2022年版doda平均年収ランキングから考える、これからの採用戦略ポイント【年収データブック付】

d’s JOURNAL編集部

コロナ禍の不況を経て賃上げを検討している企業が増加傾向にありますが、企業の魅力は給与だけではありません。そこで今回は、2021年9月~2022年8月の1年間に転職サイトdodaサービスに登録した約56万人の平均年収・生涯賃金データ(※)を、職種・業種別のランキングでご紹介するとともに、人事が考えたい採用戦略のポイントを解説します。自社が求める人材を採用するための採用戦略設計に、ぜひご活用ください。

※生涯賃金の算出方法:20代(22歳~)、30代、40代、50代以上(~65歳)における平均年収を年数分掛けて、合計した金額(退職金は含まない)(4つの年代区分のデータに不足がある場合は算出なし)

1位は医師【職種別の平均年収ランキング】

全167職種のうち、平均年収ランキングの1位は「医師」(1,027万円)でした。前年1位だった「投資銀行業務」(850万円)は2位にランクダウンしています。20位までにランクインした職種を分類別に見ると、最も多かったのは「業務改革コンサルタント(BPR)」(7位/680万円)、「リスクコンサルタント」(8位/678万円)などの「専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)」で6職種。次いで「企画/管理系」が5職種、「技術系(IT/通信)」が4職種と続きました。

また、前年に比べ最も平均年収がアップしたのは、3位の「運用(ファンドマネジャー/ディーラー)」(845万円)で101万円上昇、続いて22位の「営業-証券」(570万円)で59万円上昇という結果になりました。

1位は医師【職種別の平均年収ランキング】

1位:医師【平均年収:1,027万円】

・職種分類名:技術系(メディカル/化学/食品)
・生涯賃金:-

2位:投資銀行業務【平均年収:850万円】

・職種分類名:金融系専門職
・生涯賃金:-

3位:運用(ファンドマネジャー/ディーラー)【平均年収:845万円】

・職種分類名:金融系専門職
・生涯賃金:-

4位:MR【平均年収:700万円】

・職種分類名:営業系
・生涯賃金:3億4,851万円

5位:内部監査【平均年収:699万円】

・職種分類名:企画/管理系
・生涯賃金:2億9,690万円

6位:プロジェクトマネジャー【平均年収:686万円】

・職種分類名:技術系(IT/通信)
・生涯賃金:3億2,468万円

7位:業務改革コンサルタント(BPR)【平均年収:680万円】

・職種分類名:専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)
・生涯賃金:-

8位:リスクコンサルタント【平均年収:678万円】

・職種分類名:専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)
・生涯賃金:-

9位:戦略/経営コンサルタント【平均年収:675万円】

・職種分類名:専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)
・生涯賃金:3億9,578万円

10位:会計専門職/会計士【平均年収:654万円】

・職種分類名:専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)
・生涯賃金:3億0,001万円

▼11~30位のランキングもチェックする
職種別の平均年収ランキング

前年と傾向変わらず「メーカー」「金融」「メディカル」が上位を独占【業種別の平均年収ランキング】

前年の1位と2位が入れ替わり、全95業種の年収ランキング1位は「たばこ」(769万円)でした。トップ20を業種分類別に見ると、「メーカー」と「金融」が各6業種、「メディカル」が5業種と、前年の傾向を踏襲。続いて「サービス」系が2業種、「建設/プラント/不動産」系が1業種ランクインするという結果になりました。

1位の「たばこ」と2位の「投信/投資顧問」は、2021年からの年収上昇幅でも1位・2位を獲得しており、「たばこ」(652万円→769万円)は117万円アップ、「投信/投資顧問」(662万円→768万円)は106万円アップと大きく上昇しています。

業種別の平均年収ランキング

1位:たばこ【平均年収:769万円】

・業務分類名:メーカー
・生涯賃金:3億3,556万円

2位:投信/投資顧問【平均年収:768万円】

・業務分類名:金融
・生涯賃金:4億0,109万円

3位:医薬品メーカー【平均年収:617万円】

・業務分類名:メディカル
・生涯賃金:3億2,094万円

4位:財務/会計アドバイザリー(FAS)【平均年収:584万円】

・業務分類名:サービス
・生涯賃金:-

5位:証券会社【平均年収:575万円】

・業務分類名:金融
・生涯賃金:3億2,478万円

6位:トイレタリー【平均年収:552万円】

・業務分類名:メーカー
・生涯賃金:3億1,461万円

7位:信託銀行【平均年収:545万円】

・業務分類名:金融
・生涯賃金:2億7,734万円

8位:総合電機メーカー【平均年収:545万円】

・業務分類名:メーカー
・生涯賃金:2億9,600万円

9位:医療機器メーカー【平均年収:537万円】

・業務分類名:メディカル
・生涯賃金:2億8,732万円

10位:都市銀行【平均年収:530万円】

・業務分類名:金融
・生涯賃金:2億9,508万円

▼11~30位のランキングもチェックする
業種別の平均年収ランキング

ランキングを踏まえ、人事が考えたい採用戦略のポイント

ランキングを踏まえ、人事が考えたい採用戦略のポイント

平均年収は前年と同じ。賃上げを検討する企業も

2022年のビジネスパーソン全体の平均年収は403万円で、前年と同じでした。コロナ禍の影響などにより、2018年からの5年間で414万円から403万円へと11万円ダウンしていましたが、それに歯止めがかかった状態です。

その他の調査では賃上げを実施する企業の割合がコロナ前の水準に戻っているとのデータもあり、大手企業も次々と賃上げを発表しています。物価の高騰も相まって、今後の採用市場では賃上げの影響が大きくなると考えられます。

自社の平均年収と相場を比較してみる

転職希望者のニーズと自社の現状を擦り合わせるためにも、まずは、自社の平均年収と職種・エリアに応じた相場額を比較してみることが大切です。以下より、転職者の平均年収を職種ごと、エリアごとに比較した【平均年収データブック】をダウンロードしていただけます。資料を参考にしながら、必要に応じて自社の賃金を見直してみてはいかがでしょうか。

平均年収データブック

上記は、下記資料『全国での職種毎の平均年収データブック』より抜粋した情報です。100万件以上のdoda転職データをもとに、適切な求人要件の作成を支援する「HR forecaster」を用いて2022年3月に算出したデータとなっております。より詳細な情報が見たい、「HR forecaster」について知りたいという方はぜひダウンロード・お問い合わせください。

「制度」や「福利厚生」の整備で魅力付けを

「価格転嫁が不十分」「資金負担が大きい」などの理由で賃上げが難しい企業もあるでしょう。しかし、採用コストを増やせず、賃上げができないからといって転職希望者に選ばれないわけではありません。「制度の変更」や「福利厚生の見直し」をすることで、賃上げに匹敵する魅力付けを行うことが可能です。

先の見通しにくい世の中だからこそ、転職希望者も「安心して働けること」「働きやすさ」を求めています。それらのニーズを把握しつつ自社の環境を整備し、アピールすることで、自社の求める人材を獲得しやすくなるでしょう。以下に、制度や福利厚生の例をまとめました。

制度や福利厚生の例

種類
各種手当 住宅手当・家賃補助、通勤手当、家族手当、帰省手当 など
勤務形態/時間 短時間勤務、フレックスタイム、テレワーク、副業許可 など
特別休暇 慶弔休暇、誕生日休暇、記念日休暇、リフレッシュ休暇 など
健康支援 健康診断・人間ドック・各種検診の費用負担 など
リフレッシュ マッサージ無料券や映画観賞券の配布、宿泊費用補助 など
自己啓発支援 セミナー開催、書籍購入費補助 など
食事補助 社員食堂、ケータリング、昼食補助、無料ドリンク など

参考:『【3分で読める】福利厚生を選ぶならコレ!種類や導入方法など知っておきたい基本事項』『福利厚生は従業員定着につながるのか?20代・30代が本当に求める制度を調査』『特別休暇の定め方―どんな条件で何日取得可能?就業規則は?|申請書フォーマット付

福利厚生の見直しや新たに導入する際のポイントを下記資料にまとめました。ダウンロードし、ぜひご活用ください。

まとめ

賃金や制度・福利厚生を見直し、整えることは、企業イメージや採用力の向上だけでなく、既存従業員の満足度や定着率の向上にもつながります。年収ランキングに入っている職種・業種の特徴や傾向、ご紹介した資料などを参考にしながら、自社の就業環境を整備してみてはいかがでしょうか。

出典:平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【2022年版】「転職サービスdoda」
【調査概要】
・対象者:2021年9月~2022年8月末までの間に、dodaサービスにご登録いただいた20~65歳の男女
・雇用形態:正社員
・有効回答数:約56万件
※平均年収:手取りではなく支給額
※順位算出:平均年収(万円)の小数点以下で順位づけ
※生涯賃金の算出方法:20代(22歳~)、30代、40代、50代以上(~65歳)における平均年収を年数分掛けて、合計した金額(退職金は含まない)(4つの年代区分のデータに不足がある場合は算出なし)

(企画・編集/海野奈央(d’s JOURNAL編集部)、制作協力/株式会社はたらクリエイト