1on1で話すことにはもう困らない!テーマの具体例と成功のポイントを紹介

2019.07.23(最終更新2023.02.28)
d's JOURNAL
編集部
1on1とは?
1on1で扱うテーマの例
1on1を実施する前に必要な準備
1on1を成功させるために意識すべきポイント
1on1の導入事例
まとめ

「1on1」は、上司と部下がマンツーマンで行う定期的なミーティングのことを指します。通常の面談などと異なるのは、上司が部下の話を聞くことが中心である点です。

有意義な1on1を行うには、事前準備をしっかりと整えておくことが大切だといえます。

この記事では、1on1を円滑に進めるためのポイントや具体例、双方が話すことのメリットなどを詳しく解説します。

1on1とは?

「1on1」とは、上司と部下が2人だけで行う定期的なミーティングを意味します。通常の面談では上司が部下に話しかけることが多いですが、1on1の場合は上司が部下の話を聞くことが重要なポイントです。

1回あたりの時間は30~60分ほどで、週1回もしくは月1回程度の頻度で実施するのが一般的です。評価面談などは四半期や半年に1回程度で開くことが多いのと比べれば、1on1はわりと頻繁に行うことが多いといえます。

評価面談との違い

1on1では、上司が部下の話に耳を傾けることが狙いとしてあるため、評価面談とは異なります。業務に対する評価だけを行うのではなく、業務を通じて部下がどのように成長できたかを一緒に振り返るといった内容です。

そのため、1on1を行うときには必然的に、部下に話してもらうことが多くなるでしょう。評価面談と比べて実施する頻度も多いので、部下が仕事で行き詰まることがないように、適切にサポートをしていくといった意味合いもあります。

1on1の目的

1on1を行う目的は、主なものとして次の4つが挙げられます。

1on1の4つの目的

・部下の成長を支援する
・中長期的なキャリア形成について話し合う
・心身の悩みを把握する
・部下と上司の信頼関係の構築

1on1では、部下の成長をサポートすることが重要なポイントになります。業務を通じた経験を振り返る機会をつくることで、どのような課題に取り組むべきかを明らかにできます。

また、部下自身が自分の適性や可能性に気づくきっかけになり、そうした発見の積み重ねが部下のキャリア形成を考えていくうえで大いに役立つでしょう。中長期的な視点で人材を育成していくことにつながるはずです。

1on1は業務に関係する話ばかりではなく、部下のプライベートな悩みにも寄り添っていくことができます。基本的に部下の話に耳を傾けることが大事なので、部下のほうから話さないことまで聞く必要はありませんが、日常的な部分で何か悩みを口にするときはしっかりと話を聞いてみましょう。

公私にわたってさまざまな話をすることによって、上司と部下の信頼関係の構築にもつながります。1on1を通じて信頼関係を築いていけば、普段の業務においてもスムーズなやりとりを行えるはずです。

そして、1on1を実施すると離職率が低下する傾向にあるといわれています。悩みを抱えたり、課題にぶつかったりしたときに、きちんと相談できる相手がいるということは、部下にとって大きな安心感につながるでしょう。

定期的なミーティングの場を設けることによって、心理的な安全性を与えることにもなります。きめ細かな対応が、上司や会社に対する信頼に結びついていくでしょう。

1on1で扱うテーマの例

1on1は部下の話を上司が聞くことを目的としていますが、限られた時間を有効に活用するにはいくつかテーマを押さえておくとよいでしょう。1on1で取り扱うテーマとしては、次の7つが挙げられます。

1on1で扱う7つのテーマ

・体調やメンタルの状態
・モチベーション
・将来のキャリア
・業務や組織の課題
・目標設定と自己評価
・企業の戦略・方針の共有
・プライベート

それぞれのテーマについて、ポイントを解説します。

体調やメンタルの状態

体調やメンタルの状態は、業務を遂行するうえで基礎となる部分です。普段から気配りを行っておく必要がありますが、必ずしも見た目で判断できるものばかりではないので、1on1の機会に話を聞いてみるとよいでしょう。

普段はなかなか話しづらいことであっても、1on1の場であれば心身に感じていることを話してくれるかもしれません。心身の健康状態について確認しておきたい点として、次のようなものが挙げられます。

健康状態に関する質問事項

・業務量の負担はないか
・業務外の時間はきちんと休めているか
・睡眠時間をしっかり確保できているか
・体調やメンタルに変化を感じる部分はないか
・健康について、周囲に相談できる人はいるか

特に相談できる相手がいない場合は、突然心身の不調が生じてしまう恐れがあります。離職につながる原因にもなるので、早期発見を行うためにも1on1の機会を活かしてみましょう。

モチベーション

部下のモチベーションについては、1on1向きのテーマともいえます。モチベーションの低下などの悩みを部下が抱えているときは、本人自身も何が原因となっているのか把握できていないことがあるからです。

モチベーションの低下を防ぐための話をする一方で、モチベーションを高めるための話題も振り向けてみることが大切です。特に次のようなアプローチを行ってみると、部下のモチベーションを向上させることにつながります。

モチベーションを高めるための話題

・業務に対する普段の取り組みを褒める
・業務の成果にたどり着くまでのプロセスを評価する
・チームによい影響を与えていることを伝える
・社内での評価が高まっていることを知らせる

本人の意欲を引き出すには、できるだけポジティブな評価を伝えることが大切です。逆に、モチベーションの低下を防ぐための話題としては、業務でストレスに感じることや人間関係で悩んでいることなどを聞いてみましょう。

部下自身が自分の言葉で語ることで、新たな気づきを発見するきっかけになるはずです。

将来のキャリア

1on1はじっくりと話を聞ける機会でもあるため、部下がこれから積んでいきたいと思えるキャリアについてもテーマとして取り上げてみましょう。1on1では、本人の強みと弱みを踏まえたうえで、どのような業務であれば力を発揮できるのかを一緒に考えていくことが大事です。

また、普段の業務でやりがいを感じている点やこれから挑戦したいと思っている仕事などを尋ねてみましょう。将来のキャリアがまだ漠然としているときは、部下自身が大切にしている価値観や生き方などについて話し、キャリアを支援していくことが重要です。

業務や組織の課題

日々の業務や組織の課題に関するテーマは、1on1でも取り上げられる機会が多いものとなるでしょう。現在関わっている業務のことや、何か業務で困っていることがないかなど丁寧に話を聞くことが大切です。

また、メンバーとの人間関係やチームが抱えている課題、どのような取り組みを会社に行ってもらいたいかなど、その時々の状況に応じて質問する内容にも変化をつけてみましょう。

特に人間関係で抱えている悩みや上司・会社に対する不満は、普段は聞きづらいものでもあるため、1on1の機会を通じて話を聞いてみることが重要です。きめ細かく話を聞くことによって、部下のモチベーションを高め、仕事の生産性をアップさせることにつながります。

目標設定と自己評価

部下の目標設定や自己評価についても、1on1のテーマとして取り上げてみましょう。会社やチームが掲げる目標と、部下が目標とする部分をうまく擦り合わせていくことが大切です。

一緒に考えて設定した目標は、定期的に部下に自己評価を行ってもらいましょう。テーマとしては、以下のものが挙げられます。

目標設定・自己評価のテーマ

・現在の業務に対する感想
・これから関わってみたい業務について
・どのような目標を目指したいか
・目標を達成して得られたこと
・自身の業務に対する取り組みへの評価

部下が会社やチームが掲げる目標をきちんと認識しながら、自分の目標を設定できているかを確認しておきましょう。

企業の戦略・方針の共有

1on1は、普段は思うように時間が取れずに話せないことであっても、じっくりと話をする機会として活用できます。経営戦略や事業方針などは、部下の立場からではわかりづらい点もあるので、上司から改めて説明していくことも必要です。

会社の方針に対する疑問点を尋ねたり、部下の立場でどのような貢献ができたりするのかを話し合ってみましょう。会社に対する帰属意識が強くなれば、離職を予防することになり、仕事に対するモチベーションを高められるはずです。

プライベート

1on1では、部下とざっくばらんに話をして、信頼関係を深めることも大事なポイントだといえます。業務に関する話だけでなく、プライベートな話題も取り入れることで部下の緊張が和らぎ、穏やかな雰囲気で話ができます。

何か特別なことを話すというより、休日の過ごし方や趣味といった何気ない話題を振ってみましょう。部下があまり話したがらないことは、話題をすぐに切り替えて興味のありそうなことを尋ねてみてください。

1on1を実施する前に必要な準備

1on1の実施効果を得るためには、事前の準備がとても大切になります。次の5つのポイントをチェックしておきましょう。

それぞれの点について、さらに詳しく解説します。

導入目的を明確にする

1on1の効果を高めるには、会社としてなぜ導入するのかの目的を明確化する必要があります。実施する前に、経営層や人事担当者が自社の課題を把握したうえで、課題解決のために1on1が有効な手段となることを認識しておくのが大切です。

そして、全体ミーティングや研修会などの場を通じて、1on1を実施する目的やスケジュールなどを共有していきましょう。従業員の理解と協力を得ることによって、1on1が形骸化することを防げるはずです。

日頃のコミュニケーションを大事にする

1on1を実施したからといって、いきなり目立った成果を得られるわけではありません。1on1をより効果的に実施していくためには、日頃から部下とコミュニケーションを図り、信頼関係を築いておくように努めておく必要があります。

何か特別なことをするというより、部下の意見を大切にしたり、約束を守ったりするといった基本的な部分に意識を向けてみましょう。信頼関係はすぐに築けるものではないため、時間をかけて醸成していくことが大事です。

普段なかなか話すことができないテーマこそ、1on1を通じてお互いの認識を深めるようにしてみましょう。

担当者の研修を行う

1on1を実りあるものとするには、実施を担当する上司のスキルアップを図っておく必要があります。部下の話を聞き出すスキルやアドバイスを行う能力に欠けていると、1on1が形骸化する恐れがあるので注意しておきましょう。

特にコーチングスキルとフィードバックに関するスキルは、重点的に磨いておきたいものです。コーチングスキルが高くなれば、部下に対して適切な質問を投げかけられます。また、部下の能力を向上させるにはフィードバックスキルも磨いておく必要があります。

会社として、管理職向けの研修を実施したり、フォローアップの体制を構築したりすることで、スムーズに1on1が行える環境を整えることが大切です。

具体的なテーマシートを作成する

部下の話に耳を傾け、一緒に課題について考えるのが1on1ではありますが、上司のなかにはそうしたスキルが不足している人もいるでしょう。研修会などを通じて能力を高めることは大事ですが、実際に身につくまでには時間がかかるものです。

そのため、あらかじめテーマシートを作成しておくことで、1on1に不慣れな上司であっても、適切な形でミーティングを行うことができます。テーマシートに盛り込んでおきたい項目の一例は次のとおりです。

テーマシートに盛り込んでおきたい項目

・目標への達成度
・部下から上司に対する要望
・上司から部下へのフィードバック
・部下の健康状態
・やりがいを感じる業務、キャリアに対する考え方

上記はあくまで一例ですが、これらの項目を盛り込んだテーマシートを作成しておくことで、1on1の質を高められます。1回ごとの時間は限られているので、ある程度テーマを絞り込んでおくことも大事です。

また、テーマシートを作成しておくことで、次回の1on1を行うときの参考資料として役立つでしょう。記録の蓄積によって、部下の成長や変化に対して早めに気づけるようになります。

スケジュールを決める

1on1は継続的に取り組むことによって、次第に効果を発揮していきます。そのため、事前にスケジュールを決めておくことで、年間を通じて継続した取り組みとなっていくでしょう。

具体的な日程については柔軟に対応すべきですが、週1回ペースで行うのか、月1回ペースで行うのかといった大まかなスケジュールは事前に組んでおいたほうが無難です。定期的な1on1の実施によって、部下は自分の振り返りを習慣化でき、会社としても従業員の状況を適切に把握できます。

また、一人の上司で複数の部下を抱えている場合は業務量を調整したり、管理ツールを導入したりして負担の軽減を行うことも大切です。継続的に1on1が実施できる仕組みをソフト面とハード面の両方から組み立ててみましょう。

1on1を成功させるために意識すべきポイント

1on1を効果的に実施するには、以下のポイントを押さえておく必要があります。

1on1を成功させる5つのポイント
・無理にテーマを広げようとはしない
・適度に自己開示をする
・部下の話は遮らない
・心理的安全性を高める
・オープンクエスチョンを効果的に活用する

それぞれのポイントについて、さらに詳しく見ていきましょう。

無理にテーマを広げようとはしない

1on1は限られた時間で行うものなので、無理にテーマを広げようとする必要はありません。テーマに優先順位をつけて、消化しきれないものは次回に尋ねるなどして、柔軟に対応するようにしましょう。

また、何を話すべきかわからないからといって、無理に項目を詰め込んでしまうこともありません。どのような話をすべきか迷ったときは、1on1を実施する前に部下へ直接困っていることなどを尋ねておくとよいでしょう。

そして、日頃の勤務状況などから把握できる部分を深掘りして、テーマとして設定してみるのもおすすめします。たとえば部下の欠勤が続いている状態であれば、健康状態について尋ねると効果的です。

残業が多ければ、業務で抱えている課題は何かを尋ねてみると、部下としても話しやすくなるはずです。部下の様子や状況などに応じて、1on1のテーマを柔軟に設定してみましょう。

適度に自己開示をする

1on1は部下の話に耳を傾けることが重要ですが、単に話を聞いているだけでは会話が膨らまないこともあります。そのため、上司の側から適度に自己開示を行い、部下が話しやすい雰囲気をつくってみましょう。

上司がざっくばらんに話をすることによって、部下との腹を割った話ができる雰囲気も生まれてきます。上司の質問に対してだけ部下が回答するような流れでは、評価面談を行われているような感覚を与えてしまいがちです。

したがって、上司のほうから自分の話をすることで、緊張感を和らげる工夫が大切です。適度に会話をリードする姿勢で話題を差し向けてみると、リラックスした気持ちでコミュニケーションがとれます。

部下の話は遮らない

1on1を行ううえで大事なポイントは、部下の話を途中で遮らないことです。話をしている最中に上司から遮られてしまうと、「話を聞いてくれない」と感じさせる恐れがあります。

1on1はあくまで、上司が部下の話を聞くという前提のもとに成り立つものでもあるため、不用意に口を挟んでしまうとかえって逆効果となる場合があるでしょう。何か指摘やアドバイスがあるときでも、部下の話を最後まで聞いたうえで伝えることが大切です。

上司としては何か意図があって話を遮ったわけではなかったとしても、部下の立場からすると指摘や注意をされているものと受け止め、萎縮することもあるでしょう。そうした状態が継続すれば、1on1の実施そのものに後ろ向きなイメージを抱く恐れがあります。

1on1を円滑に行うには、あらかじめテーマの数を絞ったうえで、部下の話をできるだけ聞くことに努めてみましょう。

心理的安全性を高める

心理的安全性(psychological safety)とは、組織のなかにおいて自分の考えや想いを誰にでも安心して伝えられる状態のことを指します。組織行動学を研究していたエドモンドソンが1999年に提唱した心理学の用語であり、「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」であると定義されています。

チーム内で自由に発言したとしても、それによって人間関係の悪化を招くことがないといった安心感が共有されている状態であることが重要です。心理的安全性が高い状態を保っていれば、質問やアイデアを口にしても受け止めてもらえるといった心理が働き、率直な意見を伝えてくれるでしょう。

しかし、心理的安全性が低ければ、自分の意見や考えは受け入れてもらえないと感じ、あまり積極的には発言してくれないかもしれません。これまでのやり方に対して自由に意見が言えたり、斬新なアイデアであってもオープンに話したりできる雰囲気があれば、心理的安全性が高い組織だといえるでしょう。

IT企業大手のGoogleでは、「生産性が高いチームは心理的安全性が高い」という研究結果を発表しており、心理的安全性を高めることで、組織の活性化や個人の成長につなげていけると注目されています。

オープンクエスチョンを効果的に活用する

オープンクエスチョンとは、回答の範囲を制限しない質問のことを指します。「はい」や「いいえ」などの選択肢がなく、回答する側が自由に考えて答えることができる質問のことです。

具体的には、「休暇をもらったら何がしたいか」や「どのようなキャリアを形成したいか」といった質問が該当します。オープンクエスチョンは質問内容が具体的ですが、回答の幅は広いといった特徴があるので、回答者の考えや想いをきちんと把握したいときに有効な質問方法だといえるでしょう。

回答の自由度が高いので、得られた回答をもとにさらに新たな質問ができ、会話を膨らませられるといったメリットがあります。また、回答者に対して詳しい話を聞きたいといった姿勢を示せるので、「話を聞いてもらえる」といった安心感を抱かせることが可能です。

しかし、オープンクエスチョンが有効な手段となり得るのは、相手との信頼関係がある程度構築されているときに限ります。うまく信頼関係を築けていないときは、必要以上に相手に気を使わせてしまい、回答そのものにストレスやプレッシャーを与えることにつながります。

また、話のゴールが見えづらい部分があるので、予定よりも時間を使いがちな点も気をつけておくことが必要です。

1on1の導入事例

1on1を効果的に実施するには、すでに導入している企業の事例を学ぶことが近道となる場合もあります。以下の項目では、2社の1on1の取り組みについて紹介します。

ヤフー株式会社

大手IT企業のヤフー株式会社で取り組んでいる1on1はシンプルな仕組みであり、週に一度30分程度の時間をかけて部下の話を聞くというものです。しかし、導入当初は「上司が部下の話をしっかり聞けない」「忙しくて1on1の時間が取れない」といった課題がありました。

そうした状況を踏まえ、同社では1on1を効率的に行うためのガイドラインを作成しました。上司が部下の話を聞くうえで欠かせないスキルとして、コーチング・ティーチング・フィードバックの3つを掲げ、管理職の研修にも盛り込んでスキルの習得を図る取り組みを実施したのです。

そして、ガイドラインを策定した結果、1on1に対するポジティブな評価が社内で高まり、実施率が上昇するという成果を得ました。ヤフーでは1on1の実施で、部下とのコミュニケーション不足を解消し、経験学習の促進やモチベーションの向上に結びつけています。

(参考:ヤフー株式会社『「1on1ミーティング」で強い組織をつくる 人材育成のための部下とのコミュニケーション』)

日清食品株式会社

大手食品会社の日清食品株式会社では、コンサルティング会社に依頼をして1on1を導入しました。月に1回程度、30分のミーティングを実施しています。

部下一人に対して、課長と所長がミーティングを行う仕組みであり、実施状況や内容は課長・所長の人事評価にも関わるため、同社では1on1が重要な位置付けとなっているのが特徴です。そもそも、日清食品で1on1が導入された背景には、事業のさらなる拡大が目標として掲げられています。

しかし、導入当初は1on1に慣れていない管理職がいたため、スムーズに話を聞けるように質問スクリプトを作成しました。また、部下に対しては1on1がどのような取り組みであるかをきちんと説明し、信頼関係を築く重要性を説いています。

(参考:日清食品株式会社:『「従業員のエンゲージメントを高めるマネジメントに関する共同研究」日清食品と慶應義塾大学大学院が「1on1ミーティング」の有効性を実証』)

まとめ

1on1は部下の話に耳を傾け、部下が日頃抱えている悩みや想いを把握するために行うものです。普段の業務を通じてのコミュニケーションも大事ですが、定期的にまとまって話ができる機会の設置により、さまざまなメリットを得ることができます。

1on1を通じて部下はキャリアの形成や人間関係の悩みを話すことで、問題の解消につなげていけるでしょう。一方で、企業側にとっても従業員の業務への取り組みやモチベーションが低下している要因などに気づくきっかけとなります。

継続的に1on1を実施していくと、成長や目標設定、日常の変化などに双方が気づけるでしょう。定期的に1on1を行って、効果的に人材を育成するノウハウを蓄積していくことが大事です。

(制作協力/株式会社アクロスソリューションズ、編集/d’s JOURNAL編集部)