ミスマッチとは?新卒・中途採用の早期離職防止に有効な原因別の対処方法を紹介【資料付】

2022.05.30
d’s JOURNAL編集部
ミスマッチとは?
企業で起こりがちなミスマッチの例とは?
ミスマッチが引き起こす弊害とは
採用でミスマッチが起こる原因とその対策について
参考にしたいミスマッチを防ぐ取り組み

企業と従業員それぞれのニーズに差がある状態を指す、「ミスマッチ」。「ミスマッチはどのような場合に起こってしまうのか」「ミスマッチを防ぐための対策には何があるのか」を知りたい人事・採用担当者も多いのではないでしょうか。今回は、ミスマッチの例や原因と対策についてご紹介します。面接時に役立つ資料もダウンロードできますので、ご活用ください。

ミスマッチとは?

「ミスマッチ」とは、組み合わせが成立している両者に違和感やズレが生じること。英語では「mismatch」と表記します。人材採用の場面においては、企業が求めることと従業員のニーズとにギャップがある状態を指します。

アンマッチとの違いは?

「アンマッチ(unmatch)」とは、両者が一致しないことを指す言葉です。人材採用においては、採用そのものが成立しない状態を意味します。

両者の違いは、「組み合わせが成立しているか否か」です。ミスマッチが採用後に「企業と従業員」の組み合わせで生じるのに対し、アンマッチは採用にすら至らず、組み合わせること自体ができないという違いがあります。ただし、アンマッチも企業と求職者のニーズが合わない状態を示すことから、ミスマッチの1つとして扱われることも多いです。

企業で起こりがちなミスマッチの例とは?

ミスマッチにはさまざまなパターンがあります。企業で発生する可能性の高いミスマッチの例を見ていきましょう。

企業で起こりがちなミスマッチの例

企業風土やカルチャーのミスマッチ

実際の企業風土やカルチャーが入社前にイメージしていたものと異なる場合、ミスマッチが発生する可能性があります。例として「トップダウンかボトムアップか」「個人プレーかチームプレーか」「成果主義か年功序列か」といったことが挙げられます。どちらがよいということではなく、企業と従業員が同じ価値観やベクトルを持てるかどうかがポイントです。

スキルや適性のミスマッチ

ミスマッチは、従業員が持つスキルや適性と、企業の求める要素に差がある際にも起こります。従業員のスキルや適性が企業の求めるレベルに及ばないと業務を遂行することが難しく、反対にスキルが高すぎると、本人の能力を持て余してしまうでしょう。新卒採用よりも、中途採用で起こりやすいケースです。

本人が希望するキャリアとのミスマッチ

採用後の初配属や、定期的な社内の異動・配置転換では、本人が希望するキャリアとのミスマッチが起こる可能性があります。「これまで研究してきたことがまったく活かされない部署への配属」や「希望していたものとまったく異なるポジションへの配置転換」などには、注意が必要です。

働き方のミスマッチ

ミスマッチは、雇用条件の認識の相違や異動などによって引き起こされることもあります。例として「異動により休日が土日から平日に変わった」「残業があまりないと聞いていたが、連日残業が発生している」「早朝や夜間の対応が必要になることがある」などのケースが考えられます。また、家族状況や年齢による価値観の変化に伴い、従来の働き方が合わなくなったと感じる場合もあるでしょう。

ミスマッチが引き起こす弊害とは

ミスマッチが起こることにより、企業にはどのような影響があるのでしょうか。ミスマッチが引き起こす弊害をご紹介します。

従業員のモチベーションの低下

従業員が企業との間にミスマッチを感じると、業務への意欲がそがれ、モチベーションやパフォーマンスが下がる可能性があります。「人事評価や人事制度に満足できない」「仕事に魅力を感じない」「想定外に業務過多の状況が続いている」といった複数のミスマッチが発生すると、さらにモチベーションが下がり、エンゲージメントも低下する原因となるでしょう。
(参考:『【1分で解説】モチベーションアップには何が必要?従業員のモチベーションを上げる5つの方法』)

組織の士気の低下

ミスマッチによってモチベーションが下がってしまった従業員がチームや部署内にいると、ネガティブな空気が周囲に波及する恐れもあります。企業に対する採用や配置への疑問、不信感が、「組織の士気低下」、さらには「業務効率や生産性の低下」につながる可能性もあるため、注意が必要です。

従業員の早期退職につながる

許容範囲を超えるミスマッチが起こり、今後の改善の見通しも低い場合、従業員が早期退職を選択することも大いに考えられます。退職者が発生するとチームメンバーの負担が一時的に増加し、新たな不満を生み出すことにもつながりかねません。また、新たな人材を採用することになれば、コスト面でも大きな損失となるでしょう。

採用でミスマッチが起こる原因とその対策について

ミスマッチを防ぐためには、原因を把握した上で対策を立てることが重要です。採用におけるミスマッチの原因と対策をまとめました。

採用計画

採用計画の段階から綿密な対策を講じないと、ミスマッチが発生する可能性が高まります。いくつかのケースを見ていきましょう。

採用基準があいまいだった

ミスマッチが生じる原因として、まず企業内で採用基準を明確に定義しきれていないことが挙げられます。採用基準があいまいでは、面接官によって重視するポイントが異なってしまうため、面接官と求職者の人数が多いほど、評価のばらつきが起こりやすくなるでしょう。「自社の求める人物像を求人票へ記載する」「面接官への採用基準の周知を徹底する」などの対策が重要です。

採用基準の評価方法が不明確だった

例えば「主体性のある人物」と採用基準を定めたとしても、「主体性」の評価方法や評価基準が明確でない場合には、面接官によって評価が揺れる可能性があります。「評価基準を段階別に項目化する」「面接の質問項目をリスト化する」など、求職者の能力を見極めるための方法を可視化しておくことで、ミスマッチを防げるでしょう。
(参考:『採用基準を設定する際、まず何から考えるべきか?【よくある失敗例付】』)

採用面接

求職者と直接話をする採用面接では、いかに求職者の情報を引き出せるかがポイントです。具体的なケースをご紹介します。

スキル確認を怠ってしまった

「この年齢であれば業務を問題なく遂行できるだろう」「この勤続年数であれば●●は経験しているだろう」と、履歴書に記載されている年齢や経歴、資格のみで求職者の能力を判断してしまうと、スキルと適性のミスマッチが起こりやすくなります。明確に求めるスキルを設定した上で、スキルチェックシートなどを活用し、求職者本人に具体的に確認を取りましょう。

面接でパーソナリティーを見抜けなかった

企業風土やカルチャーのミスマッチ、適性のミスマッチが起こるのは、求職者のパーソナリティーを見抜けないことが原因となるケースがあります。そのため、面接においては、求職者の内面を引き出す工夫が必要です。例として、既存従業員から知人を紹介してもらう「リファラル採用」や、前職の同僚や上司にヒアリングを行う「リファレンスチェック」などが挙げられます。

また、面接官の面接力を強化することも、ミスマッチ対策の1つです。面接に役立つフォーマットは以下よりダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
(参考:『【弁護士監修】リファレンスチェックとは?違法にならないための注意点とやり方について解説』『面接官を初めてやる人が知っておきたい質問例7つと面接ノウハウ【面接評価シート付】』)

オンボーディング

入社後のオンボーディングの内容によって、ミスマッチが発生することもあります。

育成環境を整備しきれていなかった

「求人票に『未経験歓迎』と記載されていたのに、基礎的な説明が一切なかった」「前任者が退職し、引き継ぎ内容がわからない」といったように、育成環境を十分に整備できていないと、ミスマッチが生じ、モチベーションが低下する可能性があります。採用までをゴールとするのではなく、入社後のフォローを丁寧に行うことも重要です。

具体的には、「メンター制度を導入して相談体制を整える」「OJTを通して実務による教育訓練を行う」「定期的にアンケートや面談を行い、疑問や不安を解消する」などの施策を行うとよいでしょう。
(参考:『メンター制度導入のメリット・デメリットとは。 押さえておきたい制度運用のコツも解説』『OJTとは?メリットデメリット、やり方、手順を徹底解説【受け入れシート付】』『オンボーディングとは?有効な施策や事例・導入プロセスについて解説<調査・対策資料付き>』『【1on1シート付】1on1で何を話す?失敗しない方法を実施前に知っておこう』)

参考にしたいミスマッチを防ぐ取り組み

ミスマッチを防ぐために、企業が行っている取り組みをご紹介します。

株式会社moovy

株式会社moovyでは、採用動画メディア「moovy」を運営し、企業の採用動画の制作やサポートをしています。掲載されている動画は、求職者という段階を考慮して全て30秒に設定。内容も「年収」「時間」「場所」などの定量的な情報ではなく、求職者が知りたいと考える「企業の風土や慣行」「配属される部署のメンバーの特徴」「将来のキャリアパス」などの定性的な情報がメインです。カジュアルでリアルな動画を通して、人材採用におけるミスマッチと機会損失の防止に貢献しています。
(参考:『脱「おしゃれ採用動画」。採用のミスマッチを防ぐ動画メディアの活用法』)

株式会社Lang-8

株式会社Lang-8では、ミスマッチによる早期退職を防ぐために、「採用資料の公開」と「お試し入社」に取り組んでいます。採用資料に加え、自社サービスの魅力や利用シーンなどの情報をオープンにしたことで応募者が増え、面接では深い話ができるようになりました。また、候補者には業務委託として、数時間から最長1カ月の期間で実際の仕事を経験してもらう制度を導入。期間中は候補者と社員ができるだけコミュニケーションを取り、企業と候補者がお互いを見極められるような工夫をしています。
(参考:『社員全員で採用する – 「お試し入社」がミスマッチ・早期退職を防ぐ』)

まとめ

ミスマッチは、「企業風土やカルチャー」「スキルや適性」「働き方」など、さまざまな要因によって発生します。ミスマッチによって従業員のモチベーションが低下すると、「チームの士気の低下」や「早期退職」につながる可能性もあるため、注意が必要です。「採用計画」「面接」「オンボーディング」それぞれにおけるミスマッチの原因を把握し、企業と従業員双方が気持ちよく働けるような施策を行ってみてはいかがでしょうか。

(制作協力/株式会社はたらクリエイト、編集/d’s JOURNAL編集部)

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