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【弁護士監修】パワハラ防止法成立。パワハラ問題へ企業はどう対応する?対策法を紹介

公開日:2019.05.26

PROFILE

法律事務所インテグリティ

佐藤 美由紀(さとう みゆき)弁護士【監修】

企業側労務トラブルから労働者側労務トラブル、障がい者の労務に関するトラブルまで扱い、両サイドの状況や戦術を踏まえてアドバイスを行う。トラブルを未然に防ぐことも弁護士の職務と考え活動。一度発生してしまった問題には、当事者の意向をよく聞き、根本的な解決を図る。女性の感性と大学講師や学生指導の経験から、わかりやすく丁寧な説明を得意とする。
(著書)『行政書士のための要件事実』(日本評論社、2016)共著、『事例に学ぶ損害賠償事件入門』(民事法研究会、2018)共著

職場での役職や上下関係といった人間関係の優位性を背景に、相手に身体的・精神的な苦痛を与える、パワーハラスメント(パワハラ)。被害者や企業に与える影響が大きいこともあり、職場での他のハラスメントと同様に、パワハラは大きな社会問題となっています。2019年5月には「パワハラ防止法」も成立し、今後ますます法整備が進んでいくことが予想されます。今回は、パワハラの6つの行動パターンや、パワハラと関係のある法律や裁判事例、未然に防止する方法、そして万が一起こってしまった場合の対応方法などを解説します。

「パワハラ」は6パターンに分類できる。パワハラに当たる行動例とは

パワハラとは、「パワーハラスメント」の略で、厚生労働省では、“同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為”と定義しています(厚生労働省『あかるい職場応援団 -職場のパワーハラスメント(パワハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト-』より)。パワハラは受けた本人の心身だけでなく、周囲の従業員に与える影響も大きいため、重要視する企業が増えています。職場におけるハラスメントには、この他に「モラルハラスメント(モラハラ)」もありますが、上下関係などの職務上の地位に関係なく、精神的な苦痛が主で、周囲からはわかりにくいという点が、パワハラとは異なります。上司から部下への嫌がらせなどを指す言葉として使われることが多いパワハラですが、業務経験の長い部下が新任の上司に嫌がらせを行う場合などもパワハラに該当します。ここでは、厚生労働省の『パワーハラスメント対策導入マニュアル』をもとに、6パターンのパワハラ行動例をご紹介します。

パワハラ行動例

パターン①:身体的な攻撃

暴行や傷害といった暴力が、「身体的な攻撃」に該当します。目で見てわかる攻撃であることから、6パターンの中では最も周囲が認識しやすいものと言えます。例として、殴る、蹴る、胸ぐらを掴む、髪を引っ張る、物に当たり威嚇するといったことが挙げられます。

パターン②:精神的な攻撃

侮辱や暴言、脅迫といった心の暴力が、「精神的な攻撃」に該当します。名誉毀損に該当するような言動と言い換えることもできます。例として、罵声を浴びせる、執拗に繰り返し怒鳴る、他の従業員がいる前で叱責する、「仕事が終わるまで帰るな」と脅すといったことが挙げられます。

パターン③:人間関係からの切り離し

無視や仲間はずれ、隔離といったように、相手に疎外感を与えるような行為が、「人間関係からの切り離し」に該当します。例として、挨拶や報告を無視するまたは反応しない、連絡事項を伝えない、社内イベントに一人だけ参加させない、一人だけ別の部屋に隔離して仕事をさせるといったことが挙げられます。

パターン④:過大な要求

一人では遂行不可能な量・質の業務や、業務上明らかに不要なことを押し付けるといったように、相手に無理難題を与える行為が、「過大な要求」に該当します。例として、物理的・時間的に一人では到底できないようなノルマを与える、新入社員にベテラン社員でないとできないような業務を丸投げする、業務とは無関係の私用な買い物や送迎を無理やりさせるといったことが挙げられます。

パターン⑤:過小な要求

明らかに本人の能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じる、仕事を与えないといったように自尊心を傷つける行為が、「過小な要求」に該当します。過大な要求とは正反対の行為と言えます。例として、営業職で入社したのに社内の掃除だけをさせる、社歴の長い社員に必要のない雑用ばかりをさせる、責任のある仕事を一切させないといったことが挙げられます。

パターン⑥:個の侵害

業務とは無関係のプライベートな領域に過度に立ち入るような行為が、「個の侵害」に該当します。例として、家族や恋人、信仰する宗教、休日の過ごし方といった、業務とは直接関係のないことを何度もしつこく聞く、身内の悪口を言う、退勤後や休日に何度も個人的な連絡をするといったことが挙げられます。また、個の侵害を異性に対して行った場合、セクシャルハラスメント(セクハラ)に該当するケースもあります。

「パワハラ」を直接規制する法律はない。2019年現在は民法と刑法などで対応

パワハラと同様に社会問題になっている「セクシャルハラスメント(セクハラ)」については、「雇用機会均等法」で、「マタニティハラスメント(マタハラ)」については「改正育児・介護休業法」で企業に防止義務を定めているほか、男女雇用機会均等法で妊娠を理由とした不利益な取り扱いを禁止しています。一方で、パワハラについては特別法による規制はありませんが、民法や刑法などで規制、処罰されることがあります。そこで、パワハラ裁判の際に知っておくべき民法と刑法、さらに今後予定されている法整備についてご紹介します。

刑法

刑法は、犯罪とそれに対する刑罰を規定しています。パワハラに関連した犯罪として、下記のようなものがあります。

・第三者を前にして被害者の名誉を傷つけたとき:「名誉毀損罪(刑法第230条、公訴時効3年)」
・差別的な発言・相手をけなす発言をしたとき:「侮辱罪(刑法第231条、公訴時効1年)」
・暴行したとき:「暴行罪(刑法第208条、公訴時効3年)」
・相手に傷害を負わせたとき:「傷害罪(刑法第204条、公訴時効10年)」
・脅迫したとき:「脅迫罪(刑法第222条、公訴時効3年)」
・暴行や脅迫などを行うことで義務のないことをさせたとき:「強要罪(刑法第223条、公訴時効3年)」

民法

民法は、個人間のトラブルや個人と法人とのトラブルなど、一般に適用される法律です。また、どういった責任が問われるのかによって消滅時効が異なります。パワハラに関連したものとして、下記のような法律があります。

・加害者の故意または過失によって被害者の権利や利益が侵害された場合:「不法行為責任(民法第709条、時効3年、除斥期間20年)(※)」
・従業員が業務の執行について第三者に損害を与えた場合:会社(使用者)が損害賠償の責任を負うとされる「使用者責任(民法第715条、時効3年)」
・使用者が従業員に対して生命・身体の安全を確保しつつ労働することができるよう必要な配慮をするものとされる「安全配慮義務」を怠り損害を与えた場合の損害賠償義務。「債務不履行責任(民法第415条、時効10年)」
・その他、使用者が従業員に対して生命・身体の安全を確保しつつ労働することができるよう必要な配慮をするものとされる「安全配慮義務」を怠った場合:安全配慮義務(労契法5条)
(※)改正民法適用後は人の生命又は身体を害する不法行為の時効は5年(724条の2)

2019年5月「パワハラ防止法」が成立し、企業に防止義務-今後の法整備について

現状ではパワハラを取り締まる特別の規定はありませんが、今後は法整備が検討されています。2018年11月に開催された労働政策審議会の分科会において、厚生労働省は、働きやすい環境づくりのためには法規制が不可欠と判断し、職場のパワハラ防止措置を企業に義務付けることを目的に、法整備をする方針を示しました。また同年12月の労働政策審議会では、企業にパワハラ防止措置を講じるよう法律で義務付けることが適当であるとの内容を含んだ報告書が提出されました。

そして、2019年5月29日、上記を含んだ労働施策総合推進法、男女雇用機会均等法、女性活躍推進法など、参院本会議で可決・成立しました。パワハラを“優越的な関係に基づき、業務上必要な範囲を超えた言動により、就業環境を害すること”と定義するほか、相談を受けたことを理由とする解雇などの不利益な取り扱いも禁止に。具体的な内容は今後の指針で示される予定ですが、大企業では2020年4月にも適用される見通しです。

「パワハラ」に当たるかどうかのチェック方法の一例

どのようなことがパワハラに該当するのかに関しては、法律に基づく明確な基準はありません。請求の内容や根拠(不法行為による損害賠償なのか、職場環境整備義務等による作為、不作為の請求なのか)などにより異なり、一律にその基準を設けることができないためです。法的責任の根拠や社会通念に応じて、ケースバイケースにならざるを得ないのが実情です。しかし、過去の裁判事例から、以下のような事実があった場合、違法性が認められるケースが多いようです。また、パワハラの加害者に対して認められる責任と、会社に対して求められる責任とでは、考慮要素が異なるケースもあります。後述の裁判例なども参考に検討してください。ここでは、主に加害者に対して認められる責任を中心に言及します。

チェック項目①:職場での地位・優位性を利用している

パワハラとは、職場での権力関係を背景に行われる嫌がらせのことを言います。そのため、職場での地位や優位性を利用しているということが1つ目の要件です。例として、上司から部下へ、先輩社員から後輩社員へ、特定の業務におけるベテランから新人へ、発注元から発注先へのハラスメントが挙げられます。

チェック項目②:通常業務の範囲を超えた指示・強要がある

業務上、上司が部下へ指示や注意、指導などを行ったりすることもありますが、それが、業務上必要とされる範囲を超える場合、パワハラと認定されることがあります。例として、業務とは無関係のことを無理やりやらせる、無理なノルマを押し付けられる、謝罪の際に土下座を強要するといったことが挙げられます。

チェック項目③:相手の人格・尊厳を侵害する行為がある

通常業務の範囲内の指導が行われたとしても、その内容が相手の人格・尊厳を侵害するようなものであれば、相手を侮辱する動機、目的で行われた業務命令といえるため、パワハラに該当します。例として、侮辱や暴言、隔離や人間関係からの切り離しなどが挙げられます。当該行為が純粋な指導目的で行われたか否かは、行為者の主観で判断されるのではなく、指導方法やその内容といった客観的事情から判断されます。

チェック項目④:断続的・長期的に行われている

問題行為の頻度や期間も、パワハラを判定する際の基準の一つです。嫌がらせが断続的・長期的に行われている場合には、パワハラと認められることが多いようです。また、加害者が過去にパワハラの問題を起こしたことがない場合には、予見可能性や結果回避可能性が認められないため、会社に対して安全配慮義務違反などを追及することが困難になるケースもあります。

チェック項目⑤:被害者に与えた不利益の性質や程度

被害者に与えた不利益の性質や程度なども、パワハラの違法性を判断する上で重要な要素となります。例として、小さいミスを理由に重い処分を課すといったものがあります。

「パワハラ」は労災に当たるのか

あまりにも度の過ぎたパワハラを受けたことにより、心身に異常を来した場合には、労災に該当する可能性があります。実際、厚生労働省の発表した『精神障害の労災補償状況』によると、平成29年度は506名が、仕事が原因の精神障害で労災認定を受けています。精神障害の要因として労災認定された506名中、最多となる88名が「ひどい嫌がらせ、いじめ又は暴行を受けた」こと、次いで64名が「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」ことを挙げているため、これらのケースがパワハラ行為により労災認定されたということがわかります。労災認定は、主治医や専門医による医学的見地も交えながら慎重に判断がされます。ここではパワハラが労災認定される際の3つの要件をご紹介します。

要件①:精神障害を発症している

パワハラによって、うつ病や適応障害、心因反応、心因障害、睡眠障害といった「精神障害」を発症しているかどうかが、労災認定の際に重要となります。また、病気とは言えなくても、うつ状態にあったり、うつの傾向が見られたりする場合にも、認定されることがあります。

要件②:発症前おおむね6カ月間に業務による強い心理的負荷が認められる

精神障害の発症前6カ月間に、業務でどの程度のストレスが掛かったのかも、労災認定の基準となります。「業務による強い心理的負荷」とは、客観的に精神障害を発病させる恐れのある、強い心理的負荷のことです。厚生労働省が定めた『業務による心理的負荷評価表』にのっとり、パワハラの心理的負荷の測定が行われます。

要件③:職場以外の心理的負荷によって発病したものではない

精神障害の要因は、仕事やプライベートでのストレス、個人の性格や既往症などさまざまです。労災が認められるためには、精神疾患が業務以外の心理的負荷や個体側の要因ではないと認定される必要があります。

パワハラ問題では過去に多くの裁判事例も

パワハラ問題は過去に多くの裁判で争われてきました。ここではパワハラに関する裁判事例をご紹介します。裁判所では、パワハラ行為が不法行為に該当するかについては、個別具体的な事情を基に判断を行っています。そのため、いつ、だれに、何をされたのか、言われたかといった具体的事実が重要な判断要素となります。

事例①:パワハラと自殺との因果関係が認められ、高額な損害賠償が認められた事例

職場でパワハラや退職勧奨を受けたことを原因に従業員が自殺したとして、会社とパワハラを行った会社代表者らに対して、従業員の遺族が損害賠償請求を起こした事例です。

裁判所は、会社代表者が死亡した従業員に対し、仕事上のミスをした際「てめえ、何やってんだ」「どうしてくれるんだ」「ばかやろう」といった汚い言葉で大声で怒鳴る、頭をたたく、太ももを蹴られて全治12日間の怪我を負わせるといった暴言、暴行といったパワハラの事実を認め、これらが仕事上のミスに対する叱咤の域を超え、死亡した従業員を威迫し、激しい不安に陥れるものであって不法行為に該当すると判断しました。また、「2カ月以内に一族で会社に対する損害を賠償する」などといった退職届の記載、その額について1千万~1億と鉛筆で書かれ消された跡があったことなどから、会社代表者が従業員に対して行った退職強要についても不法行為に該当すると判断しました。

また、因果関係についても裁判所は、会社代表者の行ったパワハラ行為の内容や程度、亡くなった従業員の死亡前の言動などから、従前から相当程度の心理的ストレスが蓄積していたところに、本件暴行および退職強要を連続して受けたことにより、心理的ストレスが増加。急性ストレス反応を発症し、その急性ストレス反応により自殺に至ったとして、パワハラによる不法行為と自殺との間の因果関係を認めました。また本件では、被告会社および代表者に対し、死亡した従業員が生きていたならば得られたであろう収入相当額(逸失利益)や慰謝料など、合計5400万円余りの損害賠償を命じる判決が下されました。

事例②:罵倒、のけ者にするなどの行為が、不法行為に当たると判断された事例

専務や上司らによる、罵倒、人間関係からの切り離し、降格ならびに配転命令などが不法行為に当たるとして、元従業員が会社などに対して慰謝料を請求した事例です。

被告となった会社では、本来許されないはずの商品の医療的効能を詳細に述べるセールストークを記載したマニュアルを従業員に配布し、半ば強引に商品を売りつけるなどしていたため、国民生活センターに多数の苦情が寄せられていました。原告はこのようなセールストークなどに疑問を感じ、上司に度々質問を行うなどしましたが、このような社員は不平分子と見なされ疎外されていました。原告は、顧客から会社の取引が「詐欺商法」などとして解約したい旨のクレームを受け、上司に指示を仰ぎ、これに従ってすぐに解約する方向である旨を顧客に示しました。しかしその後、本部での会議にて、本社専務が前記解約について、原告を強く非難しました。原告は、自分が解約を支持したのではないことを説明しようとしましたが、専務はこれを聞かず、「原告は営業成績が悪く、解約が多いのにサプリアドバイザーの資格を名乗っているとみんな笑っている」などと罵倒しました。その後原告は、常時監視されているような状態に置かれ、新人を近づかせないようにしたり、挨拶をしても返してくれなかったりするなど、原告をのけ者にするようないじめが行われました。また、原告は正社員としてカウンセラーという業務に就いていましたが、テレフォンアポインターという職への異動を命じられました。テレフォンアポインターの多くはパートまたはアルバイトであり、原告もそのように理解していたため、この命令は正社員からの降格であると考え、異動を拒否しました。すると専務から原告に電話があり「あなたがいると会社がつぶれてしまう。言うことを聞かなければ自宅待機だ」と強く言われ、その後すぐに上司からも、専務の指示により全ての私物を持って直ちに会社から退去するよう命じられました。原告は退去時に重い荷物を持ったことによる激しい腰痛といった肉体的なダメージの他、うつ状態に陥り、精神的にもダメージを受けていました。その後、自宅待機中に上司から退職を強要されました。裁判所は以上のような事実を認定し、専務らが原告に対し、その人格を否定するような罵倒やいじめを行ったとして不法行為の成立を認めました。被告らは異動について、降格ではなく単なる配置換えに過ぎないと反論しましたが、裁判所は、原告をテレフォンアポインターに正社員として配置換えしただけであるのか、理由なく降格したのか、必ずしも明らかでないが、たとえ配置換えの趣旨であっても、被告会社の部長が原告にテレフォンアポインターが正社員であることを説明していないことからすれば、原告が退職させるよう仕向けるための降格と捉えることは無理からぬものがあり、このことも、原告に精神的苦痛を与えたものといえるとして、被告の主張を退けました。そして前記のような不法行為の事実が原告に対し大きな精神的苦痛を与えるものであることは容易にうかがわれるとして、損害賠償を認めました。

事例③:上司からのパワハラにより適応障害に陥ったとして争われた事例

上司である常務理事からのパワハラを受けたことで適応障害に陥ったとして、安全配慮義務違反及び不法行為に基づく損害賠償として慰謝料請求をした事例です。

被告である常務理事は、施設センター長である原告に対し、施設利用者拡大のために作成したチラシの配布を指示したり、管理者会議などにおいて、原告に対し、施設利用者を増加させるための対策を立てるように促したり、原告が看護師1名の補充をチラシに載せることを提案した際に原告を叱責するなどしました。裁判所は、常務理事の上記一連の行動によって原告が相当の心理的負荷を受けたことが容易に想定されると判断しました。しかしながら、被告が原告に対してパワハラ行為を行う特段の動機があったものとは考えられない上、常務理事の原告に対する指示や叱責などは、原告が主張するようにそれが行き過ぎる場合があったとしても、主として、発足したばかりの施設の経営を軌道に乗せ、安定的な経営体制を構築しようという意図により出たものと推認されるのであって、それを超えて、原告に対する私怨などから出たものと認めるに足りる証拠はありませんでした。そして、原告はデイサービスのセンター長としての地位にあり、施設運営に関わる管理者会議やデイ会議などに出席することが求められ、月ごとの施設の利用状況などを被告ら経営者側に報告し、必要に応じて業務の改善策などを提案するべき立場にあったといえることを考慮すれば、常務理事が原告に対し、頻繁に利用者拡大のための改善策を提案させたり、利用者拡大のために必要な措置(チラシ配りなど)を取るように求めたとしても、被告の常務職務に照らして不当であるとは言えません。その他、被告がその職務上の立場を利用して、日常的に原告に対して威圧的な言辞を用いたり、業務上の適正な範囲を超える業務を強要したりしたとまで評価し得るような証拠はないとして、常務理事によるパワハラ行為を否定しました。本件は、常務理事が原告に対して指示や叱責をすることが少なくなかったという事情がうかがわれますが、さらに原告に対し、自己の職務上の地位の優位性を背景に、精神的・身体的苦痛を与えているという事情が認められなかった点に特徴があります。

もっとも、法人に対しては、原告が現場で介護業務に携わる傍ら、センター長としての管理業務を遂行し、デイ看護師勤務表の作り直し作業に携わるなどして多忙を極めていたものであり、その後、デイ看護師勤務表の作り直し作業の違法性を危惧して不安感を強める一方、常務理事との軋轢や職場における孤立感によって心身の疲労が蓄積した結果、うつ病との診断を受けたなどの経緯に照らせば、原告がデイサービスのセンター長として携わっていた業務の中で、原告の健康に配慮する特段の措置を取っていたことをうかがわせる証拠はなく、安全配慮義務に違反して原告に適応障害を発症させたとして慰謝料の一部は認容されています。パワハラが認められない場合でも、会社(法人)には、従業員が精神疾患にかからないよう職場環境の調整を図るよう求められるケースがありますので、よく注意してください。
(参考:厚生労働省『あかるい職場応援団(「パワハラ基本情報」裁判例を見てみよう)』)

「パワハラ」を起こす人の特徴やその心理とは?

パワハラを未然に防ぐためには、パワハラを起こす人物の心理を知っておく必要があります。パワハラを行う人に多い特徴と傾向は次のとおりです。

心理①:ストレスが溜まっている

仕事やプライベートなどが原因でストレスが過剰に溜まっていると、ストレス発散のためにパワハラ行為をしてしまう可能性があります。健康状態に不安を抱えていたり、自分自身が別の従業員からパワハラ被害を受けていたりする場合も、言わば八つ当たりのようにパワハラ行動を起こしてしまうケースがあるようです。

心理②:自己中心的になる傾向がある

相手の状況や心理を考えずに自分の主張を通そうとする、自己中心的な性格の人もパワハラ行為をしてしまいやすい傾向にあるといわれています。自分の意見のみが正しいと思い込むことで、周囲にもそれを強要してしまったり、反対意見に耳を貸さなかったりする可能性があります。他者の意見や価値観を受け容れることができないため、自らの権力などを使って相手を従わせようとしてしまうケースがあるようです。

心理③:自己顕示欲が強い傾向にある

「自分の能力を周囲に誇示したい」といった自己顕示欲が強い傾向にある人は、自分をよく見せるために相手のミスを強調するなどのパワハラ行為をしてしまう可能性があります。また、周囲の人に対抗心を持ちやすく、自分の周りにいる優秀な人や評判の良い人をターゲットにしてしまうことがあるようです。

心理④:過剰に管理・干渉したがる

部下の行動が気になり、つい過剰に管理・干渉してしまう場合も、結果としてパワハラにつながる可能性があります。よかれと思ってしたことであっても、執拗に報告・連絡を強要する、部下の行動を監視するといった段階まで行ってしまうと、相手にとって苦痛となり、パワハラと認識されてしまうケースがあるようです。

「パワハラ」が起こらない職場にするために。人事ができる4つの予防法

使用者は、労働者が「その生命、身体などの安全の確保」をしつつ労働するように配慮すべき義務があり(労働契約法第5条)、その具体的内容の一つとして、労務遂行に関連して労働者の人格的尊厳を侵し、その労務提供に重大な支障を来す事由が発生することを防ぎ、またはこれに適切に対処して、職場が労働者にとって働きやすい環境を保つよう配慮する注意義務があるとされています。これが職場環境配慮義務といわれるものです。
近年、会社に対してこの職場環境配慮義務の一内容として、「職場いじめ防止義務」や「パワーハラスメント防止義務」を認める裁判例も見られるようになりました。そこで、パワハラが起こらない職場にするために、人事担当者ができる3つの予防法をご紹介します。

予防法①:研修などの社員教育

最も大切なことは日頃からの社員教育です。仮に法令や判例などに沿った、就業規則や労使協定を制定し、企業の方針を従業員に明確に示したとしても、それが伝わらなければ意味がありません。そこで社員研修などを行うことが重要となります。管理職など部下を持つ社員のみへ研修を行っているという企業もあるようですが、パワハラは上司部下の関係にない場合でも発生する可能性があります。全員に受講させ、定期的に、繰り返して実施することがポイントといえるでしょう。

予防法②:アンケートによる定期的な職場の健康診断

まずはアンケートなどを実施し、社内におけるパワハラの実態やパワハラに関する従業員の意識を調査しましょう。調査することで、従業員一人ひとりにパワハラを身近な問題として再認識してもらうことや、自社に必要な防止策を具体的に検討することができます。実態を正しく把握するため、アンケートは従業員にとって「回答しやすいもの」「ありのままに記載できるもの」であることが重要です。そのため、無記名での調査など個人が特定されないような調査方法が望ましいといえます。アンケート用紙の配布やインターネットを利用した方法といった幾つかの実施方法を検討するなど、回収率を高めるための工夫も必要です。実態の把握が済んだら、なるべく早急にパワハラ防止に向けた取り組みを検討・実施しましょう。

予防法③:就業規則による「パワハラ」の定義の明確化と広報

就業規則や労使協定などでパワハラに対する企業の方針を従業員に明確に示すことも、パワハラ防止のためには重要です。就業規則での明確化は、労使一体となってパワハラ防止に取り組むための土台ともいえます。パワハラに対する自社の方針、パワハラが発生した際の対処方法、パワハラを起こした従業員への処罰などを就業規則に盛り込みましょう。また、パワハラについての項目を追加した就業規則の内容を従業員に広報することで、パワハラの抑制が期待できます。

予防法④:気軽に相談できる窓口の設置

パワハラを受けているのではと感じていても、周囲に相談できずに一人で悩みを抱え込んでしまうケースもあるようです。ある時点ではパワハラとまでは言えない状態であったとしても、後々パワハラに発展するという可能性も十分に考えられます。問題の深刻化を防ぐため、社内の誰もが気軽に利用できる相談窓口を設置しましょう。相談窓口には男性と女性の相談員を複数名ずつ配置するなど、相談しやすい環境を整えることも重要です。「パワハラ問題をよく理解している」「中立的な立場で相談に乗ることができる」「問題解決に向けて誠実に取り組める」「秘密を守れる」といった観点から、相談員にふさわしいと思われる人を選びましょう。

職場で「パワハラ」が起こった場合の対応方法<人事編>

職場でパワハラが起こった際の人事担当者の対応方法を、順を追ってご紹介します。

パワハラ が起こった場合

フロー①:相談窓口で相談を受け付ける

まずは社内に設置した相談窓口で、パワハラに関する相談を受け付けます。本音で相談してもらうため、プライバシーの確保できる部屋を用意し、秘密が守られていることを伝えましょう。ゆっくりと時間をかけて相談者の話を聞くことが重要です。軽微だと思われるような内容であっても、その裏に深刻な問題が潜んでいる可能性もあるため、相談者の話を傾聴する姿勢を大切にしましょう。万が一、自殺をほのめかすような言動があった場合は、速やかに産業医などに協力を求める必要があります。

フロー②:事実関係を確認する

パワハラの相談者とパワハラ行為を行ったとされる相手との間に、認識のずれがあるケースもあります。そのため、相談者の了解を得た上で、まずはパワハラ行為を行ったとされる相手に事実確認を行いましょう。その際、どちらが悪いと決め付けずに中立的な立場で話を聞くことが重要です。相談者とパワハラ行為を行ったとされる相手の意見に相違が見られたら、現場に同席した人や行為を目撃した人など、第三者に事実確認を行います。第三者に事実確認を行う際は、守秘義務について十分に理解してもらう必要があります。相談者とパワハラ行為を行ったとされる相手、第三者の意見を総合的に判断し、事実関係を見極めましょう。

フロー③:取るべき措置を検討・実施する

事実関係を把握したら、企業として取るべき措置を考えましょう。取るべき措置として、パワハラ行為を行ったとされる相手への注意・指導、相談者への謝罪、人事異動、懲戒処分などが挙げられます。相談者の身体的・精神的な被害状況、事実確認の結果(人間関係、問題となった行為の目的や動機、時間や場所、程度や頻度)、相談者および行為者のそれぞれの行動や発言に問題があったと考えられる点などを考慮し、就業規則や裁判事例と照らし合わせて取るべき措置を検討します。判断に迷った際は、顧問弁護士や社会保険労務士などに相談すると良いでしょう。

フロー④:フォローアップ

相談者とパワハラ行為を行ったとされる相手の双方に、会社側がどのように判断し、どういった措置を講じたのかを説明し、理解してもらいましょう。行為を行ったとされる相手には、どういった言動が問題だったのかを伝え、今後同様の問題が起こらないように継続的なフォローアップを行います。たびたび同じことが繰り返されるようであれば、上長に協力を求めることを検討しましょう。万が一、相談者の側にも落ち度があったと判断した場合は、どういった点を改善すれば今後同様の問題が起こるのを防げるのかを説明することが重要です。
また同時に、パワハラに対する職場全体の考えを改めなければならないケースがあることにも留意しておきましょう。また、パワハラが起きる職場については、同時に過重労働といったパワハラ以外の問題を抱えていることがあります。その場合には総合的な職場環境の調整が必要になります。

フロー⑤:再発防止策の検討

社内で二度とパワハラが起きないように、再発防止策を考えることも重要です。「相談者にとって安全で快適な職場環境となっているか」「加害者が同様の問題を起こす可能性はないか」「別の加害者が発生する環境となっていないか」といった視点で、再発防止策を検討しましょう。具体的な方法として、加害者へのパワハラ再発防止研修の実施、問題が起きた際の情報発信、職場内のコミュニケーション改善や長時間労働の是正といった職場環境改善のための取り組みの実施などが挙げられます。
また、加害者のみならず、職場全体に対してその教訓の浸透を図ったり、再発防止のための教育を行ったりすることが望ましいでしょう。

人事対応のポイント

人事対応のポイントとしては、一度職場にパワハラが起こった場合、上記の一連の手続を速やかに行うことと、中途半端に行わないことが必要となります。不十分な対応の場合、問題が解決しないだけではなく、かえって被害者の怒りを増幅させる結果につながることもあります。適切な措置を怠ったことにより、会社が法的責任を問われることもあります。万が一のため、事前に対処マニュアルなどを策定しておくといいでしょう。

職場で「パワハラ」が起こった場合の対応方法<被害者編>

2016年度に実施された厚生労働省の委託事業『職場のパワーハラスメントに関する実態調査』の報告書によると、パワハラを受けたと感じた人がその後「何もしなかった」という回答が40.9%を占めています。このことから、パワハラが起きてもどう解決したら良いのかわからず、悩んでいる被害者が多いということがわかります。職場でパワハラが起こった場合の被害者の対応方法を紹介します。

被害者の場合

フロー①:パワハラの記録を残す

パワハラの内容によっては周囲からわかりづらいこともありますし、同僚の証言を得ることが難しい場面も少なくありません。そのため、まずは第三者に相談しやすいようにパワハラの記録を残すことが必要です。パワハラと思われる行為を、「いつ」「どこで」「誰から」「何をされたのか(どのような内容か)」「どのくらいの間」受けたのか、それに対して「どう感じ」「(心身が)どうなったのか」をできるだけ詳しく記録に残しましょう。音声データ、チャット、メールやメモ、その場に居合わせた第三者からの証言、病院を受診した際の診断書といった形で証拠を残しておくと、後々の事実確認などがしやすくなります。パワハラによって受傷した場合は、写真などで傷の状況を記録すると同時に、できるだけ早期に病院で受診してください。

フロー②:周囲に相談する

パワハラは、誰にも言わずに一人で悩んでいては、なかなか解決しにくい問題といえます。誰にも被害内容を伝えていないと、事態がさらに深刻化するケースもあるようです。そのため、勇気を出して周囲に相談することが重要です。そのときの状況に応じて、同僚や同期、上司など、相談しやすいと思った相手に話を聞いてもらいましょう。周囲の協力を得ることで、パワハラを行っている本人が自らの行為の間違いに気付き、問題の解決につながる可能性もあります。

フロー③:社内の相談窓口や人事担当者に相談する

周囲に相談できる相手がいない場合や、周囲に相談しても状況が変わらなかった場合、集めた証拠を基に社内の相談窓口や人事担当者に相談しましょう。相談することで、「パワハラ行為があったときにどういう反応をすると良いのか」など、問題解決に向けたアドバイスをもらえる可能性があります。パワハラの実態を企業側が把握することで、初めて何らかの対応を検討することができ、それによりパワハラ問題の解決につながるでしょう。

フロー④:社外の相談窓口に相談する

社内に相談窓口が無い場合や、相談したものの問題が解決されなかった場合、社内の窓口に相談ができない場合には、集めた証拠を基に社外の相談窓口に相談しましょう。さまざまな相談窓口があり、相談方法や得意とする相談内容もそれぞれ異なるため、状況に合わせて相談しやすい窓口を選びましょう。どのような証拠を集めればいいのか、どこに相談に行けばいいのかといった内容の相談も受け付けてくれます。
また、暴力を受けた場合や体調に少しでも不調を感じている場合には、できるだけ早期に医療機関で受診してください。

職場で「パワハラ」が起こった場合の対応方法<加害者編>

あわせて、加害者側の対応方法もおさえておきましょう。

加害者

フロー①:会社に報告をする

部下や後輩社員からパワハラだと指摘を受けた場合、まずは会社にその旨を報告することが重要です。適切な報告を怠ったまま自ら問題解決をしようとすると、場合によっては「故意にパワハラを隠そうとしていた」と企業側が認識する恐れがあります。パワハラとの指摘を受け、職場内でトラブルが発生しているということを正直に伝えましょう。

フロー②:事実確認に応じる

自ら会社に報告をした場合や、被害を受けた側が社内の相談窓口に話を持ち掛けた場合、人事担当者などから事実確認を求められるケースが多いでしょう。事実確認を求められたらそれに応じ、感情的にならずに事実を正確に報告する必要があります。訴えられた件に関して、証拠となるような客観的事実がある場合には、事実確認の際に提示しましょう。

フロー③:自らの言動に問題があった場合は改善する

事実確認の結果、パワハラと認定されれば、企業側から何らかの改善要求などがあります。人事担当者などから「今度はこういう場面でこのような対応をするように」といった改善要求があった場合、それに真摯に向き合い、今後パワハラを起こさないように意識を改めることが重要です。会話や注意の仕方一つで、相手の受け取り方は大きく変化するため、厚生労働省『「パワハラって言われた!管理職の方」言い方ひとつで変わる会話術』などを参考に、コミュニケーションの取り方を改めましょう。

フロー④:身に覚えが無い場合はその旨を伝える

パワハラを訴えられたもののまったく身に覚えが無く、下された処分に納得がいかないというケースもあるでしょう。もし、訴えられた内容が事実とは異なるものであれば、「どこがどう違うのか」を時系列に沿って、企業側に伝えることが必要です。また、自分一人で対応が難しいと感じたら、できるだけ早期に弁護士などに対応を相談してください。

「パワハラ」を受けた場合、人事や第三者ができるケア方法

パワハラ問題は、被害者のみならず企業にも大きな影響をもたらします。被害者はパワハラを受けることで心身に不調が現れ、通常勤務が難しくなったり退職を考えたりするでしょう。パワハラが発生する職場というのは、「チーム内のコミュニケーションが円滑でない」「誰にとっても居心地が良いとは言えない」職場である可能性があります。そのため、パワハラが起こっているのにそれを放置していると、職場の雰囲気の悪化や生産性の低下につながることもあります。また、問題を認識しながら企業側が十分な対応を行わなかった場合、訴訟につながり、法的責任を問われるケースもあります。問題の深刻化を防ぐため、パワハラと思われる場面に居合わせたり相談を持ち掛けられたりした場合、相談者の話を親身になって聞いた上で、改善に向けた助言をするといった形で被害者をケアする姿勢が、人事担当者や第三者には求められます。

当事者から、よくヒアリンングを行い、人事や上席者は、根本的な解決を図る必要があります。これができない場合、第二、第三の被害者が出てしまう恐れもあるため、早い段階で専門家へ相談をすると良いでしょう。
家族や友人から相談を受けた場合には、相談者の話をできるだけ親身になって聞いた上で、できるだけ相談された内容をメモなどの記録に残してください。また、状況に応じて、医療機関や弁護士など外部の機関に相談をするよう促してください。家族などが受診や相談に付き添うことも可能です。また、家族が本人を代理して相談に行くことや家族相談ができる場合もあります(医療機関によっては家族による相談を受けてくれることがあります)ので、一人で抱え込まず専門家に相談してください。

パワハラの社外の相談先

パワハラ被害を受けた際、社内の窓口に相談するのがためらわれるようであれば、社外を利用するのもよいでしょう。社外の相談先を、いくつかご紹介します。

名称相談方法特徴
弁護士会法律相談センター面談・「パワハラの解決を望んでいる」「パワハラの内容がひどいので法的処置での解決を検討している」「職場環境の改善を会社に求めたい」「労災の認定をしてもらいたい」という人に適する
・雇用関係や職場環境に関する問題を取り扱う
・自社で起きたパワハラ問題の解決方法を相談したい、パワハラ防止授業を頼みたいという場合にも対応可能
厚生労働省 総合労働相談コーナー面談、電話・厚生労働省による相談窓口
・全国各地の労働局と連動、全国の労働局や労基署で相談可能
・「どこに相談すべきかわからない」「面談で相談したい」という人に適する
・手続に費用が掛からない
NPO法人 労働組合作ろう!入ろう!相談センター面談、電話、メール・老舗のNPO法人の相談窓口
・メールでの相談も可能
・「ひとまず相談を聞いてほしい」「メールでの相談を希望している」という人に適する
法テラス面談・無料法律相談を実施
・弁護士の紹介、弁護士費用の扶助(ただし資力要件あり)
・問題を解決するための法制度に関する情報と、相談機関・団体など(弁護士会、司法書士会、地方公共団体の相談窓口など)に関する情報を紹介してくれる
みんなの人権110番(全国共通人権相談ダイヤル)電話、HP・法務省による人権相談窓口のため、人権問題という観点から相談可能
・法務局職員または人権擁護委員が相談を受け付けている
心の耳電話、メール・厚生労働省が運営する、メンタルケアを目的とした相談窓口
・HPでは、精神科や心療内科といった医療機関を検索可能
・「会社に行くことがつらい」「何もやる気が起きない」といったようにパワハラで精神的に参っている人に適する

この他、心身に影響が出ているのであれば「医療機関」や「保健所(※)」、パワハラの内容が暴力など犯罪行為に該当するのであれば「警察」に相談するという方法もあります。

※保健所は地域の医療機関の紹介も行っています。医療機関の予約がいっぱいで取れないときや、どの医療機関に相談をしていいのかわからないときは、地域の保健所に一度相談をしてみてください。

【まとめ】

近年、社会問題となっているパワーハラスメントは、被害者や企業に悪影響をもたらしかねない重大な問題です。まずはパワハラ行為をしてしまう人の心理を把握した上で、研修の実施、実態調査の実施や相談窓口の設置などにより、パワハラを未然に防ぐようにしましょう。万が一、職場でパワハラが発生した場合には、事実確認や取るべき措置の検討といった対応が人事担当者には求められます。適切な対応を速やかに実行することで問題の深刻化を防ぎ、被害者の心身の安定や働きやすい職場環境の構築を図りましょう。

(制作協力/株式会社はたらクリエイト、監修協力/unite株式会社、編集/ダイレクト・ソーシング ジャーナル編集部)

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