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フレックスタイム制のメリットとデメリットは?84社の実態も紹介

PROFILE

弁護士法人あい湖法律事務所

石井 宏之弁護士(いしい ひろゆき)【監修】

早稲田大学卒業後、音楽業界での活動を経て司法試験合格という異色の経歴を持つ。 労働問題をはじめとする企業法務からエンターテインメント法務まで幅広く活躍する。

「毎日、何時間働くか」「いつ出勤・退勤するか」を労働者一人一人が自由に決めることができるフレックスタイム制(フレックス制)。社員のワークライフバランスを重視し、働き方改革の一環としてフレックスタイム制を導入している企業も増えています。

今回、ダイレクト・ソーシング ジャーナル編集部では、84社に対してフレックスタイム制についてのアンケートを実施しました。フレックスタイム制の概要やメリット・デメリット、労働時間の設定方法などについて、アンケート結果を踏まえてご紹介します。

フレックスタイム制とは?

フレックスタイム制とは、一定の期間についてあらかじめ働く時間の総量(総労働時間)を決めた上で、日々の出勤・退勤時間や働く長さを労働者が自由に決定できる制度です。「flex(柔軟な)」という文字通り、業務の状況やプライベートの予定に合わせて柔軟に労働時間を調整することが可能で、変形労働時間制の一種とされています。企業はフレックスタイム制を導入する場合、就業規則に規定を入れ、労使協定を締結する必要があります。
(参考:『【弁護士監修】変形労働時間制を図解。正しい労働時間・休日の計算方法と導入フロー』)

近年、働き方の多様化によりワークライフバランスを重視する価値観が広がっていることから、働き方の自由度を高めるフレックスタイム制を導入する企業が増えてきました。2019年4月には働き方改革の一環として、より柔軟にフレックスタイム制を導入できるように法改正も行われています。

フレックスタイム制の導入状況

日本では1988年4月からフレックスタイム制が導入されました。それから30年ほど経ったいま、実際にどのくらいの企業がこの制度を導入しているのでしょうか。厚生労働省では毎年、日本企業における就労条件を把握するために「就労条件総合調査」を実施しています。『平成30年就労条件総合調査の概況(P.8)』を基に、実際にどのくらいの企業がフレックスタイム制を導入しているのかをご紹介します。

企業規模別のフレックスタイム制導入率

企業規模別の導入率

全体で見ると、フレックスタイム制を導入している企業は5.6%と、ごくわずかです。しかし導入率を労働者数別に見てみると、1,000人以上の企業で24.4%、300~999人以上の企業で10.7%と、企業規模が大きいほど導入されている割合が高いことがわかります。その理由の一つに、「フレックスタイム制は必ずしも会社全体で運用する必要はなく、業務内容や職務に応じて個人や部署単位での運用も可能である」という点が挙げられます。労働者数が多いほど部署の数も増えるため、導入の可能性も高くなると考えられるでしょう。

業種別のフレックスタイム制導入率

導入率上位3業種

業種導入率
1位

情報通信業

25.3%

2位

学術研究、専門・技術サービス業

13.9%

3位

複合サービス事業

12.3%

導入率下位3業種

業種導入率
1位

医療、福祉

1.7%

2位

教育、学習支援業

2.0%

3位

建設業

2.1%

4位

宿泊業、飲食サービス業

2.3%

「情報通信業(25.3%)」「学術研究、専門・技術サービス業(13.9%)」「複合サービス事業(12.3%)」の3業種では、それぞれ1割以上の企業がフレックスタイム制を導入しています。一方で、「医療、福祉(1.7%)」や「教育、学習支援業(2.0%)」「建設業(2.1%)」「宿泊業、飲食サービス業(2.3%)」では、フレックスタイム制を導入している企業の割合は他の業種に比べても低いことがわかります。

この結果から、フレックスタイム制を導入しやすい業種の特徴として「時間に融通が利きやすい」「1人でもできる業務が多い」といったことが考えられます。それに対して、導入されていない業種では「対面でサービスを提供している」「チームでの仕事が多い」「フレックスタイム制ではなくシフト制を導入している」といった特徴が見られます。業種ごとで一概にフレックスタイム制を「導入しやすい/導入しづらい」とは言えませんが、自社で検討する際に参考にしてください。

企業におけるフレックスタイム制導入のメリット

フレックスタイム制を導入することで、企業はどのようなメリットがあるのでしょうか。実際にフレックスタイム制を導入することで、企業(人事)が感じたメリットを紹介します。

Q.フレックスタイム制を導入して良かったことは何ですか?(複数回答あり)

フレックスタイム制を導入して良かったこと

メリット①:ワークライフバランスの向上につながった

フレックスタイム制により、「特定の曜日に習い事を入れて、その日は早く帰る」「週の前半の体力があるうちに業務量を増やす」など、プライベートや体調に合わせた調整が可能になります。このように労働者のワークライフバランスを促して、リフレッシュした状態で仕事ができれば生産性の向上も期待できます。

メリット②:残業時間、労働負担の削減につながった

定時が決まっている場合、「仕事が忙しくない日には定時まで時間を持て余してしまう」ということが起こりがちです。仕事が少ない日はいつもよりも早めに退勤し、仕事が多い日に時間を回すことができれば残業時間を減らすことができ、結果的に労働者の負担削減にもつながります。夕方以降に仕事が偏る場合などもあえて出勤時間を遅らせることで、トータルの労働時間を削減できる場合もあります。

メリット③:通勤ラッシュなど勤務負荷が軽減された

都心では通勤ラッシュの満員電車や遅延などで朝からストレスを感じ、それが業務に支障を来すこともあります。フレックスタイム制によって「通勤ラッシュが終わるころに出勤する」といった工夫ができ、労働者の疲労軽減になるでしょう。

メリット④:優秀な人材の確保につながった

自分で働き方を調整できるフレックスタイム制は、採用においてもアピールポイントになります。フレックスタイム制は融通が利く反面、自己管理が求められます。それをうまく活用できる自立した人材を採用できれば、企業の成長にもつながるでしょう。

企業におけるフレックスタイム制導入のデメリット

フレックスタイム制には、多くの効果が期待できる一方で、注意が必要なこともあります。デメリットがあると感じて、フレックスタイム制を導入していない企業もあるようです。ここではアンケート結果を基に、フレックスタイム制のデメリットをご紹介します。

Q.フレックスタイム制を導入していない理由は何ですか?(複数回答あり)

フレックスタイム制を導入していない理由

デメリット①:商材・サービスの形態上、導入が難しい場合がある

フレックスタイム制にすると、時間帯によっては「ほとんど労働者がいない」状態になる可能性もあります。そのため、「毎日決まった時間に生産ラインを動かして商品をつくっている」「個人のお客さまを対象に、対面で商品・サービスを提供している」といった場合、フレックスタイム制を導入すると現場に混乱を招くこともあるようです。商材・サービスの形態によっては導入しづらいケースがあるため、導入前には自社に合った制度かどうかを十分に検討しましょう。

デメリット②:勤怠管理が難しい場合がある

フレックスタイム制を導入すると、労働者の出勤・退勤時間は毎日一定ではなくなります。そのため、「今日は何時に出勤・退勤する予定か」「実際に今日は何時間働いたのか」といった労働者の勤怠管理がこれまでよりも難しくなる可能性があります。勤怠管理が不十分だと、「遅刻・早退があっても気付かない」「給与計算が正しくできない」などの問題を引き起こしかねません。制度導入前には、必要に応じて勤怠管理方法を見直しましょう。

デメリット③:取引先との時間が合わない

現状、フレックスタイム制を取り入れている企業はまだ少ないです。そのため、「電話をかけたのに担当者がまだ出社していない」「担当者とすぐに連絡がつかず、なかなか返事をもらえない」といった不満が取引先から上がる可能性があります。取引先との時間が合わないことで業務が滞ったり、トラブルが起こったりすることもあるでしょう。取引先への影響を少なくするため、「緊急の連絡は担当者の業務用携帯電話に直接連絡してもらうよう、顧客にあらかじめ伝えておく」「複数人で一つの業務・顧客を担当する」「フレックスタイム制でも必ず出勤してもらいたい時間帯を決めておく」といった対応をする必要があります。

デメリット④:会社の文化に合わない

フレックスタイム制にすると、「これまで定時での出勤・退勤だったから、急にフレックスタイム制になってもいつ会社に行ったらいいかわからない」「遅く出勤したり早く退勤したりできるのはうれしいけれど、みんなと違う時間に出勤・退勤するのは抵抗がある」といったことを労働者が感じるケースもあります。会社の文化に合っていないと、なかなか制度として定着しません。そのため導入を決める前には、アンケートや面談などで「フレックスタイム制での勤務を希望するかどうか」、労働者の意向を確認しておきましょう。

フレックスタイム制導入企業はコアタイムをどう設定している?

業種や仕事内容によっては、労働者がおのおの自由に設定した時間に出勤・退勤していては業務がうまく回らなくなるケースもあるでしょう。そのため、業務や取引先への影響を考慮して1日の労働時間を、労働者が自由に設定できる勤務時間帯である「フレキシブルタイム」と、必ず勤務しなければいけない時間帯である「コアタイム」に分けるのが一般的です。

フレックス制度の仕組み

フレキシブルタイムとコアタイムの考え方

フレキシブルタイムとコアタイムは、企業ごとに設定することができます。それぞれの基本的な考え方を以下で説明します。

コアタイム
・1日のうち、労働者が必ず勤務しなければいけない時間帯
・これを設ける場合は、その時間帯の開始、終了時間を協定で定める必要がある
・労働者がコアタイムに働いていない場合、「遅刻」「早退」「欠勤」の扱いになる
・コアタイムの設定は必須ではなく、企業の判断による

フレキシブルタイム
・労働者が自らの判断によって決定できる勤務時間帯
・フレキシブルタイムはコアタイムの前後に設ける必要があり、時間帯も協定で自由に定めることができる
・コアタイムを設けずに、全てをフレキシブルタイム(完全フレックス)とすることも可能。その場合、出勤・退勤時間の決定を完全に労働者に任せる。

もっとも、コアタイムの時間が通常の勤務時間とほとんど重なる場合や、フレキシブルタイムの時間帯が極端に短い場合など、労働者が自らの選択により労働時間を決定するという法の趣旨に反する場合には、フレックスタイム制とは言えなくなるので注意が必要です。

コアタイムの時間はどのくらいが適正?

コアタイムを設定する際、「何時間」で「何時から何時まで」設定するのが適正なのでしょうか。アンケート結果を基に説明します。

Q.「コアタイム」は何時間に設定されていますか?

「コアタイム」は何時間

Q.「コアタイム」の開始時間をお教えください。

 「コアタイム」の開始時間

Q.「コアタイム」の終了時間をお教えください。

「コアタイム」の終了時間

アンケートでは、コアタイムを4時間に設定している企業が最も多く見られました。時間帯としては、開始時間を10時や11時、終了時間を15時としている企業が多いようです。このことからも、フレックスタイム制を導入していない取引先とでも商談などがしやすい日中の時間帯を、コアタイムとして設定するのが一般的だとわかります。社内会議もコアタイム中に実施すれば、業務を円滑に進めることができるでしょう。

フレックスタイム制での労働時間や残業・休日の考え方

フレックスタイム制では労働時間のほか、残業時間、休日、有給休暇の考え方も通常と異なります。運用する前に正しく理解しましょう。

フレックスタイム制における労働時間の考え方

フレックスタイム制を導入する際には、まず一定期間内(清算期間)で合計何時間働いてもらうか(総労働時間)を決めます。清算期間は、企業の判断で1週間~3カ月以内の範囲で設定することができます。一般的には賃金の計算に合わせて1カ月で設定するケースが多いようです。清算期間が1カ月の場合、法定労働時間の上限はその月の暦日数によって以下のように決められています。

清算期間における法定労働時間の上限

清算期間の暦日数週の法定労働時間が
40時間の場合
週の法定労働時間が
44時間の場合
31日177.1 時間194.8 時間
30日171.4 時間188.5 時間
29日165.7 時間182.2 時間
28日160.0 時間176.0 時間
※週の法定労働時間が44時間となるのは、「特例措置対象事業場」(常時10人未満の労働者を使用する商業などの事業所)のみ

フレックスタイム制における残業時間の考え方

フレックスタイム制でも残業時間は発生します。残業時間は通常1日ごとに計算しますが、フレックスタイム制では設定した清算期間内に総労働時間を超えて働いた時間を計算します。
設定している総労働時間が法定労働時間を超えているかどうかで、残業時間の計算方法が異なりますので、具体例を基に解説します。

【例】清算期間:1カ月、総労働時間:168 時間、清算期間の暦日数:30日(法定労働時間の上限:171.4時間)、実労働時間の合計:180時間の場合

●法定時間内の残業時間:「法定労働時間-総労働時間」という式で計算します。法定労働時間が171.4時間、総労働時間が168時間なので、法定時間内の残業時間は3.4時間になります。法定時間内の残業であれば、割増賃金は発生しません。

●法定時間外の残業時間:「実労働時間の合計-法定労働時間」という式で計算します。実労働時間の合計が180時間、法定労働時間が171.4時間なので、法定時間外の残業時間は8.6時間になります。法定時間外の残業時間については、所定の割増賃金(割増率25%以上)を支払う必要があります。

フレックスタイム制における休日出勤の考え方

フレックスタイム制は、あくまで労働者が毎日の勤務時間を自由に調整できる制度で、休日を自由に設定できる制度ではありません。そのためフレックスタイム制を導入していても、法定休日に出勤してもらった場合には休日出勤になります。休日出勤があった際は、労働者に所定の割増賃金(割増率35%以上)を支払いましょう。

フレックスタイム制における有給休暇の考え方

フレックスタイム制を導入している場合も、労働者は有給休暇を取得することができます。フレックスタイム制を導入する際には労使協定で「標準となる1日の労働時間」を定めます。労働者が実際に有給を申請した場合には、労使協定で決めた「標準となる1日の労働時間」に「有給を申請した日数」を掛けた時間分を、労働者が働いたものとして給料を支払いましょう。

【例】標準となる1日の労働時間:8時間、有給を申請した日数:2日間、総労働時間:168時間の場合

●有給扱いになる時間:「標準となる1日の労働時間×有給を申請した日数」という式で計算します。8時間×2日間で計16時間分が有給扱いになります。

●労働者が実際に働く必要がある時間:「総労働時間-有給扱いになる時間」という式で計算します。168時間から16時間を引いた152時間分を、労働者は実際に働く必要があります。

半日単位の有給を認めるかどうかは企業の任意です。半日単位の有給を認める場合、標準となる1日の労働時間やコアタイムの設定によっては、「有給計算の煩雑化」や「1日単位と半日単位での有給取得の不公平感」「労働者の労働時間管理の煩雑化」といった問題が生じる可能性があります。そうした事態を防ぐため、「1日の労働時間を7時間45分のように割り切れない時間にするのではなく、8時間のようにキリの良い時間に設定する」「最低でも1時間はコアタイムに出勤する」などのルールを定めましょう。

フレックスタイム制での時間管理方法

フレックスタイム制では、通常の勤怠管理よりも管理が複雑になるため、人事担当者の負担が増える可能性があります。どのように管理すれば良いのか、実際にフレックスタイム制を導入している企業が取り入れている勤怠管理方法について聞いてみました。

Q.フレックスタイム制を導入するにあたって、労働者の勤務時間管理はどのようにされていますか?(複数回答あり)

労働者の勤務時間管

多くの企業が時間管理のためのシステムを導入しているようです。タイムカードやパソコンなどによって打刻されたものが自動集計される仕組みを導入することで、管理の負荷も軽減できます。給与計算がスムーズにいくよう、自社に合った勤怠管理方法を選びましょう。

フレックスタイム制の導入フロー

フレックスタイム制を導入する際のフローを、順を追って紹介します。

フレックスタイム制の導入フロー

フロー①:対象者を決める

フレックスタイム制を全社的に導入するのか、特定の部署でのみ導入するのかは企業の任意です。そのためフレックスタイム制を導入する際は、まず対象者を誰にするのかを決める必要があります。業務内容や取引先への影響などを考慮した上で、「全労働者」を対象にするのか、あるいは「特定の部署で働く労働者のみ」を対象とするのかを決めましょう。

フロー②:就業規則を変更する

フレックスタイム制の導入前は、「始業時刻9:00、終業時刻18:00」といったように勤務時間が就業規則に明記されているでしょう。フレックスタイム制を導入すると、労働者が自由に始業・終業時刻を決めることになるため、就業規則の変更が必要です。就業規則に「始業および終業の時刻をフレックスタイム制が適用される労働者の決定に委ねること」を明記した上で、変更後の就業規則を労働基準監督署に届け出ましょう。

フロー③:労使協定を結ぶ

フレックスタイム制が導入されると、労働者はこれまでとは違った時間に働くようになります。そのためフレックスタイム制を導入する際は、企業側と労働者側が話し合いを行い、労使協定を結ぶ必要があります。労使協定で定める必要がある項目は以下の通りです。

フレックスタイム制の適用範囲「全労働者」「特定の部署や事業部で働く労働者のみ」「特定の職種の労働者のみ」など、フレックスタイム制の対象となる労働者を明記します。
清算期間とその起算日給与計算を考慮し、清算期間は1カ月間、起算日は給与計算の初日(毎月1日、15日など)とするのが一般的です。
清算期間における総労働時間清算期間内に、労働者が何時間働く必要があるのかを定めます。1日の所定労働時間が8時間、その月の所定労働日数が20日であれば総労働時間を160時間とするなど、「標準となる1日の労働時間×その月の所定労働日数」という式で、総労働時間を決めるのが一般的です。
標準となる1日の労働時間有給取得時に支払う賃金の算定基準となる労働時間を、「標準となる1日の労働時間」として定めます。フレックスタイム制導入前の1日の所定労働時間をベースに設定するのが一般的です。
コアタイムコアタイムを設ける場合、それに関する規定を盛り込む必要があります。「開始時刻10:00、終了時刻15:00」といったように、何時から何時までがコアタイムなのかを具体的に記載します。
フレキシブルタイムフレキシブルタイムとして、労働者が自由に出勤・退勤できる時間を定める必要があります。「8:30~10:00」「15:00~18:00」といったように、何時から何時までがフレキシブルタイムなのかを具体的に記載します。

フロー④:社内に周知する

これまで定時に出勤・退勤していた場合、フレックスタイム制での働き方に抵抗を感じる労働者もいるかもしれません。そのためフレックスタイム制を導入する前には、労働時間のルールや勤怠管理方法について労働者に周知する必要があります。スムーズな運用のため、説明会の開催などにより労働者から十分な理解を得られるように努めましょう。

フロー⑤:業務の進め方などを見直す

フレックスタイム制を導入すると、労働者一人一人の勤務時間帯がバラバラになります。そのため、取引先への影響などを考慮して、業務の進め方などを見直す必要があります。「コアタイムに商談時間や会議時間を設定する」「1人での担当から複数人の担当に変更する」といった対応を検討しましょう。

フロー⑥:運用を開始する

導入開始に向けた準備が整ったら、いよいよフレックスタイム制の運用を始めることができます。残業時間の計算方法が従来とは異なるため、給与を支払う際は間違いのないように注意しましょう。 

フレックスタイム制を導入する際の課題とは?

フレックスタイム制を導入する際、どういったことが課題となるのでしょうか。実際にフレックスタイム制を導入している企業に、どのようなことで困ったことがあるかを聞いてみました。

Q.フレックスタイム制を導入する際、何か困ったことはありましたか?(複数回答あり)

何か困ったこと

課題①:導入を開始するまでに時間・コストがかかる

フレックスタイム制を導入する際には、「どの部署・どの領域で導入するか」「いつから導入するか」などの運用方法を考えたり、勤怠管理方法を変更したりといった対応が必要になります。また、新たに勤怠管理システムを購入する場合にはコストがかかります。そのため、フレックスタイム制を導入する際は、費用対効果も考えましょう。効果をどう算出するかですが、残業時間の削減のようなシミュレーションを行ってみるのも良いでしょう。

課題②:制度が浸透するのに時間がかかる

これまで定時での出勤・退勤だった企業では、「周囲と違う時間には出社しづらい」など、フレックスタイム制になることに抵抗・反発を感じる社員もいます。そのため実際にフレックスタイム制を導入しても、毎日定時に出勤・退勤する社員が多いと、なかなか制度として浸透しない可能性があります。フレックスタイム制で勤務しやすくなるよう、「マネージャーやリーダーが率先して、これまでと違う時間に出勤・退勤する」「ワークライフバランスの実現につながると労働者に呼び掛ける」といった対応をしましょう。

【まとめ】

働き方改革の一環として、労働者一人一人が柔軟に毎日の労働時間を調整することができるフレックスタイム制が注目されています。アンケート結果によると、フレックスタイム制を導入している企業は、ワークライフバランスの向上や残業の削減、優秀な人材の確保といった効果を実感しているようです。まずはフレックスタイム制が自社にフィットするかを検討し、導入する場合には業務や取引先への影響を考慮してコアタイムを設けるなどの工夫が必要です。フレックスタイム制をうまく取り入れることで、労働者のワークライフバランスの実現につなげましょう。

 
(制作協力/株式会社はたらクリエイト、監修協力/unite株式会社、編集/ダイレクト・ソーシング ジャーナル編集部)

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