたい方は、こちらの資料をご確認ください。

●ターゲットとペルソナ設定について

ターゲットとは

ターゲットとは、読んで字の如く標的を意味します。自社の商品やサービス、求人を利用すると想定されるユーザー(同コラムでは応募者のこと)を指し、年代、男女、既婚未婚、職業、年収などで分類され、自社が狙う見込み客(応募者)を絞り込むプロセスはターゲティングと呼ばれています。応募者の性格や特性、ニーズなどを汲み取っていくためには、しっかりとターゲティングを行う必要があり、自社が採用しようとするマーケットに対して、有効にリソースやコストをかけていくことができるのです。

ペルソナとは

商品やサービスを利用、もしく採用したいもっとも重要なモデルを想定し、趣味や価値観、パーソナリティーなどを絞り込んで一人の人物まで落とし込んだものをペルソナといいます。例えば、求人に対する想定応募者を「首都圏に住む30代エンジニア」とターゲティングしても、採用プロジェクトに関わるメンバーはそれぞれ別の人物像を思い浮かべてしまう事でしょう。そこで「αさん、練馬区在住、35歳、趣味はオンラインゲーム、二次請けSIerから脱却したい――」などとペルソナを設定することで、具体的な人物像をつくりあげ、採用活動などに利用できるようになります。

ターゲット・ペルソナを設定することで得られる5つのメリット

求職者視点がわかる

現在では顧客主義や顧客体験という概念が重視されています。これは採用の場においても重要です。ターゲット・ペルソナ設定を行うことで、作り手の好みや都合により左右されるコンテンツに関係なく、本当の求職者視点が手に入ります。またその目線に立った意思決定も行えるようになり、正しい採用戦略や戦術を立てることができます。

具体的なニーズを把握

例えば、「東京都内に住むアルバイト20代男性」程度の設定では、行動様式や性格、好みなどにバツラつきがあり、どのようなアプローチが有効なのか解かりづらくなります。特定の人物像まで落とし込むことにより、そのニーズを把握して、より精度の高いアプローチができるようになります。またニーズの顕在化から応募者の自社への入社メリットまで掘り起こせることにもつながります。

より最適なコンテンツやPRを構想しやすくなる

明確な人物像を割り出していないと、「あれも必要、これも必要」となりがちです。不必要なコンテンツやアプローチポイントを増やさないためにも、明確化が必要です。ターゲットやペルソナを基にした判断をすることで、求職者にとって最適な選択を促せるコンテンツを生み出すことができます。

母集団形成で定着率向上にも

採用活動による母集団確保に苦戦を強いられる売り手市場において、採用ターゲットにマッチした情報提供を行い、母集団形成の質・生産性を高める必要があります。ターゲット・ペルソナを設定することで(具体的な)誰に、どんな共感コンテンツやアプローチポイントを伝えるかが整理できます。そうすることでヒアリングすべきキークエスチョンが定まり、面接の質が高まるでしょう。また複数で面接活動を行う場合も、選定基準が統一され、採用取り逃しも無くなるはずです。さらに質問だけでなく、自社の情報開示も最適化されることで相互理解が進み、入社後のミスマッチ退社、つまり入社後ギャップも解消できます。その結果、定着率が高まり採用コストも抑えられるというわけです。

プロジェクトメンバー間での意思共有が可能に

複数人で採用プロジェクトに携わっていた場合、メンバー間の認識が合致、意思決定がしやすくなります。想定する人物像がメンバー間の仲でばらつきがあった場合、向かうべき目標に向かって計画や戦略が定まりません。認識がずれることなくペルソナを定めておけば、そのアプローチがあっているのか、間違っているのかを浮き彫りにしやすくなります。

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ターゲット・ペルソナを設定することで得られる5つのメリット

まとめ

採用活動におけるターゲット・ペルソナの設定は、本当に必要な人材の要件整理にも役立ちます。より精度の高い採用ブランディングやマーケティング、採用活動を通して、自社がターゲットとする人物像を獲得してください。ターゲット・ペルソナ設定シートを活用することで、自社の採用決定力の向上にも一役買うことでしょう。

編集/d’s JOURNAL編集部