新入社員の研修カリキュラムで押さえておきたい4つのポイントや注意点を紹介

d’s JOURNAL編集部

新入社員の育成を段階的に行っていくためには、研修カリキュラムの作成が重要です。しかし、限られた時間で研修成果を出すためには、カリキュラムの内容を事前にしっかりと確認しておく必要があるでしょう。

新入社員に基礎的なビジネススキルを身につけさせ、意欲を引き出して成長を促すには、カリキュラムの作成にあたって基本的なポイントを押さえておくことが大切です。

この記事では、新入社員の研修カリキュラムを作成するときのポイントや注意点を詳しく解説します。

新入社員の研修カリキュラムをつくる 目的


研修カリキュラムを効果的なものにするには、作成する目的をしっかりと押さえておく必要があります。まずはどのような目的で作成するものなのかを見ていきましょう。

研修の詳細を明らかにする

新入社員向けの研修カリキュラムを作成するときは、研修内容の方向性と詳細がわかるようにしておくことが大事です。5W1Hを明確にして、誰がどの段階で何を身につけるべきなのかを一目で判断できるように組んでみましょう。

これまで実施した研修がある場合は、過去の内容と照らし合わせたうえで、現在必要な内容を盛り込んでいきます。現場の担当者や経営層などともやりとりをしながら、新入社員に身につけてもらいたいことを精査していきましょう。

作成にあたっては特に定まった形式はありませんが、盛り込むのは社会人として必要なビジネスマナーに関する内容や経営理念・事業内容の説明、業務に必要なスキルの習得などが挙げられます。注意しておきたいのは、新入社員の研修だからといって内容を詰め込み過ぎないことです。

あくまで、社会人のスタートラインで最低限必要とされる内容に絞り込み、研修の方向性を打ち出してみましょう。

配属に必要な能力を明確にする

そもそも、新入社員に研修を行う目的は、社会人として必要なスキルや知識を最低限度は習得してもらうことにあります。新入社員研修を終えたら、各部署に配属することを前提としているため、現場の管理職などとも内容を擦り合わせて、どのようなスキルや知識が必要であるのかを明らかにすることが大切です。

研修内容を充実させることは大事ですが、時間的な制約があるため、教える内容には優先順位をつけておく必要があります。また、一方的に教えるのではなく、適切なコミュニケーションが取れるように交流会なども盛り込んで、同期や先輩社員、経営幹部とのつながりができるような工夫も大事です。

そして、新入社員の研修では共通のスキルや知識の習得を目指すため、個々の習得状況をきちんと把握しながら、適切なフォローを行っていくことも必要だといえます。

研修カリキュラムのつくり方


新入社員向けの研修カリキュラムの方向性が定まったら、具体的な内容を作成していきます。どのような手順で作成を進めていけばよいかを解説します。

組織の目標を明らかにする

新入社員研修のカリキュラムを作成する方向性として、組織の目標を確認するところから始める必要があります。組織の目標を達成するために必要になる人材を明確にするからこそ、研修内容の方向性が明らかになってくるといえるでしょう。

たとえば、「DXを推進し、3年をかけてビジネスモデルを変革したい」「新規事業を立ち上げて、競合他社よりも有利に事業を展開したい」という経営目標があるからこそ、その目的を達成するための人材を育成する必要があるのです。

経営目標や事業戦略などを踏まえたうえで、現在だけでなく将来にわたってどのような人材が必要となるのかを明らかにして、研修カリキュラムの方向性を見出していきましょう。

新入社員の目標を設定する

新入社員向けの研修カリキュラム作成は、新入社員に課せられた目標を達成するために必要な知識やスキルを身につけさせるために行うものです。新入社員の目標設定が適切なものであり、組織の目標を達成するための人材向けの内容となっているかを精査してみましょう。

もちろん、いくら組織の目標が大事だといっても、最初から新入社員に対して多くのことを求めるわけにはいきません。しかし、3年後・5年後といった中長期の人材戦略も踏まえたうえで、入社時に達成してもらいたい具体的な目標を設定してみましょう。

新入社員が自分自身の成長イメージを持ち、納得できる目標設定になっているかを確認しておくことが大事です。自らの目標として捉えてもらうことで、自立的な成長を促していくのが新入社員向け研修での目的の一つでもあります。

必要なスキルを洗い出す

新入社員の目標設定が明らかになったら、目標を達成するために必要なスキルを洗い出していきます。ポイントとしては、研修によって身につけてもらうスキルと実務を通して習得してもらうスキルをきちんと分けておくことです。

社会人経験のない新入社員への研修なので、基礎的なスキルをしっかりと学んでもらうために、何度も繰り返し教えていく必要があります。新入社員に求められるスキルとして、主なものをまとめると次の通りです。

新入社員に必要なスキル
・社会人としてのマインドセット
・関係性の構築
・業務遂行に必要なスキル
・キャリア開発
・メンタルヘルス など

社会人としてのマインドセットとは、学生意識から社会人としての自覚を持つことに切り替えさせる点や自分の強みに気づいてもらう点などです。基礎的なビジネスマナーの習得やコンプライアンスに対する理解なども含まれます。

関係性の構築については、関係者との信頼関係を築くためのコミュニケーションスキルやチームビルディングのスキルを指します。また、業務遂行に必要なスキルとは、一般的なビジネススキルやプレゼンテーション能力などです。

他にも、目指したい自分を描くキャリア開発や心身の管理を適切に行うためのメンタルヘルスなども挙げられます。これらのスキルがしっかりと身についていくように、研修カリキュラムを決めていきましょう。

カリキュラムを作成する

具体的にカリキュラムを作成する準備が整ったら、どの段階で何のスキルを身につけてもらうかを検討していきます。教えるタイミングが適切でなければ、新入社員のなかでうまく消化しきれずに、研修効果が低くなってしまうでしょう。

たくさんのスキルを1日で習得してもらおうとするのではなく、絶対に身につけてもらいたいスキルを教え、活用する機会を繰り返し提供することで定着度は高くなるはずです。習得してもらうスキルの内容にもよりますが、インプットに充てる時間を2割程度、アウトプットの時間を8割程度で考えておくと円滑に研修を進めやすいといえます。

インプットさせる知識の量が物足りないと感じても、まずは必要となる基礎的なスキルを丁寧に身につけさせることを優先していくほうが、結果として研修効果を高められるはずです。

適切にフォローする

研修カリキュラムを作成したら、新入社員と既存社員に配布して、研修のイメージを持ってもらいましょう。新入社員には目標に対する意識を持ってもらうように呼びかけ、既存社員には新入社員を適切にフォローしてもらうようにお願いします。

新入社員が何のために研修を行うのかを理解していると、実際に研修を進めたときもスムーズに進められるでしょう。また、既存社員の適切なフォローがあることで、組織全体として新入社員を育成していくカルチャーがあると伝えられます。

研修カリキュラムに関する説明は、具体的に作成を進めてきた手順に沿って、組織の目標から話をしていけば問題ないといえます。研修を成功させるために、新入社員だけでなく既存社員も巻き込みながら取り組んでいくことが大切です。

研修カリキュラムに盛り込むべき5つの内容


研修カリキュラムの内容は企業によって異なりますが、新入社員研修においては必要とされるものは共通しているといえます。研修カリキュラムに盛り込むべき内容として、次の5つが挙げられます。

新入社員向けの研修カリキュラムに盛り込みたい内容
・OAスキル
・ビジネスマナー
・ロジカルシンキング
・コミュニケーション
・コンプライアンス

それぞれの必要なスキルについて解説します。

OAスキル

さまざまな業務でパソコンやデジタル端末を使う機会が多いビジネスパーソンにとって、OAスキルは欠かせないものの一つです。OAとはOffice Automationの略語であり、業務を効率化するために必要なスキルになります。一般的にOAスキルといったときには、Microsoft OfficeシリーズのWord・Excel・PowerPointに関するスキルのことを指します。

しかし、昨今ではクラウド型サービスを業務で用いる機会が多くなっているので、Googleが提供している無料ツールのGoogleドキュメント・スプレッドシート・Googleスライドなどを適切に使える能力も身につけておく必要があるでしょう。新入社員向けの研修ですべてを教えることは難しいかもしれませんが、自社の業務の現状に応じて優先度の高いOAスキルを身につけてもらいます。

ビジネスマナー

社会人として多くの場面で求められるのが、ビジネスマナーだといえます。ビジネスマナーは相手との良好な関係を築き、ビジネスを円滑に進めていくために必要なスキルの一つです。

挨拶の仕方や言葉遣い、身だしなみなど基本的な部分を教える講義を行うと同時に、ロールプレイングを通じて研修時に身につけてもらいましょう。また、電話応対に関する部分も新入社員の研修に盛り込んでおく必要があります。

電話応対は会社のイメージそのものにつながる部分であるため、不適切な対応をすると会社全体の信用低下につながる恐れがあります。電話応対に不慣れな方も増えているので、研修時に電話によるコミュニケーションの取り方にも慣れてもらいましょう。

ロジカルシンキング

ロジカルシンキングとは、問題点を見つけ出して事実や根拠などの判断材料から筋道を立て、相手が納得するような回答を導き出すための考え方を指します。ビジネスを円滑に進めていくためには、相手を説得する力を身につける必要があります。

単に自分の意見や考えをわかりやすく伝えるだけでなく、ロジカルシンキングにより自分で考える力を養ってもらうことが自律した人材を育成するには欠かせない要素です。論理的な思考能力が身につくことで、資料作成や情報収集の方法といった些細な点についても、既存のやり方に疑問を持ち、改善を加えられるようになるでしょう。

グループワークやディスカッションなどを通じて、論理的な考え方の基礎的な部分を身につけてもらうことが大切です。

コミュニケーション

ビジネススキルの基礎的な部分として、コミュニケーションに関するスキルは重要な位置を占めます。どのような業務であれ、一人で完結するわけではなく、組織に所属していれば他者との協働が必要です。

またビジネスにおけるコミュニケーションは、会話能力のことだけを指すものではなく、文章力やチャットのスキルなども含まれます。特にリモートワークを多く取り入れている企業においては、チャットでコミュニケーションを取る機会も増えているでしょう。

新入社員だけに求められるスキルではありませんが、入社した段階からコミュニケーション能力に意識を持ってもらうことで、自然と場面ごとに合ったやりとりが行える人材を育成できるはずです。

コンプライアンス

コンプライアンスとは、法令遵守のことを意味しています。どのような業種であれ、企業として活動するときは関連する法令に沿った形でビジネスを進めているはずです。

昨今ではコンプライアンスに対する意識が高まっており、違反した場合は行政上の罰則を受けるだけでなく、顧客や取引先からの信頼を失いかねないので注意が必要です。経営リスクを軽減するために、社員一人ひとりにコンプライアンスに対する認識を持ってもらうよう、新入社員の研修カリキュラムにも盛り込んでおきましょう。

昨今では、SNSの普及によって情報漏えいなどのリスクが高まっているため、社内ルールをしっかりと整備しておくことが重要です。コンプライアンス違反となったときのリスクやどのような行動を取るべきかをきちんと指導してみましょう。

研修カリキュラムを実施する手法

研修カリキュラムを作成したら、具体的にどのような形で実施するかを決める必要があります。主な実施方法として、次の6つが挙げられます。

研修カリキュラムの実施方法
・OJT
・OFF-JT
・グループワーク
・ケーススタディ
・ロールプレイング
・レクリエーション

それぞれの方法のポイントを解説します。

OJT

OJT (On The Job Training)とは、職場での業務を通じて、業務遂行に必要なスキルを身につけるための人材育成方法を指します。上司や先輩社員から直接指導を受けながら、実際に業務を行うなかで学べるため、とても実践的なスキルを習得できるメリットがあります。

OJTはさまざまな企業で取り入れられている方法であり、実行しやすいでしょう。ただし、体系的な理解が難しかったり、フィードバックの内容が個々の指導役の考えによって偏ってしまったりする点には注意が必要です。

指導役となる社員だけに人材育成を任せるのではなく、会社全体としてサポートしていく姿勢も大切だといえます。普段の人材育成はOJTに軸足を置きながらも、必要に応じて他の方法と組み合わせていくことで、研修効果をより高めていけます。

(参考:『OJTとは?目的とメリット、取り組みの具体例を解説』)

OFF-JT

実際の業務を通じて必要なスキルを学んでいくOJTに対して、業務からいったん離れて研修時間を確保するのがOFF-JTです。OFF-JTで基礎的な知識をインプットしてもらい、OJTでアウトプットする仕組みを整えれば、効果的にスキルアップを図っていくことが可能です。

OFF-JTでは外部の研修施設に通わせたり、講師を社内に招いて座学研修を行ったりする形で進めていきます。自社にないノウハウやスキルを学ぶよい機会となるので、組織の活性化にもつながるでしょう。

ただし、OFF-JTを行う場合はそれなりに費用がかかるため、どの程度の予算をかけられるかを確認しておく必要があります。また、組織の目標に沿った形で研修内容を決めなければ、費用対効果が薄れてしまうので気をつけておきましょう。

グループワーク

グループワークとは、少人数のグループに分けて行う研修カリキュラムを指します。同期の新入社員との関係づくりの他、相手とのコミュニケーションが必要となるので、実践的なスキルを身につけてもらうのに向いているでしょう。

プレゼンやビジネスマナーの練習などにも向いているので、定期的に行っていくことで研修効果を高められるはずです。グループワークはプレゼン形式で行ったり、ゲーム形式で行ったりするなどさまざまな形があり、身につけたいスキルによって適した方法は異なります。

グループワークは限られた時間内で一定の成果を出す必要があるため、実務的なスキルを身につけやすいといえるでしょう。注意点としては、対面でのやりとりを基本としているため、リモートでは実施が難しい点が挙げられます。

ただし、オンラインで利用できるツールなども提供されているので、内容によってはリモートでの実施ができるものもあります。習得してもらいたいスキルと自社の状況を踏まえたうえで、どのような内容にするのかを決めてみましょう。

ケーススタディ

ケーススタディとは、具体的な事例をもとに学んでいくカリキュラムです。身につけた知識は、臨機応変な対応が必要なときに役立つでしょう。

具体的には、クレーム対応や商談時のプレゼンなどが挙げられます。新入社員は実務経験が少ないため、まずはイメージを持ってもらうためにケーススタディを積極的に取り入れてみるとよいでしょう。

グループディスカッションなどと組み合わせてみることで、さらに研修効果を高められるはずです。

ロールプレイング

ロールプレイングとは、実際のビジネスシーンを想定して、疑似的な役割を演じながら行うカリキュラムを指します。座学での学習は必要な知識を習得することに向いていますが、いざ実践で取り組もうとするとうまく対応できないことも多くあります。

たとえば、来客時の対応やセールストークなどはいくら知識を得たとしても、実践でその通り行えるとは限りません。ロールプレイングを通じて、話し方や振る舞い方などを身につけてもらうようにしましょう。

ロールプレイングを行うときに注意したいのは、緊張感を保つことが挙げられます。ロールプレイングは社内研修として行うことが多いので、顔見知りの同僚だけで行うとどうしても馴れ合いになってしまいがちです。

研修効果を高めるには、大会形式で参加者同士を競わせたり、他部門のメンバーも交えたりすることで一定の緊張感を保つ必要があります。事前準備にしっかり時間をかけて取り組むようにしましょう。

レクリエーション

レクリエーションとは、研修を行う前のアイスブレイクや新入社員同士の関係づくりのことなどを指します。いくら研修が必要だからといっても、座学を中心としたカリキュラムを構成すると、集中力が途中で切れたり、眠気を感じたりしてしまいがちです。

研修に集中してもらうために体を動かしたり、雑談の時間を設けたりしてメリハリをつけていくことが大切です。特に長時間の研修を行うときは、適切なタイミングでレクリエーションを挟むようにしてみましょう。

研修カリキュラムを効果的に活用する4つのポイント


研修カリキュラムの効果を高めるには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。主な点として、次の4つが挙げられるでしょう。

研修効果を高める4つのポイント

研修効果を高める4つのポイント
・アウトプットの機会を設ける
・研修内容を詰め込み過ぎない
・現場の従業員の協力を得る
・定期的に効果検証を行う

各ポイントの内容について解説します。

アウトプットの機会を設ける

一般的に、新入社員に対する研修は社会人としての基礎的な知識やビジネスマナーなどを覚えてもらう必要があるため、インプット中心となりがちです。座学が多くなってしまうのは仕方がないですが、時間的な制約でアウトプットの機会があまり用意されていないケースも多いといえます。

しかし、単に知識を詰め込むだけではどの程度身についているのかを判断しづらいので、適度にロールプレイングやグループディスカッションなどを取り入れていくことが大事です。アウトプットの機会をセットで用意することによって、研修で学んだことの習熟度を高めるだけでなく、実践力も身につけてもらえるでしょう。

研修カリキュラムを作成するときは、インプットとアウトプットのバランスをよく考えることが重要です。身につけてもらいたい内容にもよりますが、社会人経験の浅い新入社員の場合は、アウトプットの時間を意識的に多く取るほうが研修効果を高められるといえます。

研修内容を詰め込み過ぎない

新入社員の研修は基本的に、覚えてもらうことばかりといっても過言ではないでしょう。時間に余裕があれば、多くのことを教えられますが、配属スケジュールが決まっているので自ずと時間的な制約があります。

研修内容ばかりに意識が向いてしまうと、あれもこれもと詰め込み過ぎてしまいがちですが、教えるべき内容をきちんと精査する必要があります。まずは配属日から逆算して、研修にかけられる期間を割り出してみましょう。

研修に充てられる時間を正確に把握したうえで、どのような内容を学んでもらうかを決めるほうが無理のない計画を立てられます。現場の管理職などの意見も聞きながら、必要とされるスキルを洗い出し、研修内容のバランスを調整していくことが大事です。

現場の従業員の協力を得る

新入社員の研修を成功させるには、実際に現場へ出たときに必要なことが実践できている必要があります。単に知識を習得させることだけに終始してしまい、実践に活かされないのであれば、研修効果はほとんど見られないともいえるでしょう。

実践的な研修内容とするには、現場の管理職とうまくコミュニケーションを取りながら、研修カリキュラムに実効性を持たせることが大切です。必要に応じて、現場の従業員の協力を得るなどして、実践的な内容になることを意識して研修カリキュラムを立ててみましょう。

定期的に効果検証を行う

新入社員に対する研修は、一度行っただけですべてのことを身につけさせるのは難しいといえます。そのため、研修が終了してからも定期的に効果検証を行っていくことが大事です。

研修で学んだことが実際の業務でどれくらい活かせているのかを現場の管理職に評価してもらい、必要に応じて再度研修を行う必要があります。部署によって評価がバラバラになってしまわないように、明確な評価基準をつくり、社内で認識を統一しておくことが重要です。

また、面談などを通じて新入社員に対するフィードバックを行い、日々の業務のなかでも適切にフォローを行っていきましょう。新入社員は仕事に対する不安を抱えがちなので、悩んだときに誰に相談をすればよいかもきちんと示しておく必要があります。

適切にフォローアップをする体制を整えていなければ、研修成果を業務に活かせないばかりか、早期離職の原因にもなりかねないので注意しておきましょう。こまめにコミュニケーションを取りながら、新入社員の立場に立ってフォローを行い、継続的に効果検証を実施してみてください。

まとめ

新入社員向けの研修は、社会人として必要なビジネスマナーや業務遂行のためのスキルを身につけてもらうために行うものです。個々人の目標と組織の目標を擦り合わせることで、研修効果を高めていくことができます。

具体的な研修カリキュラムの作成にあたっては、5W1Hを明確にして優先順位をつけて内容を盛り込んでいくことが大事です。

既存社員や現場の管理職の意見なども交えながら、自社にとって最適な研修カリキュラムを作成し、研修効果を高められるようにフォローを行っていきましょう。

(制作協力/株式会社アクロスソリューションズ、編集/d’s JOURNAL編集部)

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