半構造化面接とは|構造化面接・非構造化面接との違いや質問例を解説

2022.09.07
d’s JOURNAL編集部
3つの面接手法の特徴
半構造面接と構造化面接・非構造化面接の違い
半構造化面接のメリット
半構造化面接のデメリット
半構造化面接が向いている企業とは
半構造化面接の基本的な流れ
半構造化面接の質問例
面接手法を選択するときの注意点
まとめ

半構造化面接とは、構造化面接と非構造化面接の特徴を併せ持ち、両者の中間に位置するとされている面接手法のことです。

事前に用意した質問をすると同時に、候補者の返答を深掘りするような自由な質問もすることで、構造化面接の利点を取り入れつつ候補者の人間性などを確認できるのが特徴です。

ただ、面接官が追加した質問は非構造化面接と同様に評価の一貫性がないため、採用を成功させるには面接官の力量が重要と言えます。半構造化面接を行う際には、その特性について理解を深めておく必要があるでしょう。

この記事では、半構造化面接の特徴や、構造化面接・非構造化面接との違い、質問例などをご紹介します。

3つの面接手法の特徴

「半構造化面接」とは、「構造化面接」と「非構造化面接」の両方の特徴を有する面接手法のことです。「構造化面接」と「非構造化面接」のちょうど中間に位置するとされています。

「半構造化面接」についての理解を深めるため、まずは「構造化面接」「非構造化面接」「半構造化面接」それぞれの特徴を確認していきましょう。

構造化面接

「構造化面接」とは、あらかじめ設定しておいた評価基準・質問項目を基に、手順通りに進める面接のことです。「誰が面接官であっても、同じように面接を進められる」ことが、構造化面接の特徴です。

(参考:『構造化面接とは?どんな質問をすべき?半構造化面接との違いやメリット・デメリットを解説』)

非構造化面接

「非構造化面接」とは、質問項目をあらかじめ用意せず、面接官が自由に質問を行い、評価する面接手法のこと。構造化面接とは、正反対の面接手法です。

半構造化面接

「半構造化面接」とは、事前に用意した質問を決まった順番で行ったのち、面接官が各候補者に向けて自由に質問する面接手法のこと。

「構造化面接」と同様に決められた質問項目はありつつも、「非構造化面接」と同様に面接官が自由に質問することもできるのが、半構造化面接の特徴です。

半構造面接と構造化面接・非構造化面接の違い

半構造化面接と構造化面接・非構造化面接は、どのように違うのでしょうか?半構造化面接と構造化面接・非構造化面接の違いについて、ご紹介します。

半構造化面接とその他の面接手法との違い

面接手法 面接時の質問の仕方 評価基準
半構造化面接 同じ質問項目を決まった順番で質問したのち、面接官が自由に質問する。 「あらかじめ決められた評価基準」と「面接官による主観」の両方に基づき、判断する。
構造化面接 同じ質問項目を、決まった順番で質問する。 同じ評価基準に基づき、評価する。
非構造化面接 質問項目や質問の順番は、面接官の自由。 評価基準に一貫性がない。
(面接官に左右されやすい)

半構造化面接と構造化面接

半構造化面接と構造化面接の一番の違いは、「面接官が、自由に質問をする余地があるかどうか」です。構造化面接では、面接官全員が「あらかじめ決められた同じ質問」をするため、自由に質問をすることはできません。一方、半構造化面接では、質問に対する候補者の回答を受け、臨機応変に質問することができます。

そのため、構造化面接の場合には「機械的・威圧的な印象」、半構造化面接の場合には「和やかな印象」というように、候補者が受ける印象も異なることがあるようです。

また、評価基準についても異なります。構造化面接では、「同じ評価基準に基づき、評価する」ため、面接官による評価のばらつきが少ないです。一方、半構造化面接では、「あらかじめ決められた評価基準」と「面接官による主観」の両方に基づき評価を決めます。そのため、構造化面接と比較すると、面接官による評価のばらつきが生じやすいとされています。

半構造化面接と非構造化面接

半構造化面接と非構造化面接の一番の違いは、「全候補者共通の質問があるかどうか」です。非構造化面接では、面接官が自由に質問するため、「全候補者共通の質問」はありません。一方、半構造化面接では、最初に必ず、「全候補者共通の質問」をします。

また、評価基準についても異なります。非構造化面接の場合、面接官に左右されやすいため、「評価基準に一貫性がない」という特徴があります。

そのため、「あらかじめ決められた評価基準」と「面接官による主観」の両方に基づき評価する半構造化面接の方が、非構造化面接よりも、評価のばらつきが少ないとされています。

半構造化面接のメリット

半構造化面接では、構造化面接と同様、一定の評価基準に沿った質問項目に従い質問するため、誰が面接官になっても一定の基準で候補者を評価できます。

また、決まった質問の後には、非構造化面接と同様に面接官が自由に質問するため、候補者の経験や本音を掘り下げることが可能です。

このように、「あらかじめ決められた評価基準」と「面接官による主観」の両方に基づく評価により、候補者の能力や人間性などをバランスよく評価できることが、半構造化面接のメリットと言えるでしょう。

半構造化面接のデメリット

半構造化面接で特に注意が必要とされているのが、面接官による自由質問です。

半構造化面接では、決まった質問をしたのち、面接官の裁量に基づいて質問・対話を進めます。そのため、「面接官としての経験が浅い」「面接官としての適正に欠けている」といった場合には、「話が脱線した際に軌道修正できない」「雑談レベルの浅い対話しかできない」などの問題が生じる可能性があります。

その結果、適切な評価ができなくなるリスクがあることが、半構造化面接のデメリットと言えるでしょう。

半構造化面接が向いている企業とは

半構造化面接では、構造化面接のように事前に全ての質問を用意しておく必要はないため、構造化面接に比べると導入しやすいとされています。

また、ある程度の質問項目やそれに対する評価基準が事前に定められているため、面接官の主観に左右されがちな非構造化面接よりは評価のばらつきを抑えることが可能です。

加えて、「あらかじめ決められた評価基準」と「面接官による主観」の両方に基づき評価するため、採用精度が高まります。

こうした点を踏まえると、半構造化面接は、構造化面接の体制構築に十分な時間をかけることは難しいものの、面接官による評価のばらつきを抑え、採用精度を高めたい企業に向いていると言えるでしょう。

半構造化面接の基本的な流れ

半構造化面接では、構造化面接と同様、事前に「候補者全員に聞きたい質問(全候補者共通の質問)」を決めておきます。

面接時には、最初に「全候補者共通の質問」を投げかけましょう。候補者の回答を聞いたのち、「もっと掘り下げて確認したい」ことについて、フリートーク形式で、各候補者に個別の質問をします。

このように、「全候補者共通の質問」をしたのち、面接官が自由に「各候補者への個別質問」をするのが、半構造化面接の一般的な進め方です。

半構造化面接の質問例

実際、半構造化面接ではどのような質問をすればよいのでしょうか。「全候補者共通の質問」と「各候補者への個別質問」の例をご紹介します。

全候補者共通の質問

全候補者共通の質問では、最初に「志望動機」を聞くことが多いでしょう。また、「過去の行動にフォーカスした質問」や、「もし、●●という状況だったら」という仮説のもとで「未来志向の質問」も用いられます。

なお、評価を決めていく上での「起点となる質問」をするという点で、「全候補者共通の質問」は「構造化面接」と同じと言えます。

全候補者共通の質問例

●志望動機を教えてください。
●前職では、チームにおいてどのような役割を担っていましたか?
●もし、これまでにまったく経験したことのない仕事を頼まれた場合、どうしますか? など

(参考:『構造化面接とは?どんな質問をすべき?半構造化面接との違いやメリット・デメリットを解説』)

各候補者への個別質問

「全候補者共通の質問」に対する回答を聞いた上で、面接官は、臨機応変に「各候補者への個別質問」をします。「もっと詳しく知りたい」と感じたことを、自由に質問するとよいでしょう。

なお、「面接官の裁量で質問を考える」という点で、「各候補者への個別質問」は「非構造化面接」と同じと言えます。

各候補者への個別質問例

●「過去の経験を活かしたい」という理由で応募されたということですが、過去のどのような経験をどう活かしていけると考えていますか?
●前職では「▲▲」という役割を担っていたということですが、その役割を担うためにどのようなことを意識し、どういった行動をしていましたか?
●全くまったく経験のない仕事を頼まれた場合には「チャレンジとして捉え、前向きに取り組みたい」ということですが、具体的にどのような行動を起こせると思いますか? など

面接手法を選択するときの注意点

ここまで、半構造化面接の特徴や進め方などを紹介してきましたが、半構造化面接をはじめとする面接手法は、あくまで人材を見極める「手段」の1つと言えます。

採用活動を進める上では、「自社に合った面接手法を選択する」ことももちろん重要ですが、最も重要なのは「どのような人材を採用するか」を明確に定義することです。面接手法という「手段」にとらわれ過ぎるあまり、「採用要件の定義」がおろそかにならないよう、注意しましょう。

なお、採用要件を定義する際には、ハイパフォーマーに共通した行動特性である「コンピテンシー」が参考になります。優れた成果を収めている社員の行動特性を分析し、「どういったコンピテンシーを有する人材を採用したいか」「各コンピテンシーについて、どのレベルまで達している人材を採用したいか」を検討するとよいでしょう。

(参考:『コンピテンシーとは?1分でサクッとわかる!意味や使い方、スキルとの違いを解説』)

まとめ

構造化面接と非構造化面接の特徴を併せ持つ「半構造化面接」を実施することで、候補者の能力や人間性などをバランスよく評価することが可能です。

半構造化面接を実施する際には、「全候補者共通の質問」をした上で、さらに深掘りしたいと感じたことを「各候補者への個別質問」として質問しましょう。

企業ごとにそれぞれ適した面接手法は異なりますが、貴社に半構造化面接がマッチする可能性があれば、活用を検討してみてはいかがでしょうか。

(制作協力/株式会社はたらクリエイト、編集/d’s JOURNAL編集部)

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