【無料テンプレ付】求人票の書き方|必須項目とNG表現・応募につながる記入例も解説

【無料テンプレ付】応募が集まる求人票の書き方|基本の必須項目・NG表現・記入例も解説

doda人事ジャーナル編集部

求人票とは、業務内容や労働条件、また求めるスキルや経験などを、転職希望者に端的に伝えるための書類のことです。企業について転職希望者が最初に目にする資料となる可能性が高く、応募意欲や企業の印象を左右する要因となり得ます。

そこで本記事では、採用活動でお困りの人事・採用担当者に向けて、魅力的な求人票を書くための方法を解説します。本記事で解説する内容を参考に、転職希望者の興味・関心を引けるような求人票を作成しましょう。

なお「doda人事ジャーナル」では、今日からすぐに使える求人票のテンプレートを配布しています。転職希望者の興味・関心を引くための表現や、法律で表記してはならないNG事例などをまとめていますので、ぜひご活用ください。
以下のリンクから無料でダウンロード可能です。

求人票を書く際の5ステップ

最初に、求人票の書き方を5ステップに分けて解説します。

【求人票を書く際の5ステップ】
1.採用目的と求める人材像を整理する
2.職種名と業務内容を具体的に記載する
3.必須項目と労働条件を漏れなく記載する
4.NG表現や誤解を招く表現を確認する
5.公開前にチェックリストで見直す

ステップ1.採用目的と求める人材像を整理する

まずは、採用活動の目的と、転職希望者に求める人材像を整理しましょう。この2点が定まれば採用活動の方針が明確になり、求人票に記載する内容も自然と決まります。

採用目的とは、例えば「欠員を補充したい」「事業拡大のための新しい人材が必要」などです。そういった目的を明らかにしたあとに、業務内容やポジションなどを整理し、求める人材像を具体化していきます。

人材像が明確になれば、求人票に何を記載すれば興味を持ってもらえるのか、またどのような表現を用いれば良いのかなどを検討できるようになります。求める人材像に合った求人票を作成すれば、採用のミスマッチが減り、効率的な採用活動を実現できるでしょう。

ステップ2.職種名と業務内容を具体的に記載する

次に、必須項目の一つである「業務内容」の項目をチェックします。

チェックの際は「職種名や業務内容が具体的かどうか」を重点的に確認しましょう。それらの情報があいまいだと、自身がはたらく様子を転職希望者がイメージできず、応募につながらない可能性があるためです。また、1日の業務の流れを掲載することもお勧めします。
この点については後ほど詳細に解説するので、引き続きご覧ください。

ステップ3.必須項目と労働条件を漏れなく記載する

職種名と業務内容が定まったら、次は記載必須の項目と労働条件を求人票に記載していきます。

求人票に記載すべき内容は、職業安定法によって定められています。同法は過去にも改正が行われており、将来的にも内容が変わる可能性が十分にあるため、常に最新の情報を確認するようにしましょう。必須項目の具体的な記載内容については、後ほど解説します。

職業安定法に定められた内容のほか、詳細な労働条件も記載する必要があります。応募数を増やすには、賞与や退職手当の有無、休暇制度の詳細、福利厚生など、転職希望者が知りたい情報を網羅的に記載することが欠かせません。

ステップ4.NG表現や誤解を招く表現を確認する

必須項目を記載し、求人票に書いてはならないNG表現がないかを確認しましょう。

採用活動を行う際は「応募者の基本的人権を尊重すること」「応募者の適性・能力に基づいた基準により行うこと」の2点を順守しなくてはなりません。法律でも、性別や年齢など、転職希望者のスキルや適性とは関係ない事項を採用要件として設けることは、禁止されています。

そういったNG表現が求人票に記載されていると、法律違反になり罰則を受ける恐れがある上に、転職希望者からの評判も下がってしまいます。

また、自社をより良く見せようとして、待遇や福利厚生を誇張して記載しないよう注意しましょう。求人票の内容と実態に乖離(かいり)があると、後々トラブルが生じる恐れがあります。

(参照:厚生労働省『公正な採用選考の基本』)

ステップ5.公開前にチェックリストで見直す

ここまでの対応を終えて求人票が完成したら、最後にチェックリストを用いて全体の見直しを行います。必須項目の抜け漏れ、またNG表現に該当する記載の有無などを確認しましょう。

チェックリストでの見直しが完了し、内容に問題がないことを確認したら、求人票を公開します。

求人票の書き方で採用成果が変わる理由

求人票の書き方を少し工夫するだけでも、採用活動での成果は変わってきます。ここではその理由と、求人票で特に重要となるポイントを解説します。

求人票が応募数と応募の質を左右するため

転職希望者の多くは、条件検索で求人をある程度絞り込んだ上で、表示された求人の中から応募先を比較・検討します。そのため、給与や休日などの就業条件に加え、求人タイトルや業務内容の冒頭など、クリック前に見える情報を整えることが重要です。
つまり、求人票に掲載される条件や見せ方次第で、応募数が変わる可能性がある、ということです。

また、採用背景や業務内容と、必須要件との整合性を具体的に掲載することで、自身に向いている仕事かどうかを転職希望者が判断しやすくなります。「なぜこの業務内容に対して、このスキルや経験が必要なのか」が明確であれば、採用のミスマッチが減り、採用活動の質も向上するでしょう。

業務内容・就業時間・就業場所・休日などが転職希望者に正しく伝わるため

求人票に業務内容や就業時間などの情報を具体的に掲載すれば、自社の実態を転職希望者へ正しく伝えられます。これにより、転職希望者が入社後に「イメージしていた職場と違った」とギャップを感じるリスクが減り、早期離職を防げる可能性があります。

検索結果一覧で選ばれる職種名と業務内容の冒頭部分の考え方

仕事に関する情報を正確に伝えつつ、自社に興味・関心を持ってもらうには、求人検索時に転職希望者が目にする情報を意識して整える必要があります。
特に重要となるポイントが「職種名」と「業務内容の冒頭3行」です。

具体的かつわかりやすい職種名を載せる

職種名は可能な限り具体的に記載し、転職希望者がはたらき方をイメージできるようにしましょう。検索結果一覧で見たときに、仕事内容が伝わる表現にすることも大切です。
また、転職希望者に伝わらない社内用語・独自名称を避けることも重要です。自社の業界でしか伝わらない用語を使うと、未経験者では業務内容を理解できず、応募数が減ってしまう恐れがあるためです。

業務内容の冒頭3行に目を引く情報を記載する

業務内容の冒頭3行を工夫することも、転職希望者に興味を持ってもらうためのポイントです。
転職希望者は、条件検索である程度求人を絞り込んだあと、複数の求人を流し読みのような感覚で比較することがあります。そのため、冒頭の内容がありきたりでインパクトの薄い求人票では、転職希望者の目に留まる可能性は低いでしょう。
定着率や年間休日数といった数字を入れる、また福利厚生やキャリア支援などの具体的な内容を載せるなどすれば、転職希望者に「ここは気になるな」と思ってもらえる可能性が高まります。転職希望者が企業に何を求めているのかを考えた上で、その要望に応えられるような情報を記載することが大切です。

求人票に必ず記載すべき項目一覧と書き方

ここでは、求人票に記載すべき項目の一覧と、各項目の書き方について解説します。

【求人票に必ず記載すべき項目一覧と書き方】
●求人票に記載すべき項目一覧
●業務内容・試用期間・契約期間・就業場所の書き方
●就業時間・休憩時間・休日・時間外労働・賃金の書き方
●加入保険・受動喫煙防止措置・募集者の氏名または名称・雇用形態の書き方
●2024年以降に追加された3項目の書き方

求人票に記載すべき項目一覧

求人票への記載が必須である項目は、以下の通りです。

項目 概要
業務内容 募集する職種と具体的な業務内容
契約期間 期間の定めの有無や、定めがある場合の具体的な期間の長さ
試用期間 試用期間の有無や、その期間の長さ
就業場所 転職希望者が実際にはたらく場所
就業時間 業務の開始時刻と終了時刻
休憩時間 休憩の開始時刻と終了時刻
休日 休日の曜日指定(土日祝など)、年間休日数、またはシフト制などの休日のルールなど
時間外労働 残業の有無、および残業がある場合の平均時間
賃金 月給や賞与など
加入保険 加入中の保険の種類
受動喫煙防止措置 受動喫煙を防止するための取り組みの状況
募集者の氏名または名称 求人票を掲載している事業者の氏名・名称
雇用形態 転職希望者を採用する際の雇用形態
※派遣労働者として雇用する場合のみ

上記のほかに、2024年4月から追加された新しい必須項目も存在しています。

項目 概要
従事すべき業務の変更の範囲 業務内容が採用直後から変更となる可能性の有無、および変更となる場合の範囲
就業場所の変更の範囲 就業場所が採用直後から変更となる可能性の有無、および変更となる場合の範囲
有期労働契約を更新する場合の基準 契約更新する基準、および通算契約期間または更新回数の上限

上記の項目が求人票に記載されていないと、労働基準法に基づき30万円以下の罰金が課される、または労働基準監督署による行政指導の対象となる可能性があります。従って、求人票作成時には、上記の項目が漏れることのないように注意しましょう。

ただし、求人票のスペースの都合で上記全てを掲載できないのであれば、一部の項目を別の方法で転職希望者に提示することも可能です。この場合は、転職希望者と最初に接するタイミングまでに提示することが求められます。

(参照:厚生労働省『2024(令和6)年4月1日施行 改正職業安定法施行規則 募集時な どに明示すべき労働条件が追加されます!』)

業務内容・契約期間・試用期間・就業場所の書き方

ここからは、各項目の書き方を解説していきます。業務内容・契約期間・試用期間・就業場所については、以下のように内容を記載することが一般的です。

項目 書き方の例
業務内容 職種名:「一般事務」「営業」 業務内容:「データ入力」「資料作成」
契約期間 正社員の場合:「期間の定めなし」 有期雇用の場合:「期間の定めあり(〇年)」
試用期間 試用期間がない場合:「試用期間なし」 試用期間がある場合:「試用期間あり(〇カ月)」
就業場所 「○○株式会社○○支社(東京都〇区〇-〇)」

就業場所の欄には、企業の所在地ではなく、新入社員が実際に勤務する場所を記載しましょう。
なお、職種名に関しては、業務内容とは別に欄を設けて記載する場合もあります。また、業務内容の欄には、作業の詳細や1日の流れなども記載することが望ましいでしょう。この点については後ほど詳細に解説します。

就業時間・休憩時間・休日・時間外労働・賃金の書き方

就業時間・休憩時間・休日・時間外労働・賃金の書き方は、以下の通りです。

項目 書き方の例
就業時間 「9:30~18:30」
休憩時間 「12:00~13:00」
休日 「完全週休2日制(土日祝)」
時間外労働 「あり(月平均30時間)」
賃金 試用期間と給与が異なる場合:「月給25万円(試用期間中は月給23万円)」
固定残業代を採用する場合:「基本給:24万円、固定残業代:3万円(20時間分の時間外手当)、20時間を超える時間外労働分については追加で支給」
上記のどちらにも該当しない場合:「月給:25万円」

賞与や各種手当がある場合は、賃金の欄に記載することが一般的です。また、実際の社員をモデルにした年収例・月収例を掲載するパターンもあります。

なお、裁量労働制を採用している場合は、時間外労働の欄に「企画業務型裁量労働制により、〇時間働いたものと見なされます」といった形で、みなし残業時間を記載しなくてはなりません。

加入保険・受動喫煙防止措置・募集者の氏名または名称・雇用形態の書き方

加入保険・受動喫煙防止措置・募集者の氏名または名称・雇用形態については、以下のように内容を記載します。

項目 書き方の例
加入保険 「雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金」
受動喫煙防止措置 「屋内原則禁煙」「敷地内禁煙(屋外に喫煙場所あり)」
募集者の氏名または名称 「○○株式会社」
雇用形態 「雇用形態:派遣労働者」

「募集者の氏名または名称」の欄には、自社の正確な企業名を記載することを徹底してください。特に親会社や子会社などが存在する場合、名称が正確でないと転職希望者がグループ企業と混同してしまう可能性があります。

2024年以降に追加された3項目の書き方

2024年以降に追加された3項目の書き方は、以下の通りです。

項目 書き方の例
従事すべき業務の変更の範囲 業務内容を変更する予定がない場合:「変更なし」
業務内容を変更する可能性がある場合:「変更の可能性あり(会計・経理事務)」
就業場所の変更の範囲 就業場所の変更がない場合:「変更なし」
就業場所の変更の可能性がある場合:「変更の可能性あり(関東圏内の支社)」
有期労働契約を更新する場合の基準 「契約の更新:あり(契約満了時の勤務成績により判断) 契約の更新回数は3回を上限とする」

「従事すべき業務の変更の範囲」と「就業場所の変更の範囲」については、変更の範囲はできる限り明確に記載することを徹底しましょう。

また、上記の項目は、関連する項目の近くに配置することをお勧めします。「従事すべき業務の変更の範囲」なら「業務内容」、「就業場所の変更の範囲」なら「就業場所」、「有期労働契約を更新する場合の基準」なら「契約期間」の次に配置すると良いでしょう。

求人票に書いてはならないNG表現と言い換え例

求人票を作成する際は、以下に挙げる事項や表現を書かないように注意してください。

【求人票に書いてはならないNG表現と言い換え例】
●性別・年齢・国籍・居住地・身体的特徴のNG例
●最低賃金・固定残業代に関するNG例
●虚偽・誇大表現と誤解を招く表現のNG例
●NG表現を応募につながる表現に言い換える例

NG表現に該当するものは、併せてご紹介する言い換え例を参考に修正しましょう。

性別・年齢・国籍・居住地・身体的特徴のNG例

性別や年齢、国籍、居住地、身体的特徴など、転職希望者の適性やスキル以外の内容で応募制限を設けることは、各種法律によって禁止されています。具体例としては、以下のような記載・表現が挙げられます。

分類 NG表現 NGとなる理由
性別 ●女性歓迎
●男性のみ募集
●(職種名に)保母・看護婦・営業マンなど
●男性は3年以上の業務経験、女性は未経験可
男女雇用機会均等法によって、性別を限定・指定した募集や表現が禁止されているため
年齢 ●20歳以下限定
●30歳以上は別途試験あり
●30歳以上の場合は経験者のみ
労働施策総合推進法によって年齢制限は原則禁止となっているため
国籍 ●日本人歓迎
●外国人歓迎
職業安定法によって、人種や国籍、民族、肌の色などを指定した募集が禁止されているため
居住地 ●○○出身の方に限る
●通勤時間が○時間以内の方のみ
労働基準法によって、居住地や出身地、通勤時間を指定した募集が禁止されているため
身体的特徴 ●体力に自信のある方
●身長〇cm以上の方
●性格が明るい方
●心身ともに健康な方
労働基準法によって、性格や身体条件、心身の障害や病気などを指定・想起させるような表現が禁止されているため

これらに類する表現を求人票に記載すると、罰則を科せられたり行政指導を受けたりする可能性があるため注意しましょう。
ただし、ポジティブ・アクションなど、性別や年齢を限定することが例外的に認められるケースも存在します。

性別の限定が認められるケース ●モデルや俳優のような芸術・芸能の分野
●守衛や警備員など、防犯上の理由から性別を限定する必要性がある職種
●風紀上・宗教上・スポーツでの競技の性質などの観点から、一方の性別であることが求められる場合
●法律により男性あるいは女性の就業が禁止されている業務
●風俗や風習などの違いにより、男女いずれかが携わることが難しい海外での業務
年齢による制限が認められるケース ●定年年齢を上限として、その上限年齢未満の人材を、期間の定めのない労働契約の対象として募集する場合
●各種法律の規定により年齢制限が設けられている場合
●長期勤続によるキャリア形成を図ることを目的に、若年者を期間の定めのない労働契約の対象として募集する場合
●特定の職種に関して、技能・ノウハウの継承を目的として、人材数が相当程度少ない特定の年齢層に限定し、かつ期間の定めのない労働契約の対象として募集する場合
●芸術・芸能の分野で、真実性を確保するために年齢を制限する必要性がある場合
●60歳以上の高年齢者、または特定の年齢層の雇用を促進する国の施策の対象となる者に限定して募集する場合

なお、ポジティブ・アクションとして女性のみを対象とする、または女性を有利に取り扱う求人を行う場合でも、男女労働者の間に事実上の格差があり、その格差解消を目的としていることなど、一定の要件を満たす必要があります。

詳細については、厚生労働省が配布している資料を確認してください。

(参照:厚生労働省『その募集・採用 年齢にこだわっていませんか?』、『男女雇用機会均等法のあらまし』)

最低賃金・固定残業代に関するNG例

最低賃金とは、企業が支払うべき最低額の給与のことです。求人票には、この最低賃金を下回る額の給与を記載してはなりません。

最低賃金の額は地域によって異なるため、採用を予定している事業所がある地域の金額を必ず調べておきましょう。例えば、東京都の2026年7月時点での最低賃金は1226円であるため、東京都が勤務地となる求人では、この額以上の給与を提示することが求められます。

また、最低賃金法は毎年10月ごろに改正されており、その際に最低賃金の額が変わることもあります。この点を把握しないまま求人票を使い回すと、意図せず最低賃金を下回る給与を掲載することになってしまいかねません。そうした事態を避けるためにも、求人票を作成する際は必ず最新の最低賃金を確認してください。

このほか、固定残業代があるにもかかわらず、基本給と固定残業代の内訳が不明瞭(ふめいりょう)な場合も、求人票が掲載不可になる恐れがあります。基本給は各種手当や固定残業代を除いた賃金のベースとなる金額であり、月給は基本給に手当などを含めた月額賃金を指すのが一般的です。固定残業代がある場合は、基本給とは別に、固定残業代の金額・該当する時間数・超過分を追加支給する旨を明記しましょう。

(参照:厚生労働省『令和7年度地域別最低賃金の全国一覧』)

虚偽・誇大表現と誤解を招く表現のNG例

業務内容や待遇について誤解を招くような表現も、求人票に記載することが禁止されています。労働基準法の規定により、給与や勤務時間などの労働条件は正確に記載することが求められているためです。

虚偽・誇大表現と見なされる表現としては、例えば以下が挙げられます。

●基本給に固定残業代を含めて、給与額を高く見せる
●対象者や利用条件を満たしておらず、実際には利用できない福利厚生をアピールする
●休日出勤があるにもかかわらず求人票にその旨を明記しない
●業務経験が必須の職種で「未経験者歓迎」と記載する

福利厚生を記載する際は、制度名だけではなく、対象者や利用条件も確認しましょう。例えば、全社制度として存在していても、実際には勤続年数や雇用形態、配属部署、勤務形態などによって利用できる人が限定される場合があります。

場合によっては、意図せずに虚偽または誇大な表現を記載してしまうこともあるので注意しましょう。例えば、営業職中心の業務を自社内では「事務職」と呼んでおり、その名称をそのまま求人票に記載してしまう、といったケースなどはこれに該当します。

NG表現を応募につながる表現に言い換える例

ここまでに解説したNG表現は、削除するか適宜別の表現に言い換える必要があります。以下に言い換え案・改善案の具体例を整理したので、求人票を作成する際は活用してください。

分類 NG表現 言い換え案・改善案
性別 ●女性スタッフ募集中
●男性歓迎
●女性が活躍している職場です
●主婦・主夫歓迎
年齢 ●20歳以下限定
●若者限定
●20~30代活躍中
●未経験者歓迎
国籍 ●日本人歓迎
●外国人歓迎
●日本語で日常会話ができる方
●ビジネスレベルの英語が話せる方
居住地 ●○○出身の方に限る
●通勤時間が○時間以内の方のみ
●○○地域について詳しい方
●勤務地に通勤可能な方
身体的特徴 ●体力に自信のある方
●身長〇cm以上の方
●性格が明るい方
●心身ともに健康な方
●重い荷物の持ち運びがあります
●高所作業あり
●接客マナーを重視
給与 ●都道府県の最低賃金を下回る給与額を提示する
●固定残業代を基本給に含めて提示する
●最低賃金以上の給与を提示する
●基本給とは別に固定残業代を明記する
虚偽・誇大表現 ●土日祝日休み(実際は業務都合で休日出勤あり)
●残業ほぼなし(閑散期のデータであり、繁忙期の実態が無視されている)
●原則土日祝日休み ※現場都合により出勤となる可能性あり
●閑散期は残業ほぼなし。繁忙期は月平均30時間程度

こうした言い換え案を事前にリストアップしておき、求人票を公開する前のチェックで確認できるようにしておくと良いでしょう。

求人票を書く前に準備したい5つの情報

求人票を作成する前に、以下の5つの情報を準備しておくことをお勧めします。

●採用する理由と期待する役割
●求める人材像と採用ペルソナ
●実際の業務内容
●給与・はたらき方・配属部署の実態
●競合他社の求人情報

1.採用する理由と期待する役割

「欠員を補充するため」「将来自社を担う人材を増やすため」「特定の領域に注力するため」など、採用活動を行う理由は企業によってさまざまです。その理由を整理しなくては、どのような人材を採用すれば良いかがわからず、求人票に記載する内容も決まりません。
従って、まずは新しい人材を採用することになった理由を整理しましょう。その上で「即戦力として活躍してほしい」「○○の領域で自社をけん引してほしい」など、新しい人材に期待する役割も明確化すれば、求人票に記載する内容や、効果的なアピールにつながるポイントなども決まると考えられます。

2.求める人材像と採用ペルソナ

新しい人材に期待する役割が明確になったら、その情報を基に求める人材像、例えば入社時点で保有しているスキル・資格や、仕事に対する考え方などの要件を整理します。
そしてその人材像を用いて、採用ペルソナを組み立てていきましょう。
採用ペルソナとは、求める人材像をより具体的にイメージ化したものです。年齢や性別、学歴、職歴、趣味、家族構成などを可能な限り詳細に設定し、自社の採用対象となる架空の人物をつくり上げていきます。
採用ペルソナが完成すれば、求人票の方向性もより明確になり、精度の高い採用活動を行えるようになるでしょう。

ただし、年齢・性別などを採用基準として明確に設けることは、法律で禁止されています。上記のペルソナは、あくまで求人票の内容を検討するためだけの要素である、ということを意識しましょう。

3.実際の業務内容

採用した人材に任せる実際の業務内容についても、事前に整理しておく必要があります。人材を配置する予定の部署・部門にヒアリングし、1日の業務の流れや担当範囲、使用するツールなどを把握しておきましょう。

現場社員に確認する際は、どの粒度で回答すれば良いかがわかる見本付きのヒアリングフォーマットを用意し、記入してもらう方法が有効です。必要に応じて、そのフォーマットを見ながらインタビューすると、求人票に反映しやすい具体的な情報を引き出しやすくなります。また、人材エージェントと現場部門を引き合わせ、転職希望者が知りたい情報をエージェントに確認してもらう方法もあります。

そういった情報を求人票に反映できれば、業務内容について転職希望者がより深く理解できるようになり、採用のミスマッチが減ると考えられます。

4.給与・はたらき方・配属部署の実態

求人票に記載されている給与の詳細が不明瞭であったり、給与額の幅が広過ぎたりすると、どのレイヤーの人材を求めているのか、実際にどの程度の年収水準になるのかが転職希望者に伝わりにくくなります。その結果、自分の希望年収がかなう求人かどうかを判断しづらくなり、応募をためらってしまう恐れがあります。転職希望者が応募を検討しやすくなるよう、入社後実際に支払われる給与やその後の昇給条件などは事前に整理しておき、正確な情報を求人票に反映しましょう。

このほか、現場での実際のはたらき方や配属先の雰囲気なども、事前に社内で確認しておきたいところです。リモートワークやフレックスなどのはたらき方が可能なのか、また入社後にどのような環境に置かれるのか、といった点を求人票で伝えれば、入社後のはたらき方を転職希望者がイメージできるようになるでしょう。結果として「この企業に応募したい」という前向きな気持ちを引き出せる可能性があります。

5.競合他社の求人情報

求人票を作成するに当たっては、競合他社の求人情報を調査することも重要となります。競合他社が提示している給与や待遇、また採用実績などを把握することで、採用市場での自社の立ち位置を明確化できるためです。これにより、自社ならではの強みやアピールポイントが明らかになれば、より魅力的な求人票を作成できるようになります。
また、競合他社と比較することにより、自社の求人票に足りない情報も洗い出せます。

応募が集まる求人票の書き方12のコツ

ここでは、転職希望者からの応募が集まる求人票を作成するためのコツを解説します。求人票を作成する際は、以下の内容を意識して表現や文言を考えましょう。

1.職種名は検索されやすさと業務内容の正確性を両立する
2.採用理由と期待する役割を前向きに伝える
3.実際の業務内容や業務量、教育体制まで記載する
4.必須条件と歓迎条件を分けて応募ハードルを調整する
5.給与は下限・手当・モデル年収まで具体的に見せる
6.勤務地・転勤・通勤方法・リモートワークなどの条件をあいまいにしない
7.1日の流れやチーム体制を掲載してはたらくイメージを伝える
8.自社の理念だけでなく現場の様子なども伝える
9.入社後のキャリアパスを年次・役割別に例示する
10.福利厚生は対象者・条件・金額まで具体的に記載する
11.選考の流れを書いて応募ハードルを下げる
12.5W1Hとスマートフォン表示を意識して読みやすく整える

1.職種名は検索されやすさと業務内容の正確性を両立する

職種名を検討する際は「検索が容易であること」と「業務内容が正確に伝わること」の2点を満たすことを意識しましょう。この2点を満たす職種名であれば、より多くの転職希望者からの応募が見込める上に、採用のミスマッチが生じるリスクも減らせると考えられます。
例えば営業職であれば、単に「営業職」と書くのではなく、扱っている商材や営業の対象などがわかるような職種名を記載しましょう。

【職種名の悪い例と良い例】

悪い例 良い例
営業職 法人向け業務システムの既存顧客営業

上記の良い例であれば「営業」という単語での検索結果にも表示される上に、業務内容も端的に伝えられます。

2.採用理由と期待する役割を前向きに伝える

採用活動を行っている理由や、転職希望者に期待する役割などを記載することも重要です。その際は、虚偽や誇張にならない範囲で、可能な限りポジティブな表現を使うことを心がけましょう。内情を率直に伝え過ぎると「ここは将来性がない」と転職希望者に思われてしまうかもしれません。

【採用理由と期待する役割の悪い例と良い例】

悪い例 良い例
欠員補充のために事務職を募集します。 欠員補充のために事務職を募集します。事務作業を通じて、日々の業務を支えてくれる方を求めています。引き継ぎ体制は整っているため、未経験の方でも安心してご応募いただけます。

「なぜ自分が求められているのか」「自分でも応募できるだろうか」といった点を明確にし、転職希望者の入社意欲を引き出すことが大切です。

3.実際の業務内容や業務量、教育体制まで記載する

業務内容や業務量については、イメージと実態が乖離しないように、可能な限り具体的に記載する必要があります。仕事内容を具体化する際は、「誰向けに、またはどの領域で」「何を」「どのように」「どのくらい」対応する業務なのかを整理すると、転職希望者がはたらく姿を想像しやすくなります。また、新しい環境ではたらくに当たっての不安を解消するためにも、教育体制についても言及したいところです。

【業務内容・業務量・教育体制の悪い例と良い例】

悪い例 良い例
業務内容:事務業務全般 業務内容:
営業部門における受注処理や顧客対応を中心に、以下の事務業務を担当します。

●受注内容の確認(1日に約5件)
●問い合わせへの対応(メール・電話合わせて1日に約20件)
●納品書・請求書の発行(1日に約3件)
●備品管理(適宜発生)
●書類整理(適宜発生)
●データ入力(適宜発生)

教育体制:
入社後2カ月はOJTによる業務のレクチャーを行います。

業務内容をより詳しく伝えたい場合には、箇条書きではなく文章で説明するという方法もあります。業務量については、明確に数値を示すことが難しいのであれば、件数や頻度に加えて、おおよその業務割合や作業時間を提示できると良いでしょう。

「営業業務全般」「事務業務をお任せします」といった表現だけでは業務の範囲が伝わりにくいため、業務例の前段や求人タイトルで、対象領域・主な業務・対応方法・業務量の目安を一文で示すことも大切です。

4.必須条件と歓迎条件を分けて応募ハードルを調整する

転職希望者に求めるスキルや経験については、必須条件と歓迎条件に分けて記載することをお勧めします。全ての要件が必須条件だと捉えられると「ここはハードルが高い」と転職希望者が感じて、応募しなくなってしまう可能性があるためです。

【求めるスキルや経験の悪い例と良い例】

悪い例 良い例
求めるスキルや経験:
2年以上の営業経験、海外営業経験
必須条件:
法人顧客への提案経験、顧客課題をヒアリングして解決策を提案した経験

歓迎条件:
海外営業経験
※営業経験を要件にする場合は、年数だけでなく、新規開拓力、ヒアリング力、課題特定力、法人対応力など、必要なポータブルスキルまで分解して記載しましょう。

このように、必須条件と歓迎条件に分けて求めるスキルや経験を記載すれば、採用の間口が広がり、自社に合った転職希望者と出会える可能性も高まります。

5.給与は下限・手当・モデル年収まで具体的に見せる

給与の項目には、下限上限や基本給以外の手当、またモデル年収などを記載できると最適です。さらに、給与が決まる要因(経験やスキルなど)についても記載しておくと、転職希望者側の納得感も高まり、入社意欲を引き出せる可能性があります。

【給与の悪い例と良い例】

悪い例 良い例
月給:25万円 賞与:年2回 月給:25~40万円
※同職種でのスキルレベルや、資格の有無によって決定
※交通費手当・家賃補助は別途支給
賞与:年2回(昨年度実績:計3カ月分)

年収例:
30歳(入社5年目):年収375万円
(月給25万円×12カ月分/賞与合計75万円)

給与は転職希望者が企業を選ぶ際の重要な判断材料となるため、不明瞭(ふめいりょう)な点をなくし、わかりやすく伝えることが大切です。ただし、給与をより良く見せようとして、虚偽や誇大な表現となってしまうことがないように注意してください。

6.勤務地・転勤・通勤方法・リモートワークなどの条件をあいまいにしない

勤務地については、どこではたらくことになるのかはもちろん、通勤方法や転勤の有無、またリモートワーク制度の条件なども記載しておきましょう。この点があいまいになっていると、はたらき方についての認識がすれ違ったまま転職希望者を採用することになり、結果として早期離職につながる可能性があります。

【勤務地・転勤・通勤方法・リモートワークなどの条件の悪い例と良い例】

悪い例 良い例
勤務地:東京都新宿区
通勤方法:電車・バス
リモートワーク:可能
勤務地:○○株式会社(東京都新宿区〇―〇)
最寄り駅:JR新宿駅
通勤方法:JR各線・バス
転勤の可能性:あり
就業場所の変更の範囲:○○事業所
リモートワーク:可能
※入社後最低1カ月は出社が必要。また、毎週水曜日は原則として出社。フルリモートは要相談。

このように詳細な条件を記載し、転職希望者との間に認識の齟齬(そご)が生じないようにすることが大切です。

7.1日の流れやチーム体制を掲載してはたらくイメージを伝える

業務内容には、仕事の概要だけではなく、1日の実際の流れも記載できると理想的です。「doda人事ジャーナル」の調べでも、20代~30代の転職希望者の61.1%が「実際の1日の業務スケジュールに興味がある」と回答しており、応募数を増やす上で重要な情報であるとわかります。また、自社ではたらくイメージをより明確に持ってもらうために、チーム体制についても説明しておきたいところです。

【1日の流れやチーム体制の悪い例と良い例】

悪い例 良い例
業務内容: 納品書・請求書の発行や問い合わせ対応を行います。 業務内容: 納品書・請求書の発行や問い合わせ対応を行います。

1日の流れ:

09:00出社・メール確認
09:30受注内容の確認・納品書発行
12:00休憩
13:00請求書発行
15:30問い合わせ対応
17:00データ入力
18:00退社

チーム体制:
総務部(5人)
男性2名、女性3名

募集する職種での業務の流れを把握していないのであれば、現場の担当者へ事前にヒアリングしておきましょう。

(参照:『求人票に「実際の1日の業務スケジュール」書いてある?転職希望者300名に聞いた「応募したくなる求人票」のポイント』)

8.自社の理念だけでなく現場の様子なども伝える

採用のミスマッチを減らす上では、求人票に自社の経営理念を掲載することも有効です。根本的な考え方や仕事への向き合い方が合わなければ、職場になじめる可能性も低いと考えられるためです。
ただし、理念だけだと自社の雰囲気があいまいにしか伝わらない可能性があるので、現場での取り組みの様子も併せて記載すると良いでしょう。

【自社の理念の悪い例と良い例】

悪い例 良い例
「地域の生活基盤を支える」という経営理念に基づき、道路舗装事業を提供しています。 「地域の生活基盤を支える」という経営理念に基づき、丁寧かつ迅速な道路舗装事業を提供しています。
社員一人ひとりが主体的に動き、品質管理を徹底し、地域の人々に快適と安全を届ける仕組みづくりに取り組んでいます。

上記の良い例のように、経営理念を実現するための取り組みまで記載することが大切です。

9.入社後のキャリアパスを年次・役割別に例示する

「入社後にどのようなキャリアを築けるだろうか?」という点は、多くの転職希望者が重視するポイントです。そのため、求人票には入社後のキャリアパスを具体的に記載することをお勧めします。

【キャリアパスの悪い例と良い例】

悪い例 良い例
担当者→主任→課長 1年目:OJTにより営業の基礎知識・現場への理解を深める
2~4年目:自力で新規の顧客開拓を中心に営業経験を積む
5~7年目:新人指導や主任・リーダーの役職に就く
8~10年目:課長として部をまとめる
11年目~:営業企画として、戦略立案に関わるポジションに就く

役職をただ順番に記載するだけでは、転職希望者がキャリアパスの詳細なイメージをつかめないため、アピールとして十分とはいえません。良い例のように、何年でどんな役職を目指せるのかを、可能な限り具体的に記載することを意識しましょう。

10.福利厚生は対象者・条件・金額まで具体的に記載する

福利厚生について言及する際も、概要だけではなく、制度の対象者や利用条件、受け取れる金額などを具体的に記載することが効果的です。転職希望者が「ここでなら安心してはたらけそうだ」と感じて、入社に対して前向きになってくれる可能性があります。

【福利厚生の悪い例と良い例】

悪い例 良い例
社会保険・通勤手当・住宅手当・子育て支援・リモートワーク制度 社会保険完備(雇用保険・労災保険・健康保険・厚生年金)
通勤手当(上限月5万円)
住宅手当(入社後5年目まで。家賃の8割を会社が負担。その他条件あり)
子育て支援(時短勤務・出産祝い金)
リモートワーク制度(入社後1カ月が経過し、業務進行に問題がないと判断された場合のみ)

特に通勤手当や住宅手当など金銭が関わる福利厚生は、支給される金額がイメージできるように、上限や割合などを記載しておくと良いでしょう。

11.選考の流れを書いて応募ハードルを下げる

選考の流れが明記されていないと、転職希望者が採用時期の目安を把握できません。そうなると、転職活動の見通しを立てることが難しくなるため、自社への応募に消極的になってしまう恐れがあります。
そうした事態を避けるためにも、選考の流れを記載して応募のハードルを下げましょう。またその際も、おおよそのスケジュールだけではなく、選考フローまで具体的に説明することをお勧めします。

【選考の流れの悪い例と良い例】

悪い例 良い例
採用選考は2週間~1カ月程度 選考フロー:
1.書類選考
2.1次面接(Webでの対応可能)
3.2次面接(原則対面での対応)
4.採用

選考期間:
全体で2週間~1カ月程度。面接日程の調整は柔軟に対応可能です。

面接がWebで実施できるかどうか、また面接日程は調整可能かどうかなども併せて伝えられると最適です。

12.5W1Hとスマートフォン表示を意識して読みやすく整える

一般的に、情報伝達の際には「いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように」といった「5W1H」で内容を整理すると、相手に伝わりやすくなるといわれています。求人票を書く際も同様で、5W1Hを意識すれば、転職希望者がスムーズに内容を理解できるようになり、応募のハードルも下がるでしょう。

また、5W1Hで情報を記載する際は、スマートフォン表示を意識することも重要となります。
文章があまりにも長くなり過ぎると、スマートフォンでは読みづらくなってしまいます。5W1Hは意識しつつも、掲載する内容を絞る、また適宜改行するなどして、スマートフォンでも読みやすい体裁に整えましょう。

【5W1Hとスマートフォン表示の悪い例と良い例】

悪い例 良い例
コピー機販売会社の事務職 未経験者歓迎!
法人向けのコピー機を扱う会社です。
事業拡大にあたり、新たに事務職の人員を募集しています。
請求書や発注書などの書類作成が主な業務内容です。また、夜勤や休日出勤などは基本的にありません。
テンプレートを用意しているので、未経験者でもすぐに業務に慣れることができます。

「3.実際の業務内容や業務量、教育体制まで記載する」で説明した内容も踏まえつつ、自社の実態が正確に伝わるような文章を書けると理想的です。

【職種別】求人票の書き方と例文テンプレート

求人票を作成する際はテンプレートを活用しましょう。流用可能な項目はそのまま活用することで、求人票作成の効率が向上します。
ここでは、営業職・一般事務職・エンジニア職の3種類のテンプレートを紹介します。

1.営業職の求人票の書き方と例文
2.一般事務職の求人票の書き方と例文
3.エンジニア職の求人票の書き方と例文

営業職の求人票の書き方と例文

営業職を募集する際は、以下のように内容を記載すると良いでしょう。

【営業職の求人票テンプレート】

項目 内容
募集職種 医療機器のインサイドセールス
業務内容 概要:
当社は、医療機器の販売を行っている会社です。販促地域の拡大に伴い、新しい営業担当者を募集します。
当社では、営業業務をインサイドセールスとフィールドセールスに分けて扱っています。
インサイドセールスでは主にオフィスで電話による営業を行い、商談を設定するまでの流れをお任せしています。商談設定に集中して取り組めるので、短期での成長が見込みやすいことが特徴です。

教育体制:
入社後1週間は研修を行います。 また3カ月間はOJTによる指導を行います。

キャリアパス:
1年目:医療機器についての基礎知識やインサイドセールスの基本を身に付ける
2~4年目:自力で商談設定まで対応し営業経験を積む
5~7年目:主任としてチームを牽引する
8年目~:課長として部をまとめる
従事すべき業務の変更の範囲 変更なし
応募条件 必須条件:3年以上の営業経験
歓迎条件:医療業界での営業経験
契約期間 期間の定めなし
有期労働契約を更新する場合の基準 期間の定めなし
試用期間 試用期間あり(3カ月)
就業場所 ○○株式会社○○支社(東京都新宿区○-〇)
最寄り駅:JR新宿駅
通勤方法:JR各線・バス
就業場所の変更の範囲 変更の可能性あり(関東圏内の支社)
就業時間 9:00~18:00
休憩時間 12:00~13:00
休日 完全週休2日制(土日祝)
時間外労働 あり(月平均30時間)
賃金 月給25~40万円(試用期間中も条件同一)
※歩合給あり。交通費手当・家賃補助は別途支給

月収例:
30歳(入社2年目):月収30万円
(月給25万円/歩合給5万円)
加入保険 雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金
その他福利厚生 通勤手当(上限月5万円)
住宅手当(入社後5年目まで。家賃の8割を会社が負担。その他条件あり)
夏季休暇・年末年始休暇(連続5日)
選考フロー 選考フロー:
1.書類選考
2.1次面接(Webでの対応可能)
3.2次面接(原則対面での対応)
4.最終面接
5.採用

選考期間:
全体で1~2カ月程度。面接日程の調整は柔軟に対応可能です。
受動喫煙防止措置 屋内原則禁煙
募集者の氏名または名称 ○○株式会社

営業職はインセンティブが設けられていることが多く、転職希望者もその点を重視している傾向にあります。そのためインセンティブがあるなら、詳細な金額がわかるようなモデル年収を記載したいところです。

一般事務職の求人票の書き方と例文

一般事務職の求人票の例文は、以下の通りです。

【一般事務職の求人票テンプレート】

項目 内容
募集職種 インテリアメーカーの一般事務
業務内容 業務内容:
●データ入力(1日に5~10件)
●問い合わせメールや電話の対応(メール・電話合わせて1日に約20件)
●Microsoft Word、Excelを使ったファイル作成(適宜発生)
●備品管理(適宜発生)
●簡単な経理処理(適宜発生)

入社後のイメージ:
まずは簡単なデータ入力や書類整理などを担当していただきます。慣れてきたら、ご相談の上でお客さまの対応や簡単な経理処理もお任せしていきます。 また、入社後1カ月間はOJTによる指導を行います。
従事すべき業務の変更の範囲 変更なし
契約期間 期間の定めなし
有期労働契約を更新する場合の基準 期間の定めなし
試用期間 試用期間あり(1カ月)
就業場所 ○○株式会社○○支社(東京都新宿区○-〇)
最寄り駅:JR新宿駅
通勤方法:JR各線・バス
フルリモートワーク可能(入社後1カ月が経過し、業務進行に問題がないと判断された場合)
就業場所の変更の範囲 変更なし
就業時間 8:30~17:30
休憩時間 12:00~13:00
休日 完全週休2日制(土日祝)
時間外労働 残業なし
賃金 月給25~35万円(試用期間中も条件同一)
※各種手当は別途支給
年収例: 30歳(入社3年目):年収330万円
加入保険 雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金
その他福利厚生 通勤手当(上限月5万円)
子育て支援(時短勤務・出産祝い金)
夏季休暇・年末年始休暇(連続5日)
リモートワーク制度(入社後1カ月が経過し、業務進行に問題がないと判断された場合のみ)
選考フロー 選考フロー:
1.書類選考
2.1次面接(Webでの対応可能)
3.2次面接
4.採用

選考期間:
全体で2週間~1カ月程度。面接日程の調整は柔軟に対応可能です。
受動喫煙防止措置 屋内原則禁煙
募集者の氏名または名称 ○○株式会社

一般事務の業務内容は多岐にわたることが多いため、箇条書きによって整理することをお勧めします。プラスアルファの説明や教育体制などについては、「入社後のイメージ」という形で補足しておくと良いでしょう。

エンジニア職の求人票の書き方と例文

最後に、エンジニア職を募集する際の求人票の記入例を見ていきましょう。

【エンジニア職の求人票テンプレート】

項目 内容
募集職種 BtoCサービスのバックエンドエンジニア
業務内容 業務内容:
●スマートフォン・PCブラウザ経由のBtoCサービスのバックエンド開発
●開発効率化のためのツール作成、ドキュメント作成、CI/CD設計
●プロダクトの機能に関する提案

1日の流れ:
09:00出社・メール確認・タスク整理
09:30開発チームでの定例
10:30開発作業
12:00休憩
13:00社内他部署とのミーティング
14:30開発作業
17:00エラー内容の調査
18:00日報提出・退社

チーム体制:
システム開発部(4名)
主任1名、メンバー3名
従事すべき業務の変更の範囲 変更なし
開発環境 Go、Clean Architecture、AlloyDB for PostgreSQL、Terraform、Google Cloud、Cloud Run、Cloud Firestore
応募条件 必須条件:
●Webサービスのバックエンド開発経験3年以上
●Goやクラウドを用いたAPIサーバーの開発経験
●チームでの開発経験

歓迎条件:
開発チームでのマネジメント経験
契約期間 期間の定めなし
有期労働契約を更新する場合の基準 期間の定めなし
試用期間 試用期間あり(1カ月)
就業場所 ○○株式会社○○支社(東京都新宿区○-〇)
最寄り駅:JR新宿駅
通勤方法:JR各線・バス
リモートワーク可能(毎週水曜日は原則として出社)
就業場所の変更の範囲 変更なし
就業時間 9:00~18:00
休憩時間 12:00~13:00
休日 完全週休2日制(土日祝)
時間外労働 あり(月平均30時間)
賃金 月給27~45万円(試用期間中も条件同一)
※同業種での経験の長さや、資格の有無によって決定
※通勤手当・住宅手当は別途支給
賞与:年2回(昨年度実績:計3カ月分)

年収例:
29歳(入社3年目):年収450万円
(月給30万円×12カ月分/賞与合計90万円)
加入保険 雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金
その他福利厚生 通勤手当(上限月5万円)
住宅手当(入社後5年目まで。家賃の8割を会社が負担。その他条件あり)
夏季休暇・年末年始休暇(連続5日)
リモートワーク制度 資格取得支援制度
選考フロー 選考フロー:
1.書類選考
2.適性検査
3.1次面接(Webでの対応可能)
4.2次面接(原則対面での対応)
5.採用

選考期間:
全体で1~2カ月程度。面接日程の調整は柔軟に対応可能です。
受動喫煙防止措置 屋内原則禁煙
募集者の氏名または名称 ○○株式会社

エンジニアは、業務内容によって使用する開発言語や求められるスキルが異なります。そのため求人票には「使用技術」や「応募条件」を明記することをお勧めします。

求人票の改善による成功事例と改善がうまくいかない状況

ここでは、求人票を改善して応募数や採用成果が向上した事例と、求人票が整っていないことで起こり得る状況を紹介します。

求人票の改善で成果につながった事例

ある生命保険会社のIT職種の求人では、具体的な就業イメージや、採用ターゲットの志向性に合った魅力情報が十分に記載されていませんでした。そこで、採用背景、組織規模やチーム構成、プロジェクトへのアサイン方法、職場の雰囲気、業務ミッションを踏まえてどのような人材を求めているのかを具体的に書き換えました。

その結果、年間の応募数は252名から730名に増加し、採用数も1名から7名に増えました。この事例からも、求人票では単に業務内容や条件を列挙するだけでなく、転職希望者が入社後のはたらく姿を具体的に想像できる情報を盛り込むことが重要だとわかります。

求人票の改善がうまくいかない状況

求人票の情報が不足している場合、企業側・転職希望者側の双方にとって機会損失につながる恐れがあります。企業側では、求めるターゲットから応募が集まらない、応募後に書類選考は通過したものの、他社求人のほうが仕事内容や魅力を具体的にイメージしやすいため面接前に辞退される、といった状況が起こり得ます。

また、転職希望者側にとっても、気になる求人であっても記載ボリュームが少なく仕事内容やはたらき方を判断できないため応募を見送る、必須要件を満たしていると思って応募したものの、実際には企業が求める経験やスキルと合わず書類選考で不採用になる、といった体験につながる可能性があります。

こうしたすれ違いを防ぐためにも、求人票には採用ターゲットに必要な情報を過不足なく整理して記載することが大切です。

求人票のテンプレートを無料ダウンロード

先にもお伝えした通り、求人票は全ての項目を一から記載するよりも、テンプレートを使って作成するほうが効率的です。そこでぜひ活用していただきたい資料が、以下のテンプレートです。求人票を作成する際に記載すべき項目が全て網羅されているので、作成作業の効率を向上させることができます。
以下のリンクから無料でダウンロード可能ですので、ぜひご活用ください。

公開前に確認する求人票チェックリスト

作成した求人票は、公開前に必ずチェックすることをお勧めします。求人票には法律や労働条件に関する内容が含まれるため、最終確認は人事・採用担当者が主導して行うと良いでしょう。万が一内容に問題があった場合、法的な問題に発展する可能性があるためです。

【公開前に確認する求人票チェックリスト】
●法律・労働条件に関する確認
●現場との整合性に関する確認
●転職希望者視点での確認
●検索結果一覧と応募導線に関する確認
●人事部・現場・法務部による公開可否の判断

ここでは、重点的に確認すべき内容をチェックリストにまとめて解説します。

法律・労働条件に関する確認

繰り返しになりますが、各種法律への順守状況や、記載必須の労働条件などは入念に確認してください。記入必須の項目が書かれていなかったり、反対に書いてはならない内容が記載されていたりした場合、法律違反として罰則を受ける可能性があるためです。
確認が必要な項目としては以下が挙げられます。

●法律によって定められた必須項目が漏れなく記載されているか
●業務・就業場所の変更範囲についての記載があるか
●有期契約の場合は更新基準が記載されているか
●給与の内訳が明示されているか
●求人票に記載された給与が最低賃金を下回っていないか
●年齢や性別、国籍などを不適切に限定していないか

「必ず抜け漏れは発生する」という考えを持ち、どのような求人票でも必ず公開前のチェックは行いましょう。

現場との整合性に関する確認

求人票の内容と現場の実態で整合性が取れていないと、入社した転職希望者がイメージとのギャップに悩んで、早期離職してしまう可能性があります。そのような事態を避けるためにも、求人票を公開する前に以下の点をチェックして、実態に即した内容となるように修正しましょう。

【現場との整合性に関する確認項目】
●求人票に記載された業務内容が実態と一致している
●給与・労働条件が最新である
●配属先の部署・部門が内容を確認している
●研修やキャリアについての正確な情報が記載されている
●リモートワークやフレックス制度などの条件が正確である

労働条件や各制度の利用条件が急遽(きゅうきょ)変更される、ということも起こり得るので、必ず公開前に現場への最終確認を行ってください。

転職希望者視点での確認

転職希望者が求める情報が掲載されていない求人票では、十分な数の応募が来る期待は持てないでしょう。従って、転職希望者にとって魅力的な求人票となっているかどうかも、公開前に確認しておく必要があります。
転職希望者視点での確認が必要な項目は、以下の通りです。

●入社後の1日が想像できる情報が載っている
●必須条件と歓迎条件が区別されている
●専門用語が多用されておらず、内容を容易に理解できる
●給与がどのようにして決まるかが把握できる
●応募方法と選考の流れがわかる
●スマートフォンでも読みやすい

入社したばかりの人材に内容を確認してもらい、転職希望者に近い目線でフィードバックを受ければ、より効果的に求人票の内容を改善できます。

検索結果一覧と応募導線に関する確認

ここでいう「検索結果一覧」とは、求人サイト上で転職希望者が条件やキーワードで求人を検索した際に表示される求人一覧画面のことです。

職種名や勤務地、給与などの検索条件・表示設定に問題があったり、すでに公開されている求人票と内容が重複していたりすると、求人票が検索結果一覧に表示されない可能性があります。また、検索結果一覧に表示されたとしても、応募ボタンが見つけにくい位置にある、応募フォームの入力項目が多いといった問題があると、転職希望者が離脱してしまうと考えられます。

こうした問題を未然に防ぐためにも、求人票を公開する際の設定や、応募導線に関わるポイントなども、事前に確認しておきましょう。

【検索結果一覧と応募導線に関する確認項目】
●公開ページのURLが正しい設定になっているか
●下書きや非公開設定になっていないか
●必須項目が全て入力されているか
●noindex設定などが入っていないか
●同じ内容の求人票が存在していないか
●応募ボタンは見つけやすい位置にあるか
●応募フォームの入力項目は多過ぎないか
●応募後に何日で連絡が届くかわかるようになっているか

また、求人票を公開する範囲にも注意が必要です。特に管理職以上の求人などは、採用活動を行っていることが外部に大きく公開されると、事業上の支障や社内外への影響が生じる場合があります。ネット検索で表示される形で外部露出して良い求人かどうかも、公開前に確認しておきましょう。

求人票を公開する際の設定について不明点があれば、掲載先のサービスに問い合わせることをお勧めします。

人事部・現場・法務部による公開可否の判断

最後に、求人票を公開して良いかどうかを、人事部を中心に、必要に応じて現場や法務部にも確認して判断します。法律・労働条件に関する確認を含むため、最終確認は人事・採用担当者が担うことが望ましいでしょう。

ここまでの修正の過程で内容が変わったことで、すでに確認された箇所であっても問題が発生している可能性があるため、この最終確認は必ず実施してください。

【人事部・現場・法務部による最終確認の項目】
●給与の額や内訳
●固定残業代の有無
●業務内容
●就業場所
●契約更新の条件
●求人公開範囲が適切か

上記の項目について改めてチェックしてもらい、各所が問題なしと判断したら公開しましょう。

求人票の掲載から採用・定着までの課題と改善方法

求人票を出しても十分な数の応募が来ない場合は、まず応募プロセスのどこに問題があるのかを調べる必要があります。単純な応募数だけではなく、採用に至る可能性のある応募の数や面接への移行率など、関連するデータを網羅的に調べましょう。
そして問題が特定できた場合は、それを解決するために求人票の内容を見直します。あるいは、求人票以外に原因が存在するケースもあるでしょう。いずれにせよ、早急に対処することが求められます。

【求人票の掲載から採用・定着までの課題と改善方法】
●求人票が表示されていない
●表示されるが閲覧されない
●閲覧されるが応募されない
●求める人材像とは異なる転職希望者からの応募が多い
●面接後の選考辞退が多い
●入社後に早期離職が起きる

ここでは、求人票を出しても応募がこない理由として考えられるものと、その改善方法を解説します。

求人票が表示されていない

そもそも求人票がサービスやWebサイト上に表示されていなければ、転職希望者からの応募が来ることはありません。
このような状態になる理由としては以下が挙げられます。

●設定している職種名が不適切である
●検索結果に表示させる条件設定に問題がある
●記載必須の項目が設定されていない
●下書き・非公開設定になっている
●内容に何らかの問題があり、審査中になっている

上記が原因であれば、問題のあった箇所を修正すれば検索結果に表示されるようになると考えられます。職種名やそのほかの記載必須項目、公開設定などを見直しましょう。
それでも求人票が表示されない場合は、サービスに問い合わせて対応する必要があります。

表示されるが閲覧されない

「求人票は問題なく表示されているはずなのに、閲覧数が増えない…」ということもあり得るでしょう。この場合は、検索結果に表示される求人タイトルや概要説明で、どのターゲット層に向けた求人なのか、何を訴求したいのかが伝わりにくいことが原因として考えられます。また、給与・福利厚生の内容や仕事内容の魅力が、採用競合と比べて目立ちにくい場合も、クリックされにくくなるでしょう。

文言の問題である場合は、求人票の冒頭にある職種名や概要説明の内容などを見直すことで解決できる見込みがあります。求人タイトルには、対象となる転職希望者が「自分向けの求人だ」と認識しやすい情報を入れましょう。例えば、対象職種や顧客領域、業務の特徴、はたらき方、年収レンジ、入社後に任されるミッションなどのうち、採用ターゲットにとって魅力となる要素を端的に示すことが大切です。

また、同じような求人が並ぶ中でクリックしてもらうには、採用競合と比べたとがりや押しポイントが伝わる表現にすることも有効です。単に「営業職」「事務職」とするのではなく、「法人向け業務システムの既存顧客営業」「フルリモート可の営業事務」のように、誰に向けた求人で、どのような魅力があるのかが一目で伝わるタイトルを意識しましょう。

一方で、給与や福利厚生などの問題は、求人票の内容を修正して対応できるものではありません。社内の制度を抜本的に見直し、改善した上で、改めて求人票を出すことをお勧めします。

閲覧されるが応募されない

求人票の閲覧数が増えてきても応募数が増えない場合は、転職希望者が応募を決断するだけの情報や魅力が十分に伝わっていない可能性があります。例えば、情報量が少なく不安が残る、会社の雰囲気が自分に合うか判断できない、応募条件が難しく感じられる、業務内容に魅力を感じにくい、他社求人と比較して見劣りするといった理由が考えられます。

これらの問題を解決するには、まず採用背景や採用競合の状況も踏まえて、採用要件を適切に定義し直すことが重要です。その上で、採用ターゲットの転職理由に合わせて、どのような魅力を訴求すべきかを洗い出し、求人票に反映しましょう。具体的には、以下の内容を追加すると良いでしょう。

●業務内容に関する詳細情報
●1日の業務の流れ
●教育体制
●キャリアパス

その上で、転職希望者が安心して応募できるよう、仕事内容やはたらき方、職場の雰囲気、応募条件の意図、他社と比較した魅力などを、できるだけ具体的に記載することが大切です。

これらの情報を追加すれば、転職希望者が自身のはたらく姿をイメージできるようになり、応募に対して前向きになってくれると考えられます。

求める人材像とは異なる転職希望者からの応募が多い

転職希望者からの応募数が多かったとしても、自社の求める人材像に当てはまらない人材ばかりでは、採用にはつながりません。採用要件に合わない応募が多い場合、そもそもの人材要件定義が採用市場の実態とずれている、または人材エージェントと企業側の認識にずれがあるケースも考えられます。求人票の観点では、求人票で訴求している内容と求める人物像が一致していないことが主な原因の一つです。

例えば「未経験歓迎」と記載しているにもかかわらず実際には経験者を求めている場合や、「裁量が大きい」と訴求しているものの実際は決められたオペレーションが中心である場合、転職希望者が「自分向けの求人だ」と誤認して応募してしまう可能性があります。

また、必須条件と歓迎条件の書き分けがあいまいなまま複数の採用条件を並べると、転職希望者や人材エージェントが、全て必須なのか、いずれかを満たせばよいのか、どの要件の優先度が高いのかを判断しづらくなります。
改善するには、採用背景や市場実態を踏まえて人材要件を見直した上で、求人票の訴求内容と求める人物像をそろえることが重要です。応募条件は、採用に不可欠な要件を「必須条件」、あれば評価したい要件を「歓迎条件」として分け、優先度が伝わるように記載しましょう。

条件を絞り過ぎると応募数が減る可能性があるため、必須条件は実際に選考で譲れない要件に絞り、歓迎条件で経験やスキルの幅を持たせると、応募数とマッチ度のバランスを取りやすくなります。

面接後の選考辞退が多い

面接後の選考辞退が多い場合は、面接でのこちらの対応に問題があったものと考えられます。特に、求人票の内容と面接での説明に乖離がある場合には、転職希望者がギャップを感じて、選考を辞退する可能性が高まってしまうでしょう。

また、面接官の印象も、選考辞退につながる理由の一つです。面接時の受け答えや説明のわかりやすさ、質問への向き合い方などから、転職希望者が入社後の職場環境や一緒にはたらく人の雰囲気を判断することがあるためです。

あるいは、面接後の連絡が遅く他社への入社が先に決まってしまった、また他社のほうが待遇が良かった、といった理由で選考を辞退されるということも考えられます。

前者の「求人票の内容と面接での説明に乖離がある場合」に関しては、現場へのヒアリングを再度行い、実態に即した業務内容や労働条件を求人票に反映すれば、解決できる可能性があります。後者の「面接後の連絡が遅い」問題については、求人票を修正するだけでは解決できません。選考フローを改善したり、福利厚生を見直したりして対応しましょう。

入社後に早期離職が起きる

採用した転職希望者の早期離職が多発している状況では、採用活動で成果が出たとはいえないでしょう。
早期離職が発生する原因は、入社前に抱いていたイメージと実態のギャップにあると考えられます。想定していたようなはたらき方が実現できなかったり、予想以上に業務が大変であったりしたことで、人材が「ここではたらき続けることは難しい」と感じてしまうわけです。
この問題に関しても、自社に関する実態通りの情報を求人票に反映することで、解決できる見込みがあります。業務の実際の流れや現場の社員の声などを掲載して、イメージとのギャップが生まれないようにすることが大切です。

求人票の書き方に関するよくある質問

最後に、求人票の書き方に関するよくある質問に回答します。

【求人票の書き方に関するよくある質問】
●求人票は誰が作成するものですか?
●求人票は何文字程度書けば良いですか?
●求人票はどの程度の頻度で見直すべきですか?
●生成AIで求人票を作成してもよいですか?
●過去の求人票を使い回してもよいですか?

求人票は誰が作成するものですか?

明確な決まりはありませんが、基本的には人事・採用担当者が作成します。ただし、全ての工程を人事・採用担当者だけで対応するわけではありません。必要に応じて、経営層や現場の担当者、法務部などにヒアリングを行うこともあります。

また、一部の求人広告や人材紹介サービスでは、求人票の作成を代行してもらうことが可能です。ほかの業務が忙しく求人票の作成が難しいのであれば、外部サービスの利用を検討しましょう。

求人票は何文字程度書けば良いですか?

800~1,500文字程度を目安に書くことをお勧めします。これだけのボリュームがあれば、業務内容や労働条件を具体的に伝えることが可能です。
これ以上文字数を減らすと、転職希望者に自社の情報や魅力が伝わらず、十分な応募が来なくなってしまう可能性があります。反対に、文字数を増やし過ぎると、情報過多となり求人票が読まれなくなってしまうと考えられます。

求人票はどの程度の頻度で見直すべきですか?

募集する職種や掲載するサービス・Webサイトなどにもよりますが、掲載してから1~2週間ほど応募がなければ、一度見直すことをお勧めします。クリック率や表示回数などのデータを基に、掲載状況や記載内容などを見直しましょう。
また、応募が来ている場合でも、求める人材像や採用条件などが変更になった場合は、その都度求人票を見直す必要があります。

生成AIで求人票を作成してもよいですか?

生成AIを用いて求人票を作成しても大きな問題はありません。生成AIは、求人票のたたき台作成や構成化、表現改善に活用できます。例えば、要件ヒアリング内容を基にした採用要件の整理、募集背景・仕事内容・魅力の初稿作成、キャッチコピー案の作成、応募者目線での言い換えや競合比較での差別化ポイントの洗い出しなどに役立ちます。

一方で、業務内容や就業条件、制度内容などの事実確認と、求人票としての最終的な品質保証は必ず人が行う必要があります。AIの参照している情報が古かったり、入力情報の解釈が誤っていたりすると、事実と異なる仕事内容や制度が掲載されてしまう可能性があるためです。

事実ではない内容をAIが補完しないようにするには、採用背景、業務内容、就業条件、福利厚生、教育体制、選考フローなど、求人票に反映したい情報をできるだけ具体的に入力しましょう。併せて、「事実のみ記載する」「入力していない制度や仕事内容などの不明点は推測で生成せず、要確認とする」「応募者が誤解しない文章にする」といった生成条件を指示しておくことが大切です。

なお、AIで作成した求人票であっても、最終的に人が内容を確認し、企業として公開可否を判断する前提であれば、制作方法を求人票上で開示する必要は基本的にありません。ただし、社内ルールや掲載先サービスの規定がある場合は、それに従いましょう

過去の求人票を使い回してもよいですか?

募集するポジションや業務内容、労働条件などが変更されていないのであれば、過去の求人票を使い回せる場合もあります。ただし、以下の点は入念に確認しましょう。

【求人票を使い回す際に確認すべき内容】
●職業安定法や最低賃金などの改正内容
●求人を出す地域の最新の最低賃金
●はたらき方に関する社内制度の最新状況

これらの内容について変更があった場合には、求人票も最新の内容に修正しなくてはなりません。

まとめ

求人票の様式や、自社の魅力の伝え方に一律の正解はありませんが、「記載しなければならない項目」と「記載してはならない項目」がある点には注意が必要です。一般に広く公開される以上、求人票の書き方によっては自社のイメージを損なってしまう恐れもあるので、基本的なルールは確認しておくと良いでしょう。

その上で、効果的な求人票を作成するには、基本的な条件や福利厚生に加えて、経営理念やビジョン、募集に至った経緯なども盛り込むことがポイントです。自社の魅力やはたらく場としての強みを客観的な視点で分析し、どのようにアピールすれば良いかを丁寧に検討してみましょう。

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(制作協力/株式会社eclore、編集/doda人事ジャーナル編集部)

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