採用手法のこれからを考える ダイレクト・ソーシング ジャーナル

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2017.04.13

採用成功したいスタートアップこそブランドを大切に。ステップアップにつながる考え方

PROFILE

株式会社キープレイヤーズ

CEO/代表取締役 高野 秀敏

東北大卒。99年パーソルキャリア株式会社(旧株式会社インテリジェンス)入社。人材紹介、転職サポート、人事で経験を積み、2005年に株式会社キープレイヤーズを設立。IT企業やベンチャー企業を中心に人事コンサルを行う。著書に『セカンド就職のススメ』(講談社+アルファ新書)など。

スタートアップ企業が人材採用を行うということは、会社が次のステージに行く重要な分岐点を迎えていると言えるはずです。もっとも、資金も人的リソースも限られており、なかなか思うように進められないという悩みもあるのではないでしょうか。そんなスタートアップ企業が採用を成功させるには――。

その方法を、スタートアップ企業の採用支援で数々の実績を残す、株式会社キープレイヤーズの人材エージェント高野氏にお伺いしました。

まずは自社の情報発信を

スタートアップ企業が採用活動をする際に、何から手をつけることが大切でしょうか?

高野氏:スタートアップ企業の多くは設立してまだ日が浅く、知名度もあまり高くないのが一般的です。どんな技術を持ち、何を目指して事業をしているのか、ほとんど知れ渡っていない。だからこそホームページなどを利用して、しっかり情報発信することが大切だと思います。

多くの方がご経験のある通り、会社のことを知ろうとする場合、まずはホームページを見てみようとなるはずです。ところが、その肝心のホームページにほとんど情報がなかったら、どうでしょうか。会社の詳しいことはわからないのはもちろん、なんだか怪しいとまで思われ兼ねません。

忙しくて、なかなかホームページ制作にまで時間が取れないという声も聞こえてきそうですが、ホームページは自社をブランディングするもっとも簡単で優れたツールの一つです。求人サイトに求人広告を載せても、ホームページが今一つだと効果も半減する可能性があります。ぜひここは時間を捻出して、内容を充実させてほしいと思っています。

サービスやプロダクトについて発信できる情報がない、という会社の場合はどうすればいいでしょうか?

高野氏:例えば「現段階ではここまではできている」「このような技術を使ってこういうものを作っている」と、完成までの途中の段階でもいいので、可能な限りで情報を開示してみてはいかがでしょうか。そうすることで、自社がいかに優れた技術を持っているか、どんなことを目指しているかが伝わるはずです。そしてビジョンを明記して共感が得られれば、非常に強い結びつきが生まれ、採用につながっていくのは言うまでもありません。

社長をはじめ経営層とのコミュニケーションを大切に

インタビューに答えるキープレイヤーズの高野氏

自社の情報発信の他に、人事・採用担当者の方が取り組みたいことは何でしょうか?

高野氏:どんな人材が必要か、あるいは、どんな事業展開を考えているのか。こうしたことを一番に理解しているのは、言うまでもなく社長をはじめとした経営層です。ぜひ日ごろから密にコミュニケーションを取るようにしてください。少なくとも週に1回は話をする機会を設けたほうがいいのではないでしょうか。

なにも採用や人材のことばかり話題にする必要はありません。むしろ、次の事業展開を確認する過程で、必要となる人材が見えてくる可能性が高いのです。既存の組織を拡大するのか、新規事業を模索しているのか、IPOを目指すのか。それぞれの段階において求められる人材は変わってくるでしょう。その点を理解していれば、効果的な採用ができるはずです。

たしかに、新規事業のために営業やITエンジニアの仲間を集める必要があったり、IPOを見越して経理を募集する必要がある。といった状況はあると思います。

高野氏:そうですね。またスタートアップ企業の場合、もっとも価値の高いリソースは何かと問われれば、社長やCTOということになると思います。ですから、文字通り社長やCTOが会社の顔となり、ブランディングに一役も二役も買ってもらうことをお勧めします。

顔を出すのが恥ずかしい、嫌だという方も多いですか、ブランド力を高め、それを採用に活かすには、社長やCTOに表に出てもらうことが一番です。ぜひ、協力が得られるようにしていただければと思います。

高められたブランドは、紹介でも活きてくる

自社の情報発信や、社長やCTOに表に出てもらう。これらは、自社ブランドの構築に繋がる活動ですよね。

高野氏:はい。ブランド構築はとても大切です。紹介による採用を行う場合にも効力を発揮します。これは、エージェントを通じての紹介に限ったことではありません。社員による知人の紹介であるリファラル採用についても有効なのです。

具体的には、ホームページがしっかりしていれば、社員が知人に自社を紹介しやすいということがあるでしょう。場合によっては、その知人が別の知人に紹介するかもしれません。ブランド力、採用力はこのような形でより高められていくのです。

多くのスタートアップ企業は大きな資金を投入して宣伝・PRすることがなかなか難しい面があります。だからこそ、採用を通じてブランドを高めることを大事にしてほしいと考えています。採用に力を入れることは、そのまま会社の宣伝・PRにもつながります。面接や面談でお会いした方は、たとえ採用に至らなかったとしても、大切にしてください。

スタートアップ企業こそ、人事・採用担当者ができることは多い

サムネイル_キープレイヤーズの高野氏

とはいえ、ブランド力を高める活動を人事・採用担当者の方が1人でやるのは大変そうです。

高野氏:スタートアップにとって、採用は広報とほぼ同義です。会社のアピールを積極的かつ意欲的にやっていかないと、採用には結び付きません。

ホームページやブログ、Facebookを通じてのアピールは、たしかに人事・採用担当者だけだとやりきれないことも多いので、社員全体で取り組んでもらう仕組みを作ることも必要になるかもしれません。広報の効果は数値化しにくく、後回しにされがちな面もありますが、記事量は広報力に直結します。例えば、ブログの記事をどれだけ書いたかということをKPIに組み込むのもお勧めしたいですね。

また、採用に繋がるブランドを高めるには、内部充実も欠かせない要素です。「良い会社」でなければ、社員は知人に会社を紹介しようと思わないでしょう。すぐにすべてを変えるのは難しいと思いますが、就業環境を少しずつでも整えていくことが大切です。社員の満足度が高まれば、紹介や口コミも増え良いサイクルが生まれます。

スタートアップ企業の人事は、やるべきことが多くて大変な部分もあると思います。しかし、別の言い方をすれば、できることがたくさんあるということです。対外的には広報として会社をPRし、社内に対しては制度を整え、人材という観点から事業と事業展開を支えます。経営層と二人三脚になる場面も多いでしょう。人事・採用担当者は、会社の行く末を担う重要なポジションです。ぜひ会社の未来に思いを馳せながら、日々の業務と向き合ってほしいと思います。

まとめ

知名度があるとは言えないスタートアップ企業こそ、採用を通じてのブランディングが有効だと、高野氏は強調します。一方、ホームページを充実させるなど、基礎の基礎となることが手つかずな企業も少なくないと言います。多忙のため後回しにされがちな情報発信ですが、ぜひ人事・採用担当者の「主要な業務」として取り組んでいただきたいと思います。

人材採用を行うということは会社が分岐点に差し掛かっているということであり、非常に歓迎すべきことです。会社の未来を決めることでもありますので、経営層の理解と協力は必須でしょう。そのうえで、自社にマッチした人材の採用を実現していただければと思います。

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