「採用の確度を1%でも高めたい」時に実践する、採用候補者の設定方法の考え方

d's JOURNAL
編集部

採用活動を始めるにあたって、まず考えたいのが「事業を成長させるには、どんな人材を採用するべきか?」という点です。

採用したい人材像を明確にしないと、後になってアプローチの仕方や採用判断にブレが生じてしまいます。ここでは「スキル・条件」と「志向性」という2つの軸を活用して、最適な採用候補者を導く考え方を解説します。

年齢、職種・業界の経験について、優先順位を決める

求めている採用候補者について考える時、大きく2つの軸があります。1つめは「スキル・条件」、2つめは「志向性(タイプ・性格)」です。まずは前者を取り上げます。「スキル・条件」は、年齢、職種・業界の経験の有無といった採用における要件を意味します。

年齢的にも職種・業界の経験も申し分ない、という人材を採用できればいいのですが決して数は多くありません。そのため、条件が厳しく、人材が見つからないということも起こりがちです。

こういった事態を防ぐために、「スキル・条件」の優先順位を決め、絶対に外せない「スキル・条件」は何かを再度検討するようにします。例えば、「年齢は理想とずれていてもいいが、業界の経験は必須」、「業界の経験はなくていいが、職種の経験は必須」などとしていきます。

また、やや特殊な事業を行っている会社で、「スキル・条件」を満たす人材がどこにもいない、という場合もあるでしょう。その際は、自身の会社に親和性のある業種・業界を考えることが有効な手段です。他業種・業界に人材を求めることで、ターゲットが見つからない、という事態を防ぐことにつながります。

職種・業界の2×2マトリクス図で考える採用難易度

採用確度の概念図

志向性でセグメントするのも有効な手段の一つ

「スキル・条件」が申し分なくても、2つめの軸である「志向性(タイプ・性格)」が合わないということが少なくありません。例えば、会社はフルコミッションの完全実力主義なのに、面接で会ってみた採用候補者は安定志向だった…。といった場合です。このような場合、採用に至るのが難しいのは言うまでもないでしょう。

そのため採用募集をする際は、採用候補者の志向性を考えて、その志向性に合ったアプローチをすることも大切です。例えば、志向性のパターンには「安定志向タイプ」、「とにかく稼ぎたいタイプ」、「役職・役割に惹かれるタイプ」などを想定できます。特に、「スキル・条件」の優先度が低い未経験者を募集する際は、この志向性に合わせたアプローチが特に大切です。

また、視点を変えて「社風や会社理念に合った志向性の持ち主を採用候補者にする」ということもできるでしょう。「スキル・条件」と「志向性(タイプ・性格)」、両方を合わせて考えることで、採用候補者を広げたり、絞り込んだりすることができます。

【まとめ】

採用候補者の設定には、「スキル・条件」と「志向性(タイプ・性格)」という考え方を活用します。「スキル・条件」については優先順位を決めることが大切です。事業の特殊性が強い場合は、親和性の高い会社や業界を考えることで、ターゲットの幅を広げることができます。想定できない場合は、社内の中途入社者に協力を仰ぎ、インタビューして情報を引き出すと良いでしょう。「志向性(タイプ・性格)」についても同様です。

採用候補になる転職者が何を考えているかを知るには、あなたの会社に転職で中途入社してきた社員に聞くことが最も有効です。採用力を高めるためにも、社内で連携を取っていくといでしょう。