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【7つの質問例と評価シート付】初めて面接官になる人が知っておきたい面接ノウハウ

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編集部

面接官は会社の「顔」と言われ、応募者にとって企業イメージを左右する重要な存在です。
面接官が応募者を「よい人材」と思い採用しても、実際現場に入ってからミスマッチを感じるようになる…その結果離職者が多くて悩んでいる会社も少なくありません。ここでは、そんなミスマッチを防ぎ自社が求める人材を見極めるための質問や評価基準、そして身だしなみやNG質問まで、基本の基を紹介していきます。

面接ではどのような質問をすればよいか?

面接は、会社のこれからを作っていく人材を採用する大事な場。応募者を見極めてミスマッチを防ぐだけでなく、応募者に好印象を与えることも重要です。面接官は会社の「顔」として応募者に接し、応募者の本来の姿を引き出せるような質問や雰囲気作りを心掛けましょう。

自社にあった人材を見極めるための質問

面接では、できるだけ自社にあった人材を見極めたい一方で、限られた時間の中で応募者の全てを知ることは困難です。また売り手市場の中で、必ずしも自社の採用要件を満たす人材を採用できるとは限らないため、採用する際は「何を重視するか?」を考える必要があります。以下の7つの指標を参考に、それぞれの指標の優先順位を決めたり、面接の段階で質問内容を変えたりすることで、自社にあった人材かどうかを見極めましょう。
自社にあった人材を見極めるための質問

質問例①コミュニケーションスキルを見る質問

日常だけでなく、仕事を円滑に行う上で大切なコミュニケーション能力。今では約8割の企業が人材採用時にコミュニケーション能力を重視する項目に挙げているようです。

(例)「まずは簡単な自己紹介をお願いします」
シンプルですが、面接の導入部分での質問として使用できます。自分自身のことをいかに端的に分かりやすく相手に伝えることができるか、というプレゼンスキルも確認できます。

(例)「好きなこと・モノは何ですか?」
漠然とした質問ですが、回答の範囲が広いため、どのように回答するか応募者のコミュニケーションスキルを計ることができる質問です。

(例)「上司や同僚とコミュニケーションを円滑にする上で、大事なことは何だと思いますか?」
応募者のコミュニケーションに対する基本的な考え方がわかる質問です。応募者のコミュニケーションに対する考え方を知ることができ、そのポリシーが会社のカルチャーにマッチするかわかれば、採用判断の基準にもなります。

質問例②志向性に関する質問

 
志向性とは、その人の考え方や価値観、働き方などをあらわすものです。これを見極めることで、会社の雰囲気にあうかどうかを判断できるほか、採用選考から配属、教育などにも活かすことができます。応募者の志向性を理解しておくことは、人事担当者として強力な武器になるでしょう。

(例)「ご自身が成長したと実感した瞬間はありましたか?また、それはどんな時でしたか?」
自身の成長を自覚し実感できる人材は、成長意欲が高い人材であると言われています。また仕事のどのような点にやりがいを感じる人材なのかということも判断できます。

(例)「働く上で、あなたのモチベーションを高めるものは何ですか?また、何があなたのモチベーションを下げますか?」
自身でモチベーションを高めれられる人材なのかを見極めるための質問です。募集職種とのマッチ度や、経営理念や自身の成長など、既存の従業員との相性なども確認することができます。

質問例③カルチャーマッチを見る質問

会社にはすでにカルチャーが出来上がっているため、採用する上で応募者がカルチャーに共感をしているか、そしてマッチしているかを見極める必要があります。カルチャーマッチによって離職率の減少とそれに伴うコスト削減にもつながります。

(例)「どのような環境下で働きたいですか?」
「風通しの良い環境」「裁量の大きい仕事を任せてもらえる環境」など、応募者が求めるカルチャーが実際の環境と一致しているかを確認しましょう。

(例)「組織で活動する上で重要だと思うことは何ですか?」
履歴書に記載されていることを中心にこれまでの組織での活動について質問をし、その行動パターンが自社のカルチャーとマッチするかを見極めましょう。

質問例④ストレス耐性に関する質問

急速な社会環境の変化の中で、応募者のストレス耐性を重視する企業が増えています。応募者がストレスを感じる時やその場合の対処法を聞くことで、その人のセルフマネジメント力を見極めるだけでなく、採用後のサポートにも役立てることができます。

(例)「ストレスに感じる時はどんな時ですか?また、ストレスはどのように発散していますか?」
人間関係、仕事、評価などストレスを感じるポイントは人それぞれです。何に対してストレスを感じるのか知ることで応募者の求める働き方を判断することができます。ストレス発散方法についての質問は、セルフマネジメントができる人材かどうかを見極めるために有効です。

(例)人生で挫折を経験したことはありますか?また、その時どう対処しましたか?」
失敗経験や挫折を経験した時にどのように向き合ってきたか、またその際どのような対処をしたかを聞くことで、ストレス耐性とそれに対する課題解決力を把握することもできます。そして現在、その挫折や失敗を乗り越え、ポジティブに考えられているかという点も重要です。

質問例⑤スキルマッチを見る質問

入社後の活躍をある程度見通せるように、書類選考だけでなく面接でもスキルマッチを評価項目に入れることもあります。基本的なスキルとして「PCスキル」や「専門的スキル」のほか「ビジネススキル」が挙げられ、会社側が応募者にどのようなスキルを求めているかを明確にしておくことが大切です。

(例)「当社では~などの場面で英語での会話が伴いますが、その程度の英語は話せますか?」
スキルの程度を見極めるために、より具体的な質問をするよう心掛けましょう。

(例)「社内や顧客とのコミュニケーションどのようにとられていましたか?」
基礎的なビジネススキルを見る質問です。PCを使用した業務やメールでのコミュニケーションなどに抵抗感がないかを把握することができます。

(例)「業務においてどのようなツールやシステムを使用していましたか?使う場合、どのようなシーンで使いましたか?」
業務で使用するツールと親和性があるのかはもちろん、そのツール・システムを通じてどのように仕事をしているのかがイメージできます。履歴書に記載があっても、実際のレベル感を直接確認しておくといいでしょう。

質問例⑥仕事の進め方を見る質問

既存社員と仕事の進め方が異なると、入社後に現場に負荷が生じる可能性があります。「報連相が的確にできるか」「優先順位を立てて業務ができるか」など、仕事の進め方が自社とあっているかを見極めましょう。

(例)「普段、業務でのToDo管理はどのように行っていますか?」
仕事を進める際に、業務の全体像を把握しているか、細かなタスクを立てて段取り良く進められているか、目標を設定し達成するための細かいステップを考えることができるか、などを意識して聞いてみましょう。

(例)「過去にチームで業務に取り組んだ際、どのような役割に立つケースがありましたか?具体的なエピソードがあれば教えてください」
過去にどのような役割に立っていたかで、応募者の集団での仕事の進め方を知ることができます。

質問例⑦志望度を探る質問

会社への志望度が高いほど、入社後に向上心を持って仕事に向かい、早期成長につながることが期待できます。どの程度自社のことを理解して意欲を持っているか、確認しましょう。

(例)「当社についてどのようなイメージをお持ちですか?」
志望度が高いほど、自社の事業内容や業界について事前に調べて理解を深めていることが想定されます。自社のイメージを的確に捉えられているか、事実とのギャップや偏りがないかを確認しましょう。

(例)「当社で何を実現したいですか?」
会社の事業をどの程度理解し、さらに自身の強みをどのような場面で発揮できるかを確認する質問です。採用後の配置にも役立てることができます。

質問をする際の考え方

質問するときの考え方
評価する際、応募者の「現在」だけでなく「過去」や「未来」について合わせて確認するようにしましょう。過去にどのような経験をし、現在何ができるのかを知ることで、強みやその根拠といった戦力の確認が可能です。またそれを踏まえた上で、なぜ転職し、将来何を実現したいのか?といった具体的な志望動機を問う質問の中で、継続的に戦力になり得るかという定着の確認をすることができます。

最適な人材を獲得するために重要な「面接評価」とは

「面接評価」のポイントは、客観的に応募者を面接で評価すること。面接でありがちなのが面接官の主観評価によって応募者の評価が大きく変わり、入社後ミスマッチになってしまうケースです。また、経験が浅い社員が面接を担当する場合、基準が分からず合否を判断できないケースも見受けられます。まずは評価項目・基準を明確にし、客観的に判断できる仕組みづくりが欠かせません。そのため、自社に最適な人材を獲得するためには、求める人物像にあった質問とあわせて評価項目を定めることが大切になります。採用人材のミスマッチが生まれないよう、7つの指標を参考に質問項目とあわせて評価項目を作成してみましょう。面接の結果から正当に評価するため、評価項目と質問はセットになっていることが重要です。

面接評価基準を作るポイント

面接は複数人で行うことが多いため、個々の先入観や偏見が入らないように基準を明確にする必要があります。会社と面接官が同じ評価基準の理解のもと、公正に採用合否を判断できるようにしなければなりません。そのために以下、評価項目・基準をきちんと定め、面接官全員が同じ認識になるようにすり合わせておくことが重要です。

ポイント① 面接評価項目を可視化する

上記7つの傾向を踏まえて、自社には、このポジションには、どのような要素を求めているのか、評価項目を洗い出すことが重要です。こうした評価項目を一覧にして可視化したら、何に比重を置くか優先度を決め、面接評価シートに落とし込んで運用すると良いでしょう。

ポイント② 評価基準をマニュアル化して共有する

評価基準を決めるときに重要なのは、「誰しもが判定できるレベルまで落とし込む」ということ。もし迷ったときはこうしましょうと補足しておくことも大事です。基準を明確にしたら、次にマニュアルを作成して面接官に共有します。面接を実施する前に必ず一読してもらうことで、面接官の軸がぶれることなく判断できる材料となります。

ポイント③ 評価をする際の注意点

経験の浅い社員が面接を行う場合は納得感を醸成させるために、事前にロールプレイングを実施し、面接評価に関するフィードバックを行うことが効果的です。また、最初の面接は人事も同席し、面接終了後お互いの評価を照らし合わせてみることも良いでしょう。

<doda監修>面接評価シートと使い方のポイント

参考となる面接評価シートのテンプレートを用意しました。こちらの面接評価シートは、あくまでも参考です。企業によって、またポジションや経験フェーズによって、確認事項やポイントは異なっていくものです。ずらせない項目と変動していく項目を随時見直しながら、日々ブラッシュアップすることをオススメします。

※こちらはあくまでもPDF資料です。Excel版をご要望の方は問い合わせよりご連絡ください。
(同業の方、お名前・企業名をダミーにされている方のダウンロードはお断りする場合がございますので、ご了承ください)

 

<使い方のポイント>
・客観的に判断するための数値評価+補足コメントを入れる
・次の面接官がそれを確認し、足らない箇所を選考で確認

面接に臨む際の服装、挨拶など心構えは ―名刺は渡した方が親切―

【7つの質問例と評価シート付】初めて面接官になる人が知っておきたい面接ノウハウ
面接において会社の「顔」となる面接官の印象は重要です。ここでは、面接に挑む面接官の服装や立ち振る舞いについて見ていきましょう。

どんな服装で面接に臨めばよいか?

「面接官はスーツにネクタイ」「髭はNG」という社風の会社もありますが、最近はあえて会社の雰囲気を伝えるため、普段通りのカジュアルな服装で臨む企業も多くあります。社風や面接時に演出したい雰囲気に合わせて、服装を選びましょう。ただし、大事にしたいのは、男女限らず「清潔感」です。応募者も「ここで働くことができるのか?」「この人たちと一緒に働きたいと思うか?」という観点を面接時にチェックします。例えば、「ヨレヨレのシャツを着ない」「髪型を整える」など、だらしなく見えないように心がけが重要だと言えるでしょう。

挨拶、アイスブレイクはどの程度?

応募者が緊張するような雰囲気にならないように気をつけましょう。面接官はできるだけ笑顔を忘れず、応募者に好印象を与えることが大切です。堅苦しい挨拶はやめて、応募者がリラックスできるように共通点を見つけたり、今日の天気や時事ネタについて話したりするだけでも、場が和らぎアイスブレイクになります。面接前に会社の中を案内して、雰囲気を伝えることもおすすめです。
なお、席の配置は応募者の正面に座るよりも、斜め45度くらいの位置に座った方が、応募者は話しやすくなると言われています。

自己紹介はどうする?名刺は渡す?

まずは面接官の方から「〇〇部の〇〇です。本日はよろしくお願いします」と自己紹介をしましょう。面接はお互いが評価・見極める場ですから、高圧的になるのはNG。面接官は「あなたのこと教えてください」と寄り添う姿勢を心がけることが大事です。

その際、名刺交換は必ずしも行う必要はありません。しかし、対等の立場で面接を行うために面接官の名刺を渡すことも多いようです。応募者が面接中に聞き忘れたことを後日改めて確認したい場合もあるので、部署や名前、連絡先が記載されている名刺を渡しておくと親切でしょう。なお、応募者は企業の一員としてではなく個人として面接に臨んでいますし、また取引先・競合先の場合もあるため、現職の名刺を差し出さない可能性もあります。そのため、応募者が名刺を持っていないからといって、マイナス評価につなげることは避けましょう。

やってはいけない面接官としてのNG行動

面接を円滑に進めるために、応募者の話やすい雰囲気や本音を引き出そうと必死になるあまり、思いもよらないところで「就職差別」にあたるNG行動があります。個人情報保護の観点から「職業安定法」でも定められているので、法律違反にならないように気をつけましょう。
(出典:厚生労働省『公正な採用選考の基本』)

聞いてはいけないNG質問

企業が面接で質問する際に心がけておくべきことは2つあります。1つは応募者の基本的人権を尊重すること。もう1つは応募者の適性と能力のみを選考の基準とすることです。ここから派生し、面接時に聞いてはいけないことは次の11項目にまとめられます。

<本人に責任のない事項>
1.「本籍・出生地」に関すること
2.「家族」に関すること(職業・続柄・健康・地位・学歴・収入・資産など)
3.「住宅状況」に関すること(間取り・部屋数・住宅の種類・近隣の施設など)
4.「生活環境・家庭環境など」に関すること

<本来的に本人の自由であるべき事項>
5.「宗教」に関すること
6.「支持政党」に関すること
7.「人生観・生活信条など」に関すること
8.「尊敬する人物」に関すること
9.「思想」に関すること
10.「労働組合(加入状況や活動歴など)」、「学生運動などの社会運動」に関すること
11.「購読新聞・雑誌・愛読書など」に関すること

やってはいけないNG行動

面接官が気が付かないうちにやってしまいがちな面接時の対応として、以下の点が挙げられます。

●面接の準備不足が応募者に見抜かれている
●会話のキャッチボールができていない
●面接が不十分で、何を評価されたのか分からない
●面接官からの自己開示や募集背景の説明がないまま、面接が終わってしまう
●入社後のイメージを伝えることができない

面接にのぞむ前に…面接官トレーニングの方法

面接官は人事・採用担当者だけではなく、現場で働くメンバーや上司、社長や役員など、面接に慣れていない人が担当する場合も多いでしょう。「面接スキル」を磨かないまま面接にのぞむと、応募者を主観的なイメージで判断しがちです。公正で有益な面接にするために、面接官もトレーニングが必要です。

面接官スキルを上げるおすすめの方法

実際の面接を想定した、実践演習(ロールプレイング)がおすすめです。面接官と応募者を想定して質問・評価を行い、良い面や悪い面を確認しあうなど、場数を踏むことで、本番の面接でも慌てずに対応することができるでしょう。

面接官スキルを上げるためにおすすめの本やセミナー

会社の社風や戦略に合わせた採用基準の設定や、優秀な人材の見抜き方等、面接官のスキル向上につながる本やセミナーもあります。採用の視野を広げ、普段の自社の採用を客観的に捉えるいいきっかけになるでしょう。

<おすすめの本>
「使える人材」を見抜く採用面接 【著】細井智彦
官庁、大手、ベンチャー企業の人事担当・現場マネジャーから社長まで、1500人以上の面接官を指導してきたナンバーワンエージェントが教える「面接の技法」。面接の基本からロールプレイングまで学ぶことができ、面接慣れしていない面接官におすすめです。

採用基準【著】伊賀泰代
マッキンゼーの採用マネジャーを12年務めた著者が語る、本当に優秀な人材の条件と日本社会にいまこそ必要な人材像。自社の「リーダーシップ」を強化していきたい人事・採用担当者におすすめです。

<おすすめのセミナー>
「面接の基礎を振り返り、採用決定率を高める方法とは?人事力向上講座~選ぶ力編~」
【主催】パーソルキャリア株式会社
「選考中の辞退を減らしたい」「採用競合よりも有利に選考を進めたい」「優秀な社員を採用したい」とお考えの人事・採用担当者におすすめのdoda主催セミナー。「面接」の効果的な進め方について具体例を交えながら学ぶことができます。

【まとめ】

面接で大切なことは、応募者を見極めて、自社とのミスマッチを防ぐことです。7つの指標を参考に、「どのような人材が欲しいのか」、「どのように評価するか」について社内で共通の基準をつくり、優先順位を定めるところから始めましょう。また、応募者に好印象を与えることも重要です。面接官を務める上での服装や心構え、NG行動についても把握し、読書やセミナー参加等のトレーニングも積極的に行うことで最適な人材獲得につなげましょう。

(制作協力/株式会社はたらクリエイト、編集/ダイレクト・ソーシング ジャーナル編集部)

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