【弁護士監修】降格する際、何からどうする?違法にならないために注意したいこと

ダーウィン法律事務所 東京弁護士会所属

弁護士 岡本 裕明(おかもと ひろあき)【監修】

東京都立大学卒業。元検事が代表を務める刑事事件に特化した法律事務所での勤務を経て、現在も刑事事件および労働事件を中心に弁護士として業務に携わる。労働事件については、企業側を中心に、紛争の予防と円滑な紛争の解決に取り組んでいる。

降格とは?
降格に当たる3つのパターン
降格する場合、給与はどうなる?
降格する場合の流れ
違法にならないために注意したい4つのポイント
違法と判断された過去の裁判事例
降格を伝えるときに配慮すること
こんなときどうする?

社員の役職や職能資格・給与等級を引き下げることになる「降格」。人事異動の時期になると、社員の降格を検討する企業もあるかもしれませんが、無条件に行えるものではありません。降格になった社員の退職や訴訟問題にもつながりかねないため、企業はリスクを回避するためにも、正しいフローで慎重に手続きを進めることが重要です。今回は降格の流れや違法にならないために注意したいことなど、人事担当者が知っておきたい情報をご紹介します。

降格とは?

降格」とは、「部長」「課長」といった役職や、「社員5級」「3等級」といった職能資格・給与等級を下げることを意味し、「昇進」や「昇格」の対義語です。英語では「demotion」と表現されます。

降格により、給与や裁量のほかに「社内における地位」も下がる場合があるため、本人のモチベーション低下や退職、さらには訴訟問題などにつながる可能性があります。

降格に当たる3つのパターン

降格は、「懲戒処分」としてのものと「人事異動」としてのものに大別されます。さらに「人事異動」としては2つあるため、降格は、「①懲戒処分としての降格」「②人事異動としての解任・降職」「③人事異動としての降級・降格」の3パターンに分けられます。それぞれの降格の特徴を、下の表にまとめました。

①懲戒処分としての降格 ②人事異動としての解任・降職 ③人事異動としての降級・降格
内容

無断欠席や遅刻など「規律違反」などがあった場合の降格

業務範囲や裁量など「役職に適格でない」という判断による解任・降職
(例:「部長」を「課長」にする)

基準や目標に到達しないなど「職能資格や給与等級に適格でない」という判断による降級・降格
(例:「社員5級」を「社員4級」にする、「3等級」を「2等級」にする)

根拠となる企業の権利

懲戒権(規律違反に対し、制裁を科すことのできる権利)

人事権(社員の配置などを決定できる権利)

人事権(社員の配置などを決定できる権利)

企業の裁量

企業の裁量の度合は少ない

原則、企業の裁量が認められている

原則、企業の裁量が認められている(原則、②の役職を解く場合よりも企業の裁量権は狭い)

降格の有効性の判断

厳格な基準を満たした場合にのみ有効

目的や方法に違法性が認められない限りは有効

目的や方法に違法性が認められず、就業規則などに規定がある場合などは有効

3パターンの降格について、それぞれ具体例を交えながらご紹介します。

パターン①:懲戒処分としての降格

「懲戒処分としての降格」とは、就業規則に規定されている「規律違反行為」が起こった場合に、その行為への制裁として降格を行うことです。該当する例として、「無断欠勤・遅刻が多い」「営業で外出すると言ったのに、実際は仕事をしていない」といった問題社員と呼ばれるような行動や、「部下に対して、セクハラ発言や身体的・精神的攻撃などのパワハラ行動を繰り返す」「社外秘や個人情報などのデータを、無断で持ち出す」といった、コンプライアンス違反に該当する行為などが挙げられます。
(参考:『問題社員の特徴と違法にならない対応方法。協調性がない・無断欠勤…どう対応する?』『【弁護士監修】コンプライアンスの意味と違反事例。企業が取り組むべきことを簡単解説』『【弁護士監修】パワハラ防止法成立。パワハラ問題へ企業はどう対応する?対策法を紹介』)

なお「懲戒処分としての降格」は、社員の規律違反に対して、企業が制裁を科すことのできる「懲戒権」に基づいています。企業の裁量の度合いは少なく、厳格な基準を満たした場合のみ、その有効性が認められます。

懲戒処分としての降格が認められる基準の例

●就業規則に規定されている降格処分の理由に該当し、その証拠があること
●行為の重大性を考慮して、降格処分が重すぎる処分ではないこと
●同じ違反行為について、2回以上懲戒処分を行っていないこと
●本人に弁明の機会を与え、改善するための指導を行っていること

パターン②:人事異動としての解任・降職

「人事異動としての解任・降職」とは、社員の能力やこれまでの実績などから総合的に「役職が適格ではない」と判断された場合に、人事権を行使して役職の解任・降職を行うことです。該当する例として、「本人の勤務態度に問題がある」「管理職なのに、部下のマネジメントができていない」「現在の役職に求められるスキルを満たしておらず、実績も足りない」などが挙げられます。

なお「人事異動としての解任・降職」は、企業が社員の配置などを決定できる権利である「人事権」に基づいています。厳格にルールが決められている「懲戒処分としての降格」とは異なり、人事異動としての解任・降職には、企業の裁量が原則的に認められています。しかし、その方法や目的が社会通念上、著しく妥当性を欠き、人事権の乱用と判断されるような降格は認められていません。

人事権の乱用と判断される例

●退職を目的とした降職(「営業職」の継続を希望している社員を、「事務職」にするなど)
●有給休暇や出産・育児休暇を取得したことによる役職の解任(育児休業前は課長職だったが、復帰後一般社員にするなど)
●2段階以上の極端な降格

パターン③:人事異動としての降級・降格

「人事異動としての降級・降格」は、現在の職能資格・給与等級に本人の能力や実績が見合っていないと判断された場合に、人事権を行使して降級・降格することです。一般的に、人事評価で「社員の実績が現在の職能資格・給与等級で求められている基準にない」と判断された場合に行われます。

なお「人事異動としての降級・降格」も、「人事権」に基づいています。一方で降級・降格によって給与が下がる場合が多いため、企業の裁量は認められているものの、人事異動としての解任・降職よりも、有効性が判断される基準が厳しくなっています。

人事異動としての降級・降格が認められる基準の例

●労働者の適性、能力、実績、降格の動機および目的等の要素を総合考慮して、人事権の乱用に該当しないこと ※参考判例
●就業規則などに規定されていて、その運用が適切に行われていること
※日本ガイダント仙台営業所事件(仙台地決平成14年11月14日)

降格する場合、給与はどうなる?

降格したからと言って、必ずしも給与が下がるというわけではありません。しかし、降格により「役職手当」や「職務手当」が減額になり、結果的に給与が下がる場合が多いようです。降格による減給の限度額と、給与の減額が認められる基準についてご紹介します。

降格による減給の限度額

降格による減給の限度額については、法的に定められていません。労働基準法第91条には、減給に関して「1回当たり、平均賃金の1日分の半額未満」「総額では、賃金総額の10分の1未満」という内容が規定されていますが、これはあくまで「減給処分」する場合の規定であり、「降格による減給」は対象になりません。とは言え、実際にはいくらでも自由に減給できるわけではなく、これからご紹介する基準を満たした上での減給となっているかどうかが重要となります。

降格による給与の減額が認められる基準

過去の判例によると、降格により役職が下がったことによる「役職手当」や「職務手当」の減額は認められています。一方、「基本給」の減額については、以下のような基準を満たした場合にのみ、認められる傾向があります。

基本給の減額が認められる基準の例

●「基本給が減額される場合がある」という旨が、就業規則に規定されていること
●基本給の減給の決定過程が合理的で、社員に弁明の場が設けられていること
●降格を判断する際、不合理・不公平な人事評価が行われていないこと

また、「降格となった社員の職務内容を変更していないにもかかわらず、給与を下げる」「社員の能力や勤務態度などに問題がないにもかかわらず、人件費削減のために降格し、給与を下げる」といった不合理な減給は認められないため、注意しましょう。

降格する場合の流れ

社員を降格する際の流れを、順を追ってご紹介します。

降格の流れ

フロー①:現状・事実関係を把握

「規律に違反するような行動・言動が見られる」「部下のマネジメントができておらず、能力が役職に見合っていない」といった報告を受けた場合、「具体的にどのような問題が起こっているのか」「何が原因なのか」をまず確認することが重要です。現状や事実関係を客観的に確認し、状況を把握しましょう。その際には、広い視野を持つために、降格の可能性がある社員だけでなく、周囲の社員へヒアリングを行うことも有効です。
(参考:『問題社員の特徴と違法にならない対応方法。協調性がない・無断欠勤…どう対応する?』)

フロー②:「懲戒処分」と「人事異動」どちらの降格なのかを検討する

現状・事実関係が把握できたら、どういった方法で降格とするのかを決める必要があります。「業務命令に従わない」といった規律違反を理由とした「懲戒処分としての降格」なのか、「能力不足」「成績不振」などを理由とした「人事異動としての降格(解任・降職、降級・降格)」なのか、どちらとするかを検討しましょう。ただし、懲戒処分としての降格には訴訟リスクがあり、厳格な基準を満たさないと有効性が認められることが少ないため、よほどの理由や必要性がない限りは、人事異動としての降格を検討するのが望ましいとされています。

フロー③:弁明・改善の機会を設ける

現状・事実関係を把握し、どういう形での降格とするかを決めた後のフローは、「懲戒処分としての降格」と「人事異動としての降格」で若干異なります。

どういう機会を
設けるべきか
懲戒処分としての降格 人事異動としての降格
項目名1

社員本人が弁明することができる機会、改善を促しその後の様子を観察する機会

社員本人に改善を促し、その後の様子を観察する機会

機会を設けることが
必須かどうか

必須(「懲戒処分としての降格」の有効性が認められる条件の1つであるため)

必須ではない(「人事異動としての降格」に先立ち、指導・注意を行い、改善を促すことが望ましい)

「懲戒としての降格」は、その有効性が厳格に判断されるため、社員本人の「弁明の機会を設ける」ことが必須です。一方、「人事異動としての降格」の場合は、降格の前にするべきことは決まっていないものの、「指導・注意を行って改善を促し、その後の様子を観察する機会を設ける」ことが望ましいとされています。

フロー④:減給の可否や方法を判断する

降格に伴い問題となるのが、社員の給与を下げるかどうかです。「降格と減給の関連付けが、就業規則でされているか」「減給とする場合、役職手当のみを減らすか、あるいは基本給も減らすか」など、減給の可否や方法を慎重に判断しましょう。この判断を正しく行わなければ、減給が無効となる可能性があるため、注意が必要です。

フロー⑤:社員に通知する

降格については、事前通知の必要性は法的に定められていません。しかし、降格の対象となる社員に状況を理解してもらうためには、降格に関する事柄が全て決まったら、その内容について通知することが望ましいとされています。社員にとって「降格」は大きな出来事で、精神的に動揺するケースが多いため、直前ではなく降格の1~2週間ほど前に伝えるとよいでしょう。個別面談などの機会を設け、降格の理由や減給の有無などについて説明し、理解してもらうことが重要です。その際、口頭での説明に加えて、「降格処分通知書」を発行し、書面で記録を残しておくことをお勧めします。「懲戒処分」の場合には「懲戒処分通知書」を、「人事異動」の場合には「辞令」を、降格処分通知書として作成するのが一般的です。「懲戒処分通知書」のフォーマットは、こちらからダウンロードできます。

なお、「辞令」のフォーマットはこちらの記事をご確認ください。
【社労士監修・テンプレート付】辞令を交付する際に知っておきたい基本事項

違法にならないために注意したい4つのポイント

降格が違法なものにならないように注意したいことを、4つのポイントからご紹介します。

ポイント①:処分の根拠となる、事実確認をしっかり行っているか

降格は社員にとって重い処分のため、やみくもに降格を行うことはできません。正当な理由が確認できないにもかかわらず降格を行うと、違法となる可能性があります。「規律違反に該当する行為があった」「能力が不足している」といった報告があった際には、降格の根拠となる事実を客観的に確認しましょう。

ポイント②:注意・指導を行い、改善を促しているか

「遅刻・早退する頻度が高い」「役職や等級に不適格」といった場合でも、注意や指導を適切に行えば、改善が見られることもあるでしょう。特に「能力不足」を理由とした降格の場合、この点がしっかり行われているかどうかで降格の正当性が決まる傾向にあります。降格処分にする前に、まずは該当する社員に対して注意・指導を行い、改善を促しましょう。

ポイント③:就業規則に根拠があり、それを社員に説明しているか

「降格に関する項目が就業規則に明記されているか」「就業規則の記載項目に準拠した降格処分であるか」も、降格が違法とならないためのポイントの1つです。降格を検討する際には、就業規則に降格の根拠となる記載があるかどうかを確認しましょう。就業規則に降格の根拠があると判断できたら、それを社員に説明し、理解してもらう必要があります。特に減給を伴う降格の場合には、社員に対して十分な説明を行うことが重要です。

ポイント④:降格の理由や方法に問題がないか

降格の理由が「退職してもらうため」「有給取得や産休・育休を取得したため」であったり、降格の方法が「2段階以上の極端な降格」であったりする場合には、正当な降格ではないと判断される可能性が高くなります。大幅な降格は企業にとってもリスクになりますが、たとえば、星電社事件(神戸地判平成3年3月14日)においては、5段階の降格が有効とされています。不必要に大幅な降格をさせていないかなど、降格の理由や方法について、十分に確認しましょう。

違法と判断された過去の裁判事例

実際にどのような降格が「違法」と判断されたのか、降格のパターンごとにご紹介します。

「懲戒処分としての降格」が違法と判断された事例

事件の概要

●原告:高校教師A
●被告:高校
●概要:高校教師Aは、「学校側の始業時刻の変更に理由なく従わなかったこと」「許可なく学校の教育方針を批判する文書を頒布したこと」を理由に懲戒処分を受け、終身雇用である「教諭」から1年更新の「非常勤講師」へと降格になった。高校教師Aが高校側に対し、「降格処分は不当」だと争った。

判決の概要

●判決:「教諭」から「非常勤講師」への降格は違法
●理由:「懲戒処分としての降格」については就業規則に定めがあるものの、「同一の労働契約内での変更」にとどめられるべきである。終身雇用が前提の労働契約から、終身雇用を予定しない労働契約への変更はできない。

「人事異動としての解任・降職」が違法と判断された事例

事件の概要

●原告:看護師B
●被告:病院
●概要:看護師Bは当時、「副総看護師長」という地位にあったが、指揮命令系統から外すために看護部長の直轄下の「副看護部長」へと、降格に当たる配置転換を命じられた。看護師Bが病院側に対し、「配置転換命令は不当」だと争った。

判決の概要

●判決:「副総看護師長」から「副看護部長」への配置転換命令は違法
●理由:原告の経歴や能力などを考えると、今回の配置転換命令は業務上の必要が大きい。もっとも、能力開発の機会が奪われるとともに、社会的評価も低下させられたことで、名誉を著しく毀損されるという重大な不利益を被ったと判断できるため、配置転換命令は違法。

人事異動としての降級・降格が違法と判断された事例

事件の概要

●原告:社員数名
●被告:勤務先企業
●概要:営業不振などを理由に、当時管理職だった社員数名が降格になり、給与も下がった。しかし当時の就業規則には、等級と給与の連動については規定がなかった。その後、等級と給与の連動が就業規則に新たに規定されたが、「就業規則の項目の新設や減給を伴う降格は不当」だと争った。

判決の概要

●判決:「就業規則の項目の新設」「減給を伴う降格」は無効
●理由:減給を伴う降格や、等級と給与を連動させた減給に関する就業規則の規定の新設については、合理性が求められる。今回の事件では、いずれも合理性に乏しいため、違法。

降格を伝えるときに配慮すること

企業にとって降格は、「場合によっては、行わざるを得ないもの」である一方、社員にとっては「納得がいかないもの」となりがちです。降格を告げられたことで社員のモチベーションが下がり、「本来の能力が発揮できなくなってしまう」「退職してしまう」という可能性も考えられます。降格を伝える際に、人事担当者として配慮したいことをご紹介します。

降格を伝えるタイミング・場所に配慮する

まず考えたいのが、「いつ」「どこで」降格を伝えるのかについてです。「週末に落ち着いて考える時間を取れるよう、金曜日に伝える」「担当しているプロジェクトに集中してもらうため、プロジェクト終了後に伝える」「周囲の目が気にならないよう、個室で伝える」といった配慮をするとよいでしょう。

これまでの功績について認め、評価していることを伝える

役職に就いている社員は、これまで企業に対して貢献してきた社員であることが多いでしょう。何らかの理由により降格してもらうことになっても、社員のこれまでの功績自体は価値のあるものです。そのため、これまでの功績については認め、それを会社として評価していることを伝えるとよいでしょう。また降格の理由を伝える際、社員に真摯に向き合い、本人を責めるような言い方にならないよう意識することも重要です。

今後への期待や復活の条件について伝える

降格を伝えるタイミングや場所に配慮し、これまでの功績について認めても、「降格」を告げられると自分に自信が持てなくなる社員も少なくないでしょう。そうした社員に前向きに仕事に取り組んでもらうためには、今後への期待や復活の条件について伝えることが重要です。「今後、どのような社員を身に付け、どのように活躍してもらいたいのか」「どういったことができるようになれば、元の役職に戻ることができるのか」などを伝え、今後の活躍につなげましょう。

こんなときどうする?

人事担当者として多くの社員と接する中で、「社員自らが、降格を願い出た」「降格した社員が退職を希望している」といった、予期せぬ事態を経験するかもしれません。それらが起こった場合の対応方法をご紹介します。

社員から降格したいという申し出(降格願い)があった場合の対応

「管理職として、部下の行動に対する責任を問われることが負担」「管理職になったことで残業時間が増え、心身ともに辛い」といった理由から、社員自らが降格を申し出る可能性があります。そうした際にまず、人事担当者としてすべきことは、「降格を希望する理由の確認」と「降格による影響についての説明」です。どういった理由で降格を希望しているのかを聞いた上で、「減給」や「周囲のモチベーション低下」など、降格によりどのような影響が出るかについて説明し、理解してもらいましょう。その上で降格が妥当と判断された場合には、降格してもらうことになります。後々のトラブルを避けるため、「降格については本人の申し出である」旨を書面に残すことが望ましいでしょう。

降格した社員から退職の申し出があった場合の対応

「降格になってしまい、モチベーションが下がった」「降格を機に、新しい職を探す決心をした」といった理由から、降格した社員が退職を申し出る可能性もあります。「退職する」ことは社員にとっての権利でもあるため、いかなる理由であっても退職を無理に引きとどめるのは望ましくありません。ただし、離職票を提出する際には離職理由の記載が必要となるため、「自己都合による退職」となることを社員に説明し、理解してもらうことが重要です。退職日が決まったら、周囲への影響を最小限にするため、「その日までに引き継ぎを終える」「退職日まで、周囲の士気を下げないように仕事に集中する」といったことを社員にお願いするとよいでしょう。
(参考:『【社労士監修】離職票と退職証明書の違いと交付方法~人事向け離職票マニュアル~』)

【まとめ】

社内での地位を低下させ、減給にもつながる社員の「降格」を行う際には、「理由」や「方法」などが合理的かつ違法性のないものである必要があります。降格のパターンによって、「どういう場合に降格が認められるか」が異なるため、降格の検討は慎重に行いましょう。違法とならないよう、「現状・事実関係を把握する」「弁明・改善の機会を設ける」といった手順を踏んだ上で、降格を行うことが重要です。また降格の際は、社員のモチベーション低下や退職につながらないよう、「タイミングや場所」「伝え方」などにも十分配慮しましょう。

(制作協力/株式会社はたらクリエイト、監修協力/unite株式会社、編集/d’s JOURNAL編集部)