採用手法のこれからを考える ダイレクト・ソーシング ジャーナル

DODA 中途採用をお考えの方へ

2017.09.19

充足できていない企業は約7割。グローバル人材を採用する上での注意点

PROFILE

ダイレクト・ソーシングジャーナル
編集部

2020年の東京オリンピック開催もあり、現在、メーカーや商社だけではなくWebやIT、アパレル、飲食など、どの業界においてもグローバル化の動きは加速し続けています。今後、海外戦略において重要となるのが、国際マーケット上でのクライアントやビジネスパートナーとの交渉・調整を担い、事業発展のために貢献してくれる人材。今の採用市場において、“グローバル人材”の確保は、企業成長において急務といっても過言ではありません。しかしながら、海外進出企業980社のうち、70%もの企業が「海外事業のための人材が不足傾向にある」と答えており、グローバル人材の採用・育成は重要課題であるようです。

総務省調べ「貴社では、海外事業に必要な人材は確保されていますか。

“グローバル人材”とは? “企業のグローバル化”とは?

ここ数年で“グローバル人材”、“グローバル化”という言葉が浸透してきました。グローバル人材と言っても、定義は企業ならびに人によってさまざまです。まず思い浮かべるのは、“語学力や経験・実績”ではないでしょうか。「ビジネスレベル以上の語学が堪能」「海外での勤務経験が豊富」「海外支店設立や、海外企業との法務契約に長けている」など、多岐にわたるでしょう。それに加え、「適応力」「巻き込み力」「調整力」「実行力」配属先の業務内容を踏まえた“スキル・素質”が考えられます。そして最後に、その自信の経験やスキルを武器に、新しい事業・主力となる事業に自らが挑戦していくという“気概・意思”が大切になってくるのではないでしょうか。いずれにしろ、海外マーケットに攻め込む主力人材となるわけですから、前述したものを総合的に兼ね備えた人材を、“グローバル人材”として求めていく傾向にあります。

ただし、このようなハイクラスの“グローバル人材”は、多くいるわけではありません。しかし、企業は一刻も早く会社としてグローバル市場に攻め込んでいかないといけない。そこで、企業は、外からの採用と同時に、社内育成にも力を入れるようになりました。楽天株式会社や株式会社ファーストリテイリングなど、各社が「社内公用語を英語に切り替える」動きは話題になりましたが、語学研修やeラーニングの導入はもちろんのこと、海外研修や海外視察など、グローバル視点を持った人材育成を強化する企業の増加は著しい傾向にあります。つまり、国内市場にとどまらず世界を視野に入れて事業戦略を立てていく必要があり、そのような変化・動向に対応することができる人材を獲得していく、もしくは育成していくことが求められているのです。

日本企業におけるグローバル人材採用とは、①海外勤務の人材採用(グローバル志向の日本人採用) ②現地採用/外国籍の人材採用 の2パターンがあります。今回はそれぞれの場合において、人事・採用担当者が気をつけるべきポイントを紹介していきます。

グローバル人材となる日本人採用で気をつけなければならないこと

グローバル人材となる日本人採用で気をつけなければならないこと

 

書類上のTOEIC点数や留学経験だけを評価としない

グローバル人材は、上記説明したとおり、単に「語学力が豊富にある人材」というわけではありません。例えば、現地視察や海外企業との取引を行う際、通訳を用意することだって可能です。もちろん、ビジネスを迅速に進めていくためには、語学力があることにこしたことはありません。しかし、逆を言えばいくら語学が堪能でも、そこにビジネススキルを持ち合わせていないと、その企業が求めているレベルの業務を成し遂げられない可能性は大いにあるのです。任せたい業務から「どんなスキルが必要なのか」「語学力はどれぐらいあればいいのか」を事前に確認し、それを選考の基準に設定するようにするとよいでしょう。

「海外で働くこと」が目的になっている人材には、「WhyとWill」を

実際に多いのは「語学を活かしたい」「海外で働きたい」ということが目的になっているケース。もちろん、それは決して間違いではありません。しかし、そのような憧れが強いばかりに、いざ入社して見ると「語学は使うがメールでのやり取りのみ」「海外に行けると思っていたが、日本国内での調整役だった」など、求職者の求める要望と業務内容が異なるというギャップが生まれてしまうのです。

そうした事態を防ぐために重要なのは、「さらに一歩踏み込んで、やりたいことを聞く」ことです。「語学を使って自分はどのようなことをしたいのか」「語学を武器にすることで何を成し遂げたいのか」という、その人を採用することで企業に何をもたらしてくれるのか、をおさえることが重要です。語学を伝えること以外の志望動機は何か、それは自社でないといけないのかを、面接官側が見極める必要があります。

採用予定者の“生活環境”を把握しておく

本人が海外赴任の意向があっても、家庭が反対するケースは大いにあります。実際、いざ内定を出しても、「赴任ができないので、国内でできる業務に切り替えて欲しい」「家族が赴任先に着いてこないので単身赴任扱いにしてほしい」など、後から要望を受けることも多いようです。そうした状況を防ぐためにも「海外赴任が前提の採用など、特殊なケースの場合には、募集段階できちんと伝えておくことはもちろんのこと、選考中に本人の周囲の状況も早めに確認しておくことが重要です。

現地採用では、まずその国の文化・特性を把握しておくこと

総務省の調べによると、海外事業を実施するに当たっての課題として、「海外赴任の拒否(25.1%)」や「海外赴任中の社員が現地に適応できず帰国(22.3%)」という項目も上位に上がっており、現地での適応力・順応性や人件コストを考え、現地採用に注力する企業も増えています。

総務省『貴社では、海外事業を実施するに当たっての課題は何ですか』
グローバル人材育成の推進に関する政策評価<結果に基づく勧告>(2017年7月14日)』より、グラフを加工して作成)

 

では、現地採用/外国籍の人材採用を行う上で気をつけておくべきことは何でしょうか。

最も重要なのは、「その国特有の文化をおさえておく」ことです。例えば、スペインやアルゼンチンなどではシエスタ(昼休憩)が存在します。ある一定の時間内は作業を停止し、ゆっくりと昼をすごくことが一般的です。また、人物傾向も国によってある一定の特徴が見受けられるようです。「日本人は真面目」と言われているように、成果にとことんコミットする国、物事を楽観的に捉えチームを大事にする国…など、その国ごとに人物特性は異なります。

現地採用では、まずその国の文化・特性を把握しておくこと

転職の考え方も同様で国によって大きく異なります。例えば、日本人の平均転職回数は約2回と言われているのに対し、アメリカ人の平均転職回数は約8回と言われています。アメリカ人にとって、会社を変わることはスタンダードなものとして広く捉えられているのです。もちろん、一概に言えませんが、生活環境はもちろんのこと、キャリアや働き方における考え方の違いをしっかり理解し、受け入れておくことは大切です。「うちの企業はこのようなやり方」を押しつけてしまうと、現地人材が一向に定着しない課題にぶつかることになります。

【この記事のまとめ】

グローバル人材は、働く環境や状況は異なるものの、今までは日本国内のマーケットだけで勝負できていたこともあり、グローバル人材採用に注力できていなかった企業も多いことでしょう。しかし、国内市場が飽和状態の今、海外進出を目指すにあたって決して道のりは容易ではありません。何が重要な要素となるのか人材要件の整理を行い、可能性を広げていく必要があります。また、海外採用に特化した人材サービス会社などに協力をあおぐことも大切です。

Facebook

Twitter

はてなブックマーク

このエントリーをはてなブックマークに追加

  • HOME
  • TECHNIQUE
  • 充足できていない企業は約7割。グローバル人材を採用する上での注意点

ご案内・お問い合わせ

DODAでは「人材採用の課題解決を支援する」さまざまなサービス・情報をご提供しております

DODA/採用支援サービスについて お問い合わせ

TOPに戻ります